概要
幼馴染みの死を切っ掛けに心に傷を受け、疎遠となった少年・少女達の成長を描いた青春群像劇。
アニメ「とらドラ!」を手がけた長井龍雪、岡田麿里、田中将賀の三名が再集結し制作された。
アニプレックス、フジテレビ、A-1Picturesが手がける完全オリジナルアニメーション企画「ANOHANA PROJECT」として、2010年12月に企画が始動。
2011年4月から6月まで、フジテレビ「ノイタミナ」枠ほかにで放送され、2013年8月に本編映像をベースに新規エピソードを追加した劇場版が、2015年9月にはテレビ版脚本をベースにした実写ドラマが放送された。
現在はdTVでアニメテレビ版(再放送版)と劇場版が配信中。
物語の舞台となっているのは埼玉県秩父市。劇中で象徴的に登場する白い橋は秩父橋である。
姉妹作である「心が叫びたがってるんだ。」も同じく秩父を舞台としているが、物語や登場人物に共通項は無く、独立した物語となっている。
アニメ公式サイトで公開された「きょうのめんま」コーナーが人気を博し、さらには劇場版公開時には「きょうのあなる」も公開された。
ストーリー
高校生となった今、彼らの間には距離が生まれてしまった。
宿海仁太(じんたん)は高校受験に失敗してからというもの、ひきこもり気味の生活を送っていた。
そんな仁太の前に、ある夏の日、幼馴染の本間芽衣子(めんま)が現れ、「お願いを叶えてほしい」と告げる。
困惑しつつも、仁太は芽衣子の願いを探っていく。
それをきっかけに、それぞれ別の生活を送っていた幼馴染6人は、再び集まり始める……。
登場人物
超平和バスターズ
宿海仁太(やどみ じんた)/ じんたん
ドラマ版キャスト:村上虹郎/南出凌嘉(幼少期)
本作の主人公。かつて超平和バスターズのリーダー的存在だった少年。
しかし、芽衣子とわだかまりを残したまま死別。以降、仲間とも疎遠になってしまう。
高校受験に失敗し、滑り止めの高校に進学するも、不登校。普段は知り合いに出会わないよう避けている。
芽衣子と再会したことで、自分の過去と現在に向き合いはじめる。
本間芽衣子(ほんま めいこ)/ めんま
CV:茅野愛衣
ドラマ版キャスト:浜辺美波/谷花音
はかなげな容姿と天真爛漫な性格を併せ持つ少女。
超平和バスターズのマスコット的存在で、みんなに可愛がられていたが、もうこの世にはいない。
ある日、成長した姿と当時のままの性格を持って、仁太の前だけに現れた。仁太にとってのトラウマ的存在。
幽霊のような存在でありながら、死んでいることに自覚があり、現実世界に具体的な物理干渉ができる。
再び現れたのは、仁太に「お願い」を叶えてもらうため。ただし、「お願い」がなんなのかは芽衣子自身にもわからない。
安城鳴子(あんじょう なるこ)/あなる
CV:戸松遥
ドラマ版キャスト:松井愛莉/吉岡千波
かつての超平和バスターズの一員で、現在は仁太と同じ高校に通っている。
幼少期は地味な眼鏡っ娘だったが、高校入学と同時にギャルっぽいファッションへと切り替えた。
美少女の芽衣子には憧れを抱いていたが、それは自分へのコンプレックスの裏返しでもあった。
仁太に対して、ずっと想いを寄せている。
昔のあだ名で呼ばれると怒る。
松雪集(まつゆき あつむ)/ゆきあつ
ドラマ版キャスト:志尊淳/佐藤瑠生亮
かつての超平和バスターズの一員で、現在は進学校に通う優等生。
普段は飄々とすました態度で、おどけて見せることも多い。
だが、自身がライバル視する仁太と、かつての想い人である芽衣子のことになると、激情をあらわにする。
実はメンバーの誰よりも芽衣子に対する妄執にとらわれていた。
鶴見知利子(つるみ ちりこ)/つるこ
CV:早見沙織
ドラマ版キャスト:飯豊まりえ/市原伽恋
かつての超平和バスターズの一員で、現在は集と同じ高校に通う。
集と一緒にいることが多いが、交際はしていない。
物事を冷静に捉え、周囲を気遣っているが、それゆえにきつい言動を取ることもしばしば。
一方、自分の本音は他人に見せない。
久川鉄道(ひさかわ てつどう)/ぽっぽ
ドラマ版キャスト:高畑裕太/高橋幸聖
仁太が秘密基地で再会した、かつての超平和バスターズの一員。
昔は小柄な弟分だったが、現在ではすっかりガタイのいい兄貴肌となった。
進学はせず、アルバイトでお金を貯めては、世界中を旅する生活を送っている。
わだかまりとは無縁で、かつての仲間たちにも気さくに話しかける。
その他
宿海篤(やどみ あつし)
CV:小形満
ドラマ版キャスト: 小日向文世
宿海仁太の父親。
不登校の息子を責めたりはせず、優しく接している。
坊主頭と派手な帽子、あごひげが特徴。
宿海塔子(やどみ とうこ)
CV:大原さやか
ドラマ版キャスト:小泉今日子
宿海仁太の母親。
仁太が幼少の頃に他界した。
塔子の作るレーズン蒸しパンは、仁太にとって思い出の味。
本間イレーヌ(ほんま イレーヌ)
CV:大浦冬華
ドラマ版キャスト:吉田羊
本間芽衣子の母親。
ロシア人の血を引いており、芽衣子の銀髪碧眼はイレーヌから遺伝したもの。
娘の死を受け入れられず、仏壇に芽衣子の好物だったカレーを供えている。
仁太たちには穏やかに接していたが、胸の奥には澱を溜め込んでいた。
本間聡志(ほんま さとし)
CV:水原薫
本間芽衣子の弟。通称「さーくん」。
姉の記憶はあまりない。
主題歌
歌 - ガリレオ・ガリレイ
再放送版オープニングテーマ「サークルゲーム」
歌 - ガリレオ・ガリレイ
エンディングテーマ「secret base ~君がくれたもの~ (10 years after Ver.)」
歌 - 本間芽衣子(茅野愛衣)/安城鳴子(戸松遥)/鶴見知利子(早見沙織)
編曲 - とく Sound Produced by "estlabo"
※アニメ開始より10年前の2001年にZONEが発表した楽曲のカバー。
スタッフ
原作 : 超平和バスターズ
脚本 : 岡田麿里
キャラクターデザイン・総作画監督 : 田中将賀
プロップデザイン : 冷水由紀絵
アートアドバイザー : 石垣努
美術監督 : 福島孝喜
色彩設計 : 中島和子
CG・撮影監督 : 那須信司
編集 : 西山茂
音楽 : REMEDIOS
音響監督 : 明田川仁
アニメーションプロデューサー : 岩田幹宏
チーフプロデューサー : 清水博之/山本幸治
プロデューサー : 斎藤俊輔/尾崎紀子
アニメーション制作:A-1 Pictures
制作 : 「あの花」製作委員会(アニプレックス/フジテレビジョン/電通)
各話リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
1 | 超平和バスターズ |
2 | ゆうしゃめんま |
3 | めんまを探そうの会 |
4 | 白の、リボンのワンピース |
5 | トンネル |
6 | わすれてわすれないで |
7 | ほんとのお願い |
8 | I wonder |
9 | みんなとめんま |
10 | 花火 |
11 | あの夏に咲く花 |
放送時間
フジテレビ「ノイタミナ」 2011年4月14日より 毎週木曜 25:15~
関西テレビ 2011年4月19日より 毎週火曜 26:28~
東海テレビ 2011年4月21日より 毎週木曜 26:35~
BSフジ 2011年5月21日より 毎週土曜 26:00~
この他、2011年10月4日から7日にかけて、フジテレビで全話が再放送された。
また、2013年7月には劇場版公開に先駆けてノイタミナ枠で再放送されており、その際に新規制作されたオープニングが物語冒頭を飾っている。
再放送
上記のフジテレビ(および大部分の系列局)における再放送以外にも、本作のスタッフの大部分が関わった映画「心が叫びたがってるんだ。」の公開記念として2015年10月から別途再放送がTOKYOMX、群馬テレビ、とちぎテレビおよびBS11において実施された。
メディアミックス
映画版
2013年8月公開。テレビ版の1年後、高2の夏のエピソード。テレビ版の再編集をベースにテレビ版で描かれなかっためんまがじんたんたちの仲間になるくだりや秘密基地発見、最終回の伏線になったかくれんぼのエピソードなどが新規に追加された。
テレビドラマ
2015年9月21日21:00~23:18においてフジテレビ系列(ただしテレビ大分・テレビ宮崎除く)で放送された。実写。芽衣子のクオーター設定がなくなっていたりするなどアニメ版とは若干設定が異なる。
小説
『月刊ダ・ヴィンチ』(メディアファクトリー)2011年3月号から7月号まで、岡田麿里による書き下ろし小説が連載された。その後加筆されて2011年7月に単行本上巻が、完全書き下ろしの下巻が2012年8月に発売された。
アニメと異なり、めんまの成仏と花火の順序が入れ替わっていたり、細部のエピソードが異なっている。また、無限大のマークは小説版で初登場している。
漫画
集英社の『月刊ジャンプSQ』2012年5月号から2013年5月号まで泉光によるコミカライズが連載された。2012年9月から2013年5月まで単行本が発売。
アニメ版をベースに小説版の要素も取り入れられ、またつるこが最後までロングヘアなどの違いがある。
ゲーム
2012年夏、5pb.よりプレイステーション・ポータブル専用ソフトが発売。
ドラマCDが特典で付属。
外部リンク
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。| アニメ公式サイト
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 (anohana_project) on Twitter
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。| テレビドラマ版公式サイト
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。- Wikipedia
Ano Hi Mita Hana no Namae o Bokutachi wa Mada Shiranai