概要
土田しんのすけによるコロコロコミックの漫画。名前のとおりにひたすらまじめな男子小学生、まじめくんが引き起こす騒動を描く。
2013年6月号の別冊コロコロコミックに読み切りが掲載され、同年の別冊10月号にて正式に連載開始。さらに本誌へも何度か掲載されたのちに、月刊でも2016年3月号から連載が開始された。
初期はまじめくんが変身したり手足が伸びたり、所構わず×××をしたりといったシュールな描写や下ネタが見られたものの、2巻でまじめくんが引っ越してからは小学校や家庭での日常生活にクローズアップした作風になっていく(ただしシュールネタ自体が皆無になったわけではない)。
回ごとのサブタイトルは「〇〇でまじめ」の形式。
2016年4月18日のおはスタにて、あばれる君主演で実写化。オリジナルのエピソードも交えつつ、原作通りにまじめな行動を繰り広げるコーナーになっている。YouTubeのコロコロ公式チャンネルでも配信中。
そして2017年の8月15日と11月15日に公開されたコロコロコミック40周年記念アニメで、初のアニメ登場となる。担当声優は池辺久美子。様々なキャラクターと共演した。
登場人物
まじめくん
プロフィール
生年月日 | 2004年(平成16年)5月6日 |
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身長 | 1m9cm12.315mm(1)/1m9cm12.315656mm(2) |
1m12cm4mm(6-1)/1m12.485cm(6-2) | |
179.8cm(実写版1話)※1 | |
体重 | 27kg63.314g(1)/27kg84.058g(2) |
30kg15g(6-1)/30.15736kg(6-2) | |
74.6kg(実写版1話)※1 | |
足のサイズ | 21.57cm(6-2) |
ウエスト | 52.346cm(6-2) |
血液型 | A型(1)→形は…(2)※2 |
視力 | 左(推定)0.7/右0.6(裸眼、1/6-1) |
両目とも1.5(眼鏡、6-1) | |
星座 | 座り方では一番…※3 |
声優(コロコロ40周年記念アニメより) | 池辺久美子/あばれる君(マジ顔) |
俳優(おはスタの実写版より) | あばれる君 |
・表内の(1)は1巻「新作ゲームでまじめ」、(2)は2巻「借りたゲームでまじめ」の扉絵、
(6-1)は6巻「新学期でまじめ」の自己紹介、(6-2)は6巻「名刺でまじめ」より、それぞれ確認可能な範囲で
※1…全く数値が違っているが、あばれる君の身体情報が反映されたものとみられる(なお生年月日は原作通り)
※2…「血液の形」だと解釈したようだ
※3…原作では欄がひらがな表記だったせいか、「正座」と間違えている可能性がある(一応誕生日から考えると牡牛座)
主人公。丸坊主に大きな丸眼鏡といった容姿をしており、後頭部からは豚の尻尾のように一回転したアホ毛が生えている。普段着は緑のジャージ。
つぶらな瞳で、眼鏡の枠部分が白目のように機能することもあれば、顔芸をした時には別に白目が出現することも。眼鏡を外すと途端に目つきが怖くなる。これはものがよく見えなくなるために凝視しているだけなのだが、勘違いされやすい。
口については場面によって描写があったりなかったりする。普段描かれることはないが、ちゃんと鼻もある。
近頃はキリッとした太眉にカッと見開いた目が特徴の、この人を彷彿とさせる「マジ顔」を繰り出すことも多い。(6巻の背表紙の顔がまさにそれ。なお、同じ巻の綱引きの回では他の生徒にまで伝染した。さらに7巻のカバー裏では…)
苦手な食べ物はピーマン。「苦くてダメ」というものの、何とか克服できた様子。
まじめキャラというと「頭が固い」「勉強一辺倒」といったイメージを抱く人も多そうだが、意外にも作品全体だとまじめくんの勉強シーンは少ない。むしろ友達や家族とスポーツやゲームをたしなんだり、「ヤバい」「めっちゃ」などの砕けた言葉を使ったりする。
事あるごとに他人から「まじめだ」と評されるほどの非常にまじめな性格で、誰に対しても敬語で話す。一人称は「ぼく」。
しかしまじめすぎるが故に、むしろ一般常識からかけ離れた行動をとったりやりすぎてしまったりする事も多く、パニックになると周りが見えなくなる傾向にある。
まじめさが極まるあまりに、人間離れした描写も少なくない(1巻は特に状態変化のオンパレードである)。極端な場合だと、(すぐ元に戻ったが)死んでしまったこともある。
また普段まじめすぎるためなのか、脱力した時の反動がものすごい。主線がヘロヘロになり、色まで薄くなってしまう。
さらにコロコロギャグ漫画の主人公だからか、イメージとは裏腹に割と×××をしたり全裸になったりと、下ネタにも事欠かない一面も持つ。
このように度が過ぎていつも人を困惑させてしまうが、実際は友達や家族想いのいい子。みんなから信頼されている。
引越し前の登場人物
- ユウタ
読み切り版でのツッコミにあたる。通学途中のトイレでまじめくんと出会い、彼のまじめさに驚かされつつも一緒に学校を目指す。
同名の少年が作者の小学館新人コミック大賞の受賞作「ポチッとボタン!おしぞう君!!」に登場するが、関連性は不明。
- ケイゴ
初期のツッコミ。元気な小学生男子らしい性格。一人称は「オレ」。
一応冷静さは持つもののどちらかというと不真面目な方で、ギャグ漫画のボケツッコミの性格的に珍しく逆転現象が起きているが、そもそもまじめくんは「まじめすぎて異常」なのである意味立場は変わらない。
3巻の裏表紙ではまじめくんが彼に送る手紙を書いた。
- 撃戸(げきど)先生
まじめくんが通う小学校の教師の一人。
とにかく怒りっぽく、生徒からはかなり恐れられている。また、生徒たちの話によると体罰じみた行為も平気で行ったようだ。
まじめくんも最初こそ彼を恐れたものの、まじめすぎる行動に散々振り回された挙句、最終的には撃戸先生の方がまじめくんに怒られてしまった。
- 熊野(くまの)
まじめくんやケイゴのクラスメイトで、典型的なガキ大将。一人称は「オレ」。
他の生徒のものを横取りしたり、学校でゲームもしたりと横暴の限りを尽くすが、そんな彼にまじめくんがとった行動は恐ろしいものだった。
なおまじめくんが引っ越すと聞いた際は悲しんでいたため、和解はできた様子。
引越し後の登場人物
ほとんどケイゴ一人の担当だったツッコミ役を、色々なキャラが担うようになった。ゲストの中には名前が判明していない人もいる。
- せいじ
引越し先でのまじめくんの一番の親友。一人称は「ぼく」。
教室に入る前から一緒についてきただけでなく、まじめくんが家の鍵をなくした時も一緒に探してあげたりした。
ケイゴはまじめくんの異常行動を実力で止めることもあったが、彼に比べるとおとなしい方。むしろ、まじめくんへの態度については、突っ込むというよりは援助する傾向が強い。
比較対象は異なるものの3巻に収録された100%パスカル先生とのコラボ漫画が特にわかりやすく、はやとくんの激しさを伴うパスカル先生へのツッコミとは一線を画す。
- ただし
長髪とつり目が特徴。ちなみに初期は黒髪だったが、いつの間にかカラーだと茶髪になっている。一人称は「オレ」。
まじめくんが転校してきた時はかいと一緒にからかっていたが、上級生に襲われたところを何だかんだで救われてからは仲良くなった。
主にまじめくんへの冷静なツッコミを担当する。その一方で、運動などの面ではまじめくんをサポートすることも多い。
指で弾いたお菓子を、口で受け止めるのが得意。その一方で、ウィンクは割と苦手な模様。
- かい
常にキャップをかぶっている、ただしの友達。身体測定の回などで帽子を外した貴重な姿を確認できる。一人称は「おれ」。
やはりいたずらが好きではあるものの、深刻な事態になってしまった時はちゃんと謝るあたりいい子だったりする。
発想は柔軟だが、あまりツッコミに回ることはない。「もう適当に終わらせちゃう?」「明日から学校あるからめんどくせ〜…」などのセリフから、まじめくんとは対照的な性格であることがうかがえる。
- しょうた
ひょうきんなクラスメイト。会話の中にも何かとダジャレを挟む癖がある。
ところが、ただしからは「くだらね…」と突っ込まれていた上に、まじめくんにはシャレが通じなかった。
- りきや
小学生とは思えないくらいの筋肉質な体格を誇る。筋トレしている場面も多い。
力が自慢だが、さすがにまじめくんが万力とスパナでガチガチに締めた墨汁の蓋は一人では開けられず、逆に抑えていたまじめくんをも振り回してようやく開けられた。
- あつお
かなりの肥満体。一人称は「オレ」。
食い意地が張っており、初登場時で早速お菓子を食べている他、お化け屋敷の小道具のこんにゃくすら舐めてしまった。
まじめくんが給食のピーマンを食べられなかった時に代わりにもらおうとしたが、「自分で食べると言ったので!!」と取り返される。
- かねこくん
お金持ちのおぼっちゃま。初登場時は非常に高級そうな文房具を持っていた。また、紅茶が好きなようだ。
家から持ってきた人形の取り扱いを丁重にするよう求めるも、まじめくんは全身を消毒した後まるで手術でもするかのような服装に着替えてしまったため、「いや…そこまでしなくていいけど…。」と言っている。
- みずはし
3巻で登場。登校していたところ、まじめくんと出会う。その直後には突然の雨が降ってきて…。
様々な事情から、何が何でも雨に濡れたくないと語るまじめくんに付き合わされることになるのだが、やはり彼のまじめさには驚かされてしまった。
名字だけとはいえ、名前が判明した数少ないゲストツッコミ。一人称は「ぼく」だが、終盤で「おれ」に。
- ぶち ころすけ
3巻で初登場した転校生。まじめくんたちはその姿を好き勝手に想像していたのだが、いざ対面してみると予想以上に強面だったため、みんなから恐れられてしまった。
あまりにも怖かったためか、まじめくんは最初の質問でつい「た…、逮捕されたことありますか…?」などと尋ねてしまう。他にもいろいろとまずいことをされてしまうのだが、意外にも怒るどころか親切にしてくれたまじめくんに感謝していた。
見た目に反して性格は大人しく、口数も少ない。やがて容姿で恐れられるようなこともなくなり、笑顔でいる場面の方が多くなった。
まじめくんとは仲がいいだけでなく、新入生へのスピーチで焦ってしまった時は真っ先に声をかけるなど、かなり信頼しているようだ。
結構アレな名前ではあるものの、基本的にはフルネームで呼ばれている。
まじめくんとの名刺交換の際は「わたし」と名乗っているが、「社会人のていで交流している」という特殊な状況下でのものなので、正式な一人称は不明。
他の友達が塩辛を苦手とする中で一人だけ好反応を示したり(「おかずでまじめ」より、なお彼の家では納豆が常備品らしい)する一方で、ウィンクが得意だったりと意外な一面も多い。
- 波野
6巻で初登場した転校生。一人称は「ぼく」。
下の名前はわからないものの、最初に名字を名乗った際口頭での説明だったからか、まじめくんに漢字(候補には「並野」「名美野」「波野」「七三野」があった)や発音(「なみの」か、「なみの」か)まで聞かれてしまう。
まじめくんのまじめさに驚かされたり、ぶちころすけに挨拶された時はやはり怖がったりしていた。
- 倉杉(くらすぎ)
まじめくんのクラスメイト。縮れた髪と菱形の輪郭が特徴。
ややマイナス思考気味なところがあり、綱引き大会に向けた練習で(相手との差があるのは確かなものの)いちいちネガティブな発言をしては、ただしに突っ込まれていた。
しかしまじめくんの本気の特訓に付き合わされて、彼もクラスの一員として勝利を収めることができた。
7巻に入ってからはまじめくん達と一緒に行動することが多くなる。みんなとは距離を置いたり一人だけ別行動をとったりすることが多いが、これは孤立しているわけではなく彼なりの付き合い方のようだ。ぼやき癖も相変わらずなものの、他の友達とは違った視点での発言をしているとも取れる。
- まじめくんの先生
※以下のステータスは7巻「先生とドッジボールでまじめ」の、まじめくんの分析によるもの。
まじめくんのクラスの男性担任。本名は不明。
7巻「テストの点数でまじめ」では算数のテストを回収したり返却したりしているが、彼の本領が発揮されるのは前述のドッジボールの回である。
上記の高い身体スペックだけでなく、指導者ならではの知識量や野球部のコーチであるがゆえの投球経験への慣れなども合わさり、ドッジボールにおいては敵なしとも言える能力を誇る。
最初は手加減していたものの、まじめくんの要請により本気でボールを投げるように。他の友達が次々と脱落するなか、一方のまじめくんも教わったコツを活かしたり、先生の球に順応したりと善戦していた。
まじめくんの親族他
まじめくんの家族については本名が明かされていないので、「まじめくんの〇〇」と呼ばれている。まじめくん同様にアホ毛や眼鏡(おばあちゃんはサングラス)をもち、普段着がジャージである点が共通。
- お母さん
ブロンドの髪をセミショートにしており、かなりの美人。一人称は「わたし」。
しかしややドジな一面があり、何かあるたびにすぐオーバーリアクションを取ってしまう。息子の行動にはいつも感心している。料理がうまい。
とにかく心配性で、旅先のまじめくんからの電話を受け取った際や帰宅時には号泣していた。
- お父さん
四角い眼鏡をかけている。眼鏡の下が描写されたことはほとんどないが、まじめくんと似た目をしているようだ。一人称は「おれ」。
息子とは反対におおらかな性格である。お母さんやおばあちゃんがいない時に一緒にラーメンを食べに行ったり、欲しがっていたゲームを買ってやったりと結構まじめくんには甘い。
ただし、大長編でまじめくんに「一人で行ってみないか」と最初に提案したのは彼である。本人曰く「まじめくんなら大丈夫かと思って」とのこと。
- おばあちゃん
白髪の長髪。サングラスをかけていたりズボンがもんぺだったりと、服装において他の家族とは異なる点も多い。
こう見えてなかなかの行動派であり、まじめくんにとっては人生の先輩ともいえる存在。しかし、高い身体能力を持ちながらも歳には逆らえないのか、ぎっくり腰で入院してしまったことがある。
- ノリオ
まじめくんの飼っている雄の犬。その名の通り、海苔のような太い眉毛を持つ。
1巻から登場しており、なんと鉄の鎖を引きちぎって脱走した。噛み癖があるものの、まじめくんには懐いている。雷が苦手。
まじめくんのペットだからかきちんとしつけられており、「名前を呼ばれたら振り返る」、「『さんぽ』やそれに近い発音の単語に反応して大はしゃぎする」などといった行動が見られる。
- たっくん
まじめくんの従兄弟。茶髪の青年で、まじめくん一家とは異なり眼鏡をかけていない。一人称は「おれ」。家族は母親と祖母が確認できる。
まじめくんは夏休みに両親と1週間、彼の家に泊りがけで旅行した。お別れの時はかなり名残惜しんでいたが、新幹線の時間を守るあたりはさすがまじめくん。
ギターが好きなのか、土田しんのすけのブログのトップには演奏する彼の姿が見られる他に、本編でもまじめくんに弾き方を教えていた。
- おじさん
大長編に登場。妻と二人で暮らしているものの、たっくんの家庭とは異なるらしい。
本来は一家そろって彼の元へ出かけるところだったが、お父さんは仕事が入り、お母さんとおばあちゃんは友人の店の手伝いを頼まれて行けなくなってしまう。
しかしお父さんの提案により、まじめくんは一人でおじさんの元へ行くことに。これが大長編のストーリーである。
地図上の位置関係や背景に通天閣と思わしき建物が描かれていることから、彼は関西在住のようだ。
漫画外での展開
人気作であり、コロコロ限定のキャンペーンや付録などにまじめくんが顔を見せることも少なくない。
漫画では主に100%パスカル先生とコラボレーションしたほか、多数のキャラクターが共演する「コロコロ小学校」やこれを原作にした前述のアニメにも登場した。
一方で同社が出版する図鑑「小学館の図鑑neo」シリーズや国語辞典「小学館例解学習国語辞典」といった学習書籍の紹介漫画も定期的に掲載される。彼のまじめな性格と図鑑・辞典の印象がよくマッチしているためであろう。
さらに、2018年のイベント「世界一受けたい授業 THE LIVE 恐竜に会える夏!」のパンフレットには「小学館の図鑑neo」が監修のためか、まじめくんの漫画が収録されている。
デュエル・マスターズのコロコロ特別デッキでも、火文明の呪文カード「メリコミ・フィスト」にまじめくんが描かれている。 「しっかり うちこむ。」
ゲーム関連だとコロコロチャンネルで紹介されたセガのアーケードSTG「らくがきカードバトル 撃墜王」に自機としてイラストが使われたり、コロコロコミック特別編集のMinecraftガイドブックでは作例としてまじめくんのオブジェが掲載されたりした(余談だが、作者の土田しんのすけはニンテンドーSWITCHでマイクラをプレイしているようだ)。
また、コロコロのギャグ漫画の主人公としてはでんぢゃらすじーさんと並ぶ数少ない人間キャラだからか(意外と人外の方が多かったりする)、Miitopiaの紹介動画ではじーさんと一緒にMiiが作られた。職業は僧侶。
コロコロにポスターなどのまじめくんの付録が付く事も増えてきている。中でも6巻収録の「ま印良品」と、7巻収録の「まじめくんをさがせ」は必見。
一方、純粋なグッズはキャンペーン限定(ノートや首振りフィギュア)が多かったものの、2018年にはまじめくんデザインのTシャツが発売された。
そして2016年夏季の次世代ワールドホビーフェアにおいては、ステージやコロコロ編集部のブースがまじめくん一色に染まるほどとなった。
余談
- 現在は日常系に近いノリだが、まじめくんの初期のシュールさは前述の「ポチッとボタン!おしぞう君!!」に通じるものがある。
- 作者や漫画大学校でインタビューを受けた漫画家が、モブなどに混じってカメオ出演していることも。具体的には「ゾゾゾゾンビーくん」のながとしやすなりや「ウソツキ!ゴクオーくん」の吉もと誠がいる。