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概要編集

漫画「銀魂」内における、高杉晋助×坂田銀時BLカップリング。


かつて吉田松陽のもとで師事し、彼が開いた松下村塾に共に在籍していた、いわゆる「幼馴染」である。

10年以上の連載期間を誇る銀魂の中で、長らくその詳しい過去が描かれることはなかった。

しかし2014年7月19日より本誌にて開始された「将軍暗殺篇」(アニメでは2015年12月2日より放送開始)の中で、彼らの衝撃的な過去が明らかになる。詳細は後述。

22週という、銀魂の中では当時最長を記録した同長篇であるが、畳み掛けるようなシリアス展開に多くのお姉さん方が衝撃を受けたであろう。(ちなみにこの長篇記録はのちに「さらば真選組篇」の25週が塗り替えることになる)

村塾時代は共に学んだ幼馴染であり、攘夷戦争時代は志を同じくした仲間であり、また現代においては対立する敵同士であるなど、ひとことでは言い表せられない複雑な関係性である。


プロフィール編集

坂田銀時高杉晋助
身長/体重177㎝/65㎏170cm/60㎏
誕生日10月10日8月10日

高杉の方が身長が低い身長差カップル。攘夷時代にはそのことで、銀時に度々いじられていたようだ。

プロフィール上では7cm差だが、高杉が草履、銀時がブーツを履いているため、実際の身長差はもう少しあると思われる。オフィシャルアニメガイドブック「あにめパラパラ館」の付録、リバーシブルポスターを見ると、大体銀時の額くらいに高杉の頭がくることが分かる。

二人とも誕生日が10日であり、ちょうど2ヶ月間が開いていることから、9月10日を真ん中誕生日とすることが多い。


主な長篇でたどる高銀の歴史編集

※以下のエピソードタイトルは原作の記述に準じる


機械テロ篇編集

コミックス第四巻収録。

記念すべき高杉の初登場回である。通称「夏祭り回」。

初登場にして、さもそこが自分の居場所であるかのように銀時の背後を取り、存在感をいかんなく発揮する。

以降、高杉が現政権に恨みを持つ人物をけしかけて事件を起こさせるが、毎回銀時に阻まれ、最後にちょろっと登場して「やっぱ俺の銀時はスゲーだろ」と自慢して去っていくというパターンが成立する。


紅桜篇編集

コミックス第十一巻~十二巻収録。

のちに映画化されたことでも有名なシリアス長篇。高杉率いる鬼兵隊が登場し、高杉、銀時の両者にとって非常に重要な存在である師、吉田松陽も回想シーンにて初登場する。

高杉、銀時、桂の幼少時代が垣間見え、なぜ彼らが攘夷戦争に参加したのか、なぜ高杉が世界を壊そうとするのか、その疑問を解く鍵がようやく明かされる。

「俺ァただ壊すだけだ、この腐った世界を」という名言もここで登場した。意外と歴史は古いんだね。

「次会った時は仲間もクソも関係ねェ!全力で…てめーをぶった斬る!!」の言葉通り、この事件以降高杉と銀時は決別し、リアル時間にして約9年間もの長い期間、離れ離れの時を過ごすのである。

ちなみに映画新訳紅桜篇では、新規カットとして「高杉に刺される夢を見た銀時が飛び起きる」というアニメオリジナルシーンが加えられ、多くのお姉さんを動揺させた。銀時が高杉のことを、深層心理でいかに強く思っているかが窺える。


真選組動乱篇編集

コミックス第十九巻~二十巻収録。

真選組が初のメインを飾った長篇。伊東鴨太郎の帰陣をきっかけに、組織内で巻き起こった抗争に焦点を当て、近藤、土方、沖田の絆、また真選組万事屋の絆を描く。

一方肝心の高杉はというと…事件の影で暗躍しつつ、最後にちょろっと出てきて三味線の腕前を披露している。白夜叉に惚れたと万斉に告白され、また恋のライバルが増えた高杉なのであった。


年賀状回編集

コミックス第三十四巻収録。

万事屋に年賀状が届くという話であるが、この年の大河ドラマが「竜馬伝」であったため、坂本辰馬陸奥鬼兵隊からも年賀状が届く。高杉はイメージ映像のみの登場となっているが、おどろおどろしい文字で綴られた「今年も全てをブッ壊します」は多大なインパクトをもたらした。

意外と高杉もまめに銀時に手紙を送っていたのかもしれない。


悪党篇編集

コミックス第三十六巻収録。

かぶき町四天王篇が終わり、その後二週に渡って描かれた物語。

高杉と神威が同盟を結び、神威に十二師団の実権を握らせ、宇宙海賊春雨に反旗を翻す。

神威が「あの侍」としか言っていないのに、すぐさま「その白髪のバカ侍」と返すあたり、銀時の話題には異常な敏感な高杉である。神威に「察しがいいというより超能力」と呆れられても仕方ない。

この頃から高杉はアンチエイジングに興味を持ち始めたようで、徐々に綺麗になっていき、右目の眉毛もチラチラ描かれるようになった。銀時と会えない時間が、彼の恋心を育てるのである。


バラガキ篇編集

コミックス第四十二巻収録。

見廻組局長佐々木異三郎、副長今井信女が初登場した長篇。テロ集団の掃討作戦に乗じ、真選組の潰滅を目論む佐々木であるが、銀時の介入もあり失敗に終わる。真選組見廻組が主役の長篇であるため、高杉の出番はないと思いきや……なんと最終話で登場した。

幕府内から現政権の崩壊を狙う一橋派である佐々木と、その一橋派を抱き込もうとする高杉との間に協力関係が存在することが窺え、仲良くおしゃべりする姿を見ることができる。

佐々木に向かい「やっぱ俺の嫁はすげーだろ」と自慢だけして去っていく後姿は、もう立派な旦那様だ。


一国傾城篇編集

コミックス第四十四巻~四十五巻収録。

銀魂における各組織の勢力図、また、高杉と銀時の関係性を辿る上で非常に重要な長篇である。

伝説の花魁、鈴蘭太夫に人探しの依頼をされた銀時たちだが、その人物が前将軍、徳川定々である可能性を探るうち、真選組見廻組をも巻き込んだ幕府に対する国盗合戦に発展していく。

天導衆に仕える暗殺部隊、天照院奈落の存在や、その一人であるが初登場した。

そして、が攘夷戦争時代、戦場にて銀時と相見えていたことが判明し、彼の口から銀時の過去が語られる。

銀時、高杉の両者は、当時の幕府が執り行った世紀の大粛清「寛政の大獄」によって吉田松陽を奪われた、大獄の遺児たちであったのだ。更に今まで描かれなかった松陽の顔が、回想シーンで初めて描かれた。実に連載開始以来9年目の出来事である。

松陽と別れるとき、銀時との間で「みんなを護ってあげてくださいね」という約束が交わされたことも明かされ、護る、約束という、銀魂における重要なワードが勢揃いする。

投獄された定々にとどめを刺すため、高杉も八咫烏スタイルで登場。銀時とのペアルックを見せつける。その後「先生によろしくな」という銀時がにかけた言葉と同じセリフでもって、定々を斬り捨てた。

には「鬼ども」と一括りにされるわ、信女には「同じだった」と形容されるわ、高杉と銀時が他者の目から見ても非常に深い繋がりを持っていることが窺える。

上記のセリフは、繁華街の雑踏の中ですれ違う高杉と銀時の姿に被せられている。このとき二人は互いを見ることも言葉を交わすこともない。すれ違った後で銀時だけが振り向くが、高杉の後ろ姿はもう消えている……という二次創作も真っ青な展開を見せつけた。


黒子篇編集

コミックス第五十一巻収録。

別名「同窓会篇」。銀時、桂、坂本が同窓会の名目のもと一堂に会し、攘夷時代の思い出話に花を咲かせる。高杉にヤクルトというキャラ付けがされた世紀の瞬間である

回想シーンでは皆にヤクルトを買ってきてあげる優しい一面を見せたり、銀時と同じ遊女を取り合い、その実一晩中目を血走らせて酒を呑んでいるだけなど、現代の高杉からはとても想像がつかない意外な姿が衝撃をもたらした。

二人が喧嘩をする場面では、とにかく距離の近さが目立つ。このエピソードがアニメ化された際、原作では多少の距離があるシーンにもかかわらず、アニメでは額をつき合わせて罵り合いをしていた。(銀時の前髪が高杉の額に乗り上げるほどである。)

一ヶ月口をきかない喧嘩真っ最中の二人だったが、最後には協力して敵を倒すなど、攘夷時代の仲の良さを見ることができる。

武市が持ってきたヤクルトのメモに対し、「高杉がこんな事書くワケない」と一蹴した銀時だが、彼の中で高杉のイメージはどうなっているのだろうか。ギャグ漫画だから高杉だってギャグ要員になってもいいはずなのに、それを許さない彼もまた立派なお嫁さんである。


死神篇編集

コミックス第五十二巻~五十三巻収録。

幕府の首切り役人、池田家の騒動を描いた物語。現当主の池田夜右衛門、出奔中の池田朝右衛門が登場し、名前だけは以前から出ていた一橋喜々がついに初登場する。

攘夷戦争終結後、罪人として捕えられた銀時を先代夜右衛門が逃がしていたことが発覚し、攘夷戦争前後のエピソードも徐々に明らかになる。

一連の事件は喜々が手を下す形で闇に葬られたが、一橋派を担ぎ上げる高杉が最後に姿を現す。

喜々に向かい「その首にかみつくのは敵(アイツ)か味方(オレ)かわかりゃしねーぜ」(ここで言うアイツとは銀時のことである)と意味深なセリフをつぶやき、その場を去った。今回も嫁自慢に余念がない。

ちなみに第四百六十六訓の扉絵では、10年前の初登場時と比べ明らかに若返ったその美貌を披露し、アンチエイジングの仕上がりを感じさせた。


陸奥篇編集

コミックス第五十四巻収録。

快援隊副艦長である陸奥を主人公にし、陸奥と辰馬との出会いが語られるエピソード。また、高杉、銀時、桂の三人と辰馬の出会いも描かれる。

攘夷時代の回想シーンでは、銀時が高杉のことを「ボンボン」「苦労しらずの甘ちゃん」「独善的な勘違い野郎」「短男」「総督気どってる」「高杉くん」「低いのに高杉」などと立て板に水の調子で罵っているが、それに対していちいちツッコミを入れる高杉も意外とノリが良い。口より手より先に足が出るようだ。高杉が武家の長男であること、勘当された身であること、また鬼兵隊が志願兵で作られた部隊であることが判明する。

辰馬に揃ってゲロを吐かれ、仲良くモザイク処理される姿が微笑ましい。


将軍暗殺篇編集

コミックス第五十六巻~第五十八巻収録。

将軍、徳川茂々の暗殺事件を巡るシリアス長篇。概要にも記した通り、高杉と銀時を語る上で見逃すことのできない、彼らの出会いや高杉の左目、松陽の死の真実などが明かされる衝撃的な物語である。

神威と手を結び、一橋派を擁した高杉が茂々の首を取ろうと動き出す。それに対し、万事屋真選組御庭番衆はその力を集結させ、高杉の計画を阻止しようと立ちはだかる。

忍の里を舞台とし、政治的な思惑が混在した戦いが激化していく中、ついに高杉と銀時が相対する

紅桜篇での離別以来、9年ぶりの再会となる歴史的な瞬間であった。

第一声である「遅かったな、待ちくたびれたぜ銀時」の言葉通り、高杉はどこかで自分を止めに来るであろう銀時のことを待ちわびていたのかもしれない。

二人の剣が交えるたび、物語は彼らの過去を少しずつ描き出していく。流れ者として辿り着いた地で、銀時を連れた松陽が松下村塾を開いたこと、高杉が何度も道場破りに挑み、そのたびに銀時に打ち負かされていたこと、松陽に侍の何たるかを説かれ、ついに銀時を負かした高杉が笑顔を見せたこと……彼らの幼い頃の思い出は実に温かなものであったのだ。ちなみにここで銀時の処女膜を破ったのは高杉だと判明する(→無敗神話破り(しょじょまくやぶり))。

剣を捨て、お互いの拳で殴り合う二人は、松陽が死んだ日のことを思い出す。

捕縛される松陽と、奈落に捕えられた高杉と桂を前に、銀時は「師か仲間か好きな方を選べ」という二者択一を迫られていた。

そして銀時は高杉と桂の目の前で、松陽の首を刎ねた。師を葬ったのは他でもない、銀時自身だったのである

更にその場で銀時に向かって飛び出した高杉は、が放った小刀によって左目を負傷する。左目の視力が永遠に失われる直前、その目が最後に見たのは涙を流す銀時の顔だった

二人とも松陽の命を踏み台に生き残ってしまったため、お互いがお互いの仇であり、「俺にはお前が、お前には俺がいる」という高杉の言葉に表せるように、お互いがもう一人の自分なのである。

高杉は銀時を斬ることで己自身をも斬ろうとしていたが、銀時の「松下村塾高杉晋助の魂を護る」という言葉を聞き、自らがまだ破門されていないことを悟って笑みを浮かべた。

両者の戦いは、騒ぎを聞きつけ現れた天導衆によって一旦の収束を見せる。その際高杉はの凶刃を背後から受け、地に伏すこととなる。

倒れた高杉を庇い、に向かい「コイツを斬るのも護るのもこの俺だ」と放った銀時の姿はまことに鮮烈である。ぜひ高杉が目を覚ましているときに言ってほしかった。

銀時は神楽に、高杉は神威に助けられその場を脱し、最後に意味ありげな目線を交わして二人の戦いは幕を閉じる。約半年間に渡って描かれた、高杉と銀時、両者の魂の結び付きを記した物語である。


新八のツッコミ喪失篇編集

コミックス六十二巻~収録。上記長篇名は2015年JFのステージで読まれた作者の手紙にあるもので、正式名称は「烙陽決戦篇」。

神楽の故郷である烙陽を舞台に繰り広げられる、星海坊主と神威の親子喧嘩、そして、銀時、桂、坂本たちによる高杉の奪還作戦を描く長篇。本誌にて2016年1月現在連載中。

将軍暗殺篇ののち、さらば真選組篇を経て、喜々率いる新政権は弱体化の一途を辿った。真選組が江戸を離れる中、銀時たちは信女の依頼で、単身万事屋を去った神楽の故郷であり、鬼兵隊の緊急集合場所である「烙陽」を目指す。

暗殺篇終了後ずっと意識を失っていた高杉だが、早く起きてほしいという声もむなしく2015年中一度も目を覚ますことはなかった。あまり出番がなかったのに暗殺篇で大活躍しちゃった弊害かもしれない。一刻も早い覚醒が望まれ、また目を覚ました折には、銀時とどんな言葉を交わすのか期待が持たれていた。

そして坂本が密かに救出していた万斉の案内の元、春雨の戦艦が烙陽全土に空爆を加えはじめ、春雨、星海坊主、銀時ら入り乱れて壮絶な戦いが繰り広げられる。

昏睡状態のままであった高杉は、部下に庇われながら爆撃を逃れていたが、爆風に巻き込まれ崖から落ちてしまう。そして崖下で神威に助けられた後は、ポエムを披露しつつ目を覚ました。

余談であるが、そのポエムのテーマである「雨」とは、高杉の「もう雨はごめんだ」という台詞からして、雨もとい、また子の涙もとい、左目に焼きついた銀時の涙を指しているではないかと推測される。

覚醒後は、およそ一年間にも渡る静養を払拭するほどの総督っぷりを見せ、「てめェらより先に挨拶しなきゃいけねえ奴がいる」と言って、銀時以外アウトオブ眼中とばかりに大勢の鴉達を次々に薙ぎ倒していく。

ここで止むを得ずとはいえ、一時互いの武器を代用し、互いの背後に迫る敵を切り捨てるシーンは、これまでの経緯を思えば感極まるものがある。交わされる言葉も、相変わらず憎まれ口ではあるものの、以前と比較すれば大いに緩和され、道を違う前の彼らを思わせた。

さらに第574訓「道」では、銀時から高杉に放った「ファッ○ユーデス」の罵言が坂本によって「あなたとファッ○したいと」と伝えられたり、高杉の「年中甘い息吐き散らかしてるバカが」という発言であったり、高杉が銀時の顔先に迫った戦車の火砲を一刀両断にして救う等など…消化しきれない燃料投下がある。

そして戦渦は治まらぬまま、坂本、桂、高杉は神楽の元に向かわせる隙を作るため、銀時と別れて敵を引きつける策に出る。桂が銀時の今の友、引いてはこれからの国を支える者のために銀時を送るのに反し、高杉は「銀時の首を誰にも渡すな」と、新八に国ではなく銀時を託し、全てが片付けば決着をつけると言って、今の友と去っていく銀時の背中を静かな眼差しで見送った。

十年越しの屈折した関係性にようやく終止符が打たれ、実に感慨深い思いであるが、二人にとって重きをなす虚との決戦が残っており、今後とも高杉、銀時の関係には目が離せない。



銀ノ魂篇編集


コミックス六十六以降〜最終巻まで


神威との決着が付き、朧と高杉の戦いで朧が村塾の兄弟子だったことが判明し、烙陽決戦篇は終わりを迎えた。

この際高杉は顔を貫通する怪我をうけたのに美男パワーなのか治り、この傷は今後残っていない。

そうして帰ってきた地球はもう平穏ではなかった。

虚はとうとう世界を壊すことに大手をかけ

星のエネルギーであるアルタナを暴走させた。そのことで天導衆にアルタナを任せていた民族が反感を抱き全面戦争へと発展。銀時は地球サイドを、高杉は宇宙サイドを守ることになった。夫婦の役割分担である。

宇宙から地球を壊す兵器として登場した「火之迦具土神」が発動するまで後6時間

そんなときに銀時は「俺達以上に世界を壊されていくのが気にくわねェ奴がまだいるの確かだ」と女子アナのように男の存在を匂わせる。そうして、3コマも意味深に背中をみせてから登場するのが総督衣装を身にまとった高杉だ。(きっと新調し続けたのだと思われる。思い出は大切にする男なのだ)

そして高杉は歪みなく国を盗るのも宇宙を盗るのもアイツが立ち塞がると銀時の話をしはじめる。さすがに慣れている桂と辰馬はツッコミを入れることはなかった。

その後、鬼兵隊の結成に至る回想も挟みながら、桂、辰馬、高杉らが火之迦具土神と、戦争自体を望む圓翔皇子を止めるため奮闘していく。数多くの犠牲を出したこの戦いは圓翔皇子と徳川喜々の死で幕を下ろした。


そして高杉はなんと決着がついたことを地球にいる銀時に連絡して伝え、銀時を鼓舞させた。都会と田舎程度の遠距離恋愛でも別れるカップルが多い中で宇宙から地球でも連絡を入れてくる彼は遠距離恋愛のプロであると言えよう。愛さえあれば距離は関係ないのだ。ただ、

阿伏兎の通信機器を使って、銀時に対してだけ通話してきた、のはどうかと思うので、二人は二人の連絡用の携帯を持つべきだと思う。


戦争もクライマックスへ。地球サイドの戦いは、虚を倒しつつ、地球に落ちてくる高杉たちが戦った舞台である宇宙船をなんとか止めることだ。船の方は長谷川たちが奮闘することとなり、銀時は圧倒的な力を持つ虚を皆で倒しにかかる。アルタナの力を定春の能力で抑え込むことで不死能力がなくなり虚はとうとう、敗北した。「君は松陽を救えなかった」と言い残してー‥。


2年後編集


銀ノ魂篇から章のタイトルは変わらないが、戦争〜2年後へ、と物語は動く。本当の本当にラストパートだ。

結局、地球は無事で、戦争を過去に

侍は誇りを取り戻し、復興の日々を送っていた。

ただ、その仮初のような平穏の中に、銀時の姿はどこにもなかった。銀時は、虚に最期に言われたことをきっかけに、虚がどこかで復活すると信じそれを探すために全国の龍穴を巡る旅に出ていた。そうして見つけた虚は赤ん坊になっていて、更には松陽の人格として目覚めたところを、奈落の残党に連れ去られてしまった。

高杉は、宇宙船の中で死にかけた際、自ら朧の残骸から不死の血を手に入れ、復活。そうして不死の血を求めて愚行する民の企みを虚の因子を根絶やしにするため動いていた。

高杉と銀時の松陽を救いたいという想いは同じだが行動は世界の敵か味方か、わからぬまま二人はつかの間でも、過去の呪いから解き放たれ、寄り添った。


というシリアスな割に、久々に悪ガキに戻れたのが楽しかったのかなかなかギャグも多いのが印象的だ。

銀時が高杉の似顔絵を描いた際下手すぎてまったく別人のところにたどり着いたり、高杉がポートピア連続殺人事件をプレイしていたことが判明したり、水中戦で高杉を浮き輪代わりに銀時がしがみついたり、高杉が虚の心臓と間違えてあんころ餅を盗んでしまったり、銀時が高杉のコスプレをしながら意図せぬ変態行為を繰り返しまるで高杉がギャグ面子に仲間入りしたかのような錯覚を読者に与えたり語るとキリがないレベルでいちゃついていた。くわっ は伝説回と言っていいだろう。多分。


本当に本当の最終決戦場はターミナルだ。

そこで松陽の奪還し、不死の力を使い宗教の教団となっていた天導衆を倒すこととなる。

高杉は松陽を救おうとしながらも、その裏で銀時を何度も万事屋に帰らせようとした。

銀時は、そんな高杉たちを受け止めながら虚を斬るにしても救うにしても「お前らが選んだ道ならきっとどっちも間違いじゃねぇさ。だから俺はどんな道も踏めるようまっ白でいく」

と、その衣にも秘めた純白の想いをずっと寄り添う気であることを打ち明けた。

名言すぎてパフェにもなった。(『銀魂』x「J-WORLD

」銀ノ魂篇にて)

ターミナルに乗り込んでいく間、虚の血を取り込んだ者が虚化していくことが判明する。虚の能力相手に苦戦を強いられつつ天導衆を倒しながらも、桂、高杉、銀時はバラバラになる。

バラバラになった先で銀時が万事屋と合流したことを確認した高杉は口元に笑みを浮かべ、その足を進めた。

そこで高杉は、敵がやっといなくなった今、松陽と念願の再会を果たし帰ろうと誘う。だがその時、最後の敵は高杉の中に居た。眠っていた虚の血が、松陽を狙った。

救うために来たにもかかわらず、刺してしまったのか、絶望に思えたその中で

高杉と銀時は対峙する。

銀時はすべてを悟り木刀をかまえる。

もう、ほとんど決着はついていた。なぜなら

高杉の中に眠る血は虚のものだけではなかったからだ。

朧が松陽への剣を止め、高杉は自らを刺した。すでに虚の乗り移った高杉の体は絶命寸前。

高杉の魂は銀時の魂とともにあった。涙をこらえながらも、銀時は虚に、高杉の体に刃をふり、最期のとどめを刺す。倒れた高杉に銀時は寄り添う。別れ難い中で

高杉は、左目で銀時の涙を眺めながら生きてきたことを告げた。

「右目が閉じる時まで ふぬけたツラ‥見せてんじゃねェよ あの日俺の前に立ちはだかった男は ずっとぶっ倒したかった男は 追いかけた男はそんなもんじゃねェだろ」

最後はその微笑みを求めて。松陽も、銀時も護り抜き、高杉は望む者の側で眠りについた。

銀時は、高杉を抱えたまま、高杉に泣き顔を見せまいと空を仰ぎ耐えきれず涙を零した。夕日だけがそんな二人を照らしていた。



最終回、松陽は弟子たちをまもり、アルタナにすべてをそそぎ消えていった。

帰ってきた日常の中で、寂しさが残る銀時のもとに、手紙が届く。それは、PSで本題を言いがちな辰馬からのPS鬼兵隊の残党が各地の龍穴を巡る旅を続けている、との内容だった。高杉復活の奇跡はありえないとしながらも、辰馬はいう。

「師が弟子を護ることを奇跡とは言わない。それは当然の事なんだって」

銀時が虚の赤ん坊をみつけたのと同じながれで、また子が黒髪の赤ん坊をみつけている描写が入る。


手紙を読んだあとの銀時は、きっと寂しいだけではないのだろう、どこか前向きな表情になり、窓から空を見上げた。



銀時と高杉の絆は、情念は、死別も仇の過去も最終回も越えた素晴らしい結末であった。


また、この原作のラスト699訓坂田銀時と仲間たち〜704訓天然パーマにロクな奴はいない、の範囲は銀魂 THE FINALというタイトルで、2021年1月8日から映画化された。高杉晋助は紅桜篇といい出番が映画化に恵まれる男なのであった。





広侍苑編集


さて、気になるところといえば

高杉は結局死んでしまったのか、復活したのかという点であるがそれに関しては 2019年8月7日発行

ファンブックの広侍苑で触れられている。

作者「あれは高杉というよりも、鬼兵隊に対する救い」

なるほど‥?そしてさらになんと、3Z高杉くんまでもが

「俺って結局死んだんすか生きてんすかどっちなんすか」(高杉が敬語という文化を知っていたとは!全国民が驚いた場面である)と聞いている。

そう、この問題は結局このように決着はついておらず

多数決でとるか的な流れになってしまっている

民主主義で人の生死きめるなというツッコミはごもっともである。

つまり、それよりも作中にやったことを重要視されていくべきなのだろう。作者公認の、生死ふわっとした状態が高杉の結末である。

そのため最終回後の高銀二次創作は、地獄での再会や幽霊話や、アルタナで復活して現世で再会したりなど

様々なものが見られる。一般的な死別とはまったく流れが違うといっていいだろう。

広侍苑はこれ以外にも高杉の身長の理由も判明‥銀さんと高杉を並んで描いてなんとなく小さく描いたのがきっかけ。

など、創作ネタの宝庫である

全人類購入すべきだ。



アニメでの描写編集

150話「長いものには巻かれろ!!」編集

DVDではシーズン其ノ三、13巻収録。別名「偽最終回」。

アニメ銀魂3年目の最後に放送されたアニメオリジナルのエピソードで、アニメ銀魂が最終回を迎えるという体で話が進んでいく。

その中で描かれた偽の最終回、「終わりよければ全てよし」では、高杉と銀時の最終決戦がアニメスタッフによって捏造された。

炎上する江戸の街、そして崩れゆくターミナルの頂上で、高杉と銀時はついに決着のときを迎えている。高杉は左腕を失い、両者ともボロボロの有様で対峙しながら、「終わらせてやるよ……お前がずっと見続けてきた、長い悪夢もな」といういかにもそれっぽいセリフを高杉がつぶやく。

この最終決戦の様子は新八や神楽の文句により4回に渡ってリテイクされるが、4回とも律儀に付き合ってくれる高杉は、アニメのお仕事にちゃんと理解があるようだ。

最終的にはパチ恵の魔法でとてもファンシーな姿にされてしまったが、それはさすがに視聴者には見せられなかったらしい。

高銀の最後はこういう形なのかもしれない、というイメージを形作った150話の功績は大きいといえる。


白夜叉降誕編集

2008年のジャンプアニメツアーで上映されたオリジナルエピソード。DVDとしては2005年のアニメツアー上映の「花見回」とセットで収録されたものが入手可能。

いわゆる映画の「嘘予告」で、攘夷時代に焦点をあてた劇場版が公開する……!という嘘の内容である。

ほんの4分程度の本編だが、高杉の総督っぷり、銀時に対して「手でも貸してやろうか」と手を差し伸べる乙女ゲームでよく見るアレ、二人で敵に立ち向かっていく姿など、凝縮された高銀を見ることができる。後ろから声をかけられ、警戒心あらわに振り向く銀時だが、それが高杉だと分かった瞬間に表情が緩む一瞬を見逃してはいけない

この映像の中で高杉が左目を負傷する描写がある。もちろんアニメスタッフの捏造なので、真実ではない。しかし、原作の将軍暗殺篇で高杉が左目を失った本当の理由が明かされるまで、長らく「天人の攻撃によるものである」というイメージが浸透していたのは、このエピソードに起因するだろう。


劇場版銀魂完結篇 万事屋よ永遠なれ編集

2013年に公開された、劇場版銀魂第二作目。荒廃した5年後の江戸を舞台に、未来を変えようとする銀時の奮闘を描く。

高杉の出番は冒頭の攘夷時代における戦闘シーンと、終盤、未来の人物たちを助けに来るシーン。(DVDをセットし、10:02~10:05で一時停止すると敵に突入していく高杉の姿を見ることができる)

どちらも総督としての登場であり、現代、未来の描写はない。

未来の登場人物たちを崖の上から見送る銀時に対して、「おい、行くぞ」と高杉が声をかける。桂と辰馬もその場にいるが、この三人がいたら声をかけるのは高杉なんだな、と感慨深さを感じずにはいられない。


その他編集

万事屋晋ちゃん編集

オフィシャルアニメガイドブック「あにめガヤガヤ箱」の中における1コーナー。ホストパロディ「金魂」での高杉の立ち位置である。(長篇である「金魂篇」とは異なるので注意)

銀時が和製金髪ホストとして活躍する一方、高杉は万事屋晋ちゃんとして便利屋を営業している。危ない仕事でないと引き受けないようだ。

上記アニメブックでは、小さくではあるが銀時の着流しを着た、彼シャツならぬ嫁シャツ姿の高杉を拝むことができる。


陣羽織おそろい事件編集

コミックス第二十八巻に付属するしおりで、白夜叉が総督と色違いの白い陣羽織を着ていた事件。この陣羽織姿の銀時は、アニメ8期OP「Light Infection」の中でも描かれている。本当にペアルックが好きだね。

このしおりは同時期に発売された三紙の合同企画で、キャラクターガイドブック「銀魂五年生」には総督のしおりが付属している。これらは初版のみのおまけなので、入手は難しいかもしれないが、ぜひとも二冊揃えて手元に置いてほしい。


ジャンプ 2013年22・23合併号編集

この号のジャンプは表紙を「英雄集結」と称した主人公たちが飾り、ぺらっとめくった表紙の裏側には「強敵集結」と称して各漫画のライバルキャラたちが描かれていた。

肝心の銀魂はというと……「英雄」に銀時、「強敵」に高杉がチョイスされた。銀時の敵は高杉であると明言されてしまったようなもので、当時のお姉さん方が受けたダメージは計り知れない。

わずか一枚の紙を隔てて二人が近づいた瞬間でもある。

ちなみにこのときカラーで描かれた高杉は顔色が非常に悪く、いつにも増して土気色で、多くの人々を心配させた。


月刊パッシュ 2016年4月号編集

雑誌の内容は真撰組幹部を演じる声優の座談会であるが、表紙では銀時と高杉が背中合わせで花見酒に興じている。発売はアニメで将軍暗殺篇が放送された後であり、また「今宵、二人で花見酒」の煽り文句も相まって、どこかしっとりとした雰囲気が窺える。


関連タグ編集

銀魂 高杉晋助 坂田銀時 攘夷 腐向け

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