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※他の用例は「パイオニア」を参照。

概要編集

東京都文京区本社を置く電機メーカー埼玉県川越市に事業所を構える。

創業者である松本望がアメリカ製のダイナミックスピーカーに深く感銘を受け、1937年に史上初の日本産ダイナミックスピーカー「A-8」を開発したことが始まり。

翌1938年に『福音商会電機製作所』の名で創業し、1947年に『福音電機株式会社』に改組した。

「パイオニア」は当初スピーカーの商標名だったが、1961年には社名を『パイオニア株式会社』に変更した。

1962年に世界初のセパレートステレオを発売するなど優れた技術力を持っており、オーディオファンからは「スピーカーのパイオニア」の愛称で親しまれた。


自動車搭載用の音響・電気機器の開発も古くから手掛けている。

1975年に世界初のコンポーネントカーステレオを発売しており、更に1990年には世界初のGPSカーナビを発売している。現在も車載機器事業において世界最高峰の技術とシェアを有している。


1980年代に発生した最初の光ディスク規格戦争では、日本国内の主要メーカーのほとんどがVHDに参入している状況にもかかわらず、レーザーディスクに参入。最終的にはレーザーディスクが勝利し、パイオニアが商品化したレーザーディスクカラオケはバブル期のドル箱事業となった。

次世代規格のDVDにおいてもDVD-R・DVD-RWを開発するなど高い技術力を発揮しており、民生用DVDレコーダーを世界で最初に発売しているが、同社のDVDレコーダーは高性能ながらも価格競争に敗れ、後に全面撤退した。

ちなみに放送業界と家電メーカーの間でデジタル放送を単体で録画可能なVHSビデオデッキを発売しない取り決めがあったが、パイオニアはこれを破ってVHS一体型デジタルレコーダーDVR-RT700D/DVR-RT900DではVHSによるデジタル放送の録画を可能にしていた。両機種は中古が現在も高値で取引されている。

パイオニアの光ディスク事業はパソコン用光学ドライブの製造販売が中心事業となった。OEM供給も広く展開しており、世界最大手となっている。


映像出力装置編集

家庭用テレビモニター等のディスプレイ分野の技術開発でも先行しており、1997年に世界初の民生用高精細50インチ型プラズマテレビを発売している。有機ELの研究開発にも古くから取り組んでおり、同1997年にカーオーディオ分野にて世界初の有機ELディスプレイ搭載製品を発売している。2006年にはサムスン製ディスプレイに自社特許を侵害されたため訴訟を起こしており、サムスンから合計5900万ドルの損害賠償を勝ち取っているが、液晶テレビ低価格化の流れにプラズマディスプレイが追い付けず、リーマンショックの煽りも受けて2009年にディスプレイ事業から撤退した。


現在編集

現在はカーナビ・カーオーディオ等の車載機器とパソコン用光学ドライブの製造販売を主事業としているがどちらも斜陽産業であり、経営再建のためアジア系ファンド傘下となり2019年に上場廃止した。


家庭用オーディオ事業をオンキヨーの子会社であるオンキヨー&パイオニアに移管したがオンキヨーが破綻。パイオニアブランドはなんとか維持される見込み。


企業ロゴ編集

Ωと音叉を組み合わされたロゴが創業当時から使用されていた。何度かリニューアルされたが、1998年に現在の赤ロゴに完全リニューアルされてからは消失した。


関連タグ編集

ONKYO スピーカー ヘッドホン CDJ

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