概要
『戦姫絶唱シンフォギアG』で初登場した組織。正式名称は、米国連邦聖遺物研究機関(Federal Institutes of Sacrist)。
櫻井了子(フィーネ)の米国通謀をきっかけとして発足した機関で、日本政府のシンフォギアに関する情報開示以前より存在している。
秘密裏に聖遺物の研究を行ってきた組織だが、個人の能力に左右される「歌による起動」よりも、 合理に則った機械的な安定起動方法に時間と予算の多くを割いてきた経緯をもつ。
これらの研究は一定の成果・評価を得ることになったが、コントロールの難しさに加え、歌を介した起動でないと大きな出力ができないという結論から、研究規模の縮小を余儀なくされている。
しかし、聖遺物である「神獣鏡(シェンショウジン)」の特性を「エアキャリア」という大型のヘリに搭載できる等、日本の特務機関「特異災害対策機動部二課」にはない技術体系の確立に成功している。
扱っている研究内容の為か、非常に排他的で機密性が高く、秘密結社めいた側面が色濃いのが特徴。
政府直下の研究機関でありながら閉鎖的に独自運営を進め続けた結果、米国政府のコントロールから外れ、後述のように一部のメンバーは武装組織として蜂起するになった。
武装組織フィーネ
本編では「フロンティア事変」を起こすテロリスト集団として登場し、その中心人物であるナスターシャ教授やウェル博士は元々F.I.S.に所属していた研究者である。
ナスターシャの部下となるマリア・カデンツァヴナ・イヴ、月読調、暁切歌はF.I.S.で「レセプターチルドレン」として扱われていた観測対象(実験体)であるが、ナスターシャに対してのみ温情を感じている為、ナスターシャが起こしたフロンティア事変に加担することになる。
劇中では彼らを「F.I.S.」として扱うことが多いが、厳密に言えばナスターシャ達はF.I.S.から独立した集団であり、自分達のことはF.I.S.ではなく武装組織「フィーネ」と名乗っている。
ナスターシャ達をF.I.S.と称しているのは主に風鳴弦十郎をはじめとする「特異災害対策機動部二課」の面々であるが、これは櫻井了子ことフィーネとの和解を果たした二課による配慮であり、アニメ製作陣も武装組織フィーネという名称は使わずF.I.S.という組織名で用いることが多い。
ナスターシャは米国政府の隠匿していた不都合な事実である「月の落下」を公表する為、無辜の命を救う為に同機関を出奔し、同時に「新生フィーネ」として覚醒したマリアという研究成果を示すことで、生化学の専門家であるウェル博士を組織に引き込み、武装組織「フィーネ」を結成した(実際にはマリアの身体にフィーネの魂は宿されておらず、ウェル博士に対する交渉材料としての詐称である)。
その後、マリアの出演する音楽ステージ「QUEENS of MUSIC」に乗じてライブステージを占拠し、活動拠点としての国土割譲を世界に要求すると同時に、計画実行に必要な完全聖遺物「ネフィリム」の起動と、月落下の事実の公表を目論む。
なお、ナスターシャ達をF.I.S.からテロリスト集団へと武装蜂起させたのは錬金術師による秘密結社「パヴァリア光明結社」であり、この結社は後に立花響をはじめとするシンフォギア装者と対立することになる。
構成員
首謀者
ナスターシャ教授(CV:井上喜久子) |
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武装組織フィーネの首謀者。元々はF.I.S.の聖遺物専門の研究者で、マリア達「レセプターチルドレン」を観察する立場にあった。終盤では暴走したウェル博士に指揮権を奪われるが、命を代償に世界を救った。 |
ウェル博士(CV:杉田智和) |
武装組織フィーネのブレーン。元々はF.I.S.の生化学専門の研究者だった。「英雄になる」という願望を抱いており、聖遺物「ネフィリム」や「フロンティア」を利用して世界に混乱をもたらしたが、逮捕された。 |
シンフォギア装者
マリア・カデンツァヴナ・イヴ(CV:日笠陽子) |
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武装組織フィーネの一員で、聖遺物「ガングニール」の欠片を纏うシンフォギア装者。世界の歌姫でもある。本来は優しい性格の為に非道になりきれず、贖罪も込めて響達側へと寝返る。 |
月読調(CV:南條愛乃) |
武装組織フィーネの一員で、聖遺物「シュルシャガナ」を纏うシンフォギア装者。後に過激派のウェル博士に同調するマリア達を正す為に組織を脱退する。実はフィーネの魂が宿っている。 |
暁切歌(CV:茅野愛衣) |
武装組織フィーネの一員で、聖遺物「イガリマ」を纏うシンフォギア装者。後にフィーネの魂が自分に宿っていると錯覚し、調に生きてもらう為にウェル博士の非道にも加担するが、錯覚から目覚めて改心した。 |