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Kenshi

けんし

『Kenshi』とは、Lo-Fi gamesから発売された、オープンワールド型オフラインRTSゲームである。
目次 [非表示]

決まりきった物語ではない、自分だけのストーリーを展開させよう。

泥棒、盗賊、反逆者、軍司令官、傭兵。どれを選ぶかはあなた次第。商人に医者、調停者、ビジネスマン、探検家、あるいは奴隷…

選択肢は無限大だが、 まずは生き延びなくてはならない。


概要

Chris Hunt氏主催のLo-Fi gamesが2007年頃から開発しているオープンワールド型オフラインRTSゲーム。元々はHunt氏自身が一人で楽しむために製作していたが、2011年にGamersGateでアルファ版が公開され、2013年からはSteamで早期アクセスゲームとして公開。2018年12月6日に正式リリースされた。


こうした経緯もあり、本作のコンセプトは「自分(Hunt氏)が好きな要素全部乗せ」。

高度な文明が滅びポストアポカリプスと化したとある惑星を主軸の世界観とし、プレイヤーは3つの大国が睨み合う870平方km超の大陸を冒険することになる。


対応ハードは今現在PC(Steam)のみ。


主な内容

舞台である大陸は、かつて高度なテクノロジーを持ちながら滅亡し、数百~数千の年月が過ぎた今ではそれらが「古代文明」とまで呼ばれるようになっている。地表は荒野と化し、各所にある文明の跡地には朽ちた機械や暴走したロボットたちが蔓延している。加えて、大陸内には年中酸性雨や雷雨が降り注いでいたり、獰猛な獣たちが跋扈するなど、人が生きるにはあまりに過酷すぎる環境が各所に広がっている。


こうした環境下、人々は生活を守るために団結…すべきハズなのだが、大陸の3大勢力たる各国は、歴史や宗教を背景に人種・性別・階級と様々な側面で差別思想を抱き、いずれも決して善政を行っているとは呼べない始末で、社会に受け入れられず奴隷や野盗に身を落とす者、他にもカニバル(人喰い部族)や奇妙な思想論者の集団など、こちらもこちらで一筋縄ではいかないアクの強い狂人たちが徒党を組んでいる。


そんな問題だらけの世界に放り込まれたプレイヤーには、悪を討つ等の明確な使命や目標、それを裏付けするバックストーリーといったものなく、ただただこの広大かつクレイジーな世界を自由に生きる事ができる。各地を巡り冒険するも、技を磨いて最強の剣士を目指すも、仲間を増やして軍隊を率いるも、拠点を作って一次産業を始めるも、他の勢力を相手取りビジネスを展開するも、逆にクーデターを起こすも、すべてはプレイヤーの想像力次第。


ただし、プレイヤーは何かしらの加護を受けた聖人でも、特別な力を持つ英雄でもない。食物を接種しなければ餓死、流血が止まらなければ失血死、命までは届かずとも四肢に多大なダメージを受ければ欠損してしまうことすらある。そして、弱肉強食のこの世界では人類、獣、機械など、プレイヤーの持つ金銭や食料を狙って、場合によっては闘争本能から昼夜問わず容赦なく襲いかかってくる。


プレイするたびに、この無情な世界で自由に生きる事が、どれだけ難しくて辛いのかを味わうだろう。そうして苦汁をなめて、痛みに耐えて、必死に生き延びて…初めて強くなるのだ。


基本システム

ゲームの開始

新規スタート時には、用意されたシチュエーションを選択することから始まる。

それぞれの選択肢に倣い、初期PC(個人もしくは複数人からなるパーティ)の構成や、マップの開始地点が特定もしくはランダムで決定する。最初から物資やスキル、パーティの頭数をそこそこ会得した好条件のものもあれば、飢餓状態で食料どころか武器防具すらない素寒貧のまま砂漠のど真ん中に放置させるもの、指名手配犯として首に賞金がかけられているもの、奴隷として過酷な労働を強いられるものまで様々。一応、選択肢それぞれに添えられたシナリオ文にはそうなった経緯や当面の目標を指し示すものはあるものの、上述通りプレイヤーがそれに従うも従わぬも自由である。


次にPC一人ひとりの編成に移行し、作中世界に存在する種族と性別、体型、顔、髪型などの外見の詳細、そして名前を決定する。種族によって体各部位のHP、各種スキルのレベル経験値のバフ・デバフに差があるので、プレイヤーの目指すものに合わせた種族を選びたいところ。勿論、プレイ中に新たに仲間をパーティに引き入れる場面はいくらでもあるので、最初期にそこまで拘ることもないだろうが。また、キャラの容姿や名前についても、加入のタイミング以外に各町のバーや勢力の詰所などにいる「形成外科医」を頼れば(有料だが)変更が可能である。


属性・スキル

基本的に操作はマウスによるクリックが中心となる。

選択したPCに画面内の移動してほしい地点にポイントを置いて移動させ、対象(拾いたいアイテム、動かしたい機械、攻撃したい敵キャラ…等)には特定の選択肢にカーソルを合わせて離すとその通りに行動する(一部、所持品に該当アイテムがないとできないアクションもある)。


それぞれ全体ステータスやアクションに関連した「属性」と「スキル」のレベルが設定されている。属性は、打撃属性の威力増強や荷物・装備の重量による負荷を軽減する「筋力」、

ダメージ軽減やダウン後復帰速度に影響する「打たれ強さ」、斬撃威力と戦闘動作・射撃武器のリロードの速度が増す「器用さ」、射撃の精度や射程に関連する「知覚」の4項目からなる一方、スキルは大きく分けて「武器」「戦闘」「射撃」「窃盗」「運動」「科学」「取引」…と8種存在し、それぞれのアクションに関連する項目が更に細分化して割り振られている。


武器と戦闘

『Kenshi(=剣士)』のタイトル通り、近接戦で用いられる武器は各種刀剣が多くを占める。

近接武器には片手・両手の装備、斬撃・打撃の二つの攻撃力、防具貫通・出血率・屋内という要素があり、敵の装備に応じて与えられるダメージが異なる。メインとサブのスロットがあり、メインは全ての武器が、サブは片手用の武器が装備可能。装備枠が少ない武器ほど屋内での攻撃力が高くなり、多いほど低くなる。

(以下、各武器の性能を記載)


武器名備考
脇差から野太刀長巻まで大小様々な、所謂「日本刀」系統の武器。軽いので器用さが上がりやすくなり、出血率が高く軽装の人型に強くなる反面、貫通が低く重装備の人型とロボットに弱い。基本的に高値が付く。
サーベル攻撃力と引き換えに防御力が高くなる。
武器包丁やパラディン・クロスなど、大振りの片刃が特徴の武器。斬撃と打撃のバランスが良く、高い貫通とロボット系に強い。ただし動物系には弱くなり、出血率も低い。
重武器板剣・フラグメントアックスなどを指す。非常に重たいがそれに見合った攻撃力を誇る。タイマンよりも集団戦で真価を発揮する。
鈍器棍棒十手狼牙棒などの打撃武器。サブ枠に収まる程小振りだが結構重い。その分高い打撃ダメージを与え、重装の敵に有効。一部の除いて基本的に出血率は最低。
長柄武器ポールアーム、ナギナタ、杖などの長物。攻撃力の低さを長いリーチで補う。動物に強くなるが、屋内では力を発揮できなくなる。
クロスボウ携行の間接武器。インベントリに所持した専用のボルト(弾)が必要。
砲台敷地内設備として設置された間接武器。
素手武器を持たない状態での戦闘技術。鍛えていないうちは殴った自分の手を痛める。スキルの上昇につれ技が多彩になり、連続技で下手な武器より大ダメージを与えることも。

キャラクターたちの戦闘は、先述したマウスカーソルで対象への攻撃命令によってPCが自動的に戦闘してくれる。プレイヤーとしてはアクションの腕前などは特に要求されないので楽といえば楽だが、つまりは上述のような自身と相手の能力差や武器と種族の相性、屋内外かの条件が顕著に影響するとも言えるので、戦闘の前中で武器を持ち替えさせるタイミングの見定めは必要となるだろう。


全てのキャラクターは共通して「血液・頭部・胸部・下腹部・右腕・左腕・右足・左足」の部位ごとにHPがある。このうち、血液・頭部・胸部・下腹部のHPが0を下回ると強制的にダウン。HPが0から一定値まで下がるとキャラクターは死亡、二度と復活しなくなる。特に斬撃ダメージの蓄積を示す赤ゲージが増えると流血状態となり、回復アイテムを使用しないと該当部位のHPがどんどん減っていってしまう。


腕・足の場合はその部位が骨折して使用不可能になり、一定値を下回ると「部位切断」が発生して血液が大きく減少、以降は義肢を装備しなければ常人と同じアクションが取れないなどのペナルティが発生する。これらの大事となる前に「応急処置キット」で止血・ベッドでの安静が必要となる。また、スケルトンの場合は他種族と違い「スケルトン修理キット」でなければ流血(流オイル?)を止められないので、そこも注意が必要だろう。


…ただ、性能の良い義肢であれば生身よりも恩恵がある場合もあり、慣れてきたプレイヤーの中には敢えて四肢を失わせ、そこに傑作等級の義肢をはめて効率化を狙う者もいたりする。


世界観

3大国家

The Holy Nation

  • ホーリーネーション

オクラン教を国教とし、代々『フェニックス』と呼ばれる預言者に従う宗教国家。

屈強なパラディンの下、極端なまでの男尊女卑・他の種族に対するレイシズム・新技術に対する拒絶・スケルトンおよび義肢の殲滅を掲げている。

この世界でも数少ない緑豊かな土地を保有しているおかげで、どの国よりも内部情勢が安定した暮らしができる・・・あなたがヒトの男性であるならばだが。


センシティブな作品

  • 都市連合

またの名を「帝国」と呼ぶ、大小問わぬ都市で経営する連合体。

貴族と侍たちによって、大陸の歴史を守ると共に、奴隷制度と交易で成り立つ。

恵まれない土地で暮らしているためか、飢えへの恐怖、上層部の貴族・侍の腐敗、人攫いの容認、各地で暴れる反乱軍、様々な理由で不安定な現状となっている。

帝王である『テング』は、搾取を繰り返す貴族を止めない、もはや国のお飾りという存在である。


kenshi落書き

  • シェク王国

角を生やした人型種族「シェク」が治める国家。

女王『ストーンゴレムのエタサ』の宣言により、ひとまずの全面戦争は避けられている。

しかし国内では、彼女の座を狙わんとする勢力や、戦いに飢えたシェクの暴走が後を絶たない。


その他勢力

  • スワンパーズ

一日中雨の降り注ぐスワンプで暮らす人々やグループの総称。

どの国家の支配にも縛られないためか、盗賊や犯罪者などが最後に行き着く場所ともいわれている。この地域で生産される"ハシシ"は、都市連合の腐敗の一端。


  • カニバルズ

大陸北部に生息する、この世界における脅威というべき人型の食人族。

その出自は数千年前に遡るという。


  • テックハンター・マシニスト

古代技術・アーティファクトを求めて各地を旅する、冒険者あるいは遺跡荒らし達。

世界で流通している地図は、彼らが探索し記載したものである。


  • 反奴隷主義者

この世界の常識である奴隷制度、その廃止の為に活動するテロ組織。

リーダーの『ティンフィスト』は第二帝国時代のスケルトンであり、最強の空手家でもある。


  • 南東勢力

以下の4勢力の総称。いずれもまともな奴らではない。

  • リーバー……旅人を攫い、自分たちの兵士に仕立て上げる武装勢力。
  • クラブレイダー……巨大生物クラブへの愛が重い変人集団。
  • スケルトン盗賊……自分たちをスケルトンと思い込んでる人間の派閥。
  • 皮剥ぎ盗賊……新鮮な皮膚を求めて人間を狩る、狂ったスケルトン集団。

  • 第二帝国

数千年前に滅んだ国家。かつて高度な文明を誇ったことが口頭で語られるのみ。

帝国に残された兵器・道具の一部は、今なおも稼働を続けている。


種族

  • 人間

我々と同じ人間である。上にたつ者は王様だったり侍だったり、下の者は乞食や泥棒、あるいはゴリラみたいなやつ。


    • グリーンランダー

センシティブな作品

この世界における一般的な人たち。農業や化学が得意。


    • スコーチランダー

浮浪忍者モールさん

木炭のように黒く焦げた肌をした人間。アウトドア気質で鍛冶の才能を持つ。


  • ハイブ

Battle-scarred Beep!センシティブな作品

社会性昆虫の性質をもった生命体。

黄色い肌の「ウェスタンハイブ」は他国との交易で力をつけ、桃色の肌の「サウスハイブ」は世界征服を目指して侵略を繰り返している。

女王陛下の下、その生涯をハイブに捧げるという本能が刻まれているが、不幸にもその本能から外れたものは「ハイブレス」として同族に追放されてしまい、この非情な世界をどうにかして生きなければならない。


プレイヤーが選択可能なものは「ウェスタンハイブ」の「ハイブレス」のみ。


    • ハイブプリンス

女王に次ぐ地位を持つハイブ。知性が高い。


    • ワーカードローン

生まれながらの使い捨てという性を背負った労働者。


    • ソルジャードローン

戦闘が得意で生産が苦手。ワーカーよりは偉い。


  • シェク

センシティブな作品Kenshi@らくがき集⑤

いたるところに角を生やした戦闘民族。

基本的に力持ちかつ不器用で弱肉強食を是とし、他種族を「フラットスキン」と呼んで見下している。

ただし一度でも強さを認めれば友好的になる。


  • スケルトン

Kenshi@らくがき集②センシティブな作品

顔の無表情とは裏腹の、人間と同じような感情を持った人型の機械生命体。

第二帝国時代を知るなど、数千年以上も生きてる個体がいるほどの長命。


余談

  • あれやこれや詰め込み過ぎた弊害なのか、極たまに物理エンジンが機能してなかったりする。具体的には、担いだ相手を下ろすとたまに妙な跳ね方をしたり、天高く昇っていったりする。「ハヴォック神のお戯れ」なんて呼び方もある。
  • 発売当時の日本においては知名度が非常に低く、長らく知る人ぞ知らないゲームだった。元々クリス氏が個人で製作していたのもあって、長い間ゲームが未完成な状態だった事と、日本語化対応がされておらず、非公式の日本語化MOD等で対応しなければいけなかった事が大きかった。しかし、後述のニコニコ動画にて投稿された実況動画を機に知名度が一気に上昇、日本人ユーザーが急増したことで、2018年4月に日本語対応される様になった。同年のTGSのメディアアワードにおいて優秀賞を飾り、様々なレビューにおいて高い評価を受けている。
  • ゲーム開始時は鉄・銅鉱脈の採掘→店舗で売却が凡そ安全な金策とされ、日本人ユーザーはこのプレイングをタイトルの「Kenshi(剣士)」と掛けて「Kouhu(鉱夫)」と通称している。
  • 作中世界の通貨は「catan(カタン)」という。一部では「cat(s)」とも略記されるが、これが当初、自動翻訳による日本語化MODで「」に置き換えられてしまい、以来日本人ユーザー間でも「1000カタン→1000猫」「大金持ち大猫持ち」など、金額を猫に置き換えての呼称が定着している。

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本ゲームのPV


↓ブームの火付け役とも言える動画


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インディーゲーム 世紀末

剣士  忍者 ロボット 諸行無常


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公式サイト

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