概要
作中の東方にある島国と周辺にある小さな島々を含めた海域の地方名。東方見聞録に登場する日本を指す地名「ジパング」に由来し、江戸時代以前の日本をモチーフとする。モチーフとなる時代を明確にしていないのは「読み手の想像に任せる」という原作者である健康クロス氏の意図によるものと思われる。
なおジパングという地名は国外(現実世界における西洋)から見た他称であり、ジパング人達は日の国、あるいは火の国と呼称している。
環境
妖怪(魔物娘)や精霊が八百万の神として存在している。立ち位置としては現魔王側であるが、中立派の地域も多い。
唐傘おばけなど付喪神系の魔物娘が生まれやすい風土である(付喪神的存在自体は他地域でも発生しうる)。
主神信仰圏側に西洋竜的なドラゴンがおり、中国をモチーフとする「霧の大陸」に「青龍」「応龍」がいるように、ジパングにも固有のドラゴン属種族「龍」がいる。
同じ土地でも季節ごとに活動が活発化する魔物娘が違い、一年を通して異なる種族が見られるらしい。一方で人里に住み、人間社会に溶け込んで生活している魔物娘も数多く存在している。
文化
家督を継ぐのは男性であることが多い。
主神教のように善人は死後楽園に行き、悪人は地獄に堕ちるという神話がある。
西方の魔術と異なる「妖術」と呼ばれる術体系が存在している。
インキュバスを人間と区別しないことが多い。いっぽう妖怪と見なし「妖怪」「妖人」「半妖」と呼んだり、神扱いされている魔物娘の夫の場合は「人神」「半神」と称されることもある。
魔物が人間を捕食していた時代から、ジパングの魔物には人間の言葉を理解し彼らなりに人間との意思疎通を図る者が多かったとされ、人間と話し合う事で取り決めを交わし、人間の生贄を捧げる事で荒ぶる魔物を鎮めて一定の距離を置くなど独自の共存体制を築いていたと言われている。
中には当時から人間と共に暮らしたり、婚姻を結び子を成した者もいたという伝承さえ残っているという。
そうした歴史から現在でも親魔物の地域が多く、中には「遊郭」「竜宮城」のように魔物娘が夫探しを兼ねて人間をもてなす大規模な施設が存在したり、バフォメットの「サバト」が堂々と勧誘している所もあるようだ。
しかし反魔物的な地域や「退魔師」といった魔物に対抗する技能者を抱えた組織もあり、ジパングにおいても魔物が討伐対象とされるケースがある。
地理的には火山が多い為、温泉宿が数多く存在する。これも上記の遊郭や竜宮城のように、魔物娘が夫探しを兼ねて人間をもてなす為の施設として運営されている。