メラ(仮面ライダーギーツ)
めら
概要
『映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』に登場する、仮面ライダークロスギーツに変身する未来人。主に相方のメロと行動を共にしており、未来では「神殺しのメラとメロ」という悪名を持つ指名手配犯。本編第45話にもクロスギーツの姿で登場。
史上最強のプレイヤー及び最狂の敵としてギーツ達の前に立ちはだかり、「世界滅亡ゲーム」を開催する。
虹色の派手なスーツとカラフルな装飾が施された赤いシルクハットに身を包む、狂気的な笑みを浮かべた男で、その姿はサーカスのピエロを思わせる。
まともな人物がいないギーツ世界の未来人たち同様に命懸けのゲームを嬉々として楽しんでいる。
変身ポーズは英寿を皮肉ったような両手でのフィンガースナップを行って変身する。
先行登場
- 第45話「創世Ⅶ:願いのゆくえ」
異次元ゲートをジットが開いたことで、それに紛れ込む形でメロと共に現代へ侵入。クロスギーツの姿でギーツⅨとブジンソードの戦いを見物し、「見届けようじゃねぇか!この神話の終わりを!」と興奮していた。
その後、浮世英寿の創世の力を目の当たりにしたことで「"神"を受け継ぐ者は、ただでは終わらないか…!」「これはまだ楽しめそうだなァ!クハハハハハ!!」と新たな獲物を前に意気揚々とするのだった。
動向
注意!この先は「4人のエースと黒狐」のネタバレを含みます。
その正体と目的は相方のメロ共々、これまでに数々の世界を滅ぼし、その最速記録を目指して1人(2人)RTAを繰り返す狂人。
未来の地球は既に滅んでおり、未来人はデータとなって宇宙で暮らしていることをメロに語らせた上で「未来への影響は微々たるものさ」「どうせ滅びるなら今でもいいじゃ~ん」と軽い調子で嘯くなど、恐ろしく短絡的な思考をしていることが窺える。
おそらく、この猟奇的な性格・短絡的な思考と運営側の許可なくゲームを行い、数多くの世界を滅ぼしてきたこれまでの悪行故に指名手配されていると思われる。
映画本編にて突如英寿たちの世界にジャマト世界樹を作り、オパビニアジャマトと大量のジャマト軍団を送り込み、それらと闘っている仮面ライダーたちをメロとともに観戦する。
そしてギーツⅨが世界樹を破壊しようとブーストナインビクトリーを打ち込むも、一切動じることなくリセットボタンを押し、世界を4つに分けるとともに英寿を運・知恵・力・???の4つの人格に分け、それぞれの世界に配置した。
そして世界滅亡ゲームの開催を全世界に発信し、オパビニアジャマトを使って運・知恵・力の三人の英寿を「ゲーム上のレアキャラ」と称して捕まえる。これらの英寿の3つの要素を利用し、新たにXギーツレイズバックルを生み出した。しかし分けられた英寿の数が4人に対してXギーツレイズバックルは3人の英寿の要素しか搭載されていないことから、メロに「レアキャラってもう一人居なかったっけ?ソイツは捕まえなくていいの?」と最後の一人であった4人目の英寿を捕まえなかったことを指摘されるが、「力・知恵・運が揃ってるんだ!後は搾り滓みたいなモンだろ」と余裕を見せて一蹴する(この慢心が後に彼の運命を大きく左右させることになる)。
その後は自ら戦場に降り立ち、生み出したXギーツレイズバックルを使って仮面ライダークロスギーツへと変身。
ブジンソードのタイクーンとバッファとの戦闘に突入する。2対1という不利な状況にもかかわらず、脅威的な戦闘能力で二人を圧倒し、変身解除させる。その後は自らが捕らえなかった英寿が変身したギーツとも戦闘になるも、3つの要素を奪われた彼がクロスギーツに到底敵うはずもなく、英寿を「搾り滓くん」と嘲笑して瞬殺した。
しかし圧倒的な力の差を見せつけてもまだ自身に立ち向かおうとする英寿に対して狼狽える様子を見せ「終わりだ終わり!」と苛立ち混じりに世界樹へアクセスしてXギーツビクトリーを放ち、世界を殆ど壊滅させる。
この後、凱旋したメラとメロはオーディエンスに向かって新たな世界滅亡RTAの記録が樹立を高らかに宣言するも「...って、オーディエンスのみんなも滅びちゃってるかぁ〜!!クハハハハ!!」とメロと共に高笑いを上げるのだった。このことから上記の「未来への影響は微々たるもの」というのは大嘘であり、メラとメロは未来人もろとも滅ぼしにかかっていたことがわかる。
ただし、本人たちやジーン、ツムリが残っていたことから未来人が全滅するほどの影響はなく、オーディエンスの一部が歴史改変の影響を受けたと推測できる。
世界を壊滅状態にしたことで本拠地でメロと共に「さーて、次はどの神話を滅ぼそうかぁ!」と次の世界滅亡ゲームのターゲットを探そうとするも…
英寿「滅ぶのはお前らの方だ!」
そこに現れたのは、自身の世界滅亡の野望を阻止するため、仲間とオーディエンスの願いを心に宿した英寿であり、新たな切り札を手にした彼と再び対峙。
クロスギーツに変身し、彼が奇跡の変身を遂げて誕生した仮面ライダーギーツワンネスと1対1の最終決戦へと突入する。最初は両者ともに互角の死闘を繰り広げ、若干優勢であったが次第に圧倒されていき、冷静さを失ってしまう。
その様子からメロに完全に見限られてしまい、「デカくなれば勝てるんじゃない?」と吐き捨てられ、システムコンソールを勝手に操作されて巨大化してしまう。
しかしサイズ差から再び戦闘を有利に進め、ギーツワンネスを追い詰めるものの、そこにタイクーン、ナーゴ、バッファ、パンクジャック、ロポ、ケイロウが駆けつけ、ギーツワンネスが彼らとオーディエンスの声援を力に変えたことで自身が奪った力と知恵すらも完全に超越され、瓦礫に足を取られて滑るなど運からも完全に見放されてしまい、再び形勢逆転。
最後は必殺技の「ワンネスビクトリー」を喰らい、外へ叩き出された後、回し蹴りによる追撃でジャマト世界樹に叩きつけられ、世界樹もろとも爆散した。
こうして身勝手に世界を分断し、滅ぼそうとした黒狐の野望は、仲間やオーディエンスの願いを希望に変えた白狐の前に完全に滅び去ったのだった…
その後は死亡はしておらず、未来に強制送還されたとされているが、送還されてそのまま逮捕されたのか、ただ未来に帰されただけなのかは明言されていない。尤も、劇中での他の未来人の末路を見る限り悲惨な末路となった可能性が高い。
彼が奪った創世の力と運、知恵、力の3つの要素も元の英寿に返された。
余談
- 名前の由来は、「心がメラメラと燃える」あるいは、「目にメラメラと火が灯る」からか。ギーツの未来人の命名パターンの「感情のオノマトペ」「目の動き」どちらとも解釈できる名前になっている。
- 仮面ライダーに変身するお笑い芸人としては小金屋森魚/仮面ライダーメリー役のあべこうじ氏以来だが、劇場版限定ライダーに変身するお笑い芸人としてはアルティメットルパン、ゾルーク東条/仮面ライダールパン役の綾部祐二氏以来9年振りであり、令和ライダーでは初となる(量産型ライダーまで含めると、『劇場版仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』にてブガ/仮面ライダーアバドンのアバターを操る信者役を演じた矢部太郎氏以来となる)。
- また、お笑い芸人がネガライダーの変身者を演じるのは史上初となる。
- 演者の長田氏は、元々仮面ライダーの大ファンであり、オファーを受けた直後に『仮面ライダーギーツ』を追っかけ視聴したところ、久しぶりにどハマりしたことを公式インタビューにてコメントしていた。ちなみに、好きなキャラクターはシャドームーンとのこと。変身ポーズを考える際にも自分が考えてたものを中澤監督が反映してくれて嬉しかったと語っている。
- なお、長田氏に出演オファーが来たのは公開約2ヶ月前の5月中旬。長田氏含めチョコレートプラネットの多忙さを考慮すると、まさに奇跡のスケジュール合致だったと言える。
- キャストが発表された直後、変身後のXギーツとのギャップから話題となり、すぐにトレンド入りを果たしており、中には、「必殺技はギルティフラッシュ?」とバラエティ番組内で誕生した持ちネタを利用してネタにするファンや、景和、もしくは道長がギルティフラッシュで苦しむのを心待ちにしていたファンもいたが、長田氏曰く「ギルティフラッシュはしません」とコメントしている。
つまり…
↑こんなことにはならない。
むしろギルティ(罪人)はこいつである。
- 「神殺し」がどういう意味なのかは視聴者の間でも議論があったが、劇場版に繋がると思われる最終回にてある種の『答え』が示され、文字通り(神を殺せる力を持った存在)である可能性が高まった。
- もしかしたら英寿以前にも創世の力を手にし、神域に至った(あるいは至りかけた)人物が居たのかもしれない。
- キャスト発表時は、クロスギーツとの見た目のギャップや、1年の集大成となる夏映画のラスボスをお笑い芸人が演じることについて賛否が分かれていたが、いざ公開されると、『長田氏の愉快犯的な演技がハマっている』と好評な意見が多く見られた。
- 劇中でクロスギーツへの変身能力を得たことから、本編登場時になぜ変身できていたのか疑問に思う声もある。ただ、第45話での登場があくまで映画宣伝のためという特殊な出演であり、演者である長田氏のスケジュールの都合(一応アフレコには参加している)という可能性もあるため、あまり深く考えなくていいと思われる。
- 正当な理由を探すなら、彼らは未来人であるため映画内でクロスギーツの力を手に入れた後、英寿に倒されるまでの間に45話の時間軸に来た可能性が高いと思われる。
- 本編でギーツⅨや英寿の強さが描写されるたびに、それを無力化して見せた彼の評価も上がっている。