「グスパギ ブギゾ ババゼス ザベザ(麗しく死を奏でるだけだ)」
データ
身長/198cm
体重/172kg
登場話…EPISODE25「彷徨」、EPISODE27「波紋」、EPISODE28「解明」
解説
ゴ集団で2番目にゲリザギバスゲゲルを開始したウミヘビ種(魚ではなく爬虫類の方だが、名前の最後は爬虫類系の「レ」ではなく水棲系の「ギ」になっている)のグロンギで、自らを「ギンボンザブダダ(死のコンダクター)」と名乗っている。警察からの呼称は「未確認生命体第38号」。
プールや海水浴場など水がある場所を中心にゲゲルを行った。後述する能力を駆使した自身の戦闘力も高く、クウガも苦戦を強いられた。
人間態は妖艶な雰囲気を持つ黒髪ロングの女性で、高度なピアノの演奏力を持つ。
なお「水着姿でプールサイドに座り込んでいる」という、イメージモデルの様なスチールが存在する。→ゴ・ベミウ・ギ人間体
因みに彼女が劇中で弾いていた曲はショパンの「革命」のエチュード。エチュードとは演奏の練習のためにつくられた楽曲を意味し、彼女が「革命」を覚えたばかりである事が窺い知れる。
彼女が殺戮したホテルのピアノで『革命』を演奏していていなければ(それもかなり情熱的に)、場に居合わせた一条薫に法則性を見破られることはなかったかもしれない。
能力
装飾品を鞭に変化させ、鞭が触れた部分の熱を奪う事で相手を心臓麻痺にして殺害する。司法解剖の結果、一瞬のうちに零下150度まで人体を低温化させていることが判明した。
戦闘でもドラゴンフォームのドラゴンロッドを凍らせて先端を粉々に砕き、クウガの左肩も凍らせている(ただし凍ったのは装甲のみで直接のダメージは受けていない)。
活躍
冒頭でダンスグループを襲撃してラジカセを奪い「音楽」に興味を持ち、ショパンの「革命」のエチュードの音階にちなんだゲゲルを行うことを決意。
音階(ドレミファソラシド)の名が付くプールや水場を「ドルフィンプール」→「レクサススイミングスクール」→「みずさわウォーターパーク」→「ミラージュホテル」…と転々とし、そこで音符の種類と同じ数(例えば16分音符だったら16人。付点の場合は子供を殺害する)の人間の命を奪い、58人を殺す。
しかし「不特定多数の人が泳いでいるプールで、なぜ決められた人数しか殺さないのか」を疑問視され、まず「プールを襲う」という法則性が見破られ警察が都内全域のプールを閉鎖。更に一条の推理により、音階の名がつく場所を選んで殺していることも看破されてしまう。
これに焦った彼女は「ソ」に当たる海水浴場(外浦海岸)に向かい殺戮を行おうとするも、五代雄介と一条が割って入る。
クウガを低温の鞭で苦しめる彼女だったが、ライジングドラゴンの力に目覚めたクウガが流木をライジングドラゴンロッドに変えると形勢逆転。ライジングスプラッシュドラゴンで腹を突き破られ、投げ飛ばされて沖合で大爆発した。
客演
『仮面ライダーディケイド』第2-3話の「クウガの世界」に登場した。
メ・ビラン・ギとタッグを組んで婦人警官をターゲットにしたゲゲルを行っていたが、門矢士/ディケイドによって失敗し、2人がかりでディケイドと戦うも逆に返り討ちに遭う(ビランは小野寺ユウスケが変身したクウガに倒された)。その後ン・ガミオ・ゼダが起こした「究極の闇」によって他のグロンギと同様に複数の個体が登場する。
原典と異なり怪人態のみの登場で、鞭や冷気を操る能力は使用せずゴ・ガドル・バが俊敏体で使用した槍を武器に戦闘を行っている。
補足
- 第27話冒頭でエチュードを習得する際、ストリートダンスをしている若者たちに襲い掛かっていたが、なぜゲゲルの標的でないものを襲ったのかは不明(襲われた若者たちの生死は不明。このことが警察に通報された描写もなし。もっとも、似たような先例があるのだが)。
- 目標人数は明言されていないが、バグンダダの黄色い球の数(目標殺害数を示す)の百の位が4個移動していたので、10進法に直して324人ではないかと考えられる。
- ゴ・ザザル・バが自身のゲゲルを上手く進められなかったとき、ドルドの「リントも無能ではない。ベミウはやつらの知恵に負けた」という発言に対し、「一緒にするな」と返していたことから、ザザルとベミウは犬猿の仲であったとも考えられる。
- 第28話では一条と五代がクラシックの知識があるような素振りを見せたが、実際に2人ともピアノが弾けるという裏設定がある。五代は、周囲を喜ばせるために有名な曲を自己流でマスターしたらしい(それぞれの曲が○○番目の技に数えられており、『革命のエチュード』は914番目)。一条は子供の頃にピアノを習っており将来を期待されるほどの才能も見せたようだが、父の死を受けて警察官になると決めてからは本格的なレッスンは止めたらしい(現在、音楽は趣味として楽しんでいる模様)と公式で解答されている。
- 三番目の標的となったみずさわウォーターパークでは襲撃直前までおやっさんと奈々、みのりに彼女の職場の先輩で妊娠中だった元城恵子と、五代雄介と親しい仲であるレギュラーの登場人物が遊んでおり、実際帰り際にショップの前ですれ違った(彼ら彼女らがプールに遊びに行ったことを知っていた雄介も実際みのり達の身を案じている)。少し前の桜子もそうだが、その後ウォーターパーク襲撃の報をテレビで聞いたそれぞれの反応と合わせ、この前後回は未確認生命体が決して遠い存在では無く、一歩違えば自分達も被害に遭う可能性のある大変身近な脅威であることを再確認させるエピソードとなった。20年後の現実と照らし合わせ、改めてクウガのリアリティレベルの高さに感心する声も一部で上がっている。
- 強敵揃いのゴ集団所属にしては珍しく、クウガが仕留め損なった事は一度もなく、初見で倒すことができた個体となっている。(ライジング化の兆候で動きが鈍ったブウロ戦とは異なり、咄嗟の機転でライジングドラゴンに変身出来た点や多少押されていたとはいえ、通常のドラゴンフォームでも粘れていた点が大きい。)
- 27話の予告ではバダーと共闘していたが、グロンギの設定に反すると見なされたのか本放送ではカットされている。
関連タグ
海蛇男、サーペントアンデッド、ウミヘビアマゾン…こちらもウミヘビの怪人。高寺P曰く、ベミウのデザインベースは海蛇男との事。