曖昧さ回避
- イギリス王室の王太子(皇太子)に与えられる称号。
- プリンス・オブ・ウェールズ島。カナダ、アメリカ(アラスカ州)、オーストラリアに同名の島がある。
- トワイニング社の紅茶の銘柄。祁門紅茶やアッサム紅茶をベースにブレンドされ、カシスの香りが加えられている。
- イギリス海軍の艦艇。戦列艦、輸送船、スループ、戦艦、空母など。
- ゲーム「戦艦少女」のキャラクター。下記の戦艦由来。→威尔士亲王
- ゲーム「アズールレーン」のキャラクター。下記の戦艦由来。→プリンス・オブ・ウェールズ(アズールレーン)
- ゲームアビス・ホライズンのキャラクター。下記の空母由来。
イギリス王太子の称号
イギリスには国王の太子を表す言葉はあっても、称号としてはないため、ウェールズの大公(公爵)が「イギリス王太子」の代名詞となっている。
1282年、イングランド国王エドワード1世はウェールズ大公ルウェリン・アプ・グリフィズを敗死させ、ウェールズを併合した。反乱を抑えるため、ウェールズで王妃に子を産ませ(後のエドワード2世)、この称号を与えた。
これにより、イングランド国王の男子の長子(不在の場合は男子の第一継承者)がこの名称を継ぐことが慣例となった。該当者がない場合は空位となる。
結婚していた場合、妻にはプリンセス・オブ・ウェールズ(ウェールズ公妃)の称号が与えられるが、現在のチャールズ王太子妃カミラは、前妻ダイアナ妃に配慮して名乗っていない。
キング・ジョージ5世級戦艦2番艦「プリンス・オブ・ウェールズ」
イギリス海軍の建造した2代目キング・ジョージ5世級戦艦の2番艦。
艦名は建造当時の国王ジョージ6世の兄王エドワード8世の即位前の称号に由来する。
性能諸元(竣工時)
全長 | 227.1m |
---|---|
全幅 | 31.4m |
基準排水量 | 36,727t |
満載排水量 | 43,786t |
機関 |
|
最大出力 | 110,000馬力 |
最大速力 | 28ノット |
航続距離 | 5,700浬/20ノット |
武装 | |
航空兵装 | |
装甲 |
|
乗員 | 1,521名 |
艦歴
1937年1月1日起工、1939年5月3日進水、1941年1月19日就役。
5月21日、巡洋戦艦「フッド」と共にドイツ海軍戦艦「ビスマルク」の追撃のために出撃。乗組員は慣熟訓練を終えておらず、まだ造船所の工員を乗せたままの出動だった。
5月24日、デンマーク海峡で「ビスマルク」、重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」と交戦。「プリンス・オブ・ウェールズ」は先手を取って「ビスマルク」に命中弾を与えたが、「ビスマルク」の砲撃で「フッド」が轟沈し、その残骸を避けるため進路変更を行った結果、ドイツ側から狙いやすい位置になり集中砲火を浴びた。レーダー室や羅針甲板への被弾で乗員が多数死傷し、艦砲の不具合も酷くなってきたため離脱。
5月25日、燃料不足のため「ビスマルク」追跡から外され、ロサイス(スコットランド)で修理を行った。
8月、イギリス首相ウィンストン・チャーチルらを乗せ、ニューファンドランド(カナダ)へ向かう。
9月25日、ジブラルタルのH部隊と合流し、マルタへ島の補給作戦「ハルバード作戦」を行う。
9月27日、イタリア軍機の空襲を受ける。この際イギリス海軍の戦闘機を2機撃墜してしまった。
9月28日、マルタ島へ到着。
10月25日、チャーチル首相の強い要請で、東洋艦隊への派遣が決定。
12月2日、巡洋戦艦「レパルス」と共にシンガポールへ到着。長門型戦艦以外で対抗できる艦は無かったため、日本海軍にとって脅威となった。
12月10日、マレー植民地への日本軍上陸を阻止するため出撃。マレー沖で日本海軍基地航空隊の九六式陸上攻撃機、一式陸上攻撃機に空襲を受け、レパルスと共にマレー沖で沈没(「マレー沖海戦」)。
余談
- 艦形の美しさから人気のある船のひとつである。
- チャーチル首相のお気に入りであり、その沈没について「第二次世界大戦の中で最も衝撃的な事実」と『第二次世界大戦回顧録』に記述している。
- チャーチル首相は完成したばかりの「デューク・オブ・ヨーク」の東洋艦隊派遣を希望したが、錬度などに不備がある為、「プリンス・オブ・ウェールズ」に白羽の矢が立ったと言われる。
クイーン・エリザベス級航空母艦「プリンス・オブ・ウェールズ」
クイーン・エリザベス級航空母艦。
新型空母の二番艦としての名称は決定しており、現在建造中であるが、インドに売却される話があった。現状ではカタパルトがないのでヘリ空母である。
戦艦少女の「プリンス・オブ・ウェールズ」
キング・ジョージ5世級戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」を擬人化したキャラクター。
こちらの中国語記事も参照→外部リンク
新鋭戦艦、プリンス・オブ・ウェールズです。勝利が提督と共にあらんことを。
あなたと私はこうしてここで会った、これは非常に驚くべきことだよ。それにしても物事は奇妙で予測不可能なことばかりだ。