平知盛(史実)の概要
平清盛の四男。平宗盛・平重衡・平徳子(建礼門院)らと同じく継室・平時子(二位の尼)を母として生まれる。正室は治部卿局。
わずか8歳で従五位下となり、その後も栄進していき、武蔵国の国司・知行国主として、同国から多数の平氏家人を獲得、人望があったとされる人物である。
官位は従二位権中納言で、世に新中納言と称された。
長兄の平重盛、三兄の平宗盛は後白河法皇に対して優柔不断であったため、清盛は果断な知盛に期待をかけたらしく「入道相国最愛の息子」と呼ばれた。
治承・寿永の乱での活躍
清盛が没し宗盛が棟梁になってからは、事実上の平氏の総司令官として戦う。
しかし、一ノ谷の戦いでは16歳の長男・知章を見殺してしまい失う悲劇に見舞われる。
最期は、壇ノ浦の戦いで平氏滅亡の様を見届け、海へ身を投げ自害したとされる。
そのとき、知盛は碇を担いだとも、鎧を二枚着てそれを錘にし、「見るべき程の事をば見つ。今はただ自害せん」と言い残して入水したとも言われている。
これに想を得た文楽及び歌舞伎『義経千本桜』の「渡海屋」「大物浦」は、別名「碇知盛」とも呼ばれ、知盛が崖の上から碇と共に仰向けに飛込み入水する場面がクライマックスとなっている。
ドラマなどで演じた人物
- 隆大介…1986年NHK水曜時代劇「武蔵坊弁慶」
- 堤大二郎…1991年日本テレビ年末時代劇SP「源義経」
- 阿部寛…2005年NHK大河ドラマ「義経」
- 小柳友…2012年NHK大河ドラマ「平清盛」
- 木村昴…2022年フジテレビ系列アニメ「平家物語」。木村は同年の大河ドラマ鎌倉殿の13人にて以仁王を演じており、「自分が自分に討たれる」という西田敏行コピペみたいなミラクルを起こしている。
遙かなる時空の中で3
乙女ゲーム『遙かなる時空の中で3』に登場するキャラクター。
怨霊が多い平家武将の中で数少ない生身の人間であり、退廃的な雰囲気のを持つ平家の武将。
戦の高揚感を好み、武器は二刀流の使い手。
非戦闘時は気だるそうで、何に関してもあまりやる気が窺えない。
普段着は着崩しており、両目の下に個性的な模様がある。
無印版では攻略対象ではなかったが、追加デスクである『十六夜記』では攻略対象となり、プレイ次第で主人公・春日望美と恋愛関係になる。