リー・ケフレン「ザ・デスコンは、コンピュータチップのある所なら、どこへでも移動します。どこへでも・・・! (ラボーのもっとも大切なメインコンピュータの中へさえも!)」
登場話数:第42話「泣くな!女戦士」
概要
黄色い身体に大きく裂けた口、そして頭頂部から伸びた一本の触角が外見上の特徴で、その触角の先にも小さな顔が備わっている。戦闘ではその触覚の先端から、赤い電撃を放って攻撃を行う。
コンピュータチップのある所ならば、どこへでも出入りできる電磁タイプの改造生命体で、ワープロやパソコンやTVといった様々な機器の間を自在に移動し、モニターを介して電磁ビームを発することで、付近にいる人間を画面の中へと捕らえるのを得意としている。
前述した触れ込みは伊達ではなく、この能力を活かしてフラッシュキングの電子頭脳の中へも侵入、内部から攻撃を加えてみせるという応用ぶりも作中では見せている。
作中での動向
先のザ・ブクロスとの戦闘の際、偶発的に蘇った節子の記憶からサラとルーのどちらかが、時村博士の実子である可能性がにわかに高まる中、サラはさらなる手がかりを求めて地球観測センターを訪れ、20年前の資料から当時地球で観測されたUFOに関する情報を調べていた。
が、これと時同じくしてアーケードゲームの筐体やPCの画面など、街中の電子機器のモニターに謎の怪物が出現、次々と人々が拐われるという怪事件が続発していた。その真犯人こそデスコンであり、事件を知ったジン達もこれを止めるべく駆けつけるも、ネフェル達の持つ複数のテレビを利用してのヒットアンドアウェイ戦法の前に、サラを欠いたままのフラッシュマンは一時撤退を余儀なくされてしまう。
デスコンの魔の手は前出の地球観測センターにも及び、ようやく有力な手がかりを掴んだばかりのサラはデスコンからの襲撃を受ける羽目になるが、そこに駆け付けたルー、そしてジン達の助けによってどうにか難を逃れ、プリズムフラッシュからの閃光でデスコンもその行方を見失ってしまった。
しかし、なおも追撃に及ぶネフェル達は、デスコンがテレビの中に捕らえた子供達の姿をフラッシュマンに示すと、助けたければテレビの中にいるデスコンを倒せと挑発してみせた。
これを受けて、デスコンも電磁ビームでフラッシュマンをテレビの中へと引き摺り込み、混沌とした画面内の世界で起こる様々な現象や、ニセの人質に仕立て上げた爆弾で彼等を翻弄せしめた。それでも、イエローとピンクの繰り出すデュエットタイフーンを喰らって画面外へ追いやられ、これを突破口として人質となった人々も救い出されると、ピンクのスーパータップ、イエローのプリズムバトン・スーパーバージョンの連続攻撃に圧倒され、そのままローリングバルカンで撃破されてしまう。
巨大戦では、前述の通りフラッシュキングの電子頭脳に侵入し、頭頂部からの電撃で内部から攻撃を加えるなど、自らの特性を活かした攻撃で苦戦を強いるも、イエローの機転によりコンピューターの電源を落とすことで外へと追いやり、再起動と同時に放たれたキングビームでダメージを負った末に、スーパーコズモフラッシュを受け最期を迎えた。
戦いには勝利したとはいえ、混乱の中でカウラーの横槍によりサラが入手したデータも失われ、また一つ真相の解明から遠ざかる格好となったフラッシュマンであったが・・・その裏ではもう一人、同じように目論見を挫かれた者がいた。
実はフラッシュマンとの再戦の際、デスコンは攻撃を受けた弾みである装置を落としていた。それはラボー中枢部のメインコンピュータにあったデータボックスであり、これを拾い上げたカウラーはラー・デウスの眼前でケフレンにこれを突き付け、この作戦における真の狙いがケフレン自身の素性、そしてあわよくばデウスの秘密をも探ることにあったと暴露してみせたのであった。
これによりデウスからの手痛い制裁と、カウラーからの嘲笑という二重の屈辱を味わうこととなったケフレンは、カウラーへの報復のためある一手に打って出ることとなる・・・。
備考
デザインは出渕裕が担当。アンコウをモチーフとし、発光器官に頭部を付けてシルエットの面白さを狙った一体であり、出渕自身もスタンダードな獣戦士ができたと後に評している。デザイン画稿では細かなギザ歯が生え並ぶ形とされた口周りは、造形の段階で歯をより大きく、かつ間隔をまばらにする形にアレンジされた。