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ファイティングファンタジーの編集履歴

2020-06-23 12:52:38 バージョン

ファイティングファンタジー

ふぁいてぃんぐふぁんたじー

スティーブ・ジャクソン(英)とイアン・リビングストンにより創始されたゲームブック、またはロールプレイングゲーム。

この単語には二つの意味がある。そのうち、データイーストで発売されたアーケードゲームに関してはこの項目では述べない。

概要

 この作品はイギリスの出版社(ペンギン・ブックス)から出版された。60巻まで存在するが、ペンギンブックスにおいては59巻まで刊行された(なお、この未発表の作品は2006年にイギリスの別の出版社「アイコン・ブックス」から刊行されており、新作も発表されている)。この打ち切りの理由としては、コンピュータゲームの影響であるとされる。

 日本ではかつて社会思想社から途中(33巻、及び世界設定集「タイタン」、モンスターの解説書「モンスター事典」、他の出版社よりTRPG)まで出版されたが、イギリスにおける理由、及び出版社のTRPG撤退により打ち切りになってしまった。

 現在ではイギリスにおいては出版社から一部の作品が復刊された。日本においては扶桑社より一部が復刊されたり、ホビージャパンからポップなイラストに差し替え、主人公を設定するなど内容を改変したものや、携帯電話アプリ(「火吹山」三部作など、こちらのイラストは濃いと思われる)などが出ている。

また、同人サークルから未邦訳分の物が発売されている。


おもな作品

THE WARLOCK OF FIRETOP MOUNTAIN(火吹山の魔法使い)

THE CITADEL OF CHAOS(バルサスの要塞)

CITY OF THIEVES(盗賊都市)

SCORPION SWAMP(サソリ沼の迷路)

DEATHTRAP DUNGEON(死のワナの地下迷宮/デストラップ・ダンジョン)

THE HOUSE OF HELL(地獄の館)

SORD OF THE SAMURAI(サムライの剣/サムライ・ソード)

CREATURE OF HAVOC(モンスター誕生)

BENEATH NIGHTMARE CASTLE(ナイトメアキャッスル)


主な著者

スティーブ・ジャクソン(英)

ファンタジーのほかに、SF、ホラーなど、幅広いジャンルを手がけた。

イアン・リビングストン

ジャクソンとは対照的に、タイタン世界を舞台とした作品を多く手がけた。

スティーブ・ジャクソン(米)

スティーブ・ジャクソン(英)とは同姓同名の別人で、アメリカのボードゲーム会社「スティーブジャクソンゲームズ」の社長(代表作はマンチキンGURPS等)。

上記二人以外では初となる作品「サソリ沼の迷路」の作者。双方向移動を取り入れた。

マーク・ガスコイン

設定資料集の「タイタン」「モンスター事典」の作者。

アンドリュー・チャップマン

SFものを中心に手がけた作者。


タイタンの世界観

タイタンは「ファイティングファンタジー」シリーズの多くで舞台となっているファンタジー世界。かつては高度な魔法文明が栄えていたが、魔法大戦によって荒廃。現在は文明も後退し、混沌と悪徳がのさばる過酷な世界となっている。

主にアランシア、旧世界、クールの3大陸から成り立っている。


アランシア

最も多くの作品で舞台となっている、タイタンのメイン舞台。

火吹山

火吹山の魔法使い」の舞台。悪の魔法使いザゴールの居住地。名前の由来は、山頂部に赤色の「眠り草」が茂っており、そのために遠目にみれば「火を吹く山」のように見えるため。山には広大な迷宮が広がっており、その最深部にザゴールが住んでいる。

ポート・ブラックサンド

盗賊都市」「真夜中の盗賊」などの舞台。アズール卿が支配する悪徳の街。悪党とがはびこる町だが、アズール卿の恐怖政治により、皮肉にも最も栄えた港町になっている。許可証が無ければ、商売はおろか自由に行き来もできない。

ファング

死のワナの地下迷宮」などで有名な都市。街としての規模は小さいが、サカムビット公の発案した「迷宮探検競技」が有名。

柳谷

バルサスの要塞」の舞台。

混沌の要塞

バルサスの要塞」の舞台。バルサス・ダイアの本拠地。バルサスは父・クラゲンを殺害して、この要塞を手に入れた。内部にはバルサスの集めた混沌の生物で溢れかえっている。

火山島

トカゲ王の島」の舞台。トカゲ兵団を率いたトカゲ王が、原住民たちを支配し君臨している。ジャングルに覆われ、強大な魔力を持つ祈祷師が住んでいる。

ダークウッドの森

運命の森」の舞台。モンスターが徘徊する危険な森。この近くの広大な地下洞窟に、闇エルフの地下都市が存在する。

ストーンブリッジ

ダークウッドの森近くにある、ドワーフの居住地。魔法のハンマーを有するドワーフの王、ジリブランが治める。

ファングセイン

ドワーフの聖地。山頂が金で覆われている山の中に、巨大な地下都市が築かれている。ドワーフのナムルキル王が治めている。


旧世界

比較的安定した地域だが、危険なことには代わりがない。

アナランド

ソーサリー」主人公の故郷。かつて周りを城壁で囲う事業を行おうとしたが、財政破綻した。

カーレ

城砦都市カーレ」の舞台。ポート・ブラックサンドと並ぶ危険な街で、はるかに無秩序。

バクランド

七匹の大蛇」の舞台。超自然的な力が昼夜を支配している。



クール

魔法対戦の主戦場となった、最も荒廃した地域。一部の地域では独自文明が築かれている。

八幡国

サムライの剣」の舞台。日本的な独自の文化が形成されている。

サソリ沼

サソリ沼の迷路」の舞台。多くの小路が複雑に入り組んでおり、いまだに地図すらできない危険な場所。しかし意外と狭い。

内海

海賊船バンシー号」の舞台。陸地内部に広く入り込んでおり、様々な国々が入り込み、交易も盛んだが、その分海賊も多い。地中海アラビア風の文化が形成されている。


創世の神話

 かつては神々は永遠で退屈していた。ある日神々は、自分たちの庭園に、命を持つ巨大な土塊を発見。主神タイタンはこれを半分にして、片方を球にして神々の宮殿の中心に置き、もう片方を神々に少しづつ分け与えた。

 土を貰った上位神、そして下位神に至るまでが、山や海、川、木々や草花、動物たち。タイタンの球の上に、世界と自然に存在するあらゆるものを、土を用いて作り出し、置いた。

 こうして作り出されたこの世界を、主神の名を取り「タイタン」と命名した。

 これに参加しなかったのは、暗き神々。しかし彼らも、土を少し盗んでいた。


 ある日、これを見た運と偶然の神ロガーンは、自分の取り分を要求。貰った分から在る生き物を作り、自分の体の一部を入れ、『人間』と命名した。

 ほとんどの神々はこれに抵抗感を示したが、主神タイタンを含むいくつかの神々はこれを真似た。主神タイタンは巨人を、大地の女神スロッフはドワーフを、植物と自然の女神ガラナはエルフを作り、タイタンに置いた。

 昼は太陽の女神グランタンカがタイタンを回って照らし、夜は月の女神ルナールが照る。嵐の神スークや風の神パンガラの息吹が飛び、平和な世界となってタイタンは神々を楽しませていた。


 しかしある日。ルナールが捕らえられ暗黒の夜が。

 そして暗き神々が作った、様々な怪物たち……彼らの邪悪な心に染まった混沌の軍勢が、世に放たれたのだ。


 次の日、タイタンら主神がこれを見て驚愕しているところ、暗き神々がやってきて対峙した。先頭には、袋を持った「死」。続いて、その兄弟「疫病」「腐敗」。そしてその他数々の下位神や半神たち。

「死」は、怪物が跋扈しているタイタン世界を見せた。そして袋の中のロガーンを放り出し、

遠くの異世界に行った彼の神が、『時』を見つけたと告げる。

 再び袋をひっくり返すと、気味の悪い姿が出て来た。

「死」の神は更に告げた。この「時」が解き放たれれば、永遠は無くなり、神ですら自分の力……「死」から免れられない。

 そうされたくなくば、このタイタンの所有権をよこせと要求。神々はそれを断り、こうして神々による「最初の戦い」が始まる事に。


 両者は十分に準備を整え、タイタンにて激突した。戦いは激しさを極め、双方とも深く傷ついた。

 そして、最後には神々が放った稲妻の一撃が、混沌の軍勢と、「時」そのものを貫き破壊。神々の勝利となった。

 敗北した暗き神々を殺そうとした主神タイタンだが、それを行ったら相手と同様になると止められ、「虚空」へ追放するに留まった。

 が、勝利の代償は大きく、人間をはじめとした多くの種族は傷つき、数を減らし、タイタンの自然そのものも大きく傷ついてしまった。

 なにより、タイタンに混沌と「時」をもたらしてしまった。ばらばらに飛び散った「時」は、タイタン世界に定命をもたらした。生まれたら年を取り、寿命で死んでいく運命を全ての生物に与えたのだ。


 そして、神話の時代から幾年が過ぎ。人間、およびすべての種族が文明を築いたのち。

 世界各地に眠っていた、暗き神々の残滓、「混沌」の軍勢がよみがえり、古代におけるあらたな伝説……魔法大戦が勃発する事になる。


 現在も神々は、タイタンを見下ろし見守っている。

 しかし彼らは、その手を直接下す事はできない。ゆえに、冒険者という気に入りの存在を駒として、世界の脅威に向かわせる事しかできない。

 言うなればタイタン世界は、巨大な遊戯盤。そして英雄や善の勢力も、混沌とその死の軍勢、悪の勢力も、その盤上を行く駒にすぎない。

 現在もこの盤上の戦いは続いており、善悪両者の勝負はつかない。均等化を保つため、善悪両方に味方し、戦場を引っ掻き回す中立勢すら存在するので、勝負の行方はいまだ不透明。

 故に、この遊戯は戦いの幻想と呼ばれるのだ。


有名な種族と有名人

人間

善に与するものから悪に傾倒するものまで様々な人間がいる。ここではタイタン世界の有名人について述べる。

ゲレス・ヤズトロモ

ダークウッドの森のはずれの塔に住む、善の魔法使い。使い魔のカラスなどを通じ、アランシアのあらゆる土地の情報を得て、善のためにその身を捧げている。砂糖菓子が大好物。小さな魔法の道具を売り、その代金で菓子をいたるところから注文している。

アラコール・ニカデマス

ポート・ブラックサンドの歌う橋の近くに住む善の魔法使い。つまらない事案を持ち込まれるのを嫌っているが、真に重要な依頼に関しては協力を惜しまない。

癒し手

本名ペン・ティ・コーラ。ヤズトロモとニカデマスの同門である善の魔法使い。アランシアの氷指山脈の洞窟に住み、強力な呪いを打ち破れる「仮面の治癒魔法」を専門とする。

バルサス・ダイア

「バルサスの要塞」のラスボス。魔法使いとしても剣士としても一流。サラモニスの征服をたくらむ悪党。

オルドラン・ザゴール

火吹山に住む悪の魔法使い。

ザラダン・マー

「モンスター誕生」のラスボス。飛行する巨大な船「ガレーキープ」に乗って軍勢を率い、バルサスの軍勢と戦ってアランシア全土を征服しようとした。生物を組み合わせモンスターを作る魔法「マランハ」を使う。

※バルサス、ザゴール、ザラダンの三名は、師匠を同じくする同門であり、三人で師匠を殺したのちに独立。後に「悪魔の三人」と呼ばれる。

マルボルダス

「恐怖の神殿」のラスボス。名前はエルフ語で「闇の子供」の意。元は人間の捨て子で、赤子の時に凍死寸前で闇エルフに拾われ、悪の魔法使いとして育てられた。成人したのち、闇エルフからの最終試練として、隠された龍の像を集めようとする。

ラザック

「甦る妖術使い」のラスボス。アンデッドを率いてアランシア征服を企む。元は壊せない魔剣を所有しており、破棄したその剣を冒険者クルに見つけられ、使われて倒される。しかし倒される間際、クルに骸骨になっても死ねない呪いをかけた。

シャリーラ

「雪の魔女の洞窟」のラスボス。入り口を隠した雪山内部の迷宮に潜む。冷気で世界を覆う事で、世界征服を企んでいる。逆らうと締まる魔法の首輪で、多くのエルフやドワーフを無理やり奴隷にしている。魔法使いで吸血鬼でもあり、死した後も魂だけで魔法を用いたり、強力な呪いをかける事が可能。

イキル

「サムライの剣」のラスボス。悪魔の将軍。八幡国最強の宝剣「鍔鳴りの太刀」を盗み出し、八幡国を征服しようとした。長衣に身を包み、その顔は暗黒の空間そのもの。死霊や悪霊を率いている。

ヴァレック・アズール卿

ポート・ブラックサンドの領主。悪徳と恐怖で混沌の街を支配する。

サカムビット公

ファングの領主。危険な迷宮を作る趣味があり、やや暴力を好む傾向があるものの、おおむね領民からは好意的に見られている。カーナス卿という弟がいる。迷宮に冒険者を挑戦させる祭り、「迷宮探検競技」こと「決死行」を毎回開催している。

ヴィック

カーレの有名人。貴人から殺人鬼まで顔が利く不思議な人物。

プームチャッカー

「サソリ沼の迷路」に登場する中立の商人。強力な魔法の品と呪文を金を出してしこたま買い集め、それらを商品にしている。世間的には魔法使いと思わせている。交易にて、サソリ沼を迂回する時間と手間を節約すべく、沼の地図を欲している。

セレイター

「サソリ沼の迷路」に登場する善の魔法使い。小屋に住み、植物系の魔法が得意。近所の評判もいい。善なる魔法の触媒となる植物、「アンセリカ」の果実を欲している。

グリムズレイド

「サソリ沼の迷路」に登場する悪の魔法使い。塔に住む。知識と魔法の珍しい品のコレクター。沼に住む魔法使いの集団「あるじ」の護符を欲する。他者を信用せず、金払いもケチる。

「あるじ」たち

「サソリ沼の迷路」に登場する魔法使いの集団。善・悪・中立の三つに別れ、動植物を司り、自然に関連ある魔法を用いる。それぞれが司る動植物を模した護符を持ち、それが魔力の源。庭園・鳥が善、狼・蛙が中立、蜘蛛が悪。

謎かけ盗賊(リドリング・リーバー)

運と偶然を司り、人間の創造主でもある神・ロガーンの名代である人間。タイタン世界の善悪を天秤にかけ、どちらかが優勢にならないようにしている。そのため、時には善、時には悪と、どっちつかずの行動をとる。その名の通り、謎々を多用する。並外れたツキの良さを持ち、巨大な飛行船で移動。各地にアジトと協力者を有する。

モルガーナ

「仮面の破壊者」のラスボス。クールの北に潜む悪の魔女。事象を司る12の魔法の仮面を作り、それを12のゴーレムに被せ、世界征服を企んだ。

アイフォー・ティーニン

「仮面の破壊者」に登場する、アリオン市の領主の友人である魔法使い。領主とは対等の立場であり、魔法を用いて統治のサポートを行う。モルガーナの陰謀を暴き、討伐するように領主に進言する。

シム

「甦る妖術使い」に登場する冒険者。口ひげを蓄えた若者で、エルフに劣らぬ弓の名手。混沌を狩る猟人を自称している。

クイン

「運命の森」に登場する男。筋肉隆々で、森の中の自宅で、力比べする事を生業にしている。その姿に違わぬ怪力の持ち主で、腕相撲に勝てばアイテムをくれる。

スロム

「死のワナの地下迷宮」に登場するバーバリアン。「決死行」に参加した参加者の一人で、隻眼。斧を武器に持つ。牡牛のように力強く、戦いやサバイバルに関しては有能で頼りになる。半面、書物などは軽んじている。兄のクロムも同じく参加したが、兄弟ともども迷宮の罠により没する。


エルフ

自然を愛し魔法に長けた長命種の一族。善に寄与する山エルフと森エルフ、悪に傾倒する闇エルフ、どちらにも属さず怠惰な放浪生活を送ることが多い黒エルフの4種類がいる。山エルフや森エルフは比較的人間にも友好的であるが、闇エルフは人間を含む地上の生物に対して激しい憎悪を抱いている。知能はいずれも高く、また人間と比べるとかなり長生きである。

他にも、海中で人魚と住む海エルフ、寒冷地に住む氷エルフ、蛮族と化した野生エルフなど、数種が存在する。

森エルフ(ウッドエルフ)

 もっともありふれたエルフ。大きな森には必ず存在する。自然を愛し、地下にこもるドワーフをあまり好いてない。人間は、野蛮な者は排除するが、理知的で礼儀正しければ協力を惜しまない。得意な武器は弓。接近戦ではショートソードを巧みに使う。強力な魔法で隠された、森の隠れ里に住んでいる。一部の森エルフには「夢の世界を行き来する」力を有しており、十分な魔力を有したら、魔王子イシュトラすらも魔界に退散させる事が出来る。

赤速(あかはや)

「雪の魔女の洞窟」に登場した、森エルフの冒険者。

 雪の魔女シャリーラの洞窟にて、首輪をはめられ奴隷にされていた。とある冒険者に助け出され、以後脱出してからストーンブリッジに向かうまでパーティを組む。そっくりな容姿の兄、秦皮(とねりこ)がいる。


山エルフ(マウンテンエルフ)

山地に住む狩猟生活をするエルフ。森エルフに似ているが、背は低めであまり痩せていない。弓と狩猟刀を持ち、動物を必要最低限狩って糧食としている。樹上に小屋を作り住み、内気で平和を愛し、あまり他種族と関わりたがらない。

闇エルフ(ダークエルフ)

太古の戦争で、邪悪に染まったエルフ。地下においやられ、そこで邪悪な文明を作り出した。黒い肌と緑の目を持ち、やはり弓が得意。善の勢力や地上の種族、なにより森エルフを憎悪し、地上で発見した存在全てを略奪し殺戮する。

彼らの首都たる地下都市「ティランデュイル・ケルサス」は、支配者階級のケリスリオン家、襲撃・略奪のキャムカーネイヤー家、採掘・金属精錬のミリスグロス家、食料関係のテサラス家の、四つの貴族が支配している。

黒エルフ(ブラックエルフ)

もとは闇エルフの一派だったが、闇エルフに付いて行けず離反した者たちの末裔。他のエルフ種と離れた場所で、都市部などで世俗に塗れ生活している。中には放浪者めいた隊商を組んだり、荒れ地でかつかつの生活をしていたりする。他のエルフには敵対的だが、それ以外は中立。しかし余所者を好まず、金目当てで攻撃する事も。弓の他、槍やシミターも得意。


氷原エルフ(アイスエルフ)

寒冷地に住む青白い肌のエルフ。氷と雪からほぼすべてのものを作り出せる。山エルフから分岐し進化したとされているが、あまり見かける事はなく、絶滅したと思われている。

海エルフ(シーエルフ)

人魚や海トロールなどと同じく、海に住むエルフ。海中の種族の中でも希少種。体色を変化させ、隠れる事が出来る。得意な武器は貝殻のダガーやスピア、海蛇の毒を塗ったクロスボウなど。陸のエルフとも交流があり、100年に一度の会合にも参加する(その際、用意された巨大な水槽に滞在する)。

密林エルフ(ジャングルエルフ)

南方の密林地帯のエルフ。森エルフに比べ逞しい身体つきで、腰布以外身に付けていない。ターザンのように蔓や蔦で木々を飛び回り、石のダガーや吹き矢を用いる。同地域の好戦的な種族を嫌う(首狩り族など)。オフィディオタウルスという動物の調教を最初に行ったエルフ族だと自負している。

砂漠エルフ(デザートエルフ)

別名、荒地エルフ(ウィルダーランドエルフ)。砂漠や荒野に住み、砂漠の過酷な環境を生き抜く服や装備を纏う。弓と剣が好みの武器。邪悪な蛇人カアスや野蛮な黒エルフなどと良く戦っている。砂漠の怪物を使い魔とし、ハマカイなどと親密な関係を築いている。

半エルフ(ハーフエルフ)

人間とエルフとの間にできた子孫。エルフからは機敏さ、知性、優雅さを、人間からはカリスマ性や親しみを受け継ぐ。時にはそれが邪悪につながる事もあるが、一般的には都市部などで医師や商人、墓荒らしなどの職につく。時には世俗を拒絶し同族で引きこもる事もある。

野生エルフ(ワイルドエルフ)

荒野で生活していくうち、オークに匹敵する野蛮な種族になってしまったエルフ。蛮族のように派手に飾り立て、弓を嫌い、肉食に。人間や他エルフをはじめとした他種族を憎悪し、問答無用に攻撃する。


ドワーフ

ファンタジー作品ではおなじみの種族。ストーンブリッジに住むジリブランが特に有名。小柄だがしぶとい戦士であり、なおかつ巧妙な細工師でもある。酒と煙草、英雄譚と金属や宝石を愛し、トロールオークといった悪の軍勢の生き物を心底軽蔑している。例外的に、ストーンブリッジと敵対しているマイルウォーター出身ののドワーフは、好戦的で破壊的な性向を持つ。

スタブ

「雪の魔女の洞窟」に登場。ストーンブリッジのドワーフ。

 赤速とともに、シャリーラの洞窟で首輪をはめられ奴隷にされていた。助けてくれた冒険者と赤速とでパーティを組み、ストーンブリッジに戻る。その際、ドワーフの友人モーリがトロールに殺されているのを発見し、仇討にとトロールの集団に戦いを挑んだ。

ビッグレッグ

「運命の森」に登場。ストーンブリッジのドワーフ。

 王の持つ伝説のハンマーを奪われたため、その行方を追っていたが、襲われ矢を受けてしまう。死ぬ寸前、ある冒険者にハンマーの奪還を依頼する。

トランブル

「運命の森」に登場。ストーンブリッジと敵対している、マイルウォーターのドワーフ。鷹匠で、鷹を用いてハンマーを奪った張本人だが、森の中に落としてしまい途方に暮れた。好戦的な性格で、斧と盾とを持つ。

ボーリー

「甦る妖術使い」に登場。ストーンブリッジのドワーフ。発明家で、熱気球を作ってシム、およびラザックに挑戦する冒険者に協力した。

オーク

タイタン世界以外のファンタジー世界でもおなじみの種族。マリオで言うクリボー的ポジションであり、単体ではそう強くはないがとにかく数が多い。創世の時代、下位神ハシャクにより創造され、鳴き声が「ウーク」である事から、当初はウークという名だった。不潔でおぞましい生き物であり、悪の軍勢の中でも代表的な生き物である。きわめて強力な胃を持ち、泥や金属まで溶かしてしまう。知能は高くないが悪知恵は働き、争いごとを好むが根は臆病な生き物である。

ブラッドオーク

オークの変異種で、角と背中にトゲを持ち、鋭い牙が口に生えそろっている。名前の由来は、武器が無くとも噛みつきなどで、血みどろの戦いを行う事から。

ピグミー・オーク

強盗と暗殺のために品種改良された、小柄なオーク。ゴブリンよりも小柄だが、その分敏捷性は優れており、邪悪な主に暗殺団や盗賊として雇われている事が多い。

沼オーク

別名湿地オーク。その名の通り沼地に住み、槍と粗末な矢で常に武装している。魚と沼地のキノコを常食。沼地の蛇は珍味として食す。同じ湿地帯に生息している、トカゲ兵の兵団に加わる事も多い。

人(マン)オーク

 オークと人間の混血種。人間と似ているが醜く、人間とオーク両方から嫌われ迫害されている。そのために両者が居ない場所で寂しく生きている者が多い。

ブラックハート

オークとダークエルフの交配種。かつて英雄ブレンダン・ブラッドアックスに絶滅させられたと思われていたが、生き残りが存在する。オークの醜い顔とがっしりした体格、ダークエルフの背丈に弓の腕前を有している。普段は狩人として丘陵や森林の居住地に住むが、悪の軍勢に加わり、ブレンダンの子孫と戦いたいと願っている。

ゴブリン

オークと並ぶ悪の軍勢の代表的な生物。オークよりも小柄で臆病な生き物だが、性質は邪悪であり、人間やドワーフを捕らえ、虐待することに喜びを感じる。

沼ゴブリン

沼地に住むゴブリンの一種。細身で鱗の皮膚と、手足に水かきを持つ。陸のゴブリンとは仲が悪いが、人間を嫌う事に変わりはない。

トロール

大柄で太っており、背も人間よりは頭1つ高い生き物。オーガーと並んで悪の軍勢を代表する重量級種族である。かつては荒野でさびしい暮らしをしていたが、現在は比較的文明化された生活を送るものも多く、悪に遣えて弱いものいじめに精を出している。ポート・ブラックサンドは多くのトロール兵によって秩序が保たれている。

妙なユーモアのセンスがあるものの、そのユーモアは洗練されておらず、内容はくどく、表現は粗野である。

ケイブ(洞窟)トロール

 トロールの中で最も原始的。社交性が無く、日中は洞窟や地下迷宮に潜む。棍棒やナイフを使うが、素手で鉤爪でも十分威力がある。人肉を食らい、光るアイテムを好み収集する。

シー(海)トロール

 海だけでなく内陸の湖にも生息する。鱗の肌と手足の水かき、首筋のエラ、それら以外はケイブトロールと同じ。魚が主食だが、船を転覆させ人間も食らう。地上では呼吸できず、数分しか生きられない。人魚に嫌われており、縄張りに近づくと攻撃される。

(一般)トロール

いわゆる普通のトロール。かつては荒野で生活していたが、現在はほとんどが邪悪の軍勢に参加している。粗野で気難しく、他種族がひどい傷を負うようなおふざけを好む。武器の好みは戦斧にウォーハンマー。

ヒル(丘)トロール

ドワーフと有史以前から争っているトロールの種族。好戦的で、旅人や丘陵の居住者の脅威。毛皮や皮の服を着て、槍や戦斧を好んで使う。丘の高地に村を作り、そこから谷へ、そしてドワーフや人間の居住地へ襲撃する。

ハーフ(半)トロール

人間とトロールの混成種。人間より大柄かつ、トロールにしては平均以上の知性を有する。肉体を活かした兵士や護衛などの職に就くが、権力のある地位に就ける者もいる。

双頭トロール

大柄で、混沌の力の影響で双頭になり、その肉体は尻尾や角や棘などの変異がある。知性はケイブトロールと同等の愚かさで、互いの頭同士で言い争う。その分強さは二倍で、与えるダメージも二倍。常に一体で、地下迷宮や荒野の洞窟に潜み、戦斧や石斧で獲物に襲い掛かる。

オーガー

トロールと並んで悪の軍勢を代表する重量級種族である。かなり無秩序な生き物で、平均的な身長は2メートルほどだが、それよりも1メートル以上小さかったり、大きかったりしても不思議ではない。凶暴で醜い見た目の生き物で、腕力は強く大抵の人間は叶わないうえ、粗末な棍棒などの武器を扱うのに長けている。マンパン城の拷問の名手ナッガマンテが特に有名。

ドラガー

オークとトロールの交配種。2m近くの大柄な種族で、ぼさぼさのたてがみめいた長髪を持ち、誇らしげにお下げにして編み込んだりして装飾している。戦いの時にはトゲ付き鎧を着て前線に出るが、普段は鉱山で採掘に従事している。

巨人(ジャイアント)

種族にもよるが3メートル~10メートルの身長を持つ巨大生物。力もそれ相応に強いが、嵐巨人を除いては概して間抜けぞろいであり、原始的な暮らしを送るものが大多数である。トロールやオーガーなどと違い、一概に悪人というではなく、話が通じる巨人もいる。

洞窟巨人(ケイブジャイアント)

 巨人内で最小の、3m程度の身長で、なおかつ猫背。洞窟や地下迷宮に住み、周囲の生物を捕え食べる。暗闇を見透かすが、いきなり光にさらされると視力を失う。石の棍棒を持ち、投擲用の岩入りの袋を持つ。あまり賢くない。

海巨人(シージャイアント)

 巨人の中で最大級、10m以上の身長を有する。水かきをもち、大きな船を嫌ってひっくり返したりする。空中と水中どちらでも呼吸は可能。イルカや人魚と親しくすることもあり、住居の巨大海底洞窟は沈没船からの宝で飾っている。

嵐巨人(ストームジャイアント)

 巨人の中で最も賢い。高山の頂上、雲上の巨大な石の城などに居を構える学者で、太古からの知識の守り人。身長8m。天候操作する事も可能。これで軍隊や艦隊に影響を与えるだけでなく、洪水や干ばつに苦しむ地域を助ける事もある。大鷲やエアエレメンタルなどと同居している事もあり。図書室や観測室は、太古の知識や遺物が詰まっている。

丘巨人(ヒルジャイアント)

 最も一般的な巨人。身長7m。粗雑で野蛮、動物の毛皮を着ている。木の棍棒の他、大きな岩を持ち歩き、遊びで人間など「小さな」生き物の村に投げつけることも。洞窟に熊と一緒に住み、隅に人間を含む肉の塊を吊るし、保存食の倉庫にしている事もある。

森巨人(フォレストジャイアント)

 身長は最大5m。毛皮や布を着て、木の棍棒や石斧、投げるための岩を持ち歩く。森に住み、森の木々の世話を行い、森エルフと親しくなることも。若木を育てはするが、薪のため大木を平気で切り倒す。侵入者には岩を投げつけ、棍棒でとどめを差す。人間の肉も嫌いではないが、鹿や猪の肉の方を好む。

霜巨人(フロストジャイアント)

 身長最大6m。氷原など、積雪寒冷地帯に住む。青白い肌と白髭、白髪。白熊の毛皮を着ている。孤独を愛し、雪狼を引き連れ生活。狩りにも雪狼を最大6頭連れている。狩った獲物全てを食うが、数に勝るトア・スオだけは近づかない。黄金を集め洞窟に溜めるのが好きで、人間の旅人や隊商を発見したら、金貨目当てで襲う。

沼巨人(マーシュジャイアント)

 身長6m。やせ形で、脇腹の膜と手の水かきで、沼を泳ぎ移動する。普段は沼に潜み、沼地の小さな人型種族を見つけては食べている。筏で移動する人間を発見したら、筏ごとひっくり返し、溺れさせてから食べてしまう。

山巨人(マウンテンジャイアント)

 嵐巨人のように山岳の最高峰でのみ見つかる。身長8m。しかし嵐巨人と異なり野蛮かつ好戦的。石斧や棍棒、時には木を抜きそのまま振るったり、大岩を投げつけたりする。大鷲をペットや狩猟用に飼い、縄張りへの侵入者を攻撃させる。欲深く孤立しており、黄金や財宝を高地にある洞窟にため込んでいる。


人獣

いわゆる狼男などのライカンスロープ。人獣に噛まれたら同じ人獣となり、二重生活を送る事になる。これを防ぐには毒草ベラドンナを噛むしかない。自分の意思で変身可能だが、変身後には知能は下がる。また、満月の夜には必ず変身してしまう。代表的なものは、以下の四種。遠方の地には、人狐、人鮫という珍種も存在するらしい。

人狼

一般的な人獣。北方では必ず遭遇。前足が人間の腕で直立した「狼人間」形態と、完全な狼の二種に変身可能。満月の夜には強制的に後者に変身。

人熊

人獣中最大かつ最強種。人間より本物の熊との生活を好む。最大6匹の熊を従わせ、人間時では鈍いがめったに怒らない(怒ると怖い)。

人虎

熱帯地方に住み、虎の生息地に住む。普通の虎を最低1匹引き連れている。圧倒的に女性が多いが、獰猛さは他の人獣にまったく引けを取らない。

人鼠

他の人獣と異なり社交性があり、都市部の下水道に共同体を作っている。望むなら常時鼠の姿になれる。悪臭や暗闇の中でも効く嗅覚を有し、下水道内での獲物の追跡が可能。後述するネズミ男とは無関係。

ネズミ男

ネズミの頭と体毛、尻尾を持つ亜人。ゴブリン程度の身長で、太古に力ある魔術師により作られ、その末裔が下水道や遺跡などで細々と生き延びている。住処に罠をしかけ、獲物を遠くからスリングなどで襲い、接近しとどめを差す。器用だが剣の扱いはうまくない。人鼠とは無関係。

トカゲ兵・トカゲ王(リザードマン・リザードキング)

邪悪で好戦的な種族。彼らなりに文明化されており、トカゲ王はトカゲ兵と比べて知能も戦闘能力も高い。湿地帯に住み、トカゲ王を頂点とした中央集権的な絶対王政を敷いている。膨大なトカゲ兵は序列化されており、知能も低くないが、冷血種族ゆえに住むことができる地域は限られている。双頭トカゲ兵はエリートで、司祭職に就く。変異トカゲ兵は棄民扱いされ、種族内からも嫌われている。種族ごと、魔王子イシュトラのしもべである。

砂トカゲ兵(デザート・リザードマン)

砂漠や荒地に住むトカゲ兵の亜種。北方の種は緑で角や棘があり、南方は青い鱗で、トカゲ王にどこか似ている。湿地帯のトカゲ兵と異なり、遊牧民のように交易の隊商を形成し、あちこち放浪している。

密林トカゲ兵(ピグミー・リザードマン)

南部の密林に住む、小柄なトカゲ兵。体格以外は通常のトカゲ兵と同じだが、洗練されておらず、氏族に別れて、それぞれで統治している。頑健なので奴隷として価値が高く、他種族に捕えられ奴隷として売られる事が多い。

カラコルム

トカゲ兵ではないが、トカゲ兵に似た大柄な爬虫類の種族。双頭で、互いにぺちゃくちゃ喋る。野心を全く持たず、住処と仕事、十分な食料(死んだ蛇)に異性、娯楽として捕虜の拷問、それらを保障してくれれば、主人に不満を持たずどこまでも仕える(すなわち、金や賄賂には興味を示さないため、懐柔できない)。ネズミが大嫌いで、見つけたら恐怖で動けなくなってしまう。

トカゲ人(リザーディアン)

トカゲ兵と似ているが、彼らのように邪悪ではない。人間に近い体格の、直立したトカゲのような姿。ちょっぴりドラゴンにも似ている。大きな街の路地裏などで孤独に暮らし、魔法のブローチなどを売る小さな店を営む。服は着ないが大抵はマントを羽織っている。好戦的ではないが、襲われたら口から火を吐き自衛する。

カアス(カールス)

トカゲ兵同様に、邪悪で好戦的な種族。頭部が蛇の人間といった姿で、トカゲ兵ほどは目立っていないが、タイタンに暗躍している。人間を含む善の勢力とはもちろん、トカゲ兵とも敵対している。トカゲ兵と同じく冷血種族で、種族そのものが現在魔界を統治している魔王子シスのしもべである。

蛇衛兵(サーペント・ガード)

人間の上半身に蛇の頭部と下半身を持つ蛇人間。体中を蛇同様に鱗で覆われているが、上半身は鎧で固めている事が多い。カアスが行う人間型種族と蛇との合成実験の成功例と考えられており、剣や戦斧、槍などを与えられ、カアスの都市部や領地外縁の警備任務にあたっている。

蛇女王(サーペント・クイーン)

ポート・ブラックサンドで、アズール卿の庇護下にある奇妙な存在。頭部が長く伸びる蛇で、胴体は人間の女性。とある商人が旅の途中、砂漠にて発見し保護した。本人の言い分によると、カアスの魔術の儀式により頭部を変えられたとの事。哀れではあるが傲慢で短気であり、アズール卿の従者を含む何人もの人間を、毒牙でかみ殺してきた。彼女を元に戻すなら、アズール卿は大金を支払うだろうが、挑戦者はいまだ出てこない。

魔王子

この世界における魔王たるデーモン。主要の三名はシス、イシュトラ、マイユール。蛇のデーモンとも呼ばれる(さらにこの下に、夜のデーモンと呼ばれる四名のデーモンがいる)。魔界に住んでおり、現在の魔界の統治者はシスで、カアスに信仰されている。イシュトラはトカゲ兵およびトカゲ王、闇エルフなどにも信仰されている。闇エルフは、イシュトラのみならずマイユールも信仰している。

 それぞれの性格は、シスは冷酷、イシュトラは残忍で獰猛、マイユールは狡猾。そしてこの三名と夜のデーモンの下には、数々の上級・下級デーモン、アンデッド各種が存在。最下位はデーモン・スポーン(魑魅魍魎)。

レッド・アイ

喧嘩っ早く、揉め事を起こすことが大好きな種族。見た目はエルフに似ている。目を開くと瞳から炎の視線が走り、目につくものを焼いてしまうという危険な能力から人間には疎まれており、それゆえに人間をはじめとする他種族に対する憎悪は募るばかりだ。

ノーム

ドワーフの親戚に当たる種族。あまり飾り立てる事を良しとしない質素で素朴な生き物。おせっかい焼きのエルフなど、他種族の生き物から干渉される事を激しく嫌っており、ほうっておかれることを好む。態度は概して非友好的であるが、表立って敵意をむき出しにすることは少ない。

ホブゴブリン

他のファンタジー作品では善良な生き物と書かれることも多いホブゴブリンだが、ファイティングファンタジー世界においては悪役である。オークとゴブリンの雑婚の末に生まれてきた生き物と考えられており、イボだらけの醜い顔をしている。少しでも優雅だったり美しかったりするものを憎んでおり、特にエルフに対しては出会っただけで攻撃するのが普通である。

トア・スオ

寒冷地に住むホブゴブリンの近隣種。毛で覆われ、フロストジャイアントすら集団で襲って狩るため、『雪の悪魔』と呼ばれる恐れ知らずの種族。その言語は唸りと破裂音が多く、ホブゴブリンも20体中1体くらいしか理解できるものはいない。

ガーク

ゴブリン族最大の種族。ゴブリンと巨人の交配種で、ホブゴブリン以上の体躯を持ち、一見すると大柄なゴブリンに見える。知能は低めだがオーガーやトロールに匹敵する力と戦闘力を有し、かっとなると見境が無くなる。きらきら光るものに目が無く、安ピカものを集めていたりする。

ミニマイト

妖精型の種族。好奇心に満ちている一方できわめて狡猾な種族でもあり、知性も十分に高いが、過去のいきさつから現在は気ままにばらばらに放浪する生活を送っている。あらゆる魔法を無効化する能力を持っており、「魔法使いの丘」では苦しめられた人も多いはず。

ンヤダク

しりとり界を戦慄させた生き物。かつては地下に王国を持つほど栄えていたが、現在は衰退する一方である。

スコーン

ンヤダクの奉仕種族。ンヤダクに長年奴隷として酷使されてきた。ドワーフとンヤダクの戦争でドワーフに味方し、ドワーフが勝利した後には現在に至るまで友好関係を結んでいる。ドワーフ同様に、採掘が得意。

人魚

水中の世界で暮らす生き物。水中でも陸上でも生活できる。

頭脳殺し

長衣を着た大柄な人間の胴体に、タコの頭を有している。見た者の胃がひっくり返りそうな、緑に紫がかかったおぞましい体色。その目には強力な催眠能力を持ち、人間を含む動物をそれで虜にして、タコの触手を巻き付けて精神力を貪り食らう。

フレイヤー

上記頭脳殺しに似ているが、無関係な種族。人間の胴体を持つが、腕が無く、蛸のような頭部を有している。蛸のように無数の触手を有しており、それを腕代わりにする。皮膚も安定していない。おぞましい外観であり、それ故に他種族に嫌われて引っ込み思案な種族だが、美味な料理を作るスキルを有している。触手に毒針を持つが、戦いはあまり強くない。

円盤人

身体が巨大な円盤状の種族で、円盤の四隅に四つの手首、円盤の片面に大きな顔を持つという異様な姿をしている。円盤の身体を側転するように、手首でぐるぐる回転させながら移動。その勢いで投げつける手裏剣が得意。悪の魔法使いなどに、番兵として雇われていたりする。

ミク

ボカロではなく、幻術の達人種族。本性は青白い痩せた人型だが、非常に見事な幻術で、あらゆるものに変身する。幻術の変身はリアル過ぎて、変身後の特性すらも再現する(ミクが化けた毒蛇に噛まれたら、毒が回るなど)。金属製品の変身と、金属を使用する事はできない。極めて悪戯好きで攻撃的。出会った者をいたぶるタチだが、金に目が無く、金貨で買収したら解放してくれる。

ベイ

ゴブリンのように小柄な種族。とりたてて邪悪ではない。「信奉する神々の小さな偶像を、棍棒で打って海に飛ばす」という宗教的儀礼を有する。後にこの儀礼は、「ベイズボール」というゲームと化して有名になる。

スプライト

身長40センチくらいで、背に翼をもつ。いわゆる「妖精」。翼で空を飛ぶことはもちろん、眠りや幻覚などの、実害の無いレベルの呪文も使える。自然の中に住み、エルフは信用するが、人間を含むそれ以外の大きな種族は信頼せず、普通は避けようとする。

ピクシー

身長50センチくらいの、いわゆる「小人」。田園地帯の小さな村などで、大きな種族にかかわりを持たぬよう平和的に暮らしている。人間などは嫌っていないが、真に友好的と信頼するまでは非常に警戒する。スプライトと遭遇したら、翼と魔力のやっかみから即座に攻撃する(これを利用し、両者をわざと戦わせ、それを見世物にする質の悪い者もいる)

フェアリー

エルフと同時期に創造された種族。スプライトやピクシーに似ている。定命の存在には見えない。女王に率いられ、自分の大きさを人間と同じくらいに変えられる。悪戯好きで、自分たちの宴会に迷い込んだ者に、金貨と引き換えに体力回復したり、ちょっとした報復をしたりする。

ブラックフェアリー

堕落し、邪悪を好むようになったフェアリー。身長1m程度で体色は黒い。フェアリーの持つ魔力をほぼ失い、旅人を罠にかけて持ち物を奪い弄ぶ事を生業としている。

ウッドリング(森人)

森の深部に住む小人の種族。ピクシーやスプライトの近隣種。身長1m程度で、無口で気難しい。大きな他種族の事を乱暴で面倒と考え、めったに付き合わない。木々に巧みに隠れるため、人間に見つける事はほぼ不可能。不意打ちも同様。森の中で誤って猟師の罠にかかった人間を助け、消えた……という逸話があるが、それが実話と信じる者はほぼいない。

エルヴィン

身長50センチくらいの、エルフやウッドリングの近隣種。翼も無しに魔力で飛び回り、光をいきなり点滅させたりして、自然の中を自由気ままに生きている。遭遇した相手に勝手にジョークを理解してるものと決めつけ、いたずらをしかけ、物を盗んだりする。相手がジョークを理解してないと知ると攻撃するが、真の魔法に興味を持っている。派手で美しい呪文を目の当たりにしたら、それが自分への攻撃であっても見惚れる事がある。

レプラコーン

身長1mの小柄な妖精の一種。エルヴィン同様にジョークの延長で、魔力で飛び回ったり、幻影を駆使したりして翻弄し、悪戯をしかける事を好む。反撃されたら魔法の粉で相手を麻痺させ、その間に犠牲者が所有してる品全てを盗む。犠牲者が、ジョークやユーモアの分かる奴だと示せば、友好的になり、時には手助けをする事もある(盗んだものは返さないが)。

ハマカイ

古代から細々と生き残っている、衰退しつつある長命の種族。老いた老人の身体にハゲワシのような頭部を持ち、ローブを着ている。全ての個体が魔術師で賢者。世俗と関わらず、古代の魔法や知識にのみ興味を持ち研究している。塔など住居兼研究所には、賢者には貴重だが野蛮な冒険者には無価値な、書物や魔法の品々で溢れかえり、それを守る魔法の罠が仕掛けられている。


タイタン以外の世界観

タイタン以外を主舞台にした作品もいくつか存在する。


SFもの

さまよえる宇宙船」:未知宙域に迷い込んだ宇宙船とそのクルーたちが、帰還するために惑星を行き来し情報を集めていく。スター・トレックに近い。

宇宙の暗殺者」:マッドサイエンティストを討つため、彼がひそむ巨大宇宙船に潜入し探索する。ファンタジーのダンジョンものをSFに当てはめたような内容。

宇宙の連邦捜査官」:とある惑星から横流しされている麻薬と、それを扱う麻薬組織を追っていく。SFだが、ハードボイルドなクライムアクションに近い。

電脳破壊作戦」:宇宙人アルカディオンに侵略された地球人を救うべく、三つの惑星をめぐり、情報を得て、アルカディオン母星のコンピューター破壊任務を遂行していく。

スター・ストライダー」:星を股にかける男=スター・ストライダーの異名を持つ賞金稼ぎが、制限時間内に、誘拐された地球大統領を探し出さねばならない任務を受ける。


現代ホラーもの

地獄の館」:時代は現代。車がエンコし、道に迷った主人公が、たまたま近くにあった古い屋敷に助けを求める。しかしその屋敷は、恐ろしい住民と秘密を有した、まさに地獄の館であった。プレイヤーはあくまで一般人であり、恐怖により発狂死もありうるシステムを追加している。


アメコミ風ヒーローもの

サイボーグを倒せ」:タイタン・シティを守るスーパーヒーロー「シルバー・クルセダー(=主人公)」。彼は犯罪集団「恐怖結社」のリーダー「チタニウム・サイボーグ」が、シティに対し恐ろしい計画を立てると知る。様々なヴィランや犯罪者と戦いつつ、クルセダーは情報を集め、恐怖結社に対抗しようとする。

(※シルバー・クルセダーは、飛行と怪力の「超体力」、万能アイテムと知恵の「超技術」、念動力の「思念力」、電撃エネルギー放射の「電撃」の、四種のうちどれかを選びプレイ。それぞれでストーリーも展開も異なる)


ロボット・恐竜もの

ロボット・コマンドゥ」:開拓惑星タロス。そこでは恐竜が存在し、それに対処するため、そして戦争や各種重作業用に、各種ロボットが運用されていた。しかし惑星上の侵略軍事国家カロシアンにより、住民は眠らされる。唯一覚醒している主人公は、様々なロボットを駆って、たった一人のゲリラとしてカロシアンに立ち向かう。


ポストアポカリプスもの

フリーウェイの戦士」:原因不明のウイルスで文明が崩壊。秩序と文明再興を願う者は要塞化した町に籠り、混沌と破壊を望む者は荒野で武装した車で追いはぎをするようになり数年。貴重品であるガソリンを手に入れるため、主人公は遠くの町に、武装改造した車で向かっていく。いわゆるマッドマックスの世界観に酷似している。


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