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セイスモサウルス(ゾイド)の編集履歴

2025-01-29 06:39:45 バージョン

セイスモサウルス(ゾイド)

せいすもさうるす

玩具又はアニメシリーズ『ゾイド』に登場する架空の戦闘兵器であり、金属生命体を指す。

概要

第二次大陸間戦争により勃興したネオゼネバス帝国が、当時圧倒的な格闘能力を誇ったゴジュラスギガを撃破する為に開発したセイスモサウルス型の超大型ゾイドである。

格闘能力に特化し古代チタニウム装甲で身を固めるゴジュラスギガに対して、接近される前に撃破することをコンセプトに開発を行った結果、最強の射撃能力を持ったゾイドとして完成した。


かつてのゼネバス帝国の栄光を知るネオゼネバス帝国の将校たちは、生まれ変わった帝国の新たな象徴に相応しい、ガイロス帝国の技術を汲まない純粋なネオゼネバス帝国産のゾイドを切望していた。そこで旧ゼネバス帝国の最強ゾイドであったデスザウラーをベースとした新型機を開発する計画が持ち上がっていたが、その最中にダークスパイナーのジャミングウェーブが通用せず、接近戦でデスザウラーをも凌駕するゴジュラスギガがロールアウトし、次々と勢力圏を失う事態に陥る。


そのため打倒ゴジュラスギガを命題に掲げた結果、技術部が提案した「デスザウラー長距離砲タイプ」の構想が採用されたが、従来の荷電粒子砲では拡散による威力の低下が問題となり長距離砲撃は難しかった。そこでティラノ型野生体の採用を捨て、抜きんでて優れた耐久性とエネルギー伝達力を持ったゾイドコアを持ち、長大な体をそのまま荷電粒子砲の粒子加速器と砲身に利用できるセイスモサウルス型野生体を採用し、本機の開発に繋がった。


兵装

  • 超集束荷電粒子砲:通称「ゼネバス砲」。セイスモサウルスの主兵装であり、全長53.5mの長大な機体全体を砲身とするエネルギーの一点集中によって、従来の大型荷電粒子砲を著しく上回る威力と射程を実現することに成功した新兵器。平地で20km、高地からの撃ち下ろしで30kmに達する射程距離をもち、アウトレンジから一方的に砲撃して敵を撃破することができる。また、1点に全集中させたその威力も桁外れで、至近距離ならデスザウラーの大口径荷電粒子砲に3発耐えるゴジュラスギガのハイパーEシールドすら1撃で貫き、20km彼方からでもデスザウラーの荷電粒子砲と見紛われるほどの高威力を保つ。
    • 過去のバトルストーリーではレーダーの範囲外からも狙撃可能な超絶的な射程を持つ代わりに、セイスモサウルス自身も標的を補足できないため目標付近に潜伏させた電子戦ゾイドから送られてくる「標的の位置情報」によって補助する必要があるという性能であり、ディメトロプテラによって情報連携をジャミングされると長距離射撃を封じられてしまうという描写が描かれた。公式ファンブック5巻では上記のような現実的な射程距離に改められ、代わりに補助を必要としなくなったのかジャミングで無効化される描写も削除された。
  • 2連装レーザー機銃:首から尻尾にかけて計31門設置された機銃。ここから荷電粒子砲を通すことも可能で、シャワーの如き弾幕によって小型機を撃破することができる。
  • 地対空8連装ビーム砲:通称「セイスモ8連砲」。
  • 2連銃座式ビーム砲:背部に2基装備、砲手が搭乗する銃座となっている。
  • 加重力衝撃テイル、キラーバイトファング:格闘戦用武器。ゴジュラスギガやデスザウラーには遠く及ばないが、ライガーゼロ程度なら尾で軽く打ち倒すことができる。
  • 荷電粒子吸入ファン:高出力の荷電粒子砲を持つ機体の共通弱点として普遍的だが、本機の場合は搭載場所を腹部にしており、多数のレーザー砲によってカバーされているために敵から狙われ難いものとなっている。
  • BLOXマウント:9か所設置しており、各形態への合体・強化が容易に行える。
  • 装甲:装甲強度はゴジュラスギガに比肩し、ライガーゼロパンツァーの砲撃程度は軽く弾く。ただし、雷竜型の弱点として剥き出しの関節部が非常に多い上に構造的に脆く、明確な弱点となっている。

戦闘能力

圧倒的な火力で共和国に恐れられたデスザウラーの長距離砲タイプというだけあり、全ゾイド中最強といって過言ではない超絶的な火力を誇る。特に視認できない長距離から一方的に超火力を打ち込んでくるゼネバス砲は脅威の一言であり、共和国軍は対抗策として凱龍輝を開発した上で、進軍の際には常にセイスモからの長距離砲撃を考慮しながらルートを選び、少しでもセイスモが置かれそうな場所には徹底的な爆撃をするなど、戦争終結まで最大級の警戒を取られ続けた。

また、遠距離砲撃の強さが特徴ではあるものの近接火力も恐ろしいほど高く、至近距離からのゼネバス砲はもちろん、31門ものレーザー機銃の一斉攻撃によって極めて高い制圧力を誇っている。


一方で格闘戦は苦手としており、ゴジュラスギガには遥か及ばず、装甲面での弱点の多さもあって初期タイプのライガーゼロでもパイロットの腕次第では撃破が可能。ネオゼネバス帝国でもこの問題点は認知されており、シザーストームレーザーストームスティルアーマーら護衛用キメラブロックス3機を付随させ、万一の近接戦闘時はブロックスマウントを通してこれらのキメラブロックスをチェンジマイズし装備させることで対策しているほか、近接戦闘における強力な護衛ゾイドとしてエナジーライガーを同伴させている。


総じて、砲撃戦では無類の強さをもつ代わりに格闘戦では脆さが目立つ、良くも悪くも「デスザウラー長距離砲タイプ」というコンセプトそのものを体現した性能をしている。ただし、セイスモに決して敵を接近させないような戦法を繰り出したり、多数のセイスモを並べてのゼネバス砲斉射で圧倒的火力で圧し潰すなど、実際の運用で格闘戦の脆さが仇になったことは少なく、最後の最後までネオゼネバス帝国軍最大の脅威であり続けた。


公式ファンブックEXやコロコロコミックでの圧倒的強さ

公式ファンブック新5巻が新たに書き起こされるにあたって、セイスモサウルスは公式ファンブックEXやコロコロコミックといった過去の描写から大きく強さが下方修正されたゾイドである。それまでは、昭和ゾイドファンからもインフレと批判されるほど圧倒的な強さでバトルストーリーを席巻していた。

  • 「ゴジュラスギガを接近前に荷電粒子砲で処理する」のがコンセプトにもかかわらず、格闘戦でゴジュラスギガに迫り、ブロックスゾイドと合体形態になれば上回る。(コロコロコミックのジオラマ作品ではセイスモサウルスがゴジュラスギガを尾で締め上げる描写があった。※1尚公式ファンブック5巻では削除された)
  • 共和国最強のエースパイロットたちの乗るライガーゼロフェニックス部隊を10機以上同時に相手取って格闘戦で一方的に蹂躙でき、ライガーゼロの攻撃が一切通用しない防御力を持つ。※2
  • レーダーの索敵範囲外から100発100中の精密射撃をしてくるためそもそも接近できず攻略はほぼ不可能。(後に遠距離砲撃には味方の補助がいるという弱点が明らかになるが、兵器は連係運用が基本なのであってないような弱点である。)

危険を伴う接近戦から安全な遠距離戦に推移するのは現実の戦争に通じるリアルな戦法ではあるが、セイスモサウルスの場合は遠距離戦を極めた機体でありながら格闘戦でも異常なほど強いというあまりの隙の無さが批判の的になった。トミー側もその反省があったのか、公式ファンブック5巻では上のようにあくまで射撃能力に特化したゾイドとして描かれている。


※1コロコロコミックのジオラマでの戦闘は、接近してきたギガを締め上げたが、ギガのパワーにすぐ振りほどかれ、ブロックスゾイドと合体して迎撃してギガを撃破しているシーンにつながる。当時から一応ギガより格闘能力は劣ることが仄めかされているシーンともいえる。尚、地の文では「この恐るべきゾイドは、格闘戦でもギガに匹敵する力を持っていたのだ!」とも書かれているものの、ギガが振り払い「やはりパワー比べではギガが上回る。だがセイスモにはもう一つの隠された能力があったのだ!」と続く。故に、格闘戦で上回る根拠がブロックスとの合体による強化であることがわかる。しかしジオラマの画的な分かりやすさと、劇的な宣伝文句、更にパワー比べではギガが上回るという重要な部分が小さい文字で解説されていた事が重なり、格闘戦でも上回るというイメージがつきやすかった。


※2ただし、このフェニックス部隊は味方を逃がすために自由に動けなかったらしく、機動力を生かせない事が敗因と言及されていた。自由に動ける戦場であればまた違った結果になっていたかもしれない。


ちなみにコロコロコミックのバトルストーリーから公式ファンブックで大きく強さの描写を落とされた例はセイスモに限らず他にもあり、例えばデスザウラーはコロコロコミックではただ1機で閃光師団を蹴散らしてそのまま数千機の共和国主力部隊を圧倒し、荷電粒子砲の一射でマッドサンダーのシールドを溶かした後も何発も乱射できる余力があるという恐るべき強さを持っていた。しかし公式ファンブックの4巻では市街地に30機が集中投入されても戦局を左右できず、僅かに弱体化したマッドサンダー相手にオーバーヒート寸前まで荷電粒子砲を吐き続けてやっとシールドを溶かすという描写になった。他にもコロコロコミックなどから公式ファンブックに収録するにあたって性能が変わったゾイドは多く、セイスモだけが極端に性能を落とされたわけではないことには注意したい。


尚、20年前のバトルストーリーではゴジュラスギガと凱龍輝の連携によって接近戦に持ち込まれて全滅するが、公式ファンブック5巻のバトルストーリーでは共和国軍を接近させない布陣により全滅は免れ、むしろ大局的には勝利して見せている。

  • また開発時期も少しだが掘り下げられ、デスザウラーがゴジュラスギガとアロザウラーの連携に敗れてクック要塞が陥落した時点でエナジーライガージェットファルコンと共にシルエットデータが作成されており、既に雷竜型野生体を素体とした設計にシフトしていたことが明らかになった。これまではクック要塞でのデスザウラー敗北がティラノ型から雷竜型への変更の契機だったと考えられていたが、それよりもかなり早い時期からネオゼネバス帝国はゴジュラスギガを脅威とみなし、対抗する長距離砲撃ゾイドの開発に着手していたことになる。このクック要塞戦がゴジュラスギガが量産されて初の大規模攻勢であることから、ネオゼネバス最強と呼ばれるジーニアス・デルダロス乗機のステルススティンガーがゴジュラスギガ試作機に敗北した一件がネオゼネバス帝国がゴジュラスギガ対策に着手したきっかけだったのかもしれない。

ウルトラザウルスとの比較

同じ雷竜型の超巨大ゾイドとして、ウルトラザウルスとはよく比較される。

共和国軍に所属するウルトラザウルスは実弾兵器が主兵装であり、帝国軍所属のセイスモサウルスはレーザー兵器が主兵装である。また、ウルトラザウルスはフレームが剥き出しの無骨な外見をしているが、セイスモサウルスは超重装甲で身を固めた洗練された外見をしている。

単純な強さはセイスモサウルスが勝るが、ウルトラザウルスは新バトルストーリーでは特別仕様の一機のみ生存し、特別仕様のウルトラザウルスはセイスモサウルスより明らかに凶悪な火力を誇る。


共に戦略兵器としての側面も持ち、一機だけでも戦局を左右するレベルの凶悪なゾイドであるが、セイスモサウルスは何機も存在し、ウルトラザウルスはただ一機のみ生存した。

また、技術力の面で勝る帝国は作中最強クラスの火力を安定して行使可能なセイスモを作り上げたが、共和国のウルトラザウルスは全ての能力を犠牲にして火力に心血を注ぎ攻撃回数にも限界がある不安定さを露呈しているため、砲撃ゾイドとしての面で見ればセイスモに大きく軍配が上がるだろう。


ただし、ウルトラは「移動司令部」と呼ばれるほどの高度な索敵能力と指揮能力をもつ旗艦ゾイドとしての機能こそが本領であり、大口径砲による高い火力は二次的な付加価値でしかない。指揮能力に関してはウルトラが明確にセイスモに勝っており、軍全体に及ぼす影響力においてはウルトラに一日の長がある。ゾイドの強さとは戦闘能力だけではないということが良く分かる、対称的な2体であるといえるだろう。


ストーリー

バトルストーリー

ZAC2106年に初登場。ゴジュラスギガの活躍で共和国軍に奪われたクック要塞奪還戦が初陣。


クック要塞から20km離れた地点に10機が展開し、デスザウラーと誤認されるほどの粒子砲を次々と打ち込んでクック要塞を攻撃した。しかし居場所を突き止められ、ライガーゼロ部隊とゴジュラスギガ率いるアロザウラー隊に接近され交戦。激戦の果てに4機が撃破されながら共和国ゾイドを返り討ちにするが、油断したところを倒したと思ったギガの32門ゾイド核砲によって残る6機も全滅してしまった。

セイスモは全滅したが、粒子砲斉射で大混乱に陥ったクック要塞に鉄竜騎兵団を戦闘とした帝国の大軍がなだれ込み、要塞はあえなく陥落。共和国軍は全滅こそ免れたが、東方大陸へと逃げのびることになった。


中央大陸を追われた共和国軍が凱龍輝ディメトロプテラを開発し、再び中央大陸に帰還した後は、主に山岳地帯に布陣することで高地からのゼネバス砲という睨みを効かせつつ、南部戦線では粒子砲の斉射によって共和国の前線の一部を消滅させた。

また、クロケットではいくつかのセイスモが解体されているのが目撃され、その目的は後に恐ろしい形で判明する。


ゾイドフューザーズ

本作のラスボスとして登場。


世界征服を企む悪の組織リヒター・スケールを統べるボスのアルファ・リヒターが、その切り札として生み出した最終兵器。

元々アルファは惑星全土を支配するにあたって、全ゾイドを支配できるリーダーたる「究極のゾイド」を作り出していた。

協力者のピアーズ博士と共に、ライガーゼロ及びバーサークフューラーをモデルに様々なバトルデータを収集し続け、候補として生まれたのが、分離機構を持つ「凱龍輝」、エナジーシステム搭載の「エナジーライガー」だった。


しかし、エナジーライガーは時折制御不能となる欠陥が発見されて候補から除外。

凱龍輝はアルファの息子・リュックが独断で持ち出して以降新たなバトルデータを生み出し始め、RDもまた新たなユニゾン体・ライガーゼロファルコンを発現させた。

元々究極のゾイド候補だったエナジーライガーと凱龍輝、それらに匹敵するゼロファルコンのバトルデータを収集し始め、「セイスモサウルス」の開発が始まった。


ベニエス高原での凱龍輝デストロイとアイアンコングのバトルを最後に全てのバトルデータの収集が終了し、リヒタースケールのセイスモサウルスが完成し、アルファは究極のゾイドをセイスモに選んだ。


様々な工作によって、物語後半よりブルーシティの新市長として強権を振りかざすようになったアルファは、式典会場に現れたガミーのゴジュラスギガの前で初めてセイスモを使役し、2連装レーザーの一撃で、ブルーシティの守護神と謳われるゴジュラスギガを戦闘不能に陥れ、その力を誇示し新たな守護神を名乗る。


その後、アルファによるZiファイター取り締まり施策に反抗するRDブレードなどのZiファイター達「レジスタンス」を根絶やしにすべく、リヒター自らが乗り込み、ユニゾン専用の超巨大シザーストーム・レーザーストームとのユニゾンで「アルティメットセイスモ」となって、レジスタンスの潜むエメラルドハーバーへ出撃。

その巨大な体躯とゼネバス砲を始めとした圧倒的な火力、およびマービスの乗るスティルアーマーとのユニゾン体「ベルセルクセイスモ」といった形態を使い分けてRD達を容赦なく攻め立てた。


やがてRDが一人になるまで追い詰めるも、勝ち誇るリヒターの身勝手な理屈に憤ったRDの精神に呼応して限界以上の性能を発揮したライガーゼロファルコンの突撃を受けて爆発四散、リヒターの野望とともに滅び去った。


また、ゼネバス帝国の名を持つ「ゼネバス砲」をアルファが呼称していたことについて、アニメ放送当時は本作の舞台や設定に関する公式側からの説明が限定的だったこともあって、一部のゾイドファンから疑問視されていた。

  • まず、本作『フューザーズ』は「バトルストーリーに準拠した東方大陸でのストーリーであり、前作までの世界観とは関係がない」という公式設定がある。紀年はバトルストーリーと同じ「ZAC」であったり、Ziユニゾンと大戦中に使われたB-CASに関係がある、RDのライガーゼロがバトルストーリーの大戦を生き延びた希少個体などで、アニメ本編では語られていないものの、公式的書籍ではそれが語られている。即ち、アニメ前作までの世界観とは全く違う世界であり、古代ゾイド人やゾイドイヴ、ゾイドバトル連盟、アルティメットXなどが存在しない、バトルストーリーの世界である。
  • さらに、ゲーム版「ゾイドサーガフューザーズ」では、セイスモサウルスを製作するにあたって「Zi-Arms」社の社長クラウンの秘書・ラミアからセイスモサウルスのデータを受け取っていたという公式的な描写がある。そのため、彼らと繋がりのあるアルファは当然ながらゼネバス帝国に関しても知っていたのだろう。
  • アニメ放送当時のファンによる考察では、セイスモサウルスを発見・開発する際のデータを解析していた際に、ネオゼネバス帝国についての歴史が解析班によって判明し、アルファが気に入ったというものもあった。
  • ゾイドジェネシス』では、バイオティラノのバイオ粒子砲が武帝ジーンⅠ世にちなんで「ジーン砲」と名付けられようとしたが、ジーンが拒否したために「神の雷」と命名されている。


バリエーション

本項ではチェンジマイズ及びユニゾンを「合体」と記載する。登場時期の都合で表記が一定していないためである。


セイスモサウルスRSS

セイスモサウルスRSS

ゾイドフューザーズ』に登場した超大型個体。

ゲーム作品などではこのカラーリング版を「 セイスモサウルスRSS」と個別に表記している事があり、「RSS」は「リヒター・スケール・スペシャル」の略称。

全体的なカラーリングがより悪役らしい黒や紫の系統に変更され、加えてアニメ版のデスザウラーやデススティンガーと同様、アニメ版ゾイドにおけるボスのお約束からか本機もまたバトルストーリー版の10倍以上のスケールに描写されたまさに超弩級巨大要塞というべきゾイドになっている。

第23話ではアルファ・リヒター本人が搭乗しなくても起動しており、最終話では彼以外のRSS社員が搭乗していたことから少なくともリヒター一人の専用機ではないらしい。

ゴジュラスギガすら見下ろせるほどの巨体を誇り、小銃の一撃が擦るだけでゴジュラスギガを落とせるという理不尽なまでの火力を持つ。


シザーストームレーザーストームスティルアーマーもセイスモサウルスに合わせて巨大化しており、ソードレールキャノンが超巨大なビーム砲に変化していた。

  • 『ゾイドバーサス』においても、ソードレールキャノンなどの各種武装の描写はアニメ版のものが活かされていた。

ちなみに、FZ版以前に発売されたEZ版の箱裏にも、近似したカラーのセイスモサウルスがバリエーションとして掲載されている。


ブルーセイスモサウルス

イベント・改造コンテスト限定品として登場した、青いカラーのセイスモサウルス。

PS2ソフト『ゾイドタクティクス』にも登場するが、カラーリング以外で特に大きな変化はない。


アルティメットセイスモ

シザーストームおよびレーザーストームと合体した重武装形態。媒体によっては重装備タイプと呼ばれることもある。

機動力は低下するが、格闘、射撃すべての攻撃力が上昇する基本形態の一つであり、『ゾイドフューザーズ』ではセイスモサウルスRSSのユニゾンの形態としてベルセルクセイスモと共に登場。


アルティメットセイスモ砲撃戦仕様

一部雑誌などで紹介されていた合体バリエーションの一つ。

シザーストーム・レーザーストーム・スティルアーマーの射撃武装の内、クレセントレーザー以外を全て有する重砲撃形態で、あらゆる距離での砲撃に対応する。


アルティメットセイスモ格闘戦仕様

一部雑誌などで紹介されていた合体バリエーションの一つ。

下記のベルセルクセイスモと同じく格闘戦を重視した形態。


ベルセルクセイスモ

スティルアーマーと合体した格闘戦形態。

ゴジュラスギガとの白兵戦という最悪のケースを鑑みて考案された。

『ゾイドフューザーズ』ではシザーストームとレーザーストームが倒された後にユニゾンをしており、ラスボスの最終形態の扱いであった。


セイスモドラゴン

FZ版のキットで紹介されているキメラドラゴンとの合体形態。


世界征服モデル

電撃ホビーマガジンに掲載されたイラストが初出。


「ゼネバス砲」よりも更に大型の荷電粒子砲、通称「世界征服砲」を装備したタイプで、ある意味ではウルトラザウルスの「ザ・デストロイヤー」を意識したバリエーションとも言える。


この装備の搭載によって背中に荷電粒子強制吸入ファンを二個追加されており、尻尾・背中・頭部にかけてまっすぐに伸びた長大な荷電粒子砲が据え付けられている改良プラン。なお、ゼネバス砲はこの「世界征服砲」用のレーザーサイトに変更されている。


あまりに突拍子もないプランだった事もあり、開発はされていない。



???

存在そのものがゾイド公式ファンブック5巻のネタバレであるため、詳細は個別ページへ。


キット

定価2980円。

価格の割にギミックは秀逸で、長い尾を大きく振りながらゆったりと歩行する他、歩行の度蹄が踏みしめられる様が再現されている。また脇腹に当時主流ゾイドだったブロックスとのジョイントが用意され、非常にプレイバリューが高い。コスパの良さからそれなりに売れたらしく当時の玩具店では比較的早く店頭から消え、某ニュースでも取材された子供部屋に飾られていた。

ただ、どうにか安く売るために素材の質を下げたのか、赤い部分のパーツは非常に破損しやすい。発売時期も悪く、古参ファンから期待されていたゴジュラスギガ発売から一年足らずで売り出されてしまい、ギガの無敵時代を短期間で終わらせたためタカラトミーの商業主義と批判されたりもした。一応フォローするなら、ライバルのゴジュラスギガは高額キットかつ燻し銀的な演出のせいで商業的に苦戦したため、売るために必死になるのは当たり前であるし、その為に設定的に強く安く楽しいキットを作った結果、大きなお友達から批判された点は気の毒ともいえる。



分かれる評価

戦闘能力の項目でも触れられているが、昭和ゾイドファンや彼らに影響を受けた一部の平成ファンから批判的に語られる事が多いゾイドである。その理由は様々で、重狙撃ゾイドにもかかわらず当時は格闘戦でも最強クラスだった隙のなさや、小さく細長い身体が強さの説得力に欠けるというもの、逆に同軍のダークスパイナーと比べて味方がいないと真価を発揮できない点が弱すぎるというものや、単純に玩具の壊れやすさも語られがちである。

一方で、リアルミリタリー的な設計思想や、玩具のプレイバリュー及びコスパの良さ、ライガー、ティラノ型以外のモティーフの採用など、肯定的な意見も少なからずある。



余談

  • セイスモサウルスは、帝国の合理的な設計を象徴する高性能ゾイドであり、逆にライバルのゴジュラスギガは生き物としての生命力や闘争心を象徴する共和国らしい設計と言える。
  • ゴジュラスギガ同様に「デスザウラーキラー」であったマッドサンダーとの力関係もよく議論される。
    • 荷電粒子砲に関してセイスモサウルスはデスザウラーを上回っており、オーバーヒート覚悟の連続照射とはいえデスザウラーにシールドを突破されたマッドサンダーではセイスモサウルスの超集束荷電粒子砲に耐えられないとする見方がある。マッドの戦力評価「装甲S+EシールドS」は反荷電粒子シールドの対ビーム防御力がSで物理耐性がS+という推測もあり、デスザウラ―がシールドを突破した事実を後押ししている。更に、後年のファンブック5ではマッドサンダーが生存しており、もし耐えられるならばわざわざ集光パネルを装備した凱龍輝を開発する必要がない。仮に耐えられたとしてもゴジュラスギガと同様に格闘戦に特化しているマッドサンダーが、長距離戦特化のセイスモサウルスに対して相性が極めて悪い点も上げられる。加えてファンブック5では荷電粒子砲に耐えられるゾイドとしてゴジュラスギガと凱龍輝が最前線に送られており、マッドサンダーは名前が挙げられなかった点もこちらの考察を補強している。
    • 一方で、FB4の戦力評価表においてマッドサンダーは「装甲S+・シールドS」という全ゾイド最高の防御評価をされている。これは「装甲S-・シールドS-」であるゴジュラスギガを明確に上回るだけでなく、超集束荷電粒子砲を防ぐことができる凱龍輝(集光パネルによる対ビーム防御力)の「装甲S」評価をシールドを含めずに上回っているという破格の評価である。戦力評価「装甲S+・シールドS」は、装甲にEシールドを纏って防御力を底上げするタイプだからという考察も存在し、このことから、セイスモサウルスといえどマッドサンダーをシールドごと真っ向からから下すのは難しいか、極めて大きな危険が伴うという考察も見られる。また最悪耐えきれなかったとしても、マッドサンダーは地中に潜れるため、限界を迎える前に急速に地下へ潜り真下から急襲すれば丁度セイスモサウルスの弱点である腹を攻撃できる点も見逃せない。
  • 企画されていたバイオゾイドの一種のバイオディプロドクスは、セイスモサウルスを意識したデザインとコンセプトアートの構図となっていた。
  • 全6作あるゾイドアニメシリーズにおけるストーリーのラスボスゾイドはだいたいティラノサウルスギガノトサウルスといった大型肉食恐竜がモチーフだったのに対し、現時点ではこのセイスモのみが唯一草食恐竜(竜脚類)をモチーフとしているラスボスとなっている。というか創作物で恐竜のキャラクターがラスボス扱いされるケースはあれど大方が肉食恐竜あるいはゴジラ立ちの怪獣で竜脚類型のラスボス自体が希少である。
    • また、歴代のアニメにおけるラスボスたちは古代文明を滅ぼした怪物オーパーツ地上では遙か昔に失われた技術が発展した超技術神話の怪物原始時代に恐竜を滅ぼした怪物と、「過去の遺物」という背景を共通して持っている(グレーゾーンな事例もあるが)のに対し、セイスモサウルスは「現代の力で生まれた唯一のラスボス」でもある。
    • とはいえ、リヒタースケールがセイスモサウルスにバトルデータをフィードバックする過程で、古代の眠りから蘇ったジェットファルコンとZiユニゾンしたゼロのデータも取り入れられている。そういった意味では、「古代」と「現代」のゾイドのバトルデータから生まれたかなり特殊な存在ともいえる。
    • その戦闘態勢もアルティメットでは「敵に側面を向けて構える」というものだが、これは戦闘機能を擁した軍艦の姿勢を意識したものと考えられる。この姿勢によって、全身にある機銃・砲門を最大活用でき、場合によっては一点集中での超火力を可能にするなど、非常に合理的な戦い方を見せた。
  • モチーフの方のセイスモサウルスは現在ではディプロドクスであるのが分かり、存在が抹消された。

関連タグ

ゾイド


デスザウラー・・・モチーフこそ違えど、元来の計画から言えば後継機といえる。アニメ仕様であればカラーリングはデスザウラーを強く意識しているものといえよう。


バイオティラノマザーバイオ ・・・ラスボス仲間。同じくカラーリングは違えどカラーリング(前者はRSS、後者は通常個体)や粒子砲を搭載している点が共通している。


ウルトラザウルス・・・竜脚類仲間。こちらは空母に近い性質を持つが、共通点と対照的な点も少なくなく、まるでゴジュラスデスザウラーの関係を思わせる部分もある。また、近年、モデルの「種」の消失の可能性があるという点でも似ている。


ダークスパイナー・・・セイスモサウルスが登場する前に最強の座に君臨していた帝国ゾイド。セイスモと同じく合理的戦法とハマった時の圧倒的強さから一部ファンから批判された点が共通する。


ブラキオスザットン・・・同じく帝国軍の竜脚類仲間。


ダインスレイヴ・・・同じく過度な長射程かつ超高性能によりファンからの不評を買った兵器。しかもこちらは僚機によるサポートが必要なセイスモサウルスとは違い、適当に撃っても敵に当たるという驚異の精度を誇る。

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