概要
秩父鉄道により埼玉県熊谷市の熊谷駅から埼玉県秩父市の三峰口駅まで運行される蒸気機関車牽引の臨時列車。
列車名は沿線で出土発見されたパレオパラドキシアの学名に因む。
休日運行で1往復が基本、春休み、GW、夏休み、時期平日も運行することもある。
他の鉄道会社のSL列車もそうであるが、この列車も乗車時に乗車券の他に「SL整理券」又は「SL指定券」の追加料金が必要となる。
さいたま博のあった1988年から運行しており国鉄及びJR以外の事業者かつ昭和時代から復活運行を開始したSLは秩父鉄道と大井川鐵道のかわね路号のみ。
また時折電気機関車を補機にして運行することもあり、蒸気機関車が不調で運行できない場合は「ELパレオエクスプレス」として電気機関車牽引で運行される場合がある。(この場合は乗車券のみで乗車可となる)
所属こそ秩鉄であるものの、高度な専門技術が必要であるSLの全般検査や管理はJR東日本に委託されており、その故もあってか、かつては秩父鉄道線内のみで運行する列車であるにもかかわらずJR東日本のみどりの窓口において上記の乗車券が購入できていた(指定席は秩父鉄道の窓口でも買うことができず、JR東日本のシステムで座席管理を行っており、みどりの窓口専売だった)。しかし、2017年5月に後述の西武秩父駅発着臨時列車の運行日付で、JR東日本が通常の熊谷発着の販売をしてしまうトラブルが発生。それがきっかけとなったかどうかは不明だが、2019年9月にJR東日本での販売が終了となり、新規開発した「秩父鉄道SL予約システム」による直売へと切り替えられた。
なお2016年から年に数回、西武秩父駅発着の列車が臨時運行されており、この場合は西武鉄道線内各駅での発売となる。
現在において残り少なくなった12系客車に乗車できる貴重な客車列車でもある。当初はJR東日本より旧型客車を借入していたが、後年自社所有に切り替えた。
2024年には、牽引機のC58-363号機の製造80周年を記念して、4月13日・14日・20日・21日の4日間限定で、約25年ぶりにJR東日本より旧型客車を借入した運行が行われた。
観光案内の車内放送は『笑点』で知られる秩父市出身の落語家・林家たい平が担当する。
なお同線内で運行されている電車急行「秩父路」とは停車駅が異なるので注意。
運行区間 | 熊谷~三峰口 |
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運行路線 | 秩父本線 |
運行開始 | 1988年3月15日 |
使用車両(SL) | C58-363号機(広瀬河原車両基地所属) |
使用車両(客車) | 12系(広瀬河原車両基地所属) |
使用車両(EL)(補機) | デキ200(広瀬河原車両基地所属) |
停車駅
熊谷駅-ふかや花園駅-寄居駅-長瀞駅-皆野駅-秩父駅-御花畑駅-三峰口駅
※2022年10月のダイヤ改正前はふかや花園駅ではなく武川駅に停車していた。
※観光に適した時期やイベント開催時には、このほかの駅に臨時停車を行うことがある。