原義についてはこちら⇒Wiccan
表記ゆれ:ウイッカン
解説
MARVELコミックのキャラクター。2005年2月の『Young Avengers #1』で初登場。
ティーンエイジャーのヒーローチーム「ヤングアベンジャーズ」の初期メンバーで、同性愛者のヒーローとしても知られ、同僚のテディ・アルトマン / ハルクリングとは長年行動を共にするコンビでありカップル。
経歴
- オリジン
本名:ウィリアム・"ビリー"・カプラン(William "Billy" Kaplan)。父ジェフは医者、母レベッカは心理学者で三兄弟の長男。ユダヤ系。
セクシュアリティから学校でいじめられており、知り合ったワンダ・マキシモフ / スカーレット・ウィッチの励ましもあって相手に立ち向かうが、発現した電気を操る能力で殺しかけてしまう。ちょうどアベンジャーズはそのワンダが暴走して起こした事件『Avengers Disassembled』により解散中だったため、学校で出会ったテディと独自に修業し、また愛を深めていった。そしてヴィジョンに遺されたプログラムを起動したナサニエル・リチャーズによりテディと揃って勧誘され、ヤングアベンジャーズに加入した。
当初は稲妻つながりからソーにあやかって「アスガルディアン(Asgardian)」と名乗っていたが、チームとしての初任務で魔術的な力にも目覚め、途中加入のケイト・ビショップとキャシー・ラングの提案で「ウィッカン」に改名。
宇宙の二大列強であるクリーとスクラルのハーフだったテディがクリーに誘拐された際は、復活したヴィジョンや増援として加わったトーマス・"トミー"・シェパード / スピードと協力して助けるが、その後自身とトミーがワンダとヴィジョンの間に生まれた双子の生まれ変わりであることがヴィジョンから明かされた。
彼らの前世、ウィリアムとトーマス・マキシモフは1986年に初登場。
双子とは言ってもワンダの魔法、正確にはメフィストの力を借りて創った生命で、彼に魂を再吸収される形で死亡していた。
(彼の部下マスター・パンデモニウムの腕の先に双子の上半身が付いているシーンは有名)
ちなみに後述する実写版も含めて、転生前は「ウィリアム」、後は「ビリー」と呼び分けられる傾向がある。
- 『The Children's Crusade』(2010~12年)
その後『シビルウォー』『シークレット・インベージョン』などを経て、テディらヤングアベンジャーズの同僚、そして伯父にあたるピエトロ・マキシモフ / クイックシルバー、祖父のマグニートーとともに母ワンダを探して冒険。ドクター・ドゥームに襲われていた彼女と再会を果たした(ついでに『Avengers Disassembled』で死亡したスコット・ラングを復活させた)が、ドゥームとの戦いで犠牲になったキャシーの扱いを巡ってチームは解散。テディとともにヒーローを引退した。
- 第2期ヤングアベンジャーズ、その後(2013年~)
だが死亡したテディの母を蘇らせようとして異次元からエイリアンを呼び寄せてしまい、少年化したロキの呼びかけでチームを再結成、最終的に殲滅した。
そしてロベルト・ダ・コスタ / サンスポットが結成した第4期「ニューアベンジャーズ」にもテディと加入。スクイレル・ガールと3人で組んだり、ソングバードを助けたり、単独で短期間だがブレイド、スパイダーウーマン、スペクトラムらと「ストライク・フォース(Strikeforce)」として行動したりと活躍。
2020年の『Empyre』にて遂にテディと同性婚を果たし、スクラルの皇子となった彼に付き添って宇宙に活躍の場を移している。
MCU版
フェイズ4のドラマ『ワンダヴィジョン』で初登場。ワンダ・マキシモフがウェストビューに創り出した空間「ヘックス」で、ヴィジョンとの間にビリー&トミーの双子として生まれた。
なお能力のエフェクトは青系統で、"スカーレット"・ウィッチに相応しい赤系統の母と対になっている。
ワンダヴィジョン
演:バイレン・ ビエリッツ(5歳)、ジュリアン・ヒルヤード(10歳)/ 吹替:松本惣己
ハロウィンではコミック版準拠の仮装を披露し(トミーはクイックシルバー)、同時に母と同様の念動力や人を操る能力が目覚める。終盤にはアグネスことアガサ・ハークネスに連れ去られるが母に助けられ、トミーとの連携でS.W.O.R.D.を無力化した。
しかしヘックス内限定の存在であり、最期は両親に寝かしつけられた直後に消滅した。
ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
演:ジュリアン・ヒルヤード / 吹替:宮岸泰成
別世界の【アース838】にてワンダ、トミーと幸せに暮らしており(父は不明)、アガサから奪ったダークホールドを使ったワンダがこの様子を夢として垣間見たことで、今作の事件を起こした。
アガサ・オール・アロング
演:ジョー・ロック / 吹替:観世智顕
隠匿の魔法「シジル」により正体が隠されており、前宣伝や作中序盤でも徹底して"Teen"「少年」と呼ばれていたものの、ファン界隈や既知の間柄だったアガサには当初から怪しまれていた。
そして中盤、アガサの行動に怒りを覚えたことで能力が再び発現、母と似た王冠を付けた姿を見せたことで確定となった。
※ちなみに第5話のエンディング曲はビリー・アイリッシュの『you should see me in a crown』(王冠を被った私を見ろ)。歌詞には「このつまらない街を支配する」というフレーズもある。
やはりユダヤ教徒の"両親"の元に転生した存在だが、"母"の胎内に移ったコミックとは違って「ウィリアム・カプラン」という人間は別個に生まれており、『ワンダヴィジョン』当時は13歳。兄弟姉妹はいない。ウェストビューの隣町イーストビューに住んでいた
ヘックスが消滅する当時、母の運転する車に同乗していたが、ヘックスに気を取られた母が交通事故を起こしウィリアムは死亡、空いた肉体にビリーの魂が入った。
以降3年間自身のアイデンティティに悩んでいたが、ボーイフレンドのエディに打ち明けたことをきっかけにウェストビューの事件を調べ始め、当時ピエトロ役をやらされていたラルフ・ボーナーとインターネットを通じて接触、彼の心を読んでアガサがワンダによって記憶や力を封印され今もウェストビューにいることを知った。
そして両親(ワンダとヴィジョン)は行方不明になったため、せめて自身と同じく転生したであろうトミーを見つけるために、アガサに「魔女の道」に連れていくよう依頼したのだった。
なお、アガサと出会う前に、やがて共に「道」に挑む仲間になる3人の魔女との縁もあった。
- リリア・カルデル:事故の直前、学校の卒業パーティーにて手相を視てもらっていた。「シジル」をかけたのは彼女であることも判明。
- アリス・グリバー:ウィリアムが死亡した事故現場、当時警察官だった彼女が駆けつけていた。
- ジェニファー・ケイル:エディと2人で、彼女の動画も観ていた。
関連タグ
ウィリアム・カプラン:本名でのタグ登録も同程度ある。
テディビリ:テディとのCPタグ。