『不断の探求者』(『ストIV』のキャッチコピーより)
概要
『スマブラ』シリーズの原形である『格闘戦士 竜王』は、複雑化に向かおうとしていた対戦格闘ゲームに対するアンチテーゼとして制作された作品であり、本来なら格ゲー『ストリートファイター』出身であるリュウの参戦は不可能に近かった。
その対戦格闘ゲームの代名詞である彼をスマブラに参戦させたというのは、ゲーム界にとっても大きな衝撃だったといえるだろう。
桜井氏曰く「ストIIテイストで作った」とかなりこだわった作りになっており、攻撃を振りかぶった時や打撃・ガード時のSEがSFC版『II』仕様、ジャストシールド時のSEと構えが『III』のブロッキング、下必殺ワザが『IV』のセービングアタックになっているなど、『II』のリュウをベースに原作の様々なシリーズであった要素が忠実に再現されている。
性能
弱攻撃・強攻撃は『ファイティングストリート』(PCE版『I』)などのように、ボタンを押す長さでワザが変わる。
必殺ワザはボタン1つで出せる一方、原作同様のコマンドで出すこともできる。
こちらもボタンを押す長さで性能が変わる。コマンド入力版はスマブラの仕様上、咄嗟に出すのが難しく、暴発のリスクも大きいが、その分性能が向上するようになる。
このため、ストリートファイターシリーズをやりこんだプレイヤーでもすんなり操作に馴染むことができる。
逆に格ゲーコマンドに慣れていないプレイヤーの場合は、威力の上昇による恩恵よりも他の技を暴発してしまうリスクの方が高いためにコマンド入力による操作はお勧めできない。素直にボタンの長押し等による使い分けに慣れた方が無難だろう(ただし、灼熱波動拳だけはコマンド入力でないと出せないので、灼熱波動拳のコマンドだけなら練習してみる価値はあるかもしれない)。
基本的にコンボに特化したファイターで、上記の仕様のためワンパターン相殺が出にくく、安定した火力を叩き出すことができる。
他のファイターよりもヒットストップが長めなのも特徴のひとつ。
弱点としては、動き自体が格闘ゲームタイプであるため、攻撃範囲が狭く、前後に対応できるワザや吹っ飛ばしの強いワザに乏しい他、空中の機動力が低くて小回りが利かない、斜め方向への復帰が弱い、各種緊急回避の性能も良くない、などスマブラ特有のシステムによる戦いが苦手という点。
総じて、徹底的にタイマン勝負に特化した性能となっている。
自ら攻めるか、相手が近づいてから迎撃するか、まるで格ゲーのような立ち回りで動くことになるだろう。
最後の切りふだは特別に2つ用意されており、通常は「真空波動拳」が出るが、相手の誰かに近接した状態だと「真・昇龍拳」が炸裂する。
スマブラfor
「ここが大乱闘の舞台か…」
「かかってこい!」
コマンド | ワザ一覧 |
---|---|
B / ↓↘︎→+AorB | 波動拳 |
←↙︎↓↘︎→+AorB | 灼熱波動拳 |
→B / ↓↙︎←+AorB | 竜巻旋風脚 |
↑B / →↓↘︎+AorB | 昇龍拳 |
↓B | セービングアタック |
切りふだ(近距離) | 真・昇龍拳 |
切りふだ(遠距離) | 真空波動拳 |
2015年4月に、リュカ、ロイと共にDLCとして参戦。カプコンからの参戦はロックマンに続き2人目(厳密にはリュウの権利はカプコンUSAが所持)。
参戦PVは『スーパーストリートファイターII』のOPデモの再現(波動拳を放った後のロゴ演出までも限りなく近い)、テレビCMではマリオとミュウツーが対戦しているところに乱入メッセージとBGMで登場する等かなり凝った演出となっている。
リュウを購入すると、ホームステージ「朱雀城」も付いてくる。
背景の城や「風林火山」と書かれた看板など、無印『ストII』のデザインが忠実に再現されているが、構造は大きく異なり、左側がやぐらのような足場で、右側が安定した足場となっている。終点化することで、オリジナル版に近い構造となる。
アレンジ版BGMはオリジナル版作曲者の下村陽子氏による直々のアレンジ。
なんでも『ストII』からあまりにも久しぶりな為にまずは耳コピから始めてのアレンジであったという。
下村氏によると「(自分が作曲したのに)なんやこのドラム…」と当時の自分の作曲に苦笑したらしい。
スマブラSP
コマンド | ワザ一覧 |
---|---|
B / ↓↘︎→+AorB | 波動拳 |
←↙︎↓↘︎→+AorB | 灼熱波動拳 |
→B / ↓↙︎←+AorB | 竜巻旋風脚 |
↑B / →↓↘︎+AorB | 昇龍拳 |
↓B | セービングアタック |
切りふだ(近距離) | 真・昇龍拳 |
切りふだ(遠距離) | 真空波動拳 |
デザインがシリーズ最新作の『V』のものに近くなった。
相手が1人だけの状態に限り、自動で相手の方を向く一般的な対戦格闘ゲームの仕様が追加された。
また、弱攻撃(強)と横強攻撃(弱)が相手との距離に応じてワザが変化するようになる、空中攻撃を必殺ワザでキャンセルできるようになるなど、様々な仕様が加わっている。
当初はかなり性能が低かったが、Ver.3.1.0、Ver.7.0.0で大幅なパワーアップを遂げた。
この他、同門にして親友・ライバルであるケンがリュウのダッシュファイターとして参戦。
さらにDLCとしてSNKの格闘ゲーム・餓狼伝説シリーズよりテリー、ナムコの格闘ゲーム・鉄拳シリーズよりカズヤが参戦し、格ゲーキャラが一気に増加した。
勝ちあがり乱闘「俺より強いファイターに会いに行く」
『ストリートファイター』シリーズに登場する各キャラクターと似た特徴を持つファイターが登場。
全ラウンドが「体力制+アイテムなし+終点化」という格ゲーの再現となっている。
ボーナスステージがボス手前ではなくROUND 4にあるのも『ストリートファイターⅡ』を意識している(原作では3・6・9戦目の後、SFC版無印のみ4・8戦目の後)。
余談
『for 3DS』には横スクロールアクション風の「フィールドスマッシュ」というモードがある。格闘ゲーム発のリュウがこういったタイプのアクションに登場するのは非常に珍しい。
スマブラのシステムにより武器アイテムを拾って使える為、武器を手に闘うリュウの姿を見る事もできる。
徒手空拳の使い手であるリュウがスーパースコープやハンマー、果てはバットでカキーン!と使う様は格闘ゲーマーならずとも衝撃的(一応、本作以前に『ポケットファイター』でリュウが道路標識を振りかぶったり、トゲ付き鉄球で殴る場面もあるにはあるのだが…)。
ウサミミやタヌキのアイテムを装備した場合は「ウサミミの波動に目覚めたリュウ」「タヌキの波動に目覚めたリュウ」と呼ぶプレイヤーもいるとかいないとか。
ちなみにタヌキの場合、ホバリングすると阿修羅閃空の発動に似たモーションだったりする。
…実はリュウのスーパースコープの構えは使い方としては間違っている。
機関銃のように腰だめで撃っているが、他のキャラや実際のスーパースコープを見てわかる通り本来は「肩にロケットランチャーのように担いで上部のFIREボタンを押す」のが正しい使い方。
どうやって撃っているのかは謎である。
関連タグ
ストリートファイターシリーズ参戦ファイター
No | ファイター | 初出演 |
---|---|---|
60 | リュウ | for(DLC) |
60’ | ケン | SP |