覇界王~ガオガイガー対ベターマン~
はかいおうがおがいがーたいべたーまん
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時に西暦二〇一〇年、地球人類は禁断の果実に手を出した。
触れてはならぬものに触れた時、大いなる罰が天から舞い降りる。
その名は“覇界王”!!
時は流れ──
西暦二〇一六年、GGG機動部隊隊長・天海護が木星へと旅立つ。
それは人類、ベターマン、覇界王──三つ巴の死闘の開幕であった。
アナタハ フタタビ マヨイコム…
概要
OVA『勇者王ガオガイガーFINAL』の制作途中。本来あるべきクライマックスを、規定話数内に納めきれないことを悟った米たにヨシトモ監督は、更なる続編展開の構想をスタートした。
それこそが、『勇者王ガオガイガー』と『ベターマン』、同一世界の2つの物語を締めくくる完結編である。
当初は勇者シリーズ最後の作品として、『勇者エクスカイザー』からなる歴代勇者総出演の舞台とするべく構想されていたが、これだけの企画を勇気で押し切ることは困難を極める。一度はいいところまで行ったが、制作委託を予定していたアニメ会社が倒産し吹っ飛んだりもした(単行本あとがきより)。ちなみに大分構想拡大し、そのままというわけではないが、1クール『覇界王』全編、残り1クールで全勇者集合という2クール予定だった。それでもシリーズ毎の主要人物の声優が療養や引退、及び鬼籍により敵味方含めて相次ぎ不可能を極めた。(妄想)予告編は『月刊アニメージュ』の『ベターマン』本放送予定概要欄で、凱とラミアの相克対話をやらかしたのが最初である。
長い時が経ち、監督に思い浮かんだのは、「映像化が無理なら、小説化っていう手もあるんじゃね?」というワルダクミ。自身が監督を手掛けた作品のみに焦点を絞り、(偶然、大人の事情で無職状態だった)TVシリーズ脚本担当の一人である竹田裕一郎による小説連載という形で、遂に日の目を見ることになる。『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』の映像特典・『プロジェクトZ』としての先出しから、実に10年後の出来事である。
本作は双方に起きた、全ての出来事を網羅し、両作の人物が入り乱れて展開。舞台は『FINAL』から更に3年経過し、中学二年生となった護が、凱達との再会に奔走。途中、木星の異変により救出計画が頓挫し更に6年経過、二十歳に突入したストーリーとなっている。GGGも組織再編され名称変更。メカニック設定は、『ガオガイガー』時点で採用が見送られた初期設定や翔竜、ゴルディオンダブルハンマーの登場、ガガガガウンの機構の再利用など、マニアックなネタがてんこ盛り。
ゴルディーが『シルバリオンハンマー』を経験したと劇中で発言。初登場したPSソフト『BLOCKADED NUMBER』number.43.2はレインボープレッシャールートがトゥルーエンディングであり『FINAL』での正史が確定したが、本作はマルチエンディングを逆手にとった手法で整合性を納めた。
17年2月1日で第一部が完結と同時に単行本化。戒道が主役挿話の新規加筆。第二部以降は3月から不定期で更新され、2021年3月17日に勇者たちと夢人たちの御伽噺は堂々の完結となる。最終3巻は2021年9月29日発売。書き下ろしパートではついにあの場面が描かれた。
登場人物
※CVはベターマンBlu-rayBOX 覇界王コミック単行本特典ドラマCDの出演者及びスパロボ30に出演者のみ記述。
戒道幾巳(CV:紗ゆり(ドラマCD※FINALからのライブラリー音声)→斎賀みつき)(スパロボ30から)
牛山末男(CV:石川ひろあき)
牛山あやめ
ルネ・カーディフ・獅子王(CV:かかずゆみ)
ベターマン・ラミア(CV:子安武人)
ベターマン・ユーヤ(CV:桑島法子)
タコ獣人(CV:※-mai-)
チャンディー(CV:桑島法子)
ケイ
牛山三男(CV:石川ひろあき)
メディアミックス
2018年 9月25日より藤沢真行氏の手でwebコミックが連載開始されることが矢立文庫にて発表された。月刊ホビージャパンでもミニコーナーコラムが連載された。
外部作品への出演としては、2021年10月28日発売の「スーパーロボット大戦30」への参戦(既にPV登場で参戦が決まっていたFINALは覇界王~のメイン機体だけ参戦が確定)。大人になった幾巳のボイスも、今作にて初収録。本作リリース時点では、漫画版未完結・未アニメ化という状態での参戦から、監督らアニメスタッフの面々が、漫画に登場していないロボットのコンテを切るなど、戦闘アニメーション制作に協力。また漫画版作者も「キャラ絵やほか、アレやこれやでスパロボ30参戦しております」とのこと。
本作はGGG追放と勇者警察ジェイデッカーのエヴァ・フォルツォイクが起こした違法案件により超AIの開発が事実上凍結された設定から、原作で登場したGGGブルーの勇者ロボ達は登場しない。代わりにブレイブポリスが「新たな勇者を作り出す」計画で作られ、そのボディの制作にGGGも協力し、実質的にジェイデッカーの面々がGGGブルーの勇者ロボの立ち位置に着く。GGGグリーンの勇者ロボ達もトリプルゼロに浸食される前に超AIを再び緊急停止させ浸食されなかったが、再起動には長い時間が必要となる理由で、ゴルディー以外は登場しない。