概要
『逆転裁判6』第5話に登場。25歳。誕生日は7月11日。
地方議員に立候補している青年で、倉院の里で選挙活動を行っている。本名の漢字表記は清木政治。
その家柄
清木家は倉院の里の政に古来から携わっており、領主をしていた者もいるとのこと。
領主はその昔マイノリティだった霊媒師をその力を狙う者や偏見から守っていた伝説の人物として語り継がれる。
祖父・清木徳次郎はかつて高名な国会議員だったようで、まさはる自身も幼少期から神童と称され、高校、大学を優秀な成績で卒業し、在学中は古い校風を改革し地元新聞に取り上げられたことも。
以上の経緯から、清木一族もまた倉院の里が生んだ偉人と言え、地元警察は現在でも清木家には頭が上がらずにいる。
外見
長い髪を髷のように結い、達磨を模したボタンがついたこげ茶色のスーツを着用。選挙カーが駕籠(倉院の里までが険しい山道のため車を使うのは一苦労だったので、特注で作り、主に‥‥と言うかスタッフだけが汗を流して選挙活動に励む)であるなど色々と時代錯誤な人物。
祖父から受け継いだというイタリア製のプラスチックでできた氏名標を大切にしている。
だが、ダメージモーションの度に握り潰してしまっており、セロテープで補強するコミカルな場面も多々見受けられる。
人物
自信家かつ傲慢な性格の持ち主で、とにかく自分が言いたいことばかり言う、地元の警察が清木家に強く出られないのをいいことに、昼夜問わず大音量で演説をしたり、里の至る所に勝手にポスターを貼って回ったりと傍迷惑な選挙活動を行っており、綾里春美ら里の人達は彼を「バカ二世」と呼ぶ者もいるなど大変迷惑している(時間外の選挙活動や、他人の住居や敷地内に無許可でポスターを貼るのは、れっきとした公職選挙法違反である)。当の本人は例え「あっち行け」と野次を飛ばされてもそれを声援と勘違いし笑顔で手を振ったり、ポスターを剥がされても「女性ファンか支持者の仕業だろう」と返すなど、迷惑がられていることに気付いていない模様。しかも、表向き調子の良い事を公言するだけで具体的な政策など中身がない事を言い、当選することだけしか考えていないのが駄々漏れ、なおかつ小難しい話には察しが悪い上に理解出来なくて途中で眠ってしまったり、都合が悪くなれば勝手に退席しようとするなど面の皮が厚い。
事件での動向
選挙で当選するために倉院の里に大きな影響力を持つ“さるお方”の後ろ盾を得るべく清木家の家宝を献上しようとしており(要するに賄賂を渡そうとしている)、王泥喜法介とドゥルク・サードマディが発見したクライン王国の国宝“始祖の宝玉”を、過去に清木家から盗まれた家宝“キョウコの水晶球”だと主張。成歩堂龍一を顧問弁護士に雇い、秘宝の所有権を巡って裁判を起こす。
これにより、長らく刑事裁判しか扱ってこなかった逆転裁判シリーズでは初となる民事裁判が行われることになる。
関連タグ
この先、ネタバレがあります!
夢の当選確実
事故死したと思われていた考古学者・佐奈樹文明博士を殺害した真犯人。
更に、ミタマ山で博士が隠した秘宝を手に入れさせ(その後に横取りするため)ようと王泥喜とドゥルクを洞窟の谷底に突き落した張本人でもある。
博士が研究していた秘宝が清木家の家宝ではなくクライン王国の国宝であることを知っており、それを“さるお方”に引き渡すつもりだったのだが、自分が博士に「クライン王国の革命派は危険だ」と吹き込んでしまったために博士は秘宝をミタマ山の洞窟に隠してしまった上に秘宝の譲渡を拒んだため、カッとなって犯行に及んだ。
博士に追い返されたダッツ・ディニゲルが忘れていったトランクケースを二階から落として博士を殺害し、凶器に付着した自分の指紋を拭き取った上で警察に匿名で通報。
その後はクライン王国にいる綾里真宵を人質に取り、成歩堂を脅迫して自分の顧問弁護士につけると、裁判でダッツを告発し、秘宝を手に入れようとした。
しかし、犯行時に博士の子であるサナギ軍曹の車椅子を動かした際に目を覚ました軍曹が驚いて部屋に逃げ込んでしまったため、車椅子に付着した指紋を消すことが出来ず、それが決定的な証拠となった。
また、人質に取っていた真宵も、始祖の霊力を欲する“さるお方”にとっても重要人物だったため人質の意味を成しておらず、王泥喜の指摘でそれに気付いた成歩堂に離反され、殺人犯として緊急逮捕された。
なお、この清木のブレイクシーンはかなり凝った演出がされている。
- 画面が選挙速報の中継になり、投票数ゲージが上昇していきボーダーラインを超えて当選確定する。
- 清木とスタッフがその吉報に思わずバンザイを繰り返すが、直後にニュース速報で彼の逮捕と当選の取り消しが伝えられる。
- 清木が唖然とする中、スタッフたちは手の平を返して離反。
- 自身の足元に穴が開き、奈落の底へ落下していく。
これらの、いかにもなステレオタイプの「悪徳無能政治家」のイメージを体現している人物であるため、小物感が凄まじく、王泥喜からは終始心底から軽蔑されており、その面の皮の厚さには皮肉混じりに政治家に向いている、と心音と共に呆れられる一幕もある。
名前の由来はおそらく「清き政治」だろうが、先述の一連の行動および言動から「何が清き政治だ」と思ったプレーヤーはさぞかし多かったに違いない。
余談だが逆転裁判シリーズにおける登場人物の名前は基本的に『名は体を表す』を意識したネーミングが多いのだがコイツの場合はその真逆という、ある意味珍しい例とも言える。
関連タグ(ネタバレ後)
逆転裁判2:ナルシストで相手を見下す言動を取る、倉院の里が事件の舞台、殺害方法が高所からの凶器の落下、真宵を人質に取り成歩堂を脅迫すると作品の犯人の要素が入っている。
天野河光:逆転検事に登場したお金持ちのボンボンで、身勝手な動機で犯罪に手を染める点も共通する。