概要
惑星ルビコン3のベリウス地方に位置する土着の兵器産業を手掛ける企業。
読みは「ボース」または「ボウズ」。
社名は「BELIUS APPLIED WEAPON SYSTEMS」(ベリウス応用兵器システム)の頭文字を繋げた略称である。
保身のためか顧客を選ばず、ルビコン解放戦線・惑星外企業ともに兵器を販売する方針。
解放戦線には戦力維持に欠かせない存在として認知されているほか、星外企業も惑星封鎖機構のせいで他の星から多くの戦力を持ち込めないため、現地調達が出来るBAWS製MTが数の上での主力となっている。
BAWS絡みのミッションでは初手で黒い側面が明らかになる…が、その実態は「星外企業相手に売りさばいて得た資金をエルカノ(経由で解放戦線)に回してルビコニアンに還元」「隠し持っているコーラルの井戸も星外企業が容易に手を出せない状況にしてミールワームを育ててルビコニアンに還元(解放戦線がこの井戸枯れかけてミールワームを育てられなくなることを嘆いている)」であり、ただの保身や私腹を肥やす事が目的の死の商人ではない事がわかる。
実際、その来歴を考えればBAWSの社員も多くがルビコニアンのはずであり、星外企業に本気で恭順する方が不自然であり、星外企業に対する最後の壁である解放戦線にこそ協力するのは自然な成り行きと言える。犯罪者一歩手前のドーザーや武力闘争路線の過激派たる解放戦線とは一見距離を置いているかのように装い、虎視眈々と力を蓄えて解放戦線を裏から協力していた…と考えれば、極めてしたたかな集団であり、見方を変えれば裏切者の汚名を被ってでもルビコニアンを護ろうとした高潔な企業とも言えるだろう(ちなみにBAWSはドーザーとは直接関わっていないが、盟友のエルカノはRaDに委託を行っており、利害が一致すればドーザーとも手を組むことが分かる)。
なお、解放戦線も星外企業にすら武器を売りさばくBAWSを「商売相手を選ばない」という本来ルビコニアンとしては唾棄すべき理由で丁重に扱っている事からそれらの事情を全て理解して協調路線を取っていると見て間違いない(そもそも上記の通り、解放戦線はBAWSが隠匿していたコーラルの井戸の存在をその状況も含めて把握している)。
FCS以外の全てを(性能はともかく)自社製品で揃えられる程度のAC用パーツに加えて、量産型MTを多数開発・生産しているものの、「アイビスの火」発生以後の惑星封鎖以降は外部からの技術の流入がなかったことでアーキバスやベイラムを含む星外企業とは大きな技術格差が生じている。同じくルビコン3の土着企業でありながら、フレームのみの製造に絞ったエルカノと比較してもパーツの洗練度合いでは劣っている。
武器はまだしもAC用ジェネレーターにはそれが顕著に出ており、初期の製品は作業機械用のものをACに無理矢理転用しているのでパワー不足が目立つ。その改良型ですらEN関連は業界リーディングカンパニーのアーキバスに遠く及ばず、EN兵装の使用に難があるのは仕方がないにしても、コスパも若干悪い(といっても、実際の性能は2023年10月5日のアップデートで大幅に改善されているが)。
同型の内燃型ジェネレータとしても既に実績のある大豊製品が存在しており、独立傭兵も含めた各勢力でBAWSのジェネレータを使っているのは解放戦線だけである。ヴェスパーにもいる? はて…?
同社が製造しているACフレームBASHOの反動制御能力の低さを補うためか、セミオートないしバースト射撃(引き金を引くと決められた数の弾を連射する)方式の実弾火器及び手持ち式ランチャーを製造している。
その一方で近接適正に優れた腕部パーツがありながら何故か近接戦用の武器は一切製造していない。AC規格でないレーザーブレードの製造自体は行えているので、自社ジェネレータで運用可能なものが作れなかったか、AC用規格に収められなかったか、どちらにせよ技術的な問題の可能性が高い。せめて過去作における実体ブレードのようなものでもあれば…
生産しているACフレーム(企業標準機)
BASHOフレーム
BAWSの開発した旧型の中量二脚型ACフレーム。
同機はMTから派生した最初期のACで、第二次世界大戦初期の戦車を思わせるリベット留め装甲が特徴(技術レベルから考えるとこの時代に本当にリベット留めで装甲を作るとは考えにくく、あくまでリベットのように見えるだけだと思いたい)。
その堅牢で無骨な作りを愛好するオールドファンも多いという。実際、解放戦線所属でないと思しきACの残骸も確認されている。
旧式なだけに対EN防御やジェネレーター補正は低いが、各パーツはそれぞれどこか一つカテゴリ内で飛び抜けた数値を持つという、ピーキーな特性を持ち合わせている。
特に腕部パーツはぶっちぎりで最強の近接武器補正を誇るため、ブレーダーやルビコニアンカラテ勢に愛用されている(射撃適性は照準補正なのでFCSで補えるし、EN兵装の一部はジェネレータによる補正で性能を底上げ出来るが、基本的に近接兵装の威力は腕部の近接武器適性でしか上がらない)。そもそも重量比に対する装甲値が高めなので、近接格闘機でなくとも使い勝手が良い。
本作の世界観において最初期のACは主に近接戦闘用の兵器だったようで、BASHOは正にそうした設計思想なのだろう。その割に近接格闘兵装を作れていないが。一方でBAWSもBASHO腕の弱点である射撃適性及び反動制御の低さは気にしているらしく、後述の武器はそれを補うような性能になっている。
余談程度にマニピュレータは「親指・人差し指・合体した中指と薬指・小指」の四指型で、前作に登場したUCR-10とも異なる異型タイプとなっている。武器を持つ以外の細かい作業をする必要はない、ということか。
他のパーツも総じて装甲値は高めだが、脚部は水平跳躍力に優れ、コアもブースター補正は高いため、意外と機動力はある。頭部は内部性能に不安はあるが、APだけを見れば全頭部パーツで最高となっており、きちんと組めば何かしら強みがある優等生である。見た目も無骨で古風だが、愛嬌のようなものもあり、意外とデザイン面でも人気がある。特に胸部は広い平面なので、デカールを目立つように貼れるという利点もある。
名称の由来は江戸時代を代表する俳人・松尾芭蕉と思われる。
解放戦線のパイロットが適切に運用出来なかっただけで、特性に合った武装と戦術を理解したパイロットが乗れば侮りがたい力を発揮する。そういう意味でもパイロットを選ぶフレームと言えるだろう。もし強力な近接兵装を持つ彼の愛機がこれを採用していたら…中々ゾッとしない。
何よりエルカノ製FIRMEZAのコアパーツ1つ分の値段でフレーム一式を揃えられるというコスパを考えれば、今なお生産され続けているのも頷ける。
そもそも半世紀前から(現代でアップデートはされているだろうが)基礎設計がほとんど変更されないまま運用されているという意味では、かなりのベストセラーである。
事実、ルビコン3各所には比較的最近のものだけでなく、過去に打ち捨てられたと思しきBASHOの残骸(アーカイブ持ち)の他、半世紀前から埋没していたとある場所には完全にACの形を保っていない状態のBASHOフレー厶が大量に投棄されている。
この大量のBASHOがBAWS製かはともかく、かつては相応の生産数を誇ったことは間違いない。
AC用内装
主にジェネレータとブースタを製造。FCSは製造していないため、BAWS製品のみでACを組む場合はFCSのみ他社から引っ張ってくる必要がある。事実、解放戦線のACはほぼ全機がファーロン製のFCSを搭載している。
AG-J-098 JOSO
BAWSの旧型AC向けに開発された内燃型ジェネレータ。
性能は作業用MTで用いられる汎用品と大差なく、重量の軽さ以外にメリットはない。
ゲーム中で初期機体が装備しているジェネレータで、当初は「本作最大の産廃」「チュートリアルの難易度を高めている最大の要因」「パーツショップが解放されたら真っ先に換装しろ」と言われる程の低性能だった。
後にアップデートで性能が上方修正され、特にEN容量が増えた事でチュートリアルの難易度低減に繋がった。
相変わらず優先的に換装したいパーツではあるが、最初に買えるジェネレータがかなりピーキーな性能なので、より扱いやすいジェネレータが手に入るまでこれで我慢出来る程度にはなった。
名称の由来は松尾芭蕉の愛弟子である蕉門十哲の一人・内藤丈草と思われる。
AG-E-013 YABA
現行世代AC向けに開発されたジェネレータで、JOSOの上に被せるようなパーツが備わっているデザインから、JOSOの拡大発展型と思われる。
惑星封鎖による星外との技術格差の解消を目指して開発され、各種性能が向上している。
当初は「技術格差解消を目指した(解消できたとは言っていない)」と揶揄されるような性能だったが、こちらもアップデートによって性能が大きく向上し、EN低負荷アセンでなら十分選択肢に入るレベルとなった。
名称の由来は蕉門十哲の一人・志太野坡と思われる。
AG-T-005 HOKUSHI
エルカノと共同開発した重ジェネレータ。YABAで上に乗っかっていたパーツを左右両側に貼り付け直したデザイン。
高い出力と多めの容量、優れた補充性能を備えるが、供給復元性能と復元時補充ENは低いため、エネルギーを使い切った場合の回復が遅い。そのため、エネルギーを使い切らないように立ち回る必要がある。
これもアップデートによって性能が向上しており、アセン次第ではあるがアーキバス製ジェネレータともタメを張れるレベルになった。
名称の由来は蕉門十哲の一人・立花北枝と思われる。
AB-J-137 KIKAKU
旧型AC向けに開発されたブースタ。
基本的な性能は軒並み低水準だが、近接攻撃推力(近接攻撃時のブースト距離や接近速度)は全ブースタ中最高という極端な設計である。
BASHOフレームに合わせた…といいたいところだが、BASHOの近接適正は実質腕部にのみ当てはまるもので、他のパーツはそこまで近接戦に最適化されているわけでもない。
狙って調整したなら自社製近接格闘兵装もセットで売らなければ意味がないので、自社開発したらたまたまそういう性能になっただけか、近接兵装の開発に失敗してブースタだけが残ったといったところだろう。
もっとも、BASHO腕は素手でも十分強いので、拳で戦う想定だった可能性もあり得なくはないが。
ちなみにアサルトブーストの推力は低いので、ブーストキックの威力はあまり出ない。
名称の由来は蕉門十哲の一人・宝井其角と思われる。
武器
主に実弾系の射撃兵装と手持ち式ランチャーを製造している。前述の通りBASHO腕の近接武器補正を活かせる近接兵装はラインナップされていないが、実は背部兵装も一切作っていない。そのため、兵装をBAWS製で揃えた場合は両手とハンガーを適宜切り替えながら戦うことになる。
射撃兵装は全てセミオートまたはバースト式の実弾自動火器のみで、レーザーやプラズマはもちろん、リニアライフルのような電磁誘導式のものもない。同様のカテゴリーの兵装を製造しているベイラム系列製品と比較し、連射性能とマガジン装弾数に劣る代わりに単発の威力と精度、弾速に勝り、低反動で重量やEN負荷も軽め。
単品での性能を追求した結果というより、BAWS製品のみ(FCSを除く)でACを組んでもそれなりの性能を発揮出来るように調整されている、と考えた方が自然か。
しかし、これらの特性はAC用兵装として極めて有能(メタ的にはAC6のシステムに滅茶苦茶刺さっている)であり、特にバースト射撃のおかげで弾がブレにくいため、とにかく連射時の命中精度に優れる。
負荷に対する1発あたりの威力も高いので、FCSと腕部によっては適正距離内の静止目標に対して1マガジン分撃った弾がほとんど全弾命中する。
無論、劇中の敵の多くはそんな風に静止していないしこちらも動いているので百発百中とは言わないが、多少外れても常に撃ち続けることで相手を倒す連射武器として特筆すべき利点となることは間違いない。
ランチャー系はかなり癖があるので、それぞれの項目で述べる。
MA-J-200 RANSETSU-RF
優れた単発火力・衝撃力・射程距離を持つバーストライフル。通常攻撃はセミオート、チャージ攻撃は3点バースト射撃となる。
装弾数は15発とやや少なめだが、中距離の雑魚掃除から対AC戦まで幅広く活用出来る。リロードも遅くないので、継続して撃つのはさほど苦にならない。
取り分け素の精度の高さに加え、連射速度が遅いので腕部の反動蓄積による集弾率低下の影響が少なく、命中精度が非常に高い。連射速度の遅さも単発火力の高さで十分補えるため、結果的に他のライフルよりDPSは高くなる。
ライフルの中では総合性能が優秀で、如何なる技術なのかレーザーライフルやレーザーハンドガンを超えるほど異常に軽い射撃反動を誇り、適切な補正の掛かったFCSと腕部を使えば面白いぐらいに当たる。
やや重いこととセミオート故に連射するとプレイヤーの指に負担をかけてしまうことが欠点。といっても、メインで使うと考えればこれを持たせるために総重量を調整するだけの価値がある兵装といえる。EN負荷もあまり高くないし。指は…がんばってください。
また、チャージショットを撃つ場合、タンク系脚部なら構えによる硬直がないのは知られているが、加えてランセツRFはEN系兵装と違って実弾兵装のため、チャージショット後のオーバーヒートをクールダウンする必要がない…ということで、タンク脚部にランセツを載せて走りながらチャージショットを撃ちまくる運用も可能。
何よりショップ解禁直後から購入可能な兵装の一つであり、習熟すれば最後まで使っていける性能を有するという点も魅力である。
名称の由来は蕉門十哲の一人・服部嵐雪と思われる。
MA-J-201 RANSETSU-AR
未熟な解放戦線の新兵でも扱えるようにした3点バースト式のアサルトライフル。1回のリロードで撃てるのは6回。品番から上記ランセツRFの派生型と思われる。
フレーバーテキストによると「点射機構による命中精度と瞬間火力が利点」だが、火力不足で使用者の精神を削ってくる。ARを3発当ててようやくRF1発分ぐらいの威力、といえばおわかりいただけるだろうか。それでいて射程は短くなっている。
他社製ライフルと比較して命中精度は流石に高く、弾はほとんど散らないが、全く慰めにならない。いわば軽さと引き換えに射程と装弾数を失ったRFであり、これを積むならRFか下のエツジンを持つ方が遥かにマシ。
初期ジェネ程ではないが、プレイヤー間では「(AC6の数少ない)産廃」と評されている兵装の1つ。アプデで強化こそされたが、未だ実用的とは程遠い。人呼んで「弱い方のランセツ」。
ちなみに新兵用の武装であるのは上記の通りだが、どういうわけかRFよりも入荷が遅い。ストーリー攻略の面でも良いところはない。
名称の由来はRFと同じく、蕉門十哲の一人・服部嵐雪と思われる。
MA-E-210 ETSUJIN
バーストマシンガン。こちらは4点バーストだが、やはり1回のリロードで撃てるのは6回となっている。
ショットガン等のリロード中に繋ぎとして使う場合や、軽量機体の接近戦でサブウェポンとして使う分には非常に優秀。
メインで使うには弾倉ごとの火力が足りないと感じる場面が多く、痒い所に数ミリの差で手が届かない。
……と言うのは初期Verまでの話。Ver1.06に至るまでに威力と射程、マガジン弾数、装弾数、リロード時間まで上方修正され、総火力が大幅に向上した。連射武器ながら命中精度も妙に高めなので、相手から接近されているような状況では気持ち遠めから適当に撃ち始めても跳弾しない。バースト射撃のおかげでフルオートのマシンガンより弾が拡散せず、結果的にたくさん弾が当たるので、スペック上の衝撃力に対して実際の衝撃蓄積性能も高くなり、ブレードの前振りとして使うにも適している。
言うなればライフルとハンドガンを兼ねるマシンガンである。メインとして使えば近距離から中距離まで安定した性能を発揮する上、重量も負荷も軽いので他の兵装で火力を稼ぐサブウェポンにもなる等、ある種の万能兵装と化した。連射系の実弾武器で明確なコンセプトがない場合、迷ったらこれである。
万能過ぎた事もあってか、さすがにVer1.07ではナーフされてしまったが、それでも火力・衝撃値・衝撃残留を僅かに下げるという調整だったため、強すぎる事がなくなっただけで使い勝手の良さは健在と見る声も多い。
名称の由来は蕉門十哲の一人・越智越人と思われる。
MA-E-211 SAMPU
ラスティも愛用しているバーストハンドガン。
2点バーストで、言うまでもなく1回のリロードで撃てるのは6回となっている。
有効射程はハンドガンとしてもかなり短いが、BAWS製らしくバーストで撃っても安定した命中精度を叩き出せるため、ハンドガンとエツジンを足して割った性能といえる。
また、重量と負荷がトップクラスに軽いのも特徴。連射武器としては最低クラスであり、より強力な兵装を当てるために相手をスタッガーさせる前座として使えば、積載量に余裕を持たせてより強力な兵装や装甲を積むことが出来る。
アップデートにより総弾数とマガジン弾数が増加しており、弾切れのリスクが軽減して安心感が増した他、1回のリロードで7回まで撃てるようになった。
名称の由来は蕉門十哲の一人・杉山杉風と思われる。その場合、名称の読みは「サンプウ」なのだが、プレイヤー間ではもっぱら「サンプ」と呼ばれる。
MA-T-222 KYORAI
帥父ドルマヤン御用達のナパーム弾ランチャー。
着弾地点に残留し炎上したナパームに触れるとダメージを受け、ACS障害を引き起こす。
地を這うMTの掃除には便利だが、飛べる敵には役に立たない。今作はガチタンですら空を飛び回っているのにもかかわらずである。
相手にブーストを使い切らせるように立ち回れば威力を発揮できるが、あまりに用途が限定され過ぎることから、かなり影が薄い武装になっている。
名称の由来は蕉門十哲の一人・向井去来と思われる。
MA-T-223 KYORIKU
チャプター5の「脱出」でお世話になるジャミング弾ランチャー。
攻撃能力は皆無で爆発時にチャフを撒き、範囲内の機体は敵味方問わずレーダーとロックオンを封じられる。また、ドローンやタレット、コンテナミサイル等のこちらが撃った後で自律的にロックオンを行っている兵装も影響を受けている、と思われる。
逆にミサイルやドローンはジャミングでロックオンが出来なくなったとしても、ミサイル側の二次ロックが入れば誘導される。例えば分裂ミサイルは分裂時に二次ロックが入るので、①機体側でロックして発射→②ジャミング炸裂→③敵機から100m以内で分裂、というケースであれば当たる。これはジャミングをする側も同じで、ミサイルを撃った後にジャミングを掛けて相手の攻撃を躱す、といった使い方がされる。
スキャンに関しても、ジャミング前にスキャン出来ていればジャミングを通過してロックオンは維持されるが、ジャミングされた後にスキャンしてもロックオンは出来ない。ジャミング相手に限らないが、頭部のスキャン性能とこまめなスキャンが重要になる。逆にジャミング側は相手の頭部性能を見極めて的確に使っていく必要がある。
総じて一点特化型のキワモノ武器…というのは間違いではないが、自分で使うにしろ相手に使われるにしろ、その特性を理解しているか否かで脅威度が大きく変化する極めてテクニカルな兵装、と考えた方が良いだろう。
ルビコン解放戦線向けにゲリラ戦で使用する目的で開発したのだろうか。あまり練度の高くないルビコニアンでは到底使いこなせそうにないが。
名称の由来は蕉門十哲の一人・森川許六と思われる。
通常兵器
ルビコン3における兵器供給のほぼ全てを担っており、MTのみならず車両やヘリコプター、ドローンといった星外企業や解放戦線が使っている兵器の多くがBAWS製となっている。
下記に特筆すべき兵器を挙げる。
MT-T-026
ACシリーズ伝統の逆関節型雑魚メカ。ぷっくりした胴部にほぼ装甲のないフレームだけの逆関節脚部がぶら下がっているという構造。ゲーム内での印象は小柄だが、全高自体はMTと大差ない(7〜8mぐらいか?)。
型式番号を見る限り分類上はMTのようだが、ウォルターのオペレーション上やリザルトでは一貫してガードメカと呼称され、ヘリコプターや自走砲と同じく汎用兵器扱いとなっている。
頭頂部に兵装をマウント可能で、勢力ごとにマシンガン、ミサイル、レーザーライフル等幾らかのバリエーションがある。とはいえ、火力や防御力は大したことはなく、撃破報酬もお察しの通り。
しかしながら普及率は高く、惑星封鎖機構も含めた全勢力で採用されている。無人機かどうかは不明。
BAWS製ではないが、RaDでは下記の二種をカスタムMTとして販売している。撃破報酬から換算すると、そのコストはベース機の4倍以上と考えられる。
- パンチャー:型式番号はMT-T-026-RC1。胴部全体を増加装甲で覆い、上部1門から両側面2門に変更されたライフルを装備。脚部の性能が上がって走ったりジャンプしたり出来る上、ライフルの火力もベース機より遥かに高い。
- キッカー:型式番号はMT-T-026-RC2。こちらも胴部に増加装甲を施し、両側面に3連無誘導ロケットポッド、両脚部にはパイルバンカーをそれぞれ装備している。ロケットもパイルもかなりの威力で、スタッガーを取られるとACでも危険。
MT-E-104
惑星封鎖機構以外の全勢力が採用している二脚タイプのMT。角ばった人型であるが、胴体上部はミサイルランチャー等を搭載するハードポイントがあるため、ACでいう頭部に相当する部位がなく、メインセンサーは腹部に設置されている。また、所属陣営ごとにカラーリングが異なる。遠目には小型に見えるが、上部兵装無しでもACと同じぐらい(10m前後)の全高がある。
歴代のMTと比較して装備のバリエーションが豊富で、雑魚メカにしては火力が高く、原則的に複数で群れているので油断しているとあっという間にAPを削られてしまう。ライフルやマシンガン、近寄らなければ問題ないショットガンはともかく、当たれば激烈に痛いし動きも止まるグレネードキャノン、回避機動を取らないと当たるミサイル、爆風のダメージが無視出来ないボムスプレッダー等には注意が必要。
とりわけ特徴的なのが実体盾。これはMTの半身を軽く覆うほどの鋼板で、AC用のシールドと同じく正面からの攻撃に対してダメージと衝撃値を低減する。AC用シールドと違って熱ゲージの代わりにAPが設定されており、APがなくなって壊れるまで機能する。このAPがMT本体より高く、大抵は盾を壊すよりMT本体の方が壊れるほど。
巡回時におけるのそのそした歩行やもたもたした旋回、周辺を警戒するどころか3機向かい合って固まっていることなどもあるが、その気になればブースタを使用したスライド移動や高所へのジャンプ等、過去作におけるACに近い戦闘機動が出来る。
一方で装甲の薄さだけは如何ともし難く、ABタックル以外の何で攻撃しても倒せる。兵装による攻撃はもちろん、キック1発ならともかく、パンチにも2発以上は耐えられない(腕部にもよるが1発目でスタッガーして、2発目で壊れるぐらい)。サイズそのものはACと大差ないので、装甲材質が違うのか内部容積がスカスカなのか、とにかく機動兵器としてはかなり難がある強度と言わざるを得ない。
上記の様に武装のバリエーションこそ豊富だが、反面先述のガードメカと違ってカスタムモデルは製造されていない。
MT-J-048
惑星封鎖機構以外の全勢力が採用している四脚型重MT。上記のMT-E-104と同じく上部にハードポイントが存在するため頭部ユニットを持たないが、こちらは胴部そのものにセンサーユニットが埋め込まれており、コアのサイズもより大型化している。
胴体上部右側にミサイルランチャー等を搭載するスリット状のハードポイントがあり、腕部兵装も共通だが、上部ユニットは恐ろしく弾速の速いスナイパーキャノンを始め、グレネードキャノンや多連装ロケット等、火力と射程に優れた火砲が用意されている。盾は脚部が干渉するためか、やや小振りなものになっている。
特にレーザーブレード装備型はその図体に反して踏み込みと振り下ろしが速く、ブレード自体もかなり刀身が伸びる。単純に威力も高い。その技術をACパーツに転用してくれれば…と思うレイヴンも多いだろう。
敢えて言えばBAWS社製AC用ジェネレータはどれもEN出力に余裕がなく、BASHOコアもEN関連の補正が低いので、BAWS製品のみで揃えた機体ではEN負荷が許容出来なかったのかもしれない。また、よくみてみると
ブレードを持っている方の腕には変な箱が着いており、そこから伸びるコードをたどるとブレードの発振機(?)に繋がっていることがわかる。この箱は他のタイプでは見られない上、ブレードの火力、範囲を考えると専用に追加ジェネレーターを装備している可能性まである。
各勢力のハイ・ローミックスのハイに該当し、惑星封鎖機構の執行機に相当する役どころ。MTと比較して圧倒的なAP(上記2脚MTの28倍)と耐久性を有しており、特に正面装甲がかなり厚い。高火力の兵装で一気に攻め立てるか、上部や側面を狙わないとほとんどダメージが通らない。正面から立ち向かう場合、スタッガーを取れないとキャノンやブレードで手痛いカウンターを受けることになる。
序盤ミッションの時点では、ハンドラー・ウォルターから「無理に戦うな」と言われる程度に脅威認定されており、火力・装甲共にランク外のAC及び独立傭兵程度ぐらいなら圧倒出来ると認識されているようだ。
それでいて撃墜報酬が上記の二脚MTの10倍程度とACに比べれば格安であることから配備コストも低いと思われ、事実多くの勢力が調達・運用している。ACの戦力的価値が下がっている実情を反映していると言える。
こちらもガードメカのようなカスタムモデルは存在しないが、その必要もないということだろう。
HA-T-102
通称ジャガーノート。ルビコン解放戦線が誇る重装機動砲台。型式番号の命名規則からBAWS製である事が分かる。なお、ゲーム本編内では最後までBAWS製品である事は明言されていなかったが、オフィシャルビジュアルワークスにて確定した経緯がある。少なくとも2機が建造されているが、どちらも撃破された。詳細はリンク先を参照。
余談
- パーツのネーミングは芭蕉十哲をはじめとした中世日本の歌人(=ボーズ=坊主?)から名前を取っている。創業者に日系人がいたのだろうか?一方でジャガーノートだけは明らかにBAWSの命名規則から外れており、これはBAWSではなく解放戦線の命名ではないかと考えらえる。
- 英語音声だとRaDが「アールエーディー」とアルファベット読みされているのに対し、BAWSは日本語版と同様に「ボウズ(正確には「バウズ」に近い)」と読まれている。