概要
戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010(原語版のシーズン3)でのエピソードの一つ。
作画ミスが多いことで知られるトランスフォーマー(G1シリーズ)の中でも致命的にミスの回数が多く、キャラクターの作画自体も不安定な所謂作画崩壊エピソードである。
担当は韓国のアニメスタジオであるAKOM。
なお、諸般の事情により初代作やザ・ムービーでメインの製作担当であった東映動画は2010では担当回が少なく、この回程では無いがAKOM担当回は作画に違和感のある回がしばしばある。
ただ悪い点だけではなく、頭がおかしいことに定評あるガルバトロンが珍しくメガトロン時代の落ち着きを取り戻している貴重な回でもある。
あらすじ
悪の軍団デストロンは、セイバートロン星の付近を飛ぶ彗星に巨大なブースターを設置し、セイバートロン星にぶつけてしまおうと企んでいた。
サイバトロンは作戦を阻止するために攻撃を開始。ブースターを破壊し軌道を逸らすことに成功するが、彗星は別の星に衝突しようとしていた。
パーセプターの解析でその星には生物がいることが判明。彗星の軌道を再度変更しようと奮闘するサイバトロンだったが、突如その惑星から放たれた謎のエネルギーによって彗星は爆発。サイバトロンとデストロンは惑星に落下した。
その星はユーリズマ星といい、ミュージカルの様に話し、歌う音楽に不思議な力を持っている地球人にそっくりなユーリズマ星人達が暮らしていた。彗星を破壊したのも彼らの奏でるハーモニーによるものだった。指揮者を探そうとサイバトロンは調査を開始。一方力の悪用を企むデストロンもまた尾行を始めた。
ユーリズマ星の権力者の一人「アレグラ」は同じく権力者の「バッソ」の歌に前々から不満を抱いているとして彼の元から離れていた。
サイバトロンからの協力要請を関係ない事と突っぱねるバッソだったが、こっそり話を盗み聞きしていたガルバトロンとサウンドウェーブがアレグラの力を手に入れようと画策していた。サイバトロンを瓦礫に生き埋めにし、アレグラの別荘に向かう。
ガルバトロンとサウンドウェーブはアレグラを騙し、歌を歌わせることに成功。サウンドウェーブに再生させたがその音楽には彗星を破壊したパワーの3分の1程度しかなかった。
サイバトロンはデストロンをハーモニーを乱す存在と認識したユーリズマ星人達に助けられ、権力者の最後の一人「ゼボップ」を味方にアレグラの元に急行する。
闘いを始めるサイバトロンとデストロン。音楽攻撃に苦しむサイバトロンを助けようと自分の歌で攻撃するゼボップだったが、ガルバトロンは彼の歌をもサウンドウェーブに録音させ、さらにアレグラを用済みと切り捨ててしまった。
激しい戦いを続ける両雄を退けようとバッソが歌を歌うが、これもまた録音され、真のハーモニーパワーが完成。デストロンは地球に急行しメトロフレックスを攻撃した。
しかしサイバトロンが連れて来たアレグラ、ゼボップ、バッソの合奏により攻撃を中和。その隙をついてブロードキャストがサウンドウェーブの音楽消去スイッチを押したことでハーモニーパワーは消滅。デストロンは撤退していった。
闘いが終わり、ウルトラマグナスは三人にいがみ合うのではなく他者の個性を尊重し、協力する事が大事だと諭すのだった。
主な作画ミス・演出ミス
- サウンドウェーブの眼が吊り上がったり困ったような表情になる。
- ブロードサイドやグレンのエンブレムが異なっている。
- 『ザ・ムービー』で戦死したと思われていたゴングやドラッグ(こちらは映画では描写は無かったが、この話より先に放送された『コンボイの影』にて彼の墓の存在が明言されていた)が何の予告も無く復活しデストロンとの戦闘に参加している。
- スペリオンやデバスター、ブロードサイドといった合体戦士や巨大戦士が通常のトランスフォーマーの大きさになっていたり、逆にウルトラマグナスが合体戦士並に巨大化しているシーンがある。
- ガーディアンの横に合体メンバーの一人である筈のホットスポットが横で一緒に闘っている。
- ブースターを装着し、撤退したはずのデストロンがサイバトロンが到着したときにはまだ残っている。
- ガルバトロンと一緒にいるはずのサウンドウェーブが郊外で闘っている。
- ブロードサイドの顔が海外版玩具CM用アニメ及びそれを流用した日本版OPにのみ見られるマスク無しでツインアイの赤顔になっている(この顔は玩具の試作段階での顔であり、製品版及び他の話ではゴーグル目にマスクになっている)。
- 背景が星空から青空、市街地から森になったりと一貫しない。
- 別荘に帰ったはずのアレグラがバッソの横にいる。
- ブロードキャストが小さくなっているシーンがある(実際はセル画の順番ミスであり本来は上空を飛んでいる描写である)。
- ウルトラマグナスの目が1シーンだけゴーグル状になる。
など。
関連タグ
原始の呼び声…同じく2010のエピソードの一つで、東映動画(下請けはスタジオルック)担当回。本話とは作画的な意味で対になる存在として度々比較対象として挙がる。