ラウズアブゾーバー
らうずあぶぞーばー
概要
本編の主人公である剣崎一真とその先輩橘朔也が所属する組織である『BOARD』の所長でありライダーシステムの開発者である烏丸啓が開発した、剣崎が変身する仮面ライダーブレイドと橘が変身する仮面ライダーギャレンを更に強化変身させるためのパワーアップツール。
間違われやすいが、ラウズアブソーバーではなく、ラウズアブゾーバーである。
説明
簡単に言えば、その名の通り、アンデッドの力を吸収(アブゾーブ)し、ライダーに上乗せするアイテムである。
つまり、アブゾーブの能力を持つカテゴリーQのアンデッドを封印したラウズカードが必要になる。
通常、仮面ライダーはカテゴリーAのアンデッド1体と融合している。
そこに、ラウズカードを使った技を発動させると、カードに封印されたアンデッドと一時的に融合する(A+使用したカードのアンデッド)。
だがアンデッドの力を使うにはライダーの所有するラウザーを介する必要があり、それには上限がある。
ラウズアブゾーバーを用いると、Aに加え、アブゾーバー起動に必要なカテゴリーQと、ジャックフォームならカテゴリーJ、キングフォームならカテゴリーKを加え、合計3体のアンデッドと同時に常時融合できる。
そこに、ラウズカードを使った技を発動させれば、4体以上のアンデッドと同時に融合できる。
これがラウズアブゾーバーを用いた戦力強化のコンセプトである。
メイン画像では大きなスペードのマークが記されているが、これは♠Kのカードである『エボリューションコーカサス』のラウズカードをラウズする直前で変化したからであり、素の状態ではマークは記されていない。
また、最大で三枚までラウズカードを収納できるトレイが付いており、後述の強化形態に変身する際にはそこから必要なカードを取り出して以下のような手順で使用する。
作中での使用者
仮面ライダーブレイド
本編の26話で強敵エレファントアンデッドとの交戦中に剣崎が自分は人を守るためにアンデッドと戦うのは義務や使命感からではなく人を愛しているからという事を自覚したことで、嶋昇から投げ渡されたラウズアブゾーバーを受け取った。
そして、以前の戦いで入手した『カテゴリーJ』の『フュージョンイーグル』のカードと『カテゴリーQ』の『アブゾーブカプリコーン』のカードを使用してジャックフォームに初変身、エレファントアンデッドを撃破した。
後に『カテゴリーK』のカードである『エボリューションコーカサス』も入手したことで、最強形態であるキングフォームにも変身できるようになったのだが、それはBOARD及びラウズアブゾーバーを開発した烏丸ですら想定外のものだったようで……詳細は個別記事を参照。
仮面ライダーギャレン
ブレイドから4話遅れて30話で登場したギャレンのラウズアブゾーバーはチベットにいる烏丸から小包で届けられるという方法で橘の手に渡った。
同話でカリスからサーペントアンデッドを封印して入手したアブゾーブサーペントのカードを受け取り、トータスアンデッドとの戦闘中に以前の戦いで恋人の仇であるピーコックアンデッドを封印して入手したカードであるフュージョンピーコックを使用したという経由で「ジャックフォーム」に初変身、トータスアンデッドを撃破した。
初戦こそ勝利したものの、ギャレンのジャックフォームは勝率が極めて悪く、更に通常形態の時の方が勝率が高いため、『弱フォーム』という不名誉な呼ばれ方をされている。
ただし、ギャレン・ジャックフォームの登場回以降は、ブレイド・キングフォームが控えており、その要因となる「剣崎の潜在的融合係数の高さ」を演出するため、どちらもジャックフォームを持つブレイドとギャレンが戦い、ブレイドが勝利するというシーンがあったり、終盤に登場するアンデッドのほとんどが強力な上級アンデッドであるという点を踏まえると、ギャレン・ジャックフォームが弱いのではなく、ブレイドやアンデッドが強い、と言った方が良い。
キングフォームは諸般の事情で作中では未登場。
ただし、準公式な形でフィギュアが発売された他、仮面ライダー図鑑では公式にキングフォームは存在すると明言されているなど扱いはそこそこ優遇されている。
仮面ライダーレンゲル
ギャレンのラウズアブゾーバーを借りる形でアブゾーブタイガーをセットし、エボリューションタランチュラをラウズしてキングフォームに変身しようとするが、ベースとなるカテゴリーAの封印が不完全だった為に解放され、代わりに睦月の姿でアンデッドに対抗できる、「睦月キングフォーム」とも呼べる状態になり、スパイダーアンデッドを再封印する事に成功した。
ちなみに、睦月役の北条隆博氏はレンゲルのキングフォームが出ると聞いてワクワクしたが、実際にはこのような形で出た事に対して(物語の展開的にはともかく)落胆したとの事。
ちなみに睦月専用のラウズアブゾーバーは製造されていない。
理由としては、以下のようなものが考えられる。
- ライダーシステム自体がBOARDではなく伊坂の研究機関が開発したものであるため
- 剣崎がキングフォームの力を使用し続けてジョーカーアンデッドになったため(少なくとも睦月の融合係数ではジョーカーアンデッドになる事がないと思われるので杞憂なのだが。)
- 烏丸所長がチベットに渡った時点では、レンゲルの適合者は未発見(それどころかベルトが行方不明)であり、適合者がスパイダーアンデッドに操られかねないレンゲルを強化することは危険であるため
SIC
劇中では「仮面ライダーレンゲル」としての強化形態に一人だけなれなかったが、後にジャックフォームになった時の姿や設定が準公式に設定された。
しかし、公式の仮面ライダー図鑑のエボリューションタランチュラやフュージョンエレファントのページでは強化形態に関する記述が全くないという憂き目にあう。(ギャレンのキングフォームには触れられていたのに…)
一応、設定上はレンゲルは基本フォームの状態でもブレイドやギャレンのジャックフォームに近いスペックを発揮しているとされており、金色の多いデザインなのはそのためとのこと。(S.I.C.でジャックフォームが立体化した際には金色多めのデザインは据え置きであった。)
小説版
ギャレン共々最強形態になったという記述があるが、これがキングフォームなのかは不明。(システム的や流れ的にはキングフォームと考えるのが妥当だが、なぜこのような記述になったのかは不明。十中八九、彼らのキングフォームの公式設定があやふやな為だろうが…。)
仮面ライダーカリス
強化形態への変身もカリスラウザーを使用する為、そもそも必要がない。
ただし、カードの効果自体は他のライダーと同じである為、ハートのカテゴリーAをベースにしたライダーシステムが新たに製造された場合、ジャックフォームやキングフォームになれるのかもしれない。
仮面ライダーグレイブ/仮面ライダーランス/仮面ライダーラルク
彼らがラウズアブゾーバーを使用できるかについては不明。