サイクロナス
さいくろなす
G1
「戦士は戦って死ぬべきだ」
『ザ・ムービー』で初登場。ユニクロンによってデストロン軍団の負傷者を改造する形で生まれ、ガルバトロンの部下となったトランスフォーマー。
前進翼型の宇宙戦闘機に変形する。戦闘機形態でガルバトロンを乗せている姿が印象的。
TF史上類を見ないほど忠義に篤い男で、ガルバトロンの頭がおかしくなっても忠誠を尽くし続けた。敵を倒すにあたっては卑怯な手段も厭わないが、戦士としての生き方に誇りを持つ武人でもある。
続編『2010』では、すっかり頭がおかしくなったガルバトロンの下、彼に代わってデストロン軍団を実質的に纏め上げている状態に。
どれだけ正気を失った状態であっても、「ガルバトロンこそデストロン軍団のリーダー」という見解を曲げない忠臣。暴走するガルバトロンの行動すら「あれほど勇敢なデストロン戦士は居ない」とべた褒めしている。(スタントロンのモーターマスターとコンバットロンのスィンドルからは反論され、やられた方がましだったと陰口を叩かれている。)
しかし、凶暴性に支配されたガルバトロンの行動には手を焼いており、元の理知的な性格に戻そうと惑星トーキュロンの精神病院に入院させようとしたこともある。
その際、ガルバトロンに「裏切り者」となじられた時のサイクロナスの辛そうな顔は涙なしでは語れない。
オクトーンを追撃したときやウルトラマグナスと対決したときには、戦士は勇敢でなくてはならないという持論を語っており、スカージ含むスウィープスを腰抜けだと思っている。
他にもスタースクリームの亡霊に憑依されたせいでガルバトロンに撃たれてしまったりと報われない活躍が多い。
同じくサイバトロンの苦労多き中間管理職であるウルトラマグナスとはライバル関係として扱われる事がしばしばあった。
ザ☆ヘッドマスターズ
CV:西村知道
「俺知ーらないっと」
「わかんねーなー全然わっかんねーなー」
色々な事情によりバカキャラにジョブチェンジ。
ユニクロンが作ったもう一体のサイクロナスなのか、はたまたマトリクスの影響を受けてしまったのか…
サウンドブラスターからはスカージ共々二軍扱いされたり、ガルバトロン亡き後にスコルポノックに取り入ろうとした。
ターゲットマスター版の玩具は国内でも販売予定があったが、アニメで捲土重来を果たしてそうなる予定があったかは不明。
ザ・リバース
CV:/吹:立木文彦
『ザ☆ヘッドマスターズ』の海外版である本作では、サイバトロンの完成させたヘッドマスターシステムに対して利害を共にするロード・ザラックと交渉の結果ターゲットマスターシステムを考案し、その第一号となる。
海外ではターゲットマスター仕様に金型を改修、パートナーのナイトスティックを付属した玩具も発売された。
余談
- サイクロナスの元となったトランスフォーマーは諸説あり。
- ガルバトロンの元であるメガトロンに対する忠誠心ぶりからスカイワープ(ただし主体性に欠ける性格)
- プレイステーション2用ゲームソフトではインセクトロンの一人「ボンブシェル」
- プロット段階では「彼と同時に、同型だが小型の部下『アルマダ』が生成される」とあり、その名残からか誕生シーンでのみ2体が同時に登場している。(変更されてスウィープスが3体に増えている)
- 日本語吹き替え版ではユニクロンに「宇宙の暴れ者、航空参謀サイクロナスとその無敵艦隊」と紹介されているが、この「無敵艦隊」とは原語版の「アルマダ」を固有名詞と気付かず誤訳されたものである模様。
- ファンからはその苦労性と色にちなんで「最苦労茄子」の愛称で呼ばれている。また、ウサギのような角が目立つことから、その容姿をウサギに例えられることもある。
IDW
IDWコミックにおけるG1世界ではディセプティコンに所属してはおらず、ディセプティコン結成以前の時代から生きていたトランスフォーマーとして登場している。ブラジオン程ではないものの、日本の鎧武者のような外見と髑髏のような顔つきをしている。誉を重んじる武人気質な性格はアニメと共通しているが、IDWコミックでは更に故郷サイバトロン星への深い愛国心が描かれている。
オプティマスの四代前のプライムであるノヴァ・プライム率いる宇宙船アークでの調査隊に、ジアクサス、ガルバトロン、スカージらと共に参加するが、異次元「デッド・ユニバース」へと迷い込み、仲間の大半を失うことになる。ノヴァの死後、彼が手にした力「ダークネス」の新たな宿主となったガルバトロンに仕え、オートボットとディセプティコンの大戦で荒廃したサイバトロン星の制圧に乗りかかった。だが『Chaos』にてダークネスに蝕まれたガルバトロンが、自分やディセプティコン兵たちを洗脳してサイバトロン星を攻撃したことに耐え兼ね、袂を分かつことになる。
戦後を描いた『More than meets the eye』ではホワールに巻き込まれる形でロストライト号に搭乗することになり、ドリフト追放後は彼に代わって歴史や神話の解説を務めた。ルナ1での戦いではダイアトラスからドリフトと同じ「Great Sword」を託され、その信仰心の強さから刀の威力を高め、スターセイバーを退けた。
同じくロストライト号のクルーで、自分と同じ時代から生きているテイルゲイトとは親友以上の関係となっている。
シャッタード・グラス
善悪反転世界を描く『シャッタード・グラス』では、元のサイクロナスが忠義者であったのに対し、こちらはメガトロンを裏切り彼に瀕死の重傷を負わせ、ガルバトロンへと転生するきっかけを作った反逆者である。
彼のパートナーとなるターゲットマスターの名前はクラニクス。
玩具はハズブロの『トランスフォーマーユニバース』版サイクロナスのカラーリングを変更したもので、同社の公認ファンクラブ・トランスフォーマーコレクターズクラブの限定販売品として2010年に発売されている。
アニメイテッド
『アニメイテッド』ではチーム・ジャールの一員として登場。宇宙の辺境でチーム・ロディマスと戦った。
裏設定では未来から来たという設定があり、アニメイテッド世界におけるガルバトロンの存在を示唆している。
コンバイナーウォーズ
同シリーズでリメイクされたシルバーボルト(エアーボットの一員)の仕様変更品として発売されている。他のスクランブル合体戦士を洗脳して強制合体する能力を持ち、主君ガルバトロンを模した合体戦士「ガルバトロナス」となる。
スマホゲーム『鋼鉄の戦士たち』ではこのデザインで登場しているが、接近戦武器はIDWコミックで使用している「Great Sword」となっている。
IDW社のコミックでも、ディセプティコンの合体戦士としてガルバトロナスは登場するが、前述したようにこの世界のサイクロナスは既にガルバトロンと決別しており、新たにガルバトロンの側近となったドレッドウィングを中心に、ブリッツウィング、アストロトレイン、アシッドストーム、マインドワイプが合体した合体戦士となっている。
ユナイトウォリアーズ
コンバイナーウォーズの日本版『ユナイトウォリアーズ』のコミックでは「タクティシアンサイクロナス」として登場している。
『ザ☆ヘッドマスターズ』の戦いから10年後の2021年、死んだガルバトロンから啓示を受け、ボディにガルバトロンの霊体を憑依された事で合体可能なスクランブルボディに再フォーマットされた。
更にはユニクロンの力を借りて別の次元から、不完全な半実体ゴーストボディのゴーストスタースクリーム、別次元のユニクロンの変形に巻き込まれて死亡したカースアルマダスラスト、悲惨な運命の末ゾンビとしてさまよっていたゾンビウォーブレークダウン、次元の狭間をさまよった末に自身を見捨てた仲間を怨むようになった元サイバトロン戦士ワンダリングローラーの4戦士を召喚、合体戦士「グランドガルバトロン」への合体機能を獲得した。
現在は彼ら4体の持つ怨念を集積したエネルギーを利用し、主君ガルバトロンの完全復活を企てている。
なお、主君ガルバトロンへの忠誠心は今なお健在で、ガルバトロンが多くの部下に見放されるきっかけとなったグランドガルバトロン計画も内心では実現させてあげたかったようである。
しかし、復活したガルバトロンが実は要塞参謀ガルバトロンⅡであることを知り彼がグランドスカージにたおされたあとはサイバトロンに協力、デストロン再建のために旅立った。
国内未放送の最終章『Combiner Forse』の後半にてラスボスとして登場。
前翼式のエイリアンジェットに変形し、巨大な戦斧を武器とする。またVTOL式のエイリアンジェットに変形する女性戦士のサイバーワープとスカイジャック、屈強なエイリアンバギーに変形するトレッドショットとライオットギアーの4体と合体することで、非常に連携のとれた合体戦士ガルバトロナスとなる。
『プライム』での戦後の混乱に乗じて仲間たちと共にオートボットに成りすますと、瞬く間に最高評議会の議員となりサイバトロン星を支配、「オプティマスプライムこそが先の大戦の最大の戦犯で歴史から抹消されるべき存在」という情報操作を行い、それに抗議したラチェットを地球へと左遷したほか、地球へと向かったバンブルビーを指名手配として賞金を懸けた。また、異空間シャドウゾーンへと追放されていたサウンドウェーブの復活にも手を貸していた。これによりディセプティコンが返り咲けるようにし、更には地球を植民地として支配しようと目論んだ
最終話でサイバトロン星へと帰還したチームバンブルビーとの戦いで惑星中に正体を明かされると、ガルバトロナスとなってウルトラビーに合体した彼らを追い詰めるが、右腕を担当するサイバーワープが良心の呵責に耐え兼ねたことで統率が乱れてしまい、その隙を突かれてウルトラビーに敗れた。