幻獣ケイトス拳ゴウユ
げんじゅうけいとすけんごうゆ
「コレ、幻気。幻獣拳使い表す、特別な物……」(修行その37)
データ
概要
サンヨの双幻士(もう一人は幻獣ミノタウロス拳シユウ)。
本編に最初に登場した幻獣拳の使い手で、フルフェイスのマスク(?)は虚無僧を思わせる。また右肩の後ろにはスピーカーのようなものがついているのも特徴。
クジラのような幻獣ケイトスを手本とし、音の力で相手を攻撃する幻獣ケイトス拳の使い手。幻気によって発生する微細な超音波で共振を起こして相手を攻撃する幻獣拳法である。
遠距離から一方的に相手を打ち倒せてしまう技の性質上敵と会話する必要が無かったので、 必要最小限の単語のみで会話を済ませる癖がついてしまった。
ただし単語だけでしゃべる幻獣アーヴァンク拳ソジョよりは会話が成り立つ。
音を用いて戦い、音を食べる食性である一方、本人は至って寡黙で静かな場所が好きというなんだか矛盾したようなスタイル。
使用ゲンギ
- 拷雷震(ごうらいしん)
両手を大地につき、幻気を集中させて全身を細かく振動させ、周囲の建造物を共鳴により破壊する。
活躍
修行その37「ギャンギャン!お見合い問答無用」
ロンに促されて幻気を受け入れたメレだが、特に変化が起こらない。「覚醒が悲鳴と絶望に満たされた時に起こる」とロンが説明したのを受け、理央はゴウユを街に放った。
人々から悲鳴を集めるべく活動を開始するゴウユだが、そこへランを欠いたゲキレンジャー4人が駆けつけて交戦(※ランは大学のエリート研究員である村辺カツジとのお見合いで来れずにいた)。自らのゲンギ・拷雷震で4人を苦戦させるも、母である伶子を振り切って現場にランが駆けつけたために形勢は逆転する。スーパーゲキイエローとなり、根性で先陣を切る彼女に触発されて他の4人も再び奮起し、見事なチームワークでゴウユを圧倒する。
これに対して怒ったゴウユは幻身豪天変によって巨大化し、巨大戦ではゲキファイヤー、ゲキトージャウルフ、サイダイオーの3体を相手取る。
一度はゲキレンジャーを苦境に陥れるが、伶子の応援を受けたイエローのゲキエレファントファイヤーに押されてしまう。
しかしサンヨが助太刀に入り、重さを自由に操る自らのゲンギによって3体を一蹴。ゴウユはその隙に撤退した。
この戦いで集まった悲鳴の力でメレは幻獣フェニックス拳へと覚醒するのだった。
余談
モチーフはケートス。そして山海経に登場する怪獣合窳(ごうゆ)。
原典の山海経(東山経四の巻)の記述では「獣がいる。そのかたちはイノコ(豚)のようで人面、黄色い体に赤い尾がある。その名は合窳といって、声は赤子のよう。この獣は人食いであるし、虫や蛇も食べる。これが現れると天下に洪水が起こる」とある。
干支モチーフは「亥」。
一見すると直接的なモチーフになった幻獣と最も接点が薄く感じられるが、イノシシは別名を「山鯨」というのでこの人選になったと思われる。
またイランでは辰に鯨が割り当てられ、ケートスの方も一応鯨の怪物だが、猪に似た2本の牙が生えた姿で描かれる事が多い。またクジラといえば海の生き物であり、海→波(津波・高潮)→水害…といった具合で、出現すると洪水が起こるという合窳と結びつけたのだろう。
声を演じた喜山氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となった。
幻獣拳士となるためにはロンを介して幻気と臨気を融合させる「血盟の儀式」という手続きを踏む必要があるので、ゴウユも元は臨獣拳を極めた臨獣拳士だったと思われる。その場合の名前は「ボアー拳ノシシイ」となるだろうが、特に言及はなかった。
加えて、彼の好きな言葉の由来(なお、先述の好きな言葉そのものはゴウユ自身の能力に掛かっている)から、激臨の大乱の際に己の意思で臨獣拳から幻獣拳に寝返ったものと思われる。
今週枠の戦隊怪人で話を跨いで登場してもほとんど次回、遅くても次々回で倒させるが、ゴウユは初登場から数話後(8話後)に倒されており、これは非常に珍しいケースである。
同じ幻獣拳で幻獣ピクシー拳ヒソも初登場(修行その39)から退場(修行その46)までとゴウユと同じく期間があるがヒソはゲキレンジャーと戦ったのは退場回のみである。