概要
仲間内、専門家同士などでのみ通じるようにした言葉のことであり、大体の場合は大っぴらに出来ないまたはしたくないものを隠す目的で用いられる。暗号などもその一種ではあるが、傍目には全く意味が読み取れない暗号とは異なり、一般的な言葉に別の意味を与えたものが多い。
一般的に職業上の機密保持のために考案されるが、内輪ネタの一環として言葉遊び的に自然発生する事もある。ネット上で隠語と言うと、大体法律に抵触する行為を隠すためか、下ネタの削除を回避するために用いられるものを指す。
隠語の一例
隠語の数は非常に多いため、ここでは網羅しきれないので一例として紹介する。
薬物
違法薬物は当然法律で禁止されているため、遣り取りの際には隠語が用いられるのが普通である。
- アシッド、エル……LSD
- アンパン……有機溶剤(シンナー)
- エクスタシー、バツ、×、罰……MDMA
- エンジェルダスト……PCP
- お香、アロマ、バスソルト……危険ドラッグ
- キノコ……マジックマッシュルーム
- 小麦粉、コーク、スノウ、クラック……コカイン
- シャブ、エス、アイス、氷……覚醒剤
- スピード……メタンフェタミン
- 葉っぱ、草、チョコ、野菜、ガンジャ……大麻
- ペー、チャイナホワイト、ジャンク……ヘロイン
警察
警察の言葉も隠語が多い 但し現在では知名度が高まっているため、あまり隠語としての意味合いは強くない。但し、一般人で無闇に使うと怪しまれる危険性がある。
ヤンキー・ヤクザ・アウトロー
- シャバ:外・空気
- 単車:バイク
- チャリ:自転車
- ワッパ:手錠
- ジャリ・ガキ:子供
- モク:タバコ
- ケーチャン:時計
- ヤク・ブツ:覚醒剤・麻薬
- シノギ:カネ・仕事
- チャカ:拳銃
- ドス:匕首
- 光りモノ:懐剣
- テッカリ:火・ライター
- アマ・スケ:女子
- マッポ:警察
- カタギ:一般人
- みかじめ料:場所代
- ズカイコ:お小遣い
- エンコ:小指
- 「ナシ」を付ける:お話をする
- 「カタ」を付ける:争いごとなどについて解決を図る
- 「ケリ」を付ける:決着を付ける
- 「落とし前」を付ける:不祥事や間違いに対する責任を自らがとる
- カチコミ:殴り込み
性の隠語
性行為もそれそのものの言葉がR-18になってしまう事が多く隠語が多い
- 穴……女性器
- 穴兄弟…同一の女性と性的関係を持った複数の男性。
- 貝合わせ……女性同士の性行為
- くぱぁ……女性器を意図的に指などで開いた際の擬声語
- 竿…男性器
- 竿姉妹…同一の男性と性的関係を持った複数の女性。
- 絶対領域……スカートとニーソックス等の間に出来る肌の見える空間のこと
- たわし……陰部の毛
- パイパン……上と逆で、陰部に毛が無い大人(特に女性)のこと
- 筆下ろし……(特に年上の)女性が性経験のない男性に対して行う性行為のこと
- マグロ……性行為で積極的に行動を起こさない人のこと
ネットスラングについては「ネットスラングの一覧」という記事にまとめられているので、そちらを参考にしてほしい。
現在ではネットスラングも知名度を増したため、そもそも隠語と呼べるかどうか疑問を呈するものも多くなったが、元来ネットを使う者だけに伝える言葉だったという意味では隠語の一種と言って良いだろう。