概要
烈火の剣
オスティア侯爵・ウーゼルの実弟で、リン・エリウッドと同じく、物語の主人公の一人。公式年齢は18歳。
エリウッドの親友であり、彼の父エルバートの失踪を知り、友に協力するために旅に出る。
なお、両親は幼い時病で亡くし、肉親は兄のウーゼルのみである。
教師を脅して学問所を抜け出し、闘技場に通っているのは日常茶飯事。オスティアの侯弟は変わり者の噂で有名。抜けださない時は寝ている事が多く、勉学は苦手。世話係のオズインからの小言が絶えない。斧を扱っているが、我流。並外れて頑丈な肉体の持ち主で、尚且つ大柄で重装備。フロリーナがペガサスごと空から落下してきても無傷だった。
一見すれば無鉄砲な乱暴者で口が悪く、ならず者からお仲間扱いされるような輩だが、実際は正直で仲間の為には無茶をし、周りを気遣って一人で物事を抱え込んでしまう性格。現に旅の途中でウーゼルの死を知った後も、その悲しみをエリウッドらに悟られないよう兄の死を伝えず、ただ一人で背負い隠していた。
親友を助けるため強大な力を望んだことで、大賢者アトスに導かれて西方三島に封印されていた【天雷の斧】アルマーズを手に入れる。
だが、この時アルマーズの内に留まっていた、かつての使い手である狂戦士テュルバンの亡霊から死の宣告を受けることになる。
「我を求めるか?ならば、心せよ。ひとたび我が力、手にすれば…
安らかな床で生涯を終えることはかなわぬ。
お前の死に場所は、戦場。血と鋼に満ちた狂乱の園となる。」
「…かまわねえ。俺は親友を助ける。そのためにここまで来たんだ。
アルマーズ!お前の力、俺に貸せ。」
リンとはペアエンドがある他、ヘクトル編では本編中でも度々二人の会話シーンが追加で挿入される。
イリアの傭兵であるペガサス三姉妹の次女ファリナ、三女フロリーナともペアエンドが発生し、支援をAにするとエンディングで結婚する。さらにヘクトル編の場合はエンディングで一枚絵が表示される。
また、エリウッドとの支援会話も、本作から20年後の未来にあたる封印の剣の時代へとガッツリ結びつく内容になっているため、前作ファンは必見。
…………支援Aの話の締めには涙を禁じ得ない、という意味でも。
ちなみに、髭が生え始めたヘクトルと娘のリリーナは、一定条件を満たすと『烈火の剣』でも登場する。
この時代になると一領主として相応の厳格さを身に着けたようであるが、エリウッド相手には若い頃そのまんまのタメ口で喋っており、「変わったのは見た目だけ」と指摘されている。もっとも、本人によれば「普段はちゃんと侯爵やってる」とのことで、あくまでも親友相手だから態度を崩しているだけの模様。
「青髪オールバックの斧使い」「伝説の英雄たちの一人を祖とする、名門貴族の次男坊」「同じ貴族で、温厚な性格の赤毛の親友がいる」など、4作目『聖戦の系譜』のレックスとの類似点が多い。
封印の剣
初登場作品。彼の娘リリーナが、エリウッドの息子ロイの幼馴染として序盤から登場。
ヘクトル自身も【猛将】と呼ばれるほどの名将になり、亡き兄の後を継いだ現オスティア侯爵にしてリキア同盟の盟主として登場する。
この頃には一人称が「わし」でヒゲモジャの、エリウッドと同い年には見えない随分老け込んだ容姿になっている。良く言えば貫禄がある。
ベルン王国のリキア侵攻に際し同盟軍を率いて対抗しようとするが、内部に裏切り者がおりベルン三竜将の率いる大軍と戦闘竜の強襲を受け軍は壊滅、ヘクトルも奮戦空しくブルーニャによって捕虜とされてしまう。その後救出されるも既に致命傷を負っており、ロイにリリーナとオスティアの事を託し息を引き取った。
……結果として、テュルバンの宣告通りの末路を辿ることとなるのであった。
ユニット性能
烈火の剣
能力値
初期値 | 成長率 | クラスチェンジ | |
---|---|---|---|
クラス | ロード | - | グレートロード |
Lv | 1 | - | - |
HP | 19 | 90% | +3 |
力 | 7 | 60% | 0 |
技 | 4 | 45% | +2 |
速さ | 5 | 35% | +3 |
幸運 | 3 | 30% | 0 |
守備 | 9 | 50% | +1 |
魔防 | 0 | 25% | +5 |
体格 | 13 | - | +2 |
シリーズ初の斧使いロードにして現時点では唯一の重装系ロード。クラスチェンジすると剣を扱えるようになる代わりに、重歩兵系の特効を受けるようになる。
HP・力・技・守備が伸びやすく、速さ・幸運はやや上がりづらい。ただ、守備の高さが欠点をカバーしているため、それらの伸びが悪くても腐りにくい。魔防は初期値が低いだけで成長自体は並程度ではあるものの、基本的に魔法職は相手にしないほうが無難か。
本作では斧の性能が向上しており、前線で活躍できる有能な斧使い。先述のとおり、クラスチェンジ後は重歩兵系になるが、逆に言えばアーマーナイトに匹敵する守備力を持ちながら、昇格前は特効を受けないため、非常に動かしやすいユニット。
専用武器
ヴォルフバイル | アルマーズ | |
---|---|---|
威力 | 10 | 18 |
命中 | 75 | 85 |
必殺 | 5 | 0 |
重さ | 10 | 18 |
耐久 | 30 | 25 |
効果 | 騎馬系・重歩兵系特効 | 竜系特効、守備+5 |
ヴォルフバイルはシリーズ恒例の騎馬系・重歩兵系特効武器。主な特効対象であるソシアルナイト・アーマーナイトはいずれも槍を装備して登場することが多く、三竦み上有利なこの武器は数値以上に使いやすい。
アルマーズは神将器【天雷の斧】。例によって前作より重くなっているものの、ヘクトルの体格も相応に高く、そもそも速さがウリのユニットではないため、他の2人と違い大した問題になっていない。長所である守備に補正がかかることもあって、むしろ使い勝手がいい部類に入る。
支援関係
相手 | 属性 | 支援C | 支援B | 支援A |
---|---|---|---|---|
エリウッド | 理 | 4ターン | 28ターン | 28ターン |
リン | 風 | 28ターン | 28ターン | 28ターン |
オズイン | 理 | 31ターン | 41ターン | 41ターン |
マシュー | 風 | 21ターン | 28ターン | 28ターン |
フロリーナ | 光 | 39ターン | 41ターン | 41ターン |
セーラ | 雷 | 66ターン | 81ターン | 81ターン |
ファリナ | 理 | 81ターン | 81ターン | 81ターン |
属性は雷。
エリウッドとは真っ先に組むべきで、どのような場合でも支援Bまでは進めたい。他は大なり小なり難がある相手ばかりとなり、好みで決めてしまっていいだろう。
主人公・重歩兵系・斧使いという、これまでのシリーズで弱いとされていた要素を網羅したユニットだが、様々な要素がうまく働いた結果、本作屈指の強キャラとなっている。
封印の剣
能力値
初期値 | |
---|---|
クラス | ジェネラル |
Lv | 20 |
HP | 43 |
力 | 18 |
技 | 20 |
速さ | 10 |
幸運 | 15 |
守備 | 30 |
魔防 | 15 |
体格 | 20 |
本編を3周クリアすると、トライアルマップにて使用可能。
能力的には守備がカンスト、重歩兵系としては魔防が高いこと以外は全体的にパッとしない。20年前の鬼性能を体験した後で見ると、衰えを感じざるを得ないところ。なお、武器レベルは槍・斧ともにAで、アルマーズは使えない。
初代熱血系主人公
今までのファイアーエムブレムシリーズにおいては、性格が大人しめで物腰が柔らかな所謂王子様系主人公が主で、主人公の一人のエリウッドもこれに当たる。
だがヘクトルは今までの常識を覆し、頼りがいのあるイケイケ系の性格で戦闘力も高い主人公である。この熱血系主人公に人気が出たためか、これ以後のファイアーエムブレムシリーズではこのタイプの主人公がよく登場している。
ファイアーエムブレムヒーローズの人気投票企画『英雄総選挙』ではスマブラなどの外部作品に出演しているキャラが上位を占める中見事男性部門の3位に輝いた。総合順位では6位である。またヘクトルの系譜を継ぐエフラム、アイク、クロムもトップ10に入っていることからヘクトルの影響力の高さが改めて証明された。
第2回英雄総選挙では男性部門の1位になり、総合順位でも1位になった(前回1位のアイクと2位のロイは対象外)。
ヒーローズ
オスティアの勇将 ヘクトル
「俺はヘクトル。
オスティア侯ウーゼルの弟だ。」
属性 | 緑 |
---|---|
武器種別 | 斧 |
タイプ | 重装 |
武器 | アルマーズ↔狂斧アルマーズ(専用) |
奥義 | 大盾 |
A | 遠距離反撃 |
C | 重刃の紋章 |
初期からいる通常バージョン。原作同様、神将器アルマーズを得物としている。これはパッシブBの「切り返し2」と同じ効果を含んでおり、低い速さを補う形になっている。パッシブAの遠距離反撃によって射程2にも対応でき、物理受け運用に強い。初期から猛威を振るい、スキル継承実装後は奥義を攻撃的なものにしたり、遠距離反撃を生かして待ち伏せするなど運用に幅が生まれている。
また、恒常で排出される数少ない「遠距離反撃」を持つユニットであるため、しばしば高級素材扱いされる。だが、ヘクトル自体も強力なユニットであるため、特に烈火の剣で彼にお世話になったプレイヤーからすれば2体目以降は限界突破に使うべきか継承素材にするべきか非常に悩ましいこと請け合い。しかし、遠距離反撃自体は強力だが、受け性能の低いユニットに継承させてしまうと逆に宝の持ち腐れになってしまうので、継承先はよく考えるように。
2019年4月のアップデートでヘクトル含む第一部に登場した☆5限定キャラが「新英雄ガチャ」・「超英雄ガチャ(新規)」から登場しなくなり、ほぼ「ピックアップガチャ」「復刻超英雄ガチャ」のすり抜け頼みとなったため、以前よりかなり入手率が低くなってしまった。もし、新英雄・超英雄ガチャで遠距離反撃素材が欲しい場合は青属性のニケを狙う必要がある。
その後6月のフェーちゃんねるにて「週替わりリバイバル召喚イベント」が実装されることが決まり、通常版の入手チャンスが増えた。しかも、20週のローテーションの中で1回しかピックアップされない英雄が多い中、ヘクトルは何と2回もピックアップされているのである。他にも2回ピックアップされてるユニットは何人かいるものの、本人の性能はもちろんのこと、スキルの継承も意識したありがたい優遇処置と言えるだろう。
アップデートによる武器錬成によって超英雄版の武器である「狂斧アルマーズ」への変更が可能になった。アルマーズとは全く別物になるので注意。
愛の祭の闘技者 ヘクトル
「俺はヘクトル。
ん? もしかして、贈り物が
欲しくて俺を呼んだわけか?」
属性 | 緑 |
---|---|
武器種別 | 斧 |
タイプ | 重装 |
武器 | 狂斧アルマーズ(専用) |
奥義 | 凶星 |
A | 遠距離反撃 |
B | 守備隊形3 |
2018年バレンタイン特別バージョン。通常版と同じく遠距離反撃持ちの斧重装で、ステータスは通常のヘクトルと比べて、体力と速さは落ちているがそれ以外は上回っている。だがアルマーズは別バージョンの『狂斧アルマーズ』となっており、こちらの武器スキルは『切り返し2』の効果がなくなっており、怒り3とキラーアクスの複合スキルとなっている。守備隊形を持っているためワンパンされにくく、HPが減ってくると今度は怒りが発動して奥義で切り返すという受け型かつ火力特化の性能になっている。
しかし魔防が低い事が大きく響いており、遠距離攻撃(魔導ユニット)や重装特攻持ちの武器だと大ダメージを受けてしまうため、守備隊形3が意味をなさなくなる。その上、ワンパンには強くても各ユニットからの連続攻撃には弱いため、パーティ選びやパッシブスキル選びは必須である。
実装と共に追加された外伝「大好きの気持ちを…」ではお祭りに相応しくないガチ武器を持ってきてしまっていることをリンから突っ込まれている。また、外伝のエンディングは封印・烈火を遊んだ事のある召喚士には感慨深いものとなっている。
オスティア侯 ヘクトル
「俺はオスティア侯ヘクトル。
アルマーズと共に貴殿の力となろう。
…って、ガラじゃねえよな、こんなのは。」
属性 | 緑 |
---|---|
武器種別 | 斧 |
タイプ | 重装 |
武器 | 天雷アルマーズ(専用) |
奥義 | 竜裂 |
A | 遠距離反撃 |
B | 迎撃隊形3 |
C | オスティアの鼓動(専用) |
烈火の本編終了後にオスティア侯爵を継いだヘクトル。期間限定の火の伝承英雄である。
衣装は原作のグレートロードである。通常版とバレンタインのヘクトルと比べてHPは落ちているが攻撃はこちらが上で苦手な魔防が少し上がっている。斧重装でアルマーズを振るうが効果はまた別で、周囲に敵より味方の方が多いと相手は追撃できなくなる。速さの低さをこれと迎撃隊形でカバーしており、遠距離反撃もできるため受け役として文句なしの性能。魔防はやや低いものの迎撃隊形+遠距離反撃で確実に切り返してくるため、特攻などがない限り一撃では落ちにくい。Cスキル「オスティアの鼓動」は1ターン目開始時に現在のチームで2体以下のタイプの味方の奥義を加速する専用スキル。
ただ重装特攻の武器には弱い。また、Cスキルのおかげで重装パーティにはあまり向かないスキル構成になっているため、メンバーが厳選される形になる。逆に考えれば、バレンタイン版以外のリンやエリウッドと組みやすいということだが、伝承版リンとは属性が被ってしまっているので注意。
2019年4月以降は通常版のヘクトルが「ピックアップガチャ」のみの出現となったため、伝承ガチャのラインナップに入っているならフリーズと並んで一番狙いやすい「遠距離反撃」素材となる。また、現在はスキル継承が一度に4つ引き継げるようになっているため、重装ユニットに継がせるなら「迎撃隊形3」も一緒に引き継がせることができる。
大いなる重騎士 ヘクトル
「俺はオスティア侯ヘクトル。
何かに呼ばれた気がしたんだが…
ああ、敵ならこの槍で蹴散らしてやるぜ。」
属性 | 青 |
---|---|
武器種別 | 槍 |
タイプ | 重装 |
武器 | マルテ(専用) |
奥義 | 華炎 |
A | オスティアの反撃(専用) |
B | 攻撃隊形3 |
C | 魔防の波・偶数3 |
第2回英雄総選挙で男性・総合1位を取ったことで実装された総選挙仕様。兄ウーゼルのものをモチーフとした衣装をまとい、騎士バリガンの神将器、氷雪の槍「マルテ」を携えて登場。
専用スキルの「オスティアの反撃」は遠距離反撃+鬼神金剛の構え。マルテはHP半分以上で切り返しの効果であり、「攻撃隊形」で攻め時も確定追撃でき、パワーを生かしやすい。その分重装特攻には注意したい。「魔防の波・偶数」を持つので、魔法を受ける際には偶数ターンを意識して動きたい。
今や「遠距離反撃」の代名詞であるヘクトルだが、このタイプのみ反撃スキルが専用スキルとなっているので注意。それでも「攻撃隊形」・「魔防の波」も貴重なスキルであるため、素材価値は高い。
例によって他の総選挙英雄達と共に1体無料で選べるが、槍装備となっているため斧装備の総選挙エフラムと間違えないように注意。
また、外伝では総選挙エフラムとの会話シーンがあるが、お互いイケイケ気質の王子とあってすぐに意気投合し、手合わせしようとするという両作品に触れたファンには「こういうのが見たかった」と言わんばかりの会話であり、とても評判が良い。
比翼の盟主 ヘクトル
属性 | 赤 |
---|---|
武器種別 | 剣 |
タイプ | 重装 |
武器 | 魔月の祭器(重装特効)(専用) |
奥義 | 緋炎 |
A | 遠距離反撃 |
B | 追撃隊形・奇数3 |
C | 重刃の鼓舞 |
2019年10月に登場したハロウィンの超英雄。ここでやっと剣を用いて登場するようになった。
姿は烈火の剣のエンディング後の髭を生やした姿で、幼いリリーナが一緒にいる。
新たに登場した比翼英雄であり、1戦闘中に1度だけ自身を中心に縦3列以内にいるの敵に20のスリップダメージを与える比翼の個性が使用できる。
伝承版と比べると攻撃と速さは上がったが守備が下がっている。ヘクトルの中では一番攻撃が高い。
専用武器の「魔月の祭器」は重装特効に加え、奇数ターンか敵のHPが満タンでない時に戦闘中の全ステータスを強化する。
当然のように遠距離反撃を持ち、Bスキル「追撃隊形・奇数」は奇数ターンのみ自分は絶対追撃かつ敵は追撃不可の効果を持っている。体力が減っているか奇数ターンなら効果を発揮する癖の強いヘクトルになっている。
その分、他のヘクトルとは違って赤属性であるため、ラインハルトやオフェリアには弱くなってしまっている。自身にも重装特攻には弱いのはもちろん、敵に20のスリップダメージを与えても敵が「怒り」「大覚醒」「攻め立て」「待ち伏せ」などを持っていると逆にスキルを発動させてしまう事もある。偶数ターンだと効果が活かせにくくなるのでどう立ち回れるかがポイント。