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たてかべ和也の編集履歴

2016-01-02 09:08:08 バージョン

たてかべ和也

たてかべかずや

たてかべ和也は、日本の男性声優、俳優、芸能プロモーター(1934年 - 2015年)。

概要・特色

1934年7月25日生まれ。北海道虻田郡喜茂別町出身。愛称はカベさん


本名は立壁和也(読みは同じ)で、1970年代までは本名で活動していた。

血液型はA型。生前は、劇団泉座、俳協、オフィス央代表、ぷろだくしょんバオバブを経て、2002年から死去するまではケンユウオフィス取締役・所属俳優。死後は同事務所の永劫所属となり、サイトでは項目が増設され、プロフィールが継続して残されることとなった。


代表作で、たてかべの代名詞でもあった、『ドラえもん(テレビ朝日版第1期)』にて、1979年からガキ大将のジャイアンの声を26年間担当してきたが、キャストの高齢化による総入れ替えに伴い、2005年3月で卒業。ジャイアン役以外にも数々のどこか憎めないガキ大将な役や力持ちのキャラクター、壮年以上の役柄や人間以外の役などを数多く担当したが、2000年代以降や晩年は穏やかな老人役も演じていた。本人によればオーデションではなく「たてかべにはこういう役が似合う」と推薦で決められたものが殆どであった。


後身育成関係

オフィス央時代、たてかべは、ある一人の男性の才能を見出し、育てていった。その男性こそ堀内賢雄である。ぷろだくしょんバオバブに吸収合併された後も、声優業の傍らマネージャー、後に常務取締役として、矢島晶子水谷優子折笠愛小林沙苗といった、現在も第一線で活躍する優れた人材を数多く発掘した。特に、矢島については「クレヨンしんちゃん」のオーディションを斡旋するという重要な役目を果たした。また、後に大山のぶ代に代わって、ドラえもんを演じることになった水田わさびも、同じ事務所だったこともあって予てより面識があった。後に堀内が独立して設立したケンユウオフィスに移籍、取締役兼所属声優として死去するまで活動を続けていた。

死去

2015年6月18日、急性呼吸器不全のため死去。享年80歳。

2009年にスキルス性胃ガン(しかもステージ4まで行くほどの末期)が発見され、余命を宣告されるほどだった。その後、胃を全摘出する大手術により奇跡的に一命を取り留めた。

しかし、その後も体調が思わしくない状況が続き、親族や事務所のスタッフに看取られながら、入院先の都内の病院にて静かに息を引き取った、とのことである。


なお、生涯は一貫して未婚であり、配偶者も子供もいなかった。そのため、生前自身の癌闘病について語った際は「死に対する恐怖はない、けど(妻子がいないから)事務所に迷惑かけちゃうなぁ」と語っていた。

また、死の一ヶ月前まで普通にアフレコ業に参加しており、生涯現役を貫いた。


2015年6月23日、東京・青山葬儀場で行われた、生涯の弟子・堀内が喪主を務めた通夜・葬儀には、野沢雅子や新旧ドラえもんキャストをはじめとする声優仲間や、アニメ・ゲームのスタッフ・クリエイターが大多数参列した。若手から大御所まであらゆる声優からの供花が送られた。


棺には生前に愛用していた帽子や、ジャイアン役にゆかりのあるグッズの一部や、当日には参列できなかった大山のぶ代からの直筆のメッセージを含む友人・知人・ファンからの手紙やプレゼントの一部が収められた。出棺の際には、参列者が皆別れの挨拶を大きな声で送る中、その没年齢に擬えた80個のの形を模した白い風船が放たれた。

人物・エピソード

ドラえもん関連

肝付兼太との厚き友情

『ドラえもん』ではスネ夫役を担当した肝付兼太とは、『ドラえもん』以前より仕事で共演することが多かったため、50年近くの付き合いで非常に仲が良く、たてかべが死去するまで交友関係は続いた。

たてかべは、『ドラえもん』テレビ放送25周年特集のインタビューにて、肝付の人柄を次のように評している。

 「彼は劇団をやっていて、若い人達を育てていてすごいことだと思う。性格も生き方もまるで違うんだけど、僕は彼を尊敬しているから、認めちゃうんじゃないかなと思います。何人もいない親友のひとりですね」

なお、肝付もたてかべを次のように評し、互いの才能を認めている。

 「性格的には僕とたてかべさんはまったく違うんです。お互い劇団にいて、同じような悩みがあって、昔はなにかっていうと議論をするのが流行っていた時期があって、そんな時にたてかべさんと話すと、すごく話が入ってくるんですね。そういう考え方もあるんだなって」

そして、肝付はたてかべの訃報を受けて、「ジャイアンの演技はやっぱりカベさんが最高でした」とマスメディアへの声明でコメント。後の通夜では弔辞を読み、その最後にスネ夫の演技を混ぜつつ戦友の死を嘆いた。

 『ジャイアーン! ジャイアンのくせに何で先に行っちゃうんだよ……

肝付は、数日後の葬儀・告別式でも弔辞を読み、弔辞の結びで再びスネ夫を演じながら『ジャイアーン!!』と叫び、長年の朋友との永遠の別れを惜しんだ。生涯の友による悲痛な叫び声には、数多くの参列者が涙を流した。

木村昴との交友

25年間『ドラえもん(テレビ朝日版第1期)』で演じてきたジャイアン役を卒業する際、たてかべは、「ジャイアン役を継いでくれる人と酒を飲みたい」と考えていた。しかし、後任の木村昴が当時現役中学生(その後2010年6月29日に成人を迎えている)と未成年であることを知ってがっかりしたものの、あと5年は長生きして一緒に飲みたいとも語った。またこのとき、木村はたてかべにアドバイスを求めたが、多くは語らず「思いっきりやってくれ!」とだけ伝えたという(交代時の特別番組でも、そういうコメントは残していた)。木村と出会って以来、1年毎にカウントしていたようで、そして木村の成人後に一緒に飲みに行くことが実現。以降も木村とはたびたび交流していた。

そして、たてかべの訃報を受け、木村は自身のツイッターで、「あとのことは、この俺様に任せてください」と、その死を悼んだ。葬儀の席においても、涙ながらに存命時のたてかべとの思い出を語り、安らかに眠るたてかべに改めて「後のことは任せてください」と伝えたことを明かした。

その他

  • 自身は一人っ子で、少年時代は周りに気を遣っていたのび太みたいな男の子だったとのこと。ジャイアンは自身にとって本当に思い入れのある役柄だった、とコメントしていた。
  • ジャイアンの持ち歌である『おれはジャイアンさまだ!』はたてかべ自らが作詞したものである。ちなみに原作では「ボエ~」「ホゲー」などという効果音、ひどい形の音符などが描かれているのみで、特定の歌詞は書かれていないことが多い。スタッフに「ここはたてかべさんが考えて、適当に歌を歌ってください」と言われ、仕方がなくほぼアドリブで歌ったのが最初。なお、『ドラえもん』本編ではジャイアンの役柄に合わせてわざと音程を外して歌っているが、CDに収録されたものではかなりの美声を披露している。
  • 大山のぶ代の話では、『ドラえもん』の声の収録時に話に入り込んで涙ぐむことが一番多かったそうである。
  • 2003年2月18日に『タモリのグッジョブ!胸張ってこの仕事』にスタジオ出演し、ジャイアンの声でアムロ・レイの吹き替えをやった際、アムロ・レイの「親父にもぶたれたことないのに!」のセリフを「母ちゃんにもぶたれたことないのに!」とアドリブでセリフを変え、周囲を大爆笑させた。
  • ジャイアン役を降板した後も、『君が主で執事が俺で』やリメイク版『ヤッターマン』などでジャイアンのパロディを行ったり、それをモチーフとしたキャラクターを演じていた。
  • 死去した際にも、同日に放送された『ドラえもん』の冒頭にて、『1979年から2005年まで26年に渡り、テレビアニメ『ドラえもん』のキャラクター“ジャイアン”の声優を務めていただいた、たてかべ和也さんがお亡くなりになりました。多くの子どもたちに、夢を届けていただいたたてかべさんのご冥福を心からお祈りいたします。』という追悼のテロップが流された。

その他

  • 阪神タイガースの大ファンで、特に藤村富美男のファン。『デイリースポーツ』誌を欠かさず愛読していた。そのため、『タイムボカンシリーズ』では関西弁で演じていた。
  • 声優の待遇改善にも熱心で、声優仲間とともに組合運動を盛んに展開しストライキを実行したこともある。
  • お酒が好きで、たてかべの人柄を語るうえで酒にまつわるエピソードは快挙に暇ない。通夜の際も焼香ではなく、参列者には日本酒での献杯が行われた。
  • 結婚式の司会など場を盛り上げるのが非常に得意だった他、人を笑わせるトークに長けていた。ある時講演で「俺、剛田武、小学五年生!やっと年金が貰えるようになりました!」とキャラクターと実年齢のギャップを笑いのネタにしたこともあった。
  • 勉強が大嫌いで、晩年に先述の経緯で入院していたときも医師の説明を聞くのはほとんど後輩に任せていたという。

関連動画

エピソードに記述があるアムロのモノマネ

主な出演作品

大門大吾(ミスター不動)@タイガーマスク

バラシン@新造人間キャシャーン

ブリキン@ろぼっ子ビートン

アラン・スカドン@ヤットデタマン

キョカンチン@逆転イッパツマン

トンメンタン@イタダキマン

オンドレー@怪盗きらめきマン

デニーロ@君が主で執事が俺で

ローバウル@FAIRYTAIL

関連タグ

三悪 タイムボカンシリーズ ジャイアン

関連リンク

ケンユウオフィスによる公式プロフィール


ヤフージャパンニュース2015年6月23日 デイリースポーツ

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