概要
ゆかいな5人の音楽家が、子供達に音楽の楽しさを伝える番組。ハッチポッチステーションに始まる教育テレビのパペットバラエティ第2弾。
番組の正式名称は単に「クインテット」で、オープニングテーマのタイトルが「ゆうがたクインテット」である。
「ゆうがた」の通り、元々は夕方にだけ放送されていたが、2007年度からは本放送が朝になり、オープニングの歌詞「ゆうがたクインテット」は英語の「You Gotta Quintet」(「君には5人の仲間がいるよ」)風の発音に変わる。
2011年3月を以て平日の本放送は終了し、翌4月からフックブックローがスタート。
以降は土曜日に再放送されていたが、これも13年3月を以て終了となり、10年の歴史に幕を下ろした。
そしてフックブックロー(11~16)→コレナンデ商会(16~22)と続いたが、それ以降後継番組は製作されず、「ハッチポッチ」から四半世紀続いたパペットバラエティの枠は消失してしまっている(ただし「Eテレタイムマシン」で不定期に再放送される事はある)。
タイトルの「クインテット」やキャラの名前は音楽用語にちなんでおり、クインテットは五重奏のこと。
童謡やオリジナル曲の他はクラシック音楽やオーケストラといった古典音楽に特化した内容であり、現代のポップスはほとんど扱わない(あっても「りんごの木の下で」や「幸せなら手を叩こう」「ヘイヘイブギー」など昭和期の歌謡曲が多い)。
オリジナルソングが中心で、童謡以外の既存の曲はあまり扱わないという点は後番組でも同様だった。
基本的には練習風景を描いた人形劇→日替わりコーナー→クラシックなどを演奏するコンサート本番で構成される。
2003年度は各コーナーがバラバラに放送されていたが、1年で10分番組に一本化。
主な登場人物
名前はそのまま「宮川彬良(みやがわあきら)」から。
他のクインテットメンバーからは空気のような扱いを受けている(コンサートマスターは指揮者と楽団員とを取り持つ重役なのだが……)。
オープニングやドラマパートの場面によってはパペット人形キャラクターになることもある。
ちなみに宮川は素で音楽家なので、番組オリジナルソングの作曲の他、「コンサート」で披露される曲目も編曲して2分半くらいに調整している(原曲は1分そこらの「アラベスク」などが特に顕著)。また他のメンバーは曲目によって担当楽器が変わるが、彼のピアノはどの曲でも必ず参加している。
チェロ奏者。67歳。
白髪で立派なあごひげを蓄えたものしりおじいちゃんで、穏やかな性格の年長者。老人キャラにありがちな「わし」とか「じゃ」ではなく丁寧な口調をしており、一人称は「わたし」。
ソロ曲「今だから話そう」では「むかしわたしが〇〇だった頃…」と野球選手や大工さん、船乗りなどの思い出を語る。
そこからいかにチェロと出会い、音楽家に転身したのかは不明だが、職歴(?)的には相当な高性能じいちゃんである。
スコアは楽譜のこと。
マイペースでハイテンションなトランペット奏者。22歳。一人称は「ボク」。
動物と話せる特技があるが、生憎「ハッチポッチ」のトランク、「フックブックロー」のリリックのようなレギュラーの動物キャラがいないためほとんど死に設定であった。
ベアスキン(イギリスの近衛兵が被ってる帽子)みたいな髪型が特徴で、左茶髪、右金髪のツートンカラー。
後番組のフックブックローに登場する「五四九(ゴシック)ダツジ」は青肌で金髪というどことなくシャープを彷彿とさせるデザイン。
バイオリン奏者。28歳。
クインテットの紅一点。わがままで自己中心的なためヒステリーを起こしがち。
ちなみにアリアは独唱のこと。そうした点も意識したネーミングだろうか?
一人称は「わたし」。
クラリネット奏者。42歳。
一人称は「ワタシ」でおネエ言葉で喋るが、おやじギャグを連発する。面倒見の良いナイスガイ。
名前の由来はそのまま「♭(フラット)」。「半音下げる」という意味で、シャープ(♯。半音上げる)とは逆。
生後11ヵ月の赤ん坊で、帽子がトレードマーク。たまにコンサートに出て演奏したり、照明などを操作したりしている天才児。アキラ同様無口キャラ…というかこっちはそれも仕方ないか?
関連項目
超絶技巧:パペットでありながら、演奏の際の指使いなどはしっかり実際のものを再現している。
クインテット:由来
ムジカ・ピッコリーノ:「クインテット」終了直後に子供向けの音楽番組として開始したドラマ。
扱う曲は洋楽が多い(たまーに「神田川」など邦楽もあった)。後期にはキャストを入れ替えつつ、2023年3月まで10年続いた。
ハッチポッチステーション:前番組。放映期間1996~2005
舞台とテーマは変わりつつも、キャラクター構成が人間・紅一点・老人・若者という組み合わせは「コレナンデ商会」まで続いた。