演:宮下ともみ
「驚いた?サロメ星の偉大な科学力に」
「なぜだ…なぜだ!ダークロプスゼロ!」
概要
次元の狭間にある惑星チェイニーに拠点を置き、そこで宇宙侵略計画を進めていた一派の女性リーダーである。
チェイニー基地にはサロメ星の科学力で作り上げたロボット戦士「ニセウルトラ兄弟」が配備されており、ダークロプスゼロの「ディメンジョンコア」による異次元転送を利用して彼らを送り込み、多次元宇宙のそれぞれを制圧しようというのが彼女の目論み。
ちなみにニセウルトラ兄弟達は「SRチーム」と呼ばれているが、このSRはサロメ・ロボの略。流石ににせウルトラマンのようなバレバレな偽者ではなく、肘と膝、腰にベルト状のプロテクターを装備した、エースロボットに類似した姿をしている。
またダークロプスゼロは彼女たちサロメ星人が造ったのではなく、故障して宇宙をさまよっていたところを発見・復元したもの。メカゴモラやニセウルトラ兄弟とともに戦力として保有し、反逆を抑えるべくテクターギアを取り付けていたが…。
容姿・人物像
青いレディーススーツと腿を露出したタイトスカートに身を包み、白いロングブーツを履いた美女。上品ながら冷酷かつ妖艶でセクシーな雰囲気を醸し出す。基本的に女性語を話す。
また移動には浮遊する椅子を使用することが多い。
自身は戦闘能力を持たないが常にボディガードとして部下2人を従えて行動しており、彼らからは「ドクター・へロディア」もしくは「ヘロディア様」と呼ばれている。
自信過剰な性格で、自らの知力とサロメ星の科学力、それらに基づき開発・改造し保有するロボットや兵器の性能に絶対の自信を持つが、それゆえの油断から敵を侮る傾向があり、結果的に自らの作戦の失敗を招く遠因となっている。また、作戦失敗に直面すると普段の余裕を完全に失って部下を怒鳴り散らす様子も見られ、予想外の事態には冷静に対処できない弱点を露呈していた。
ウルトラマンゼロ曰く「綺麗な顔してるがずる賢い奴」。
活躍
基地に潜入したレイと別次元のレイモンを捕らえ、嬉々として自らの計画を彼らに明かす。さらにSRチームと戦ううちに惑星チェイニーに到達したウルトラマンゼロをもダークロプスゼロを用いて異次元に放逐。勝ち誇りながらSRチームの転送を実行しようとするが、その直前でヒュウガに基地へ侵入されてしまったうえ、ネオバトルナイザーを奪還したレイに召喚されたゴモラが転送直前のSRチームと基地設備の一部を破壊したことにより、計画に狂いが生じる。
冷静さを失いながらメカゴモラを出動させて対処しようとするも、基地設備を破壊されたことで制御下から解放されたダークロプスゼロに反逆され、基地中枢も残りのニセウルトラ兄弟も破壊された挙句、自身もダークロプスゼロに掴み上げられ絶体絶命。
「命などという儚いものに縋るお前たちにこの俺が支配できると思っていたのか?」と嘲笑される。
彼が自分たちが利用できる代物などでは到底なかったことを悟った彼女は自信も気力も失い、地表へ転落して基地の崩壊に巻き込まれる。
そしてヒュウガに助けられて脱出するもすでに虫の息で、彼にダークロプスゼロが自分たちの作り出したロボットではないこと、別の宇宙から来たと推測されることを言い残し死亡した。
なおこの後メカゴモラはゴモラに、ダークロプスゼロは異次元より帰還したウルトラマンゼロにそれぞれ倒され、惑星チェイニーも敗北後にダークロプスゼロが起こした自爆に巻き込まれて消滅したことで、彼女の計画は完全なる失敗に終わった。
余談
演じた宮下氏は、ウルトラシリーズでは以前に『ウルトラマンネクサス』のメモリーポリス・野々宮瑞生役でも出演している。
名前の由来は新約聖書に登場する女性「ヘロディア」だろう。同じく新約聖書に登場する女・サロメの母親であり、そちらは「サロメ星人」という種族名に採用されている。
今回起こった事件は「並行世界の同一人物が遭遇した事件」として光の国のデータベースに記録されていることが『ギャラクシーレスキューフォース ボイスドラマ』第5話で判明している。
関連タグ
ユウキ・マイ:ある意味地球人版ヘロディアと呼べる人物。こちらは逆に防衛軍であるが、ゼロを模したロボットを利用したせいで窮地に陥るといった共通点を持つ。
統合防衛軍:地球側の組織だが、こちらも未知の宇宙ロボットを鹵獲し戦力化しようとして暴走させてしまった。ヘロディアの顛末は、この事件の最悪のIFと言えるだろう。