概要
- ギリシャ神話に登場する争いを司る軍神。
- ゲーム『アーマード・コア2』に登場するトップランカー。
- ゲーム『セブンスドラゴン』の登場人物
- ゲーム『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』の登場人物 → アレス(ファイアーエムブレム)
- ゲーム『ブランディッシュ』の登場人物 → アレス・トラーノス
- ゲーム『LUNAR ザ・シルバースター』の登場人物 → アレス・ノア
- ゲーム『イナズマイレブン』の登場人物 → 荒須乱
- アニメ『聖闘士星矢』の登場人物 → 教皇アーレス(双子座のサガ)
- 漫画『戦勇。』の登場人物 → アレス(戦勇。)
- 小説『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』に登場するキャラクター。 → アレス(ダンまち)
- ゲーム『魔法使いと黒猫のウィズ』の登場人物 → アレスちゃん/アレイシアおよびその生まれ変わる前の戦神アレス。戦神アレスについては後述。
- ゲーム『ルーンファクトリー5』の登場人物 → アレス(ルーンファクトリー)
- アメリカンコミックスに登場するキャラクター。DCコミック、MARVELどちらにも登場しており、両方ともギリシャ神話の軍神アレス本人と云う設定。DCのアレスは「いかにもな『戦争を司る邪神』」である場合が多いが、MARVELのアレスは「父親が自分を育てたようなやり方で子供を育てたくないにも関わらず、それ以外の子供の育て方を知らない」「子育ての悩みを人間であるニック・フューリーに相談」「生活の為に工事現場でバイト」「ジャンクフードを美味そうに食べる」「ウルヴァリンに子供が居るのを知った時に『あのイタチ野郎と寝た女が居たなんて』と酷い事を言う」「ハーキュリーズと仲が悪いが、ハーキュリーズのダチであるソーの事は大好き」など、神様なのに、やたらと人間臭いのが特徴。
1 ギリシャ神話
Ἄρευς, Areus
大神ゼウスとヘラの子とされるオリュンポス十二神の一柱。 ローマ神話ではマルスに相当する神だが、アレスの扱いは最悪であった。一般的にはアーレスと呼ばれ、アイオリス方言ではアレウスもしくはアーレウス(Ἄρευς, Areus)とも。
日本語では長母音を省略してアレスとも呼ばれ、表記される。聖獣は狼、猪。主神ゼウスとその正妻ヘラの間に生まれた唯一の男子である。(一応ヘパイストスもそうだが、彼にはヘラが一人で生んだという伝承もある)。
人間でたとえるなら嫡男とか王太子にあたる、(人間やタイタン族の血が混ざっているオリュンポス十二神の中でも)最も由緒正しい血筋のエリートといえる。実際、ヘラも彼がゼウスの後を継ぐことを望んでいる。
それだけいい血統の生まれなのに神話上では人間にやり込められたり、巨人に壷の中に閉じ込められたり、アフロディーテとの不倫を暴かれて大恥をかいたり、とろくなエピソードが無い。
これは彼の性格がギリシア人には不評だったことと、彼が信仰されていたのが当時野蛮とされていたトラキア地方(現在のギリシア、トルコ、ブルガリアの国境周辺地域)だったことが理由といわれる。
ただ、娘のアグリッペがポセイドンの息子に犯されそうになったときには、激怒の余りその息子を殺害する、父性ある一面もある(なお、彼の娘の2人はアレスの母親であるヘラに殺されている)。更に意外な事に調和の女神ハルモニアも彼の娘である。そんな経緯から彼女もアテナとヘパイストスから憎まれていたらしい…酷い話もあったものである。
本来は戦闘時の狂乱を神格化したもので、恩恵をもたらす神というより荒ぶる神として畏怖された。
「城壁の破壊者」の二つ名がある。同じ戦争に関する神でもアテナとは真逆の性質である。これには、当時ギリシャで隆盛を誇ったアテナイの守護神がアテナだったせいとかそういう事情もあるらしい。また、同じく戦争の神とされるエリスはアレスの双子の妹とも言われ、いつも二人で戦地に赴いては戦士たちを煽り立て、争いをより悲惨なものにしては一緒に喜ぶというまさに「女版アレス」といった様相だったため、彼女もまた当時のギリシャ人たちに嫌われていた。
ちなみにローマ神話においてはマルスに相当するが、ローマでは尚武の気風があったため、こちらでの扱いはすこぶる良い。なんと主神ゼウスに並べられるほどの好待遇である。ローマの伝説上の創始者ロムルスも彼の息子とされるなど、アレスの威厳は絶大なまでに増大している。
ローマ帝国の建国神話においては息子が心配で、聖獣である狼を遣わして育てたという情のあるエピソードやロムルスはやがて平和の神クィリヌスとしてマルス、ユピテルと肩を並べる最高神として祭り上げられた事からもその待遇がわかる。ローマ帝国側に元々存在していた農耕神としての側面が彼の性格形成に影響を与えたのであろうか?
空に輝く火星は火を吐く6頭の馬が引く戦車に乗ったアレス神の姿だとされる。なお、本来の身長は200メートル。ウルトラマンよりでかい!
彼の持つ武器は巨大な槍とされるが、創作作品では剣を持っている事もある。かのアッティラも軍神の剣を拾ったという伝承もあるので、剣も使えるのだろう。
同神話内でも一二を争うイケメンであるとされ、その美貌はアポロンに勝るとも劣らないとまで。
しかし反面性格は粗野で残忍、かつ不誠実とかなり最悪。他の神々との仲も悪く、両親であるゼウスとヘラからも嫌われていた。しかし美男子ゆえに美の女神であるアフロディーテとは子供まで残しており、叔父である冥王ハーデスからも「戦場で多くの人間に死をもたらし、冥府の住人を増やしてくれる」として可愛がられた。
まあ、災害レベルで浮気魔の父親と、それを正そうとせず血眼になって八つ当たりを繰り広げる母親を見て育てば性格最悪になるほどグレても不思議ではないが。
余談だが、竜牙兵はこのアレスの眷属たるドラゴンの牙から誕生した。
『ゴッドオブウォー』シリーズにおけるアレス
CV:スティーブン・ブルーム/吹:谷昌樹
第1作のラスボスとして登場。後の作品でも物語に大きくかかわっている。叔父ハデスの飼い犬であるケルベロスを模した鎧と武器で武装し、背中には節足動物を彷彿とさせる6本の触手を生やしている。
主人公クレイトスがバーバリアンキング率いる蛮族との戦に敗れ処刑されそうになった際、彼の祈りに応えて彼を助け、引き換えにブレイズオブカオスを与えて自らの使徒とした。しかしこれはゼウスへの反逆のため、最強の人間の戦士を手に入れるためであり、その後クレイトスに実の妻子を含めた多くの人間を虐殺させ人間性を奪おうと目論んだ。だが妻子を殺めさせたことがきっかけでクレイトスに離反されてしまい、愛人アレークトー率いる復讐の三女神の力で彼を再び支配下に置こうとするも、アレークトーとの間にもうけた息子オルコスによって阻止されてしまう。
10年後、同じ軍神でありながら称賛されるアテナを妬み、彼女の都市アテナイに魔物の軍勢を率いて侵略するが、彼女から刺客として差し向けられたクレイトスと戦うことになる。パンドラの箱を開けて神をも殺す力を手にしたクレイトスからブレイズオブカオスを取り上げ、精神攻撃で追い詰めるも、諦めず神々の大剣を手に取った彼の手によって討たれた。
死後、その王座はクレイトスによって奪われ、信仰都市のひとつだったスパルタではすっかり信仰が無くなってしまい、遺体はオリュンポス山中の墓地に埋葬された。
『アレス・ザ・ヴァンガード』における戦神アレス
CV:安斉一博
「魔法使いと黒猫のウィズ」のイベントクエスト「アレス・ザ・ヴァンガード」に登場。主人公のアレイシアの生まれ変わる前の姿である本物の戦神である。本作の舞台であるオリュンポリスを統治する主だった神『12神』の一柱に数えられ、人々の崇拝を受けていた。
オリュンポスの神々のほとんどは己の功績を顕示し、権勢を競う俗物ばかりだったが、アレスは清廉にして実直な性格を持ち、オリュンポス1の美貌を持ちながら、女遊びも男遊びもすることもなく、ただ人々のために力を振るい、それを誇ろうともしなかった。
これに対し、正妻ヘラとの間の子であり、いわぱ正統な世継ぎでもあるアレスを疎ましく思った父であるゼウスは彼に汚名を着せようと画策した。女神との不義。半神への敗北。巨人の虜囚など、オリュンポスで起きたあらゆる醜聞を彼になすりつけ、人々を守った手柄はアテナのものに、彼の成した偉業はヘラクレスやペルセウスのものにした。
人間に火を与えたことでゼウスの怒りに触れ、山頂に鎖で縛り上げられ、鷲に肝臓を食われ続けるという刑罰を受けていたプロメテウスを解放したことで、最大の友となった。
怪物たちの父にして王。〈神話に終焉を告げる獣〉――テュポーンがオリュンポスに戦いを挑んできた際は、ゼウスはオリュンポスを見捨て、異界に移住することを選んだが、テュポーンと戦うためにプロメテウスと共に残り戦った。
アレスの命と引き換えにテュポーンとの戦いには勝利した。
戦いが終わった後、プロメテウスは友を弔い眠りについた。深く傷つき、長い眠りを余儀なくされていたのだ。
そしてついに力を取り戻し、目覚めたプロメテウスが見たものは――この世界を見捨てた12神をいまだに崇める、人間の姿だったが、その中から、アレスの名は消えていた……。
後に、生まれ変わりであるアレイシアの目の前に残留思念として顕現。自分の遺された力を取り込むよう促し、人間を滅ぼそうとするプロメテウスを止めることを頼んだ。
2 『アーマード・コア2』
AC2のトップランカーで「ナインブレイカー」の称号を持つ強化人間のレイヴン。
KARASAWA-Mk2、月光を中心とした基準違反機体“プロビデンス”を駆る。
名の由来は上記同様。エンブレムは、ナインボールを砕く図(このエンブレムから、彼の正体はマスターオブアリーナ主人公ではないかとかいわれている)。
機体名の由来は、摂理から。
勝つことに飽きてしまっているらしく、目をつけたランカーにはパーツも進呈している。(その中には強力な物まで混ざっている。)
プレイヤーが彼に負けた時にメールをよこし、『お前には失望した。もう期待はしない。』と愚痴る。負ける度に、何度でも。
余談だが、彼に負けた時にバグがあり、一度勝つまでミッション成功率が少しづつ上がる。
なお、戦法はシリーズ最強と謳われたKARASAWA-Mk2の高性能に任せたゴリ押しで、『武器の性能に溺れている』とか散々に言われている。
他にも、エネルギー管理にも問題があるらしく、出力不足気味だったり、機体構成の殆どがジオ・マトリクス中心であるせいで、ミサイルに対する迎撃手段を持っていない。