ここでは『艦隊これくしょん』の阿賀野型について解説する。実在の艦船については阿賀野型軽巡洋艦を参照。
阿賀野型(艦隊これくしょん)
『艦隊これくしょん』の軽巡洋艦グループのうち、阿賀野型が描かれているイラストに付くタグ。
服装・艤装
いずれも重巡洋艦並のスタイルを誇る(酒匂以外)。上は白地に紺色の前留式ノースリーブセーラー服を着用。首周りの余裕が広く、衿合わせのあたりに胸の谷間が見えるほど。また丈も短く、へそが見えてしまっている。
スカーフなどはなく、錨の刺繍が入った紺色のネクタイを胸元のボタンで留めているのが特徴的。両手には肘までの長さの白い手袋を着けている。
下は前で交差させるように留める特殊な朱色のスカート。左足だけ黒のハイソックスを履いており、縁には金属の留め具、またそこからガーターベルトが伸びている。靴は甲冑靴のような金属の厳しいものを履いている。
全体的に衣装の各部は大和を意識したデザインとなっており、配色やシルエット、靴下の履き方など共通点が多い。
一方で艤装のデザインは夕張似である。
詳しくはタッカーのようなデザインの器具とベルトで基部が腰後に固定され、その基部の上に13号電探が屹立。
右側には艦橋ユニットが接続され、そこから15.2連装砲2基が乗った砲台ユニットがマジックアームで接続されている。
左側には前方に8センチ高角砲を2基乗せた煙突ユニットが接続され、そこから15.2センチ連装砲1基が乗った砲台ユニットがマジックアームで接続されている。またマジックアームの関節部にはカタパルトも1基接続されている。
どちらの砲台ユニットも内側に砲塔をコントロールする為と思しきコントロールスティックが装備されている。
右足外側には8センチ高角砲が1基台座付きで設置されており、左足には中甲板を模したシールドのようなものがマジックアームで接続されている。また中甲板は姉妹で微妙にデザインが違い、その内部には装甲に挟まれるように四連装魚雷発射管を見ることができる。
艦これアーケードでは、4人共左足を振り上げて偵察機を飛ばす(この時能代と矢矧はなぜか目つきが攻撃時ばりに鋭くなる。索敵なのに…)。
ちなみに姉妹揃ってノーブラ。ただしパンツの着用は確認できる。
なお、上記の通り丈が短く肌の露出の大きい衣装であるため、冬場や海風が強いズイパラのステージイベントでこの格好をしている山田悠希氏を体感温度的な意味で苦しめている(よりにもよってタシュケントの格好をした宮川若菜氏もいる事が多いため、宮川氏に煽られるのが定番のネタになりつつある)。改二で上着が追加されることが発表されているので山田氏がそれを喜んでいたとか。
ゲームでの性能
夕張と同様に改造前から3スロットの装備枠を持つ稀有な軽巡洋艦娘。
ただし、改造後も3スロットのままである為、結局は他の軽巡とどんぐりの背比べになってしまう。
装備は阿賀野型共通で15.2cm連装砲、8cm高角砲のレア装備を所持。
どちらも威力より命中率を重視した性能であり、特に夜戦で威力を発揮する為、需要が高い。
能力は、初期ステータスだけは軽巡の完成形である阿賀野型の名に恥じない軽巡最強クラスを誇る。
改造後の最大値は耐久と装甲が僅差ながら2014/12の時点で軽巡最強であるほか、対潜の値は五十鈴改二に次ぎ、木曾改二と同等の82と高い水準を持っている(もっとも、艦自体の対潜値は殆ど誤差のようなものだが)。
他の能力値については特に大きな穴はないものの、最新鋭の軽巡であるにも関わらず特筆すべき部分はない。
そればかりか球磨や長良に劣る部分も多く、良くも悪くも標準的。
そのくせ大多数の軽巡の最大補給量が燃料25/弾薬30であるのに対して、阿賀野型は燃料30/弾薬40と高めの数値になっており燃費は悪く、彼女達を運用する際には注意が必要。
因みに実装当初は重巡である古鷹型と同等の燃費だったが、アップデートで是正された。
運の値は平均値の12に比べて10と低く(酒匂のみ無傷で終戦を迎えた為か初期値で20、改造後は30)、改造に要するレベルも35と高め。
しかし2017年4月5日には、8cm高角砲と同日実装された新装備8cm高角砲改+増設機銃を軽巡で唯一補強増設スロットに装備できるという個性を手に入れた(現在は由良改二の実装により唯一ではなくなったが、非改二勢の軽巡では未だ唯一の特徴だったが2018年4月6日に大淀が補強増設に「10cm連装高角砲(砲架)」と「10cm連装高角砲改+増設機銃」を装備可能となった為唯一ではなくなった)。
これらは補強増設に装備できる唯一の副砲であり、阿賀野型はケッコンカッコカリなしでも高レベルなら2スロで対潜値100に届くため、残り1枠に主砲を装備すれば先制対潜と夜戦連撃を両立可能になるのである。
2018年4月6日には、瑞雲を初めとした「水上爆撃機」が搭載可能となった。又同時に中型バルジも搭載出来るようになった。
水上爆撃機は軽巡洋艦の枠組みの中では由良改二と多摩改二の2隻しか搭載できる艦がいなかった為、選択肢が増えた事になる。ただし二式水戦改や強風改といった「水上戦闘機」が搭載できるように成った訳ではない為敵空母がいたりツ級がいる様な海域ではあっさりと全滅する恐れがある。
後発という事もあってか、入手難度は軽巡洋艦の中で最も高く、阿賀野と能代、矢矧は大型艦建造による入手が可能となったものの、実装から丸4年が経過したが末っ子の酒匂は未だに建造による入手は不可能。
彼女らをドロップで手に入れるには、数々の難敵が待ち受ける後半の海域で地道にボスからのドロップを狙うしかない。
軽巡洋艦娘の多くに改二が実装される中、阿賀野型への改二実装の動きがなかなか見られなかったが、第三回瑞雲祭りこと「ズイパラ」のステージでアニメ2期の新PV内にて3番艦矢矧がこれまでの制服と異なる衣装で登場。その後ブラウザ版にも実装が予定されている「**矢矧改二**」の衣装であると発表され、遂に阿賀野型にも改二が実装される事となった。
2019年4月22日のアップデートで神威を近代化改修に用いる事で「耐久値」を上昇させる事が可能となった(同アップデートは大和型にも適用)
阿賀野
長女だが、何かと妹達に世話を焼かれている。一応生活力は標準位は在る様子。
能代
世話焼きな2番艦。
シスコンで何においても姉優先の傾向にある。
矢矧
しっかり者な3番艦。
史実では上記の姉達に比べて様々な活躍をした事から凛々しい姿が目立つ。
が、少し口煩い。
阿賀野型の先陣を切って「改二」実装が予告された。
酒匂
2014年4月23日の一周年記念イベント『索敵機、発艦始め!』にて実装された4番艦。
あどけなさが残る末っ子で、「ぴゃん」や「ぴゅう」が口癖。
人懐っこい事もあってか、提督LOVE勢の1人と目されている。
関連イラスト
関連タグ
軽巡洋艦級名
史実の阿賀野型
阿賀野型軽巡洋艦は、第二次世界大戦直前の時期に日本海軍で構想されていた甲乙丙の三形式の巡洋艦の内、駆逐艦の集団である水雷戦隊を率いる正統派の軽巡洋艦である乙巡として、老朽化した5,500t型軽巡(球磨型・長良型・川内型)を更新する意図で計画された。
丙巡大淀と並んで、日本海軍の軽巡洋艦最後の艦型である。同型艦は4隻。
15.2センチ主砲連装三基と火力は世界的に見れば強力とは言い難いが、陽炎型などの新型の駆逐艦に応じるだけの速力(35kt)と、魚雷兵装(61cm四連装魚雷発射管二基)、加えて水上機2機による偵察力と、水雷戦隊旗艦として相応しい能力を備えていた。
また、外見も年代が開いた事もあって5,500t型軽巡と比べるとスマートな印象となった。
基準排水量が約6,600tと一回り大きくなっているが、全長や全幅はさほど変わっていない。
しかし、一番艦「阿賀野」さえ竣工した時期は1942年10月31日で、既にミッドウェー海戦後で海戦は空母や陸上基地からの航空攻撃が主流となり、その能力を発揮する機会は殆どなかった。
最終艦の酒匂に至っては、竣工したのは既にレイテ沖海戦後であり、燃料不足等の影響で殆ど活動していない。
既存の5,500t型軽巡洋艦と違い、本級は対巡洋艦戦闘を考慮して、より口径の大きな「四一式 15.2cm(50口径)速射砲」を採用した。
前身は巡洋戦艦「金剛型」の副砲として採用された「ヴィッカース式 15.2cm(50口径)速射砲」のライセンス生産品で、正規な口径は152.4mmであった。
その性能は重量45.36kgの砲弾を仰角45度で射程21,000mまで、最大仰角55度で最大射高8,000mまで届かせる事が出来た。
元は単装砲架の砲郭で使用するこの砲を新たに砲架と砲室を新設計して収めたが、これは1基あたり約72トンの軽量砲塔で、砲身の上下角度は仰角55度・俯角5度である。旋回角度は舷側方向を0度として左右150度の旋回角度を持っていた。砲身の俯仰・砲塔の旋回そして揚弾は電力と油圧で行われたが装填は人力だった為、発射速度は毎分5~6発である。
高角砲の不足を補う為、主砲の仰角は最大55度まで取る事が可能で、対空戦にも使用する事が出来るという触れ込みではあったが、実際は砲塔内の容積不足から固定角での装填となり、1発撃つごとに砲身を7度に戻してから手動で装填せざるをえず、対空戦闘での実用的な発射速度は発揮できなかった。
むしろ、艦が回避行動を採って傾斜した際に照準動揺修正が追いつかない事から、九四式五型照準装置の改良が必要とされた。また、対空戦闘における旋回能力の低さも指摘されている。
防御面は、15cm砲弾に耐えられるだけの防御力が与えられている。
装甲にはCNC鋼鈑が使用されており、重要区画にはより重厚な防御がなされている。
同型艦は阿賀野・能代・矢矧・酒匂の4隻。なお、阿賀野以外の三隻……能代は武蔵、矢矧は大和、酒匂は長門と、それぞれ帝国海軍を象徴する戦艦と最期を共にするという数奇な運命を辿っている。また全て軍直轄の工廠で建造されており、5,500t型の様に民間の造船所で製造された艦はいない。
No | 艦名 | 工廠 | 起工 | 進水 | 竣工 | 戦没 |
一番艦 | 阿賀野 | 佐世保 | 1940/06/18 | 1941/10/22 | 1942/10/31 | 1944/02/16 |
二番艦 | 能代 | 横須賀 | 1940/09/04 | 1942/07/19 | 1943/06/30 | 1944/10/26 |
三番艦 | 矢矧 | 佐世保 | 1941/11/11 | 1942/10/25 | 1943/12/29 | 1945/04/07 |
四番艦 | 酒匂 | 佐世保 | 1942/11/21 | 1944/04/09 | 1944/11/30 | 1946/07/01(海没処分) |