解説
ラブライブ!シリーズにおいて、2013年にサービス開始となったアプリゲーム『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』(略してスクフェス)に端を発するゲームシリーズの総称。 ほぼすべてが「スクールアイドルフェスティバル」をタイトルに含んでいる。
ソーシャルゲームを中心に10年以上展開を続け、ラブライブ!シリーズの人気と売上を支えてきた。 サンシャイン以降の後続作品のスクールアイドル役のキャストにも本シリーズからラブライブ!に触れるようになったという方は多い。
ラブライブ!シリーズは個々の作品のキャラクターが、作品の垣根を越えて共演することはないが、スクフェスシリーズの作品においては、ゲームという特性上、プレイヤーの意志によって共演(同じデッキや編成において、異なる作品のキャラクターたちを入れ込む)させることができる他、中にはキャラクター同士が交流するストーリーを描くことがある。
また、原作やアニメに登場しない多彩な衣装が登場するのも、他の媒体にないスクフェスシリーズならではの特徴。
中には、アニメに登場した衣装に匹敵する知名度と人気を得たものもあり、ファンアートやコスプレなどに使われることもある。
2023年にはスクフェスリリース日である4月15日が「スクフェスの日」に登録されている。
2024年4月現在、スクフェスシリーズの全アプリがサービス終了となっており、後継となるゲーム等の発表もない。
また、スクフェス2のサービス終了に合わせて、スクフェスシリーズを振り返る動画が公開され、
同時に公開された、運営開発スタッフおよび木谷高明(ブシロード社長)のメッセージにおいても、ラブライブ!シリーズの今後に関する言及はあっても、スクフェスシリーズの今後に関する言及が一切含まれていなかった。
これを踏まえれば、スクフェス2終了とともにスクフェスシリーズは終了したと考えることができる。
作品一覧
2013年から2023年に稼働。iOS/Android用アプリゲーム。通称「スクフェス」。
アニメ作品発のリズムゲームとしてはトップクラスの知名度を誇り、全世界5000万ユーザー超という大記録を叩き出した。
μ's、後にAqoursが追加。虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、Liella!もカードおよび楽曲としては追加された。
2016年から2021年に稼働(筐体単体では、現在でも稼働)。通称「アケフェス」。
ラブライブ!シリーズ全体で見ても唯一のアーケードゲーム。ライブモードでは3Dによるキャラクターのダンスパフォーマンスが観られる。
当初はμ'sのみで、後にAqoursを追加した「Next Stage」にアップデートされた。
- ラブライブ!スクールアイドルコレクション
2016年に初弾発売。2019年の「SP確定!はじめよう勧誘ボックス」を最後にリリースが止まっている。通称「スクコレ」。
トレーディングカードゲーム。μ's、Aqours、Saint_snowが登場する。
シリーズの中で唯一「フェスティバル」がタイトルに入っていない。
2019年から2023年に稼働。iOS/Android用アプリゲーム。通称「スクスタ」。
スクフェス4周年記念プロジェクト「PERFECT DREAM PROJECT」の一環で制作された。アケフェス同様、ライブモードでは3Dによるキャラクターのダンスパフォーマンスが観られる。
μ's、Aqours、そして虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会が共演するオールスターストーリーが描かれた。
2021年発売。PS4専用ゲーム。
アケフェスをPS4用に移植したゲーム。μ's、Aqours、Saint snowが登場する。
現時点でも無料ベース版および有料DLコンテンツが販売されている。
2023年から2024年まで稼働。iOS/Android用アプリゲーム。通称「スクフェス2」。
初代スクフェスのサービス終了と入れ替わる形でリリースされた。
スクスタよりも後発のリズムゲームであるが、3D演出は省かれている。
μ's、Aqours、ニジガク、Liella!のストーリーが描かれるが、初代スクフェス同様にグループごとに独立しており、グループの垣根を超えた交流はない。蓮ノ空、スクールアイドルミュージカルは楽曲のみ実装。
リアルイベント
スクフェス感謝祭を参照。
歴史
2013年
4月15日、『スクフェス』iOS版配信開始。
6月6日、Android版配信開始。
2015年
6月6・7日、初のスクフェス感謝祭となる「スクフェス感謝祭2015」開催。
11月27日、『アケフェス』の制作決定を発表。
2016年
7月5日、『スクフェス』にAqours本格参戦。
12月6日、『アケフェス』正式稼働。
2017年
3月30日、4周年記念プロジェクト「PERFECT DREAM PROJECT」のティザーサイトがオープン。
9月21日、『スクスタ』制作決定を発表。
2018年
4月14日、『アケフェス』を『NS』にアップデートすることを発表。
12月6日、『アケフェスNS』稼働開始。
2019年
9月26日、『スクスタ』サービス開始。
2021年
3月21日、PS4版『アケフェス』発売。
10月1日、『アケフェス』ネットワークサービス終了。
2023年
1月31日、『スクフェス』サービス終了を発表。
3月31日、『スクフェス』サービス終了。
4月15日、『スクフェス2』サービス開始。
4月30日、『スクスタ』サービス終了を発表。
6月30日、『スクスタ』サービス終了。
2024年
1月25日、『スクフェス2』サービス終了を発表。
3月31日、『スクフェス2』サービス終了。
関連企業
ブシロード
スクフェスシリーズの運営として参加していた。
また、スーパースター1期以外のアニメのスポンサー・製作委員会(プロジェクトラブライブ!〇〇)としても参加している。
ただし、スクフェスシリーズは音楽制作担当がブシロードグループ内ではなく、ランティス(バンダイナムコミュージックライブ)であるからか、2019年に木谷社長が挙げたブシロードの音楽三部作(バンドリ、スタァライト、D4DJ)には挙げられなかった。 ブシロードの有価証券報告書でも「他社IP」として扱われている。
だが、度々ブシロード主催ライブに呼んでくれることもあり、『スクスタ』の開発運営体制変更でブシロード直轄となる際の発表時には、木谷自ら「本当にお世話になった作品。精一杯頑張ります。応援よろしくお願いします。」とツイートした。
さらに、2022年9月27日のブシロード株主総会において木谷は、「ラブライブ!は自社IPではないけど準自社IPと思っているくらい思い入れが強いIPなので、なるべく良い形となるように頑張ります(株主総会参加者のツイートより)」とした上で、「スクフェス2も、なるべく悔いのないような出来にしたい」と語った。(この時点で、スクフェス2の開発元がKlabではないことも発表済)
しかし、スクフェス2が1周年を迎えられずにサービス終了を受けるほか、以前より同アプリの完成度に疑問を呈するユーザーが少なくはなかったため、木谷の発言はリップサービスではないか、(自社IPの売上不振もあったなかで、スクフェス2のみをサービス終了したこともあって)自社IPを育てるために切り捨てたのではないか、とブシロードを疑問視するファンが増えている。
さらには、オッドナンバーが手掛けるアプリ『Link!Like!ラブライブ!』が一部サービスを縮小しながらもサービスを継続していることにより、ブシロードとしては「ラブライブ!シリーズにおける皆様の信頼を取り戻すべく、これからもラブライブシリーズに本気で向き合っていく」と宣言しているものの、「もうラブライブ!はブシロードの手を必要としないほうがいい」と不要論も一部から出ている(なお、ニジガクの新ゲームがブシロードゲームスからリリースされることが、2024年1月に発表されている)。
Klab
『スクフェス1』『スクスタ』開発元。
『スクスタ』には2022年1月頃から開発から離れ、後述のマイネットゲームスに移管されている。
『スクフェス2』には関わっていない。
スクウェアエニックス
アーケード作品『スクフェスAC』とPS4移植作『わいわい!Home Meeting!!』の開発に携わった。
マイネットゲームス
Klabから『スクスタ』開発を受け継ぎ、サービス終了まで務めた。