概要
1990年から1994年まで販売。
日本でのサニーRZ-1と北米でのNissan Pulsar NX(2代目エクサ)の後継車種として、B13型サニーをベースに開発された3ドアのハッチバッククーペである。
車名は、「新しい」を意味する「New」の頭文字と未知数を表す「X」を組み合わせたものとされている。
女性の高学歴化やエリート職化が進んだ1980年代当時の米国社会では、いわゆるキャリアウーマン向けの小ぶりなスペシャリティクーペ(セレクタリーカー)が流行しており、日産は北米市場をメインターゲットとしてNXクーペを投入したとされている。
定員は4名のFF構造。
- 1,500cc電子制御キャブレター仕様のGA15DS型
- 1,600ccEGI仕様のGA16DE型
- 1,800ccEGI仕様のSR18DE型
の3種類の設定となった。
北米仕様には、2,000ccのSR20DE型も搭載された。
内装ではデジタルメーターを採用し、オプションによっては運転席側のドア口に専用の傘を出し入れできる筒状の収納ポケットが設けられていた。
外装デザインは米国カリフォルニア州サンディエゴにある現在の日産デザインアメリカ(デザイン研究所)が担当。
全体的に直角的であったRZ-1とは対照的に緩やかな丸みを基調とし、非リトラクタブル型ながら奥に少し引っ込んだヘッドランプが特徴的であった。
またオプションによっては、ルーフのセンター部分を残してその両側の取り外しが可能な「Tバールーフ」(準オープンカー)仕様も用意されていた。
北米ではエンジンの排気量に合わせて「NX1600」と「NX2000」というサブネーム付きとなり、欧州では「100NX」、豪州では「NX」、その他のオセアニア地域では「NXクーペ」として販売されてようである。
テレビCM
米国のリズム&ヒューズ・スタジオ社が手がけたCGアニメーションはモーフィングという技術が使用されており、黄色のモデルがしなやかに動き回ったり自由自在に曲がりくねるという演出であった。
関連項目
:ライバル車とされていた。