サロメ星人ヘロディア「平和を守るウルトラ兄弟が、全宇宙を制圧する!サロメの手先としてね」
概要
身長体重は、すべて本物のウルトラ兄弟と同様で惑星チェイニーを訪れたウルトラマンゼロを襲撃する。
腰や手足にかつてのにせウルトラセブンと同様のプロテクターが装着され、それを除けば掛け声もファイティングポーズも必殺技も本物と同じである。
戦闘力も本物と同じようで、対多数戦が得意なゼロも撃破に手こずり「偽者とはいえウルトラ兄弟とやり合うのはきつい」と言わしめた。
基地の中で量産もされており、サロメ星人はダークロプスゼロのディメンジョンコアを解析してあらゆる次元に送り込もうとしていた。
だが、暴走を始めたダークロプスゼロによって基地もろとも全滅してしまい、ゼロと戦っていた機体もすべて破壊された。
かつて出現したにせウルトラマンやエースロボットと区別するために名前の後にSR(サロメロボットの略)とついている(何故か、にせウルトラセブンにもついている。妄想ウルトラセブンや、いずれ現れるサロメロボット以外の偽者との区別のために含まれてるかもしれない)。
メンバー
- ロボット超人ニセウルトラセブン(SR)
チームのリーダー格で、サロメ星人がかつて作り上げたにせウルトラセブンの別機体。
『ウルトラセブン』本編に登場した初期型と違い、本物のセブンと同じ高さの声を発する(当時はセブンの声も担当していた森次氏の声を野太く聞こえるように加工した声だった。ちなみに同エピソードで一度だけ、本物のセブンの声としてにせセブンの野太い声が間違って使われている)。
かつての別個体や本物同様エメリウム光線やアイスラッガー、ワイドショットなどを使用する。
外見的な初代との差異は脇腹部分のパーツの有無。
次元のはざまでの戦いでニセウルトラマン(SR)と共に(メカゴモラやダークロプスゼロとの連戦で消耗していたとはいえ)ゼロを後一歩の所まで追い詰めるが、ウルトラマンレオの介入によって逆転され、レオゼロダブルフラッシャーでニセウルトラマン(SR)もろとも破壊された。
この個体の場合(SR)と言う表記は2代目(=second robot)という意味も読み取れる名称になっている。
- ロボット超人ニセゾフィー(SR)
ウルトラ兄弟の長男ゾフィーをもとに制作されたロボットで、本物同様M87光線を使用する。
ゼロと戦った機体は、レイとヒュウガがチェイニーに着いた時にはすでにニセウルトラマンジャック(SR)と共に破壊されており、ニセジャックのウルトラランスが腹に刺さった状態で倒されていた。
正史のウルトラシリーズでは初のにせゾフィーである(他のにせゾフィーはゲームや漫画での登場が多い)。
- ロボット超人ニセウルトラマン(SR)
ウルトラ兄弟二番手ウルトラマンをもとに製作されたロボットで、ザラブ星人の化けたにせウルトラマンと違い、本物と同様スペシウム光線、八つ裂き光輪、ウルトラアタック光線を使用するほか、猫背のファイティングポーズや地上に降り立った時の腰に両手を添えるポーズまで(無駄に)再現されている。
ゼロと戦った機体は次元のはざまでニセセブンと共にゼロを苦しめたが、レオの登場によって劣勢に追い込まれレオゼロダブルフラッシャーでニセセブンと共に倒された。
この個体と上述のニセセブンは他のニセ兄弟以上に頑強にできているようで、レオキックとウルトラゼロキックのサンドイッチ状態になった際には大ダメージになったとはいえ、爆散にまでは至らなかった。
- ロボット超人ニセウルトラマンジャック(SR)
ウルトラ兄弟四番手ウルトラマンジャックをもとに製作されたロボットで、ウルトラブレスレットを装備しウルトラランスを武器としている。変形機能を持つウルトラブレスレットは、高度なサロメ星の技術をもってしても再現できなかったようだ。
ゼロと戦った機体は、レイとヒュウガが到着したころには下半身が破壊された状態でニセゾフィーと共に倒された後だった。
正史のウルトラシリーズでは初のにせジャックである(ジャックの人間のにせ者ならいたが)。
- ロボット超人ニセウルトラマンエース(SR)
ウルトラ兄弟五番手ウルトラマンエースをもとに製作されたロボットで、本物同様メタリウム光線、パンチレーザー、バーチカルギロチンなど多彩な光線技やエースリフターといったパワー技を持っている。
ゼロと戦った機体は、次元のはざまでウルトラマンゼロと戦ったが、ワイドゼロショットで破壊された。
ちなみにこのロボットの先輩分としてヤプールがエースキラーのテスト用に作り利用したエースロボットがいるが、あちらが防御力重視になったのに対しこちらは機動力重視となっている。
これもある為、本機体は言わば『サロメ版エースロボット』と言えなくもない。
派生作品
- 『ウルトラマンプレミア2011』
サロメ星人リジェが作り出したロボット超人としてニセウルトラマン(SR)と今作限定戦士のニセウルトラマンレオ(SR)が登場。
本物と同等の力を持ちながら、エネルギー切れの心配が全く無いというメリットを活かしてマンとレオを敗北に追い込み、捕獲に貢献した。ゼロとの戦いでは一度は敗れるも、子供達の希望をマイナスエネルギーに変える装置により蘇るしぶとさを見せた。ゼロとの再戦ではダークロプスゼロとメカゴモラを加えた4体でゼロを苦しめるが、母親と思しき女性の声を聞いて奮起したゼロに怯み、それぞれ復活したオリジナルの必殺技を食らって爆散した。
本編でまったくいいところが無かったニセゾフィーとニセジャック、ニセエースもそれぞれの必殺技を引っ提げて登場する。
特にニセウルトラマンは、本物と微妙に演出を変えている。
サロメ星人が肖像権の関係で登場できなかった為、ベリアル銀河帝国の戦力という設定でニセセブンとニセマンが登場。メカゴモラの代わりを兼ねているのか、ダークロプスゼロに率いられている。
立ち絵はマンとセブンのマイナーチェンジ版。台詞も掛け声のみだが、ログに掛け声がそのまんま表記される構図はなかなかにシュールである。
流石に本作ではゾフィーからエースまでの兄弟が登場しなかった為、ニセゾフィー〜ニセエースも未登場である。
余談
スーツは各ウルトラマンの既存のスーツを改造したもの(ニセウルトマンはウルトラマンではなくウルトラブレスターとスターマークのない若い頃のゾフィーの改造)。当初はニセウルトラセブンのみが地味目に登場する予定で、他のニセウルトラ兄弟はサロメ星人の基地に並んでいるだけの背景として描かれる予定だった。だが、プロデューサーの岡崎の提案で兄弟全員ニセロボットとして登場することとなった。脚本では、次元トンネルでの戦いで登場するのはプリズ魔だった。
ウルトラマンタロウの偽物がいない理由は、サロメの科学力でもウルトラホーンの解析ができなかったためらしい。とはいえ仮に開発に成功したらしたで間違い無く半ば自爆に近い「ウルトラダイナマイト」が組み込まれていた可能性がある為、ある意味ゼロは命拾いしたかもしれない。
尤も、ウルトラホーンに拘らずとも、タロウには優れた格闘技やキングブレスレットなどの能力がある為、そちらに焦点を絞っていたら量産も夢ではなかっただろうが。
…とはいえ、兄弟最強の必殺光線「M87光線」や不可思議な可変機構を有する「ウルトラブレスレット」を解析し、量産に成功している時点でサロメ星人の科学力は恐ろしいという他なく、下手をすればウルトラマン80を初めとした他のウルトラヒーローのSRチームが作られていた可能性も考えられる。実際にプレミア2011ではニセウルトラマンレオ(SR)の建造に成功しているのだから、全くあり得ない話ではない。
Pixivでも、もしサロメ星人がこのウルトラマンの偽物を製造していたらという妄想の元描かれた作品が確認できる。