原典
中国神話における仙道の一人。『封神演義』などで知られている。
遙か三千年の昔に周王朝の土台を築いた文王姫昌の養子であり、初代王である武王姫発や周公旦の義弟に当たる。多分架空の人物。
元々は人間だったが、崑崙山の雲中子の弟子となり、霊薬を呑んだことで烏と合体してしまう。こうして妖怪仙人となった雷震子は宝貝「金棍」を授かり、文王を助け、太公望と共に殷を滅ぼした。
封神計画終了後は崑崙に戻り、雷と風を司る神仙となった。
そして、彼の故郷である中国から海を隔てた日本。
そこに残る天狗伝説は、この雷震子が開祖とされている。
藤崎竜版
使用宝貝・天騒翼(てんそうよく)
幼少の頃、姫昌に拾われた百人目の子供にして、唯一仙人骨がある。
原作通り雲中子の弟子になったが、彼の改造により、黒い肌になり雷と風を発生させる翼状の宝貝・天騒翼を背中に生やした体と化す。その力を持って雲中子の横暴から逃れることに成功し、崑崙山から脱走する。(しかし、原作小説では先述の通りもっと化け物じみた姿なので幾分マシである)
父親の元に帰ろうとしたが、姿形を気にし、せめて名を挙げてからと義賊として名乗りを上げる。その時に太公望と戦い敗れる。それを機会に盗賊団を解散、崑崙山で修行したのち殷周革命に参加。
しかし、作中ではあまり活躍の場に恵まれず、出番が極端に少ない(雲中子に「君、誰だっけ?」と言われるほど)。終盤近くでは出番が比較的多く出るようになる。
幾度も雲中子をサンドバッグのごとく攻撃しているが、最終的には「バカ師匠」「バカ弟子」と呼び合うようになり、腐れ縁で繋がっている模様。
アニメ版では父・姫昌との縁が重要視されてレギュラーキャラに昇格。
自称「正義のヒーロー」。
姫昌との交流が丁寧に描かれ、見せ場も大幅に増やされた。上述の「姿形を気にし~」という気持ちはないらしく、その姿のまま姫昌との再会を果たしている。
哪吒とはケンカしたり憎まれ口を言い合いながらも、良き相棒。
ダジャレ好きな一面もあり「水系は電気に弱ぇーって相場が決まってんだよ!!」などと言った中の人ネタもやらかしたこともある。
崑崙山の防衛システム(対象に偽の未来を見せる)では相当に不細工な嫁さんをもらって子供が130人もできるという未来を見せられて(ギャグ的な意味で)石化していた。
(四不象からは「お父さんに勝ったッスね」とからかわれていた)
宝貝
・天騒翼
背中から生えた翼。右の翼で雷(発雷)、左の翼で風(起風)を自在に操ることができる。
雷の威力自体は申公豹の雷公鞭に劣るものの、あちらは雷の範囲が広範囲過ぎるというデメリットがあるため、使い勝手は天騒翼のほうが上である。
最初は昆虫の羽のような外観だったが、(勝手な)パワーアップによって蝙蝠の翼に似た形状(しかも後に6枚羽)変化した。
アニメ版では初期の形状で統一されている。
また、コミック版では雷震子がこの天騒翼も含め姿形を気にする描写があったが、アニメ版では「優れモンだ」と発言しており、むしろ気に入っている模様。