本来はナンバーの前にスペースが入る「LOADER 4」が正式表記であるが、pixivタグの仕様上スペースは含められないため、便宜的にスペース無しの表記としている。
概要
メカアクションゲーム『アーマード・コア6』でプレイヤーが操作する初期機体。劇中冒頭ルビコン3に降着したC4-621が搭乗しており、最初のミッション時と後のリトライ時でもこの機体での強制出撃となる。
各パーツの用途も型番もまちまちで、正式な機体名なのか通称や愛称の類なのかは不明。
探査用のACフレームとの事で、腕部は廃品回収用のマニピュレーター、脚部やコアは宇宙での活動用、頭部も観測装置とされている。初期状態ではコア拡張機能無し、左肩のスロットも空いている。
パーツ説明や「積込機」を意味するネーミングから推測するに、本来は荷役などの作業用に使う機体に武装を施しているのか、内装パーツがとても戦闘に堪え得るものではないという致命的な問題を抱えている。
全体的な性能は控えめで頼りないが、最低限の性能を備えつつEN負荷は抑え、比較的軽めの機体パーツとあってそれ相応の利点を持つ為、きちんと構成を吟味すれば一部の内装パーツ(旧Verではジェネレーター、アプデ後ではFCSに変わった)を除いて、序盤以降も使い続けることは可能。
- ストーリートレーラーで同型の機体を駆る部隊・ハウンズの活躍ぶりもあって、本機体に愛着を持つプレイヤーも少なくない。
- パッケージやデラックスセット特典のフィギュア、初登場PV等で主役を務めているAC「ナイトフォール」も頭部パーツが発展型であること以外は、同様のフレーム構成である。またその頭部もこのFINDER EYEを戦闘特化にカスタムした物である。
- 機体名を初期から変更しないプレイヤーもいる関係上、テセウスの船の概念そのままに全く構成が異なる「LOADER 4」が生み出されている(後述)。
構成
フレーム
律儀にRaD製の「探査用」フレームで統一されている。
RaDは厳密には企業とは呼べない(兵器・パーツ製造も副業として行う武装組織)ものの、過去作に倣うなら「フルRaDフレーム」または「企業標準機RaDマン」と言ったところ。
ハンドラー・ウォルターの出自から、RaDの頭目であるシンダー・カーラから融通してもらった可能性も大いにある。
HC-2000 FINDER EYE | 地形観測用頭部。シリーズお約束のEYEシリーズ。 |
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CC-2000 ORBITER | 宇宙船外活動用コア |
AC-2000 TOOL ARM | 廃材回収用腕部 |
2C-2000 CRAWLER | 天体表面探査用2脚 |
全てのパーツが「戦闘性能控えめ」「負荷は低く扱い易さに定評」とされており、先述したように戦闘用では無く探査向きの機体と評した方が正確。
戦闘性能は堅実に選ばれた各種武装によって補っている、とは言え中量2脚として最低限の性能は備えており、性能相応にEN負荷が軽いというメリットもある事から、構成によっては終盤でも部分的に世話になる事があるかもしれない。
特に機動力を重視していく場合、全身をカリカリに絞ると序盤のジェネレータではEN不足で碌な武装が持てなくなる。下半身だけは換装して、上半身は当面の間は流用していくのがオススメ。
Ver1.03.1アップデートで、コア以外のフレームに上方修正が入った。
相対的に強化された脚部を活かし、フレームはそのまま内装品をアップグレードして機動力を底上げするという方向性も見出すことが可能になった。
武装
こちらは全て星外企業の標準武装で統一。
初期武器にしては全面的に優秀で、派手さこそ無いものの便利で扱い易いラインナップになっている。
■RF-024 TURNER
ベイラムのロングセラー。普及型フルオートアサルトライフル。
連射性能と威力のバランスが良く、企業の新兵から熟練の傭兵までご愛用。
実際の使用感としても大変に使い易く、初期武器ながら長く使っていける性能。
序盤のMTや砲台を排除するミッションでは世話になる。
- ストーリー中では扱い易い反面、オンライン対戦では火力不足が目立っていたが、Ver.1.01アップデートでライフル系全般の威力の見直しが行われ、使用感はそのままに火力が明確に向上した。
■HI-32:BU-TT/A
タキガワ・ハーモニクスのパルスブレード。
今作の近接武器らしい強力な攻撃力・衝撃力を備え、当て易いモーションに加えて二連斬とチャージ斬りのどちらも可能。スタッガー状態の相手への直撃補正も高く、至れり尽くせりの性能で傭兵達を接近戦へと駆り立てる教官のような存在。
装備負荷も軽く非常に扱い易い上、弾切れの心配も無いため、弾薬の節約や長期戦の保険としても心強い。
最初の難関たるルビコプターの撃破におけるキーパーツである事はもちろん、高周波振動による斬撃でパルス防壁の相殺に向いており、この先で戦う事になる大ボス・バルテウスが纏うパルスアーマーを攻略する上でも本品の特性がマッチする。
- 初期パーツとしてはダントツで強力な装備であり、タキガワ社の傑作武器と称賛する声も多い。
- 今作の近接武器はそれぞれ挙動が異なるので、過去作のような同モーション内で「強いが重い / 弱いが使い易い」といった選び方はできず、モーション(=ダメージ判定までの速さ)や性能、重量やEN負荷を勘案し選定する事になる。
- パイルバンカーやチェーンソー、レーザースライサーと言った高火力武器は相応に高負荷で動きのクセが強い傾向もあり、他の近接武器を入手した後でも、軽い・当て易い・火力も出せる本武器を愛用するプレイヤーは多い。
- 一部のプレイヤーからは「必殺ぶった斬り」と呼ばれる(HI-32 BU-TT/A(ひ、さつ、ぶった、/(スラッシュ≒切り))。
■BML-G1/P20MLT-04
ファーロン・ダイナミクスの軽量機向け小型4連装マルチロックミサイル。
ホーミング機能があり、ACS負荷蓄積に向く。マルチロック対応なので小型ヘリや車両などの雑魚ちらしにも便利。
後々他の装備(特に求める役割がほぼ同じでありながら火力で大きく優越するプラズマミサイル)に換装する事も多いだろうが、機体負荷が軽く、キャノンと違って足を止めずに撃てるため、機動戦を選ぶ際の補助火力としては十分選択肢に入る。
- 歴代初期装備では、1ロック1発の小型ミサイルが標準装備であったため頼もしい装備である。
- ただし初期状態だと右肩分しか装備されておらず、軽量に仕上がっている分総火力に難を抱える。
◆SI-04:SU-05
タキガワ・ハーモニクス社製パルスシールド。扱いやすさを重視してバランス良くまとめられているのが特徴。
- 店頭配布された小冊子限定で装備されている
内装
こちらは星外・星中企業の混成だが、いずれも旧型扱い。
フレーム以上に実戦導入は想定されていない代物も混ざっており、堅実な武装と比べ明らかに見劣りすることから、武装を充実させ過ぎて予算不足に成った結果ではないかと冗談交じりに語られている。
■BST-G1/P10
ファーロン・ダイナミクスの第1世代ブースタ。現行機に劣るが低負荷で扱い易い。
アサルトブースト関連の性能は平均以上だが、他の水平、上昇、クイックブーストの推力は劣悪で、つまりは「操作性は悪いが直進性能だけは高め」という玄人向けのパーツである。
反射神経に頼った直感的な立ち回りには不向きだが、入念な観察を踏まえて戦術的に動くのであれば幾らか使い道があり、パルスブレードの高性能さと合わせて「攻め時をしっかり見極めてアサルトブーストで一気に距離を詰める」という今作のセオリーを実戦で叩き込む為のスパルタ教材とも評される。
- Ver1.03.1アップデートで上昇推力にテコ入れがされた他に積載重量によるスピードへの影響変更が有り、軽量・軽負荷構成である初期機体は機動力が目に見えて跳ね上がっている。
- 初期装備とは一体……。
■FCS-G1/P01
ファーロン・ダイナミクスの第1世代FCS。
ファーロンがミサイルバカになる前の旧型だが、負荷が低くバランスも良いため現役続投中。
機体負荷の低さが最大の利点なので、火器管制が必要無いマニュアルエイム専門であれば使い道もあるかもしれないが、そのまま使い続ける意義は薄くアセンブルが解禁された段階で真っ先に替えた方が無難。
■AG-J-098 JOSO
「性能は作業用MTに用いられる汎用品と大差無く」とのことであり、現行世代ACでの戦闘には力不足。設定通りに実際の性能も産廃に近かったため、唯一の利点である軽さも、ごく僅かな差で軽さ第二位として控えているジェネレータの高バランス・高性能の前には無価値同然と本当にどうしようもない。
Ver1.03パッチ適用後は出力自体は相変わらず低いものの、そこそこの性能に落ち着いた。癖の強い大豊製軽ジェネが比較対象だった事もあり、慌てて買い替える必要が無くなった点は大きい。
そんな有様なので初期構成の中でも一際浮いた存在となっており、「タキガワのブレードに予算を持っていかれたせい」だの「低出力のジェネレータで敵勢力の目を掻い潜ろうとしたのでは」だの「初心者に内装の重要性を教えるため」だの、様々な角度から論じられている迷パーツ。
- ざっくり言うと軽トラックのエンジンで戦車を動かしているようなものである。
- 悪名高きチュートリアルボス、「ルビコプター」こと惑星封鎖機構大型武装ヘリに苦戦する理由の6割を当ジェネレータの悲惨な性能(残りの2割は「敵の照準精度はお察しの筈」という新兵の甘え、もう2割は今作のセオリーと過去作のセオリーが真逆な事である)が占めるとさえ言われる。
- Ver1.03.1アップデートでEN容量・供給復元性能・EN武器適性の上方修正が入り、特に供給復元性能はジェネレータ全体から見ても「中の上」という位置付けに。
立体物
30MMシリーズにラインナップされることが決定。
ただしあくまでも「初期機体に使用されたフレーム」という扱いで「CC-2000 ORBITER」名義での販売となる。
そのため付属装備もLR-036 CURTISのみとなっており、厳密にはLOADER4ではない。
加えて発表時点ではWEAPON SET04にBML-G1/P20MLT-04が収録されているのみで、RF-024 TURNERおよびHI-32:BU-TT/Aがラインナップされていないため、C4-621が授かるLOADER4の再現は不可能だったのだが……。
2024年11月、WEAPON SET05にRF-024 TURNER、HI-32:BU-TT/A、SI-04:SU-Q5が収録される事が発表され、LOADER4の完全再現が可能となった。
余談
プレイヤー視点での「LOADER 4」
「LOADER 4」はゲームシステム上での初期ACネームでもある。
アセンブルを重ねて全パーツが別物に置き換わったとしても、プレイヤーが任意で変更しない限りそのままであるため、機体性能以外に無頓着であったり、ACネームの変更機能(※)にそもそも気付かなかった、「ごすずんからもらった機体名だ、変えられない」等、様々な理由で「LOADER 4」の名を使い続ける621も少なくない。
オンライン対戦でルームに入った全員が「LOADER 4」だったという微笑ましいケースもあるとか。
(※)アセンブル画面、またはACデータ画面から変更可能
18年ぶりの「初期機体」
ストーリーの最初に触れる事になる機体はおしなべて初期機体と言われるが、今作のように「初めから使用可能な機体パーツがコレしかない」という状況は、実はPS2最終作のラストレイヴン以来となる。
AC4では「アナトリアコロニー内に残されていた、幾つかの研究用ネクスト」の中から1つを選び、ACfAでは「3つの企業勢力から提供を受けた機体3種 or 独立傭兵として機体一つのみ」で傭兵稼業を始める。ACVでは「初めから幾つかの機体パーツを所有した状態」から始めるが、その殆どは本来の性能からはかけ離れたジャンクパーツという有様である。
「本格戦闘を前提としない設計」とは言え、搭乗機に癖の無い新品の初期機体を充てがってくれるウォルターの良心が垣間見える…かもしれない。