概要
小学生の少女アッコ(加賀美あつ子)が、鏡の精からもらった魔法のコンパクトを使ってあらゆる人物・生き物に変身し、人助けをするコメディー漫画。1962年から少女漫画誌の「りぼん」で連載された。
道具を使って変身願望を満たす要素が、後の魔法少女もののスタンダードを形成する要素の一つとなっている。
と同時に、「極普通の人間の女の子が異世界の存在から魔法を授かる」という、後のぴえろ魔法少女シリーズに連なる設定の先駆的作品である。
変身する時の掛け声は「テクマクマヤコンテクマクマヤコン~○○になあれ」
元に戻る時の掛け声は「ラミパス ラミパス ルルル……」
「ギャグ漫画の赤塚不二夫が少女漫画を!?」と思う人も多いだろうが、結構これ以外にも手掛けていたりする。
派生作品
TVアニメ化は3回されており、第1作は1969年に、第2作は1988年に、第3作は1998年に放送された。制作はすべて東映アニメーション(旧:東映動画)が行っている。
第1作は「魔法使いサリー」(第1作)に続く「東映魔女っ子シリーズ」第2弾。同作の最終回に放送された予告編では夢のコラボが実現。演出(監督)は池田宏。現場プロデューサー(企画名義)は横山賢二。共同企画(今のニチアサでいうところの「企画/企画部長」)は、のちにトップクラフト(のちのスタジオジブリ)の社長から、発展改組したジブリでも常務を務めた名プロデューサー原徹。
第2作は現在の「ちびまる子ちゃん」枠で放送…というかその前番組にあたる。アッコの性格が活発になったりと、明朗な作風が取り入れられた。これは本作でも現場プロデューサーを務めた横山賢二のもとでサブプロデューサーとなった関弘美による意見が取り入れられた事による。シリーズディレクター(監督)を務めたのは、のちに「ボボボーボ・ボーボボ」「おしりたんてい」を作り上げた芝田浩樹。柴田の監督デビュー作であり、その事もあって梅澤淳稔が単話演出として参加している。
第3作はドリーム9枠で放送。局上層部からの強い要望による制作だった。プロデューサーは前回から昇格した関弘美、監督は第2作に引き続き柴田浩樹。デジタルアニメになったが、視聴率や商業成績は思わしくなく、放送期間が1ヶ月短縮されてしまった。次の番組「デジモンアドベンチャー」が1999年3月スタートなのはそのため。
2012年にまさかの実写映画化(以前にもドラマ化されているが)。
赤塚不二夫生誕80周年記念の一環として、WEB漫画サイトのスピネルに「ひみつのアッコちゃんμ(ミュー)」が掲載された。シナリオは井沢ひろし、作画は上北ふたご。
登場人物
アッコ
主人公。原作、並びにアニメ3作品毎に性格に差がある。詳細は個別タグを参照。
モコ(浪花元子)
アッコちゃんの親友。
カン吉
モコの弟。アッコちゃんも自分の弟のように可愛がっている。
大将(赤塚大作)
ひそかにアッコちゃんに好意をよせるガキ大将。そのため、アニメ第3作ではある勘違いでアッコの鏡を壊してしまう。
原作、アニメ3作でキャラクターデザインが大きく異なる。
少将
大将の弟。まだ赤ちゃんで、飼い猫のドラにまたがって町を闊歩する。
ガンモ
カン吉の友達。豆腐屋の息子で、常に着物を着用している。
チカ子
ちか目のチカ子。噂好きでおしゃべり。賄賂を渡すと軽く口を割るので要注意。
アニメでは同級生のカン吉達も彼女の家を知らないなど、
謎の多いキャラとして扱われたことも。
ギョロとゴマ
大将の子分ふたり。
シッポナ
アッコの飼い猫。
ドラ
大将が飼っているトラネコ。
弟の少将を背中に乗せて運ぶのがお役目でまるで戦車のようにどこへでも行く。
シッポナに好意を持っている。
鏡の国のおじさん
原作でアッコに変身できる鏡を渡した。
黒スーツにサングラスが特徴。
鏡の国の女王
アニメと原作第2期から登場。
アッコに変身できる鏡を渡す。
キーオ
アニメ第2作に登場。正体は鏡の国の王子様。
学校では「姿桐男」と名乗り、普通の小学生を気取る。