曖昧さ回避
- 『Dungeons&Dragons』シリーズのオリジナルモンスター。初出だが、こちらは主に「オウルベア」表記となっている。
- 『魔導師ラルバ』、『魔導物語』シリーズ、『ぷよぷよ』シリーズに登場するキャラ。→本項で説明。
- 『ドラゴンクエストⅤ』に登場するモンスター。正確には「アウルベアー」。上位種の「モーザ」の項を参照。
- その他、フクロウ(owl)とクマ(bear)の合成獣(キメラ)としていくつかの作品に登場している例がある。
以下では魔導物語・ぷよぷよシリーズの「アウルベア」を中心に解説する。
概要
フクロウ(owl)とクマ(bear)の合成獣。名前もそのままである。
元々は『Dungeons&Dragons』のオリジナルモンスターなのに問題が起きなかったらしい(単に気づかなかっただけかもしれないが)。
他者の心を読む能力を持ち、大抵の攻撃をかわすことができるが、短気だからか読まずに襲い掛ることが多い。顔と声が怖いため周囲から敬遠されている。
鮭を捕ろうとしたり蜂蜜が好物だったりと、フクロウよりクマの性格が強く出ている模様。
各作品での特徴
魔導師ラルバ
元々はMSX2用のアドベンチャーゲーム『魔導師ラルバ』の最終話(DiscStation連載版では3話、製品版の総集編では4話)に登場した魔物で、同作のボスである闇の魔導師ラルバの最後の刺客。心を読む能力も同作品からの出典。
『魔導師ラルバ』は『魔導物語』のスタッフがそれより以前に製作したゲームで、後の魔導シリーズにもいくつかの要素が引き継がれている。アウルベアの「魔導師ラルバの手先」という設定も、名称のみ『ぷよぷよ』シリーズでもそのまま使われている。
『魔導師ラルバ』ではハチミツの匂いにつられて現れ、主人公のサイバーキャット達をその読心能力で苦しめるが、「ぼーっとする」作戦により空っぽの心が読めず戸惑い発狂し、ラルバから役立たず扱いされて燃やされてしまう。
「このやくたたずめ!」「ラルバさま!おゆるしを!」「ならぬ!」「うぎゃあああ!」
この時の「お許しを!」というフレーズは後の『魔導物語』シリーズでも受け継がれた。なお、初登場の時点で豪快にレンガを破壊したり「おんどれえええ!」とかなりうるさい乱暴者なキャラが既に確立していたが、この頃は一人称は「わし」で語尾も「-じゃ」とやや爺さん臭い口調だった。
なお、後年のProject EGG移植版ではセガとのキャラ版権の関係で名前が「アウルぐま」に変更されている。ただしエンディングだけは修正し忘れなのか「アウルベア」のまま。
魔導物語1-2-3
ここではライラの地下迷宮地下1・2・4階で出現するザコモンスター。
原典のディスクステーション版には登場せず、製品版での追加モンスターであった。
鋭いツメを振り回して攻撃してくる。「おれの つめでしねぇぇえっ!」
やはり読心能力を持っているものの、今回はアルルの頭の中を勝手に読んだあげく自滅してしまう。策士策に溺れる。
「あああ! まぬけな あたまのなかを よんでしまったぁぁあああ! ああ、おれも まぬけになってしまう!」
残念ながら『1-2-3』に登場するのはMSX2版限りで、PC-98版やゲームギア版では登場しなくなった。
魔導物語A・R・S
PC-98版『魔導物語A・R・S』のアルル編では、森の乱暴者として登場し、ストーリー内では3回戦うことになる。ここから一人称は基本的に「オレ」「オレ様」になった。
3回目の戦いはラスボスとして登場。
「2度の敗北が このオレに すさまじい技をさずけたのだ うけてみろォォおォ!!」
ここでも読心術を使いこなし、心を読まれてダメージを完全回避されてしまうためまともに戦えないのだが、とある魔法で思考能力を封じることが出来る。
「ぬぅおぉぉぉ! これでは 頭の中を読めぬぅぅぅ!」
魔導物語A ドキドキばけ~しょん
ゲームギア版『魔導物語A ドキドキばけ~しょん』では森の地下に登場するザコモンスターになっている。
こちらでは特に読心術を使わず、鉄のツメのみで襲いかかってくる。
す~ぱ~なぞぷよ
ルルーのルーの3面ボスとして登場。カレーを作りたいと言うルルーの心を読み、負けると「お許しを!」と言うのはこの作品でも同じ。
ぷよぷよ通
『ぷよぷよ通』では、2階・六歌仙フロアの延長戦(隠しボス)として登場する。
セガサターン版からは漫才デモが付き、ノーマルモードの延長戦ではアルルを「ここへ来てしまうとは運のないヤツめ」と蔑み、鋭いツメを構えて襲いかかってくる。
一方、全キャラ総登場の通モードでは勝ち進めば必ず戦えるようになり、こちらの漫才デモではいきなり突進してきて塔の柱を豪快にぶち倒した後、アルルに対して心が読めることを語る。
「そうかそうか おまえはぷよぷよ地獄で勝負したいのか」
「そんなこと思ってない」というアルルを押し切る形で強引に勝負になだれ込む。
ぷよぷよの際に相手の心を読む能力は使っているのかは不明だが、連鎖はあまり得意ではない模様。
す~ぱ~ぷよぷよ通
また、スーパーファミコン版『す~ぱ~ぷよぷよ通』の「やさしいぷよぷよ」では新規漫才デモ付きで一番手に登場。
「おまえを倒せばあるお方からたんまりとお金をいただけるんだ」
…と、金目当てでアルルを襲撃。どうやら史上最凶のサケ「サターン・サーモン」を倒すために船を作る資金が要るらしい。しかしアルルには通じず、「おまえにはクマのロマンが分からんのかっ!」とキレてしまった。
また、「やさしいぷよぷよ」がコース別に分割されたスーパーファミコン版『リミックス』やゲームボーイ版『ぽけっとぷよぷよ通』などでは「はじめて」のステージ3(ボス)として登場する(携帯機移植版ではデモ無し)。
残念ながらPlay Station版『ぷよぷよ通 決定盤』などではインキュバスにその立場を奪われてしまった。
はなまる大幼稚園児
『はなまる大幼稚園児』では終盤、仙人の山の妖精を闇の花畑で捕まえていたボスとして唐突に登場。終盤のボスではあるが、『魔導物語A』と同様に特にこれと言った特殊攻撃はない。
す~ぱ~なぞぷよ通
『す~ぱ~なぞぷよ通 ルルーの鉄腕繁盛記』では、落天湖を縄張りと言い張り、立ち寄ったルルーと一触即発のなぞぷよ勝負となる。勝負に負けると土産に鮭をルルーにあげようとする。
セガサターン版魔導物語
セガサターン版『魔導物語』ではボスの1人として登場し、心を読む能力をフル活用してこちらの攻撃を100%回避する。
ただしアルルのファイヤーだけはこの能力でも避けられず、しかも毛皮に燃え移って火達磨になることで冷静さを失い、心を読めなくなるため、そのスキを付けば他の攻撃も通用する。
ぷよぷよBOX
ぷよぷよBOX内「ぷよぷよクエスト」では、ハーピーの森の中ボスとして登場する。アルルをハチミツ泥棒と勘違いしてぷよ勝負を挑んでくる。「ごちゃまぜぷよぷよ」ではストーリーの存在しない、ただのぷよ勝負相手。
ぷよぷよ!!クエスト
『ぷよぷよ!!クエスト』では青属性。当初は「アウルベアー」と表記されていたが何かの間違いだったようで後に元に戻った。
負け台詞の「お許しを!」を拡大解釈したのか、「威勢がいいがチキン」という性格が新たに付け加えられている。