ゴルシファー
ごるしふぁー
CV:上田瞳
※先に誤解のないように書いておくが、ゴルシファーはゴールドシップとは別人である。その理由はネタバレにもなるため、後述項目を参照のこと。
グランブルーファンタジーとウマ娘プリティーダービーのコラボレーションイベント「蒼空に響くファンファーレ」に登場するウ魔王である。
名前の由来は「ゴルシ+ルシファー」だろう。
ゴールドシップがとある存在から受け取ったという槍を振り回したために、空の世界に飛ばされたウマ娘たち。その槍は「エデソ」と名乗り、それによると、「空の試練」を乗り越えれば、「最強のウマ娘になる力」を得ることができ、元の世界に戻れるという。そのためには、三つの巻物を集め、それを解読する必要があるらしい。その後エデソはただの槍に戻るのだという。一行は主人公たちやウェルダーと知り合い、共に巻物を集めることになる。
巻物を集める過程で、エデソはウマ娘たちのそれぞれの走る理由を知ることになる。スペシャルウィークは「日本一になって母に誇ってもらいたい」、トウカイテイオーは「一番になりたいから」、メジロマックイーンは「メジロ家に生まれた者の使命を果たすため」———しかし、サイレンススズカとゴールドシップからは明確な理由を聞き出せたわけではなかった。
そして、手に入れた巻物にはそれぞれ、「ハリ」、「ゆるし」、「う」と書かれていた。
一行が解読に四苦八苦する中、突然エデソは激しい光を発し、「最強のウマ娘になる力」を使い、ゴールドシップと瓜二つのウ魔王・ゴルシファーに変身。そしてしもべの巨大鯛焼きをけしかけ、「最強のウマ娘スキルその1」を使い逃亡するのだった…
一行はエデソもといゴルシファーに「最強のウマ娘になる力」を奪われ元の世界に戻ることが出来なくなったため、ゴルシファーの追跡を開始。一方、ゴルシファーはとある島を占領し「ゴルステ帝国」なる国を建国、住民を洗脳して「ゴルシ化」、さらには単独で別行動をとっていたウェルダーまでをもゴルシ化して手下にしてしまっていた。住民とウェルダーをもとに戻すには、ゴルシファーとウェルダーにレースで勝利しなければならないという。
ゴルシファーの待つ城に乗り込んだ一行。すると辺りが突然光に包まれ、ゴルシファーの部屋に転移させられる。そして、ゴルシファーの試練が始まるのだった…
ゴルシファーとレースで対峙…と思いきや始まったのは「爆食レース」。そして第二関門の「ダンスバトル」を経て、ようやく本番の(走る)レースへ突入。その前にウォームアップとしてサイレンススズカ、ゴールドシップ、ゴルシファー、ウェルダーの4人だけで勝負することになった。その最中、ゴルシファーは改めて、サイレンススズカとゴールドシップに、それぞれの走る理由を尋ねる(サイレンススズカに対してはウェルダー経由で)。その返答は、前者が「先頭の景色を譲りたくないから」、後者が「(レースが)面白ぇから」であった。
こうしてそれぞれの「走る理由」を知ったゴルシファーは、自身の想いを溢れさせてしまい、それによって主人公はエデソの記憶の世界に転移してしまう。そこにはエデソに自我を与えた者であり、ゴールドシップにエデソを与えた張本人でもある、とある存在がいた。彼はゴルシファーに己の願いを問う。その答えは———
「このまま自分の脚で最後まで走り続けたい!」
初めこそ無機物に戻る運命を受け入れていたエデソだったが、ウマ娘たちの「走る理由」を知るにつれて、自分の走る理由を見つけるべく、自分もウマ娘たちと共に走りたいという意思が芽生えていたのだ。そのために一般人を巻き込んでまで、ウマ娘たちとレースができるように仕組んでいたのだ。
また、先に住民とウェルダーを洗脳してゴルシ化していたと書いたが、実際は住民たちが悩むエデソを見かねて、エデソに協力すべく、ゴールドシップと同じ色の付け耳と装具(つまりただの飾り)を付け、あたかもゴルシ化されているかのように演技していたというのが真相であった。そのお礼なのかは不明だが、ゴルシファーはウェルダーに(「最強のウマ娘になる力」を分け与えることによって?)ウマ娘と同等レベルの走力を与えていた。主人公たちもウォームアップ後に自らもウマ娘かのようにレースに参加し、歌ったこともないはずの「うまぴょい伝説」を歌っていた。
そもそも、巻物を解読している最中にエデソだけ「最強のウマ娘になる力」を得たのは、巻物に書かれた言葉「ハリゆるしう→はりゆるしう→はしるりゆう」をエデソがただ一人読み取ったためであった。
こうして自らの使命を自覚したエデソは、ゴルシファーとして空の世界で己の「走る理由」を探し続けることにしたのであった。
ちなみにエデソがゴールドシップの容姿、言動、レースでの戦術を模倣した理由までは描写されなかったが、ゴールドシップの言葉に大きく影響されているような描写を見るに、(ウマ娘たちの中でも特に)ゴールドシップに憧れていたのではないかと考えられる。(一部では史実でのゴールドシップの父、ステイゴールドがモデルではないかと言われている)
かの存在がエデソに意思を与え、ウマ娘たちを空の世界に導いた理由も詳しく描写されなかったが、本来ウマ娘たちが手にするべきだった(ように思われる)「最強のウマ娘になる力」をエデソが手にしたという結果に満足している(ルリアノート>用語集>「空の試練」の項より)ことや、エデソの回想シーンが「(以前のように)走れなくなったとある走者」のものであったことから、かの存在が「前世で挫折して夢破れたウマ娘」を転生させ、その魂をエデソに移植したのかもしれない。(これであれば、前編で「試練なんて諦めて空の世界に留まればいい」「(ウマ娘たちが絶対に諦めない姿勢を見て)どうしてそこまでして試練に挑もうとするのか」などと発言し悲観していた点も説明できる)
今回は後編のラスボスとして登場しているが、同時にコラボイベントとしては今回初めて登場した難度PROUDの高難易度ソロバトルボスとしても登場している。
「どうせ、いつものシナリオイベントのPROUD程度の強さでしょ?」と思ったあなた、最初に言っておくが、
このゴルシファーは5凸ドラポン入りのマグナ編成くらいは組めないとクリアは非常に困難と言っていい。
というのも、以下のような高難易度マルチバトルを彷彿とさせる強化効果や特殊技を使ってくるためである。
バトル開始後、こちらがコマンドを選択する前にいきなり仕掛けてくる。
- ルシファーHARDの初手の「パラダイス・ロスト」にやや近い「大流星群」
無属性の1200固定ダメージを18回ランダムにばら撒く。ファーさん同様、HPの少ない初心者を門前払いする。おまけに2Tの間召喚不可となる。
一応デメリット?としてゲート難で本調子が出ないとは言うが、通常技が…
- ルシファーHARDの「ポースポロス」とほぼ同じ効果の「ドロップキック」
攻撃力が最も高いキャラ1体を狙い、高火力の単体攻撃を行い、さらに強化効果を消去する。なお、HP85%と50%でも使ってくる。
そして、オーバードライブ技は…
- ルシファーHARDの「アキシオン・アポカリプス」に似た効果の「大流星群」(初手のものとは別)
多段ダメージをばら撒き、さらにハレーション(現在HPとバリアの耐久値が見えなくなる)、累積最大HPDOWNを付与、強化効果消去。特に累積最大HPDOWNが面倒で、これによって何度も喰らうたびに沈みやすくなってしまう。HP30%でも発動し、その場合は自身の弱体効果も回復する。
これらの特殊技をCT1で撃ってくる(一応グラビティは効く)だけでもかなり辛いのに、HP60%を過ぎるとゲート難を切り抜け追い込みを始める。
- ルシファーHARDの「黙示録の喇叭」とほとんど同じ効果の「ゴルシちゃん大・噴・火!!」
全体の強化効果を解除し、さらにルシファーHARDの「福音の赫刃」を彷彿とさせる「不沈艦、抜錨ォッ!」Lv1と、同じく「十二の試練」を彷彿とさせる「オトメの気まぐれ」を7種類付与。
前者については、本家同様特殊技使用時にLvが1上がり、Lvに応じて攻撃性能が上昇。また、先述の大流星群がHP30%で発動した場合、さらに追加で1上昇する。本家と違う点は解除条件で、チェインバーストを発動させると1減少する。上述の通り特殊技の頻度が高いため、こまめにチェインバーストを撃たなければならない。
そして、後者の各効果は下の表のとおりである。「十二の試練」と全く同じ効果と解除条件になっているものもある(右に☆を付与)。
ラウンド数 | 効果 | 解除条件 | |
---|---|---|---|
第1R | 慧眼(弱点属性で攻撃) | 1Tに200万以上無属性ダメ | ☆ |
第2R | 回避、幻影無視 | オーバーチェイン | |
第3R | ランダムに弱体効果付与 | ターン終了時に弱体効果10個以上 | ☆ |
第4R | 自身の弱体効果を2つ回復 | 1Tに1000万以上アビダメ | |
第5R | 味方の強化効果を2つ消去 | 1Tに攻撃、強化、弱体、回復、フィールドアビリティをそれぞれ1回以上発動 | |
第6R | 再生 | 1Tに30回以上ヒット | ☆ |
第7R | ランダム3回無属性ダメージ | 他の全ての試練をクリア | ☆ |
特に第5Rが面倒。フィールドアビリティを持つキャラは決して多いとは言えず、これだけで戦術をかなり制限されると言っても過言ではない。一応フェディエルやバレンタインクラリスが使える闇ならそこまで苦労せずに済むか。
さらに、HP15%ではさらなる戦術縛りをしてくる。
- ルシファーHARDの「ゴフェル・アーク」と全く同じ効果の「ゴルシちゃん大・噴・火!!」(60%のものとは別)
重複する種族の2人目以降を問答無用で落とす。生き残ったとしても召喚不可と復活不可が付与される。さらに、「天の水門」と全く同じ効果の「最終直線」をフィールドに展開し、ターンが一度に2~3ターン進むようになる。
これらの熾烈な追い込みを耐えきったとしても、さらなるダメ押しが控えている…
- ランダム99999ランダム属性多段ダメージの「大流星群」(上述の2つとは別)
これまでの猛攻から必死に逃げ切ろうとして弱った騎空士に対する最後の追い込み。ただ、単体かばうでも被害を最低限にできる分、「パラダイス・ロスト」よりはマシだろう。とはいえ、HP10%と3%の2回撃ってくるので油断は禁物である。(ちなみに発動タイミングはルシファーHARDと全く同じである)
総じて、ルシファーHARDをかなり意識した行動パターンとなっており、「ルシファーHARDをはじめとした超高難易度マルチのソロ討伐の入門用」とまで評される高難易度に仕上がっている。幸いクリア報酬は碧空の結晶くらいで称号はないが、「そろそろルシファーHARDに挑みたい!」という騎空士はチャレンジしてみるとよいだろう。
そして騎空士達からはその強さから
『ギャグバトル漫画のキャラ相手にシリアス時空で戦いを挑むとこんなに恐ろしくなるとは…』、『ベジータ達の気持ちがわかった』等と戦慄させることになった。