概要
『悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架』で初登場した敵キャラクター。
地獄にも緑を齎すため、妖草を蒔き続けるスケルトン。海外名もそのまま「Skeleton Farmer」。
悪魔城ドラキュラシリーズでは『こうもり』『ゾンビ』と並んで、最早お馴染みとなったザコ敵【スケルトン】系の1種であり、「ファーマー(Farmer)」とは「農家」の事。
紺色のオーバーオールに身を包み、オレンジ色の麦わら帽子を被り、肩から下げた大きな種袋と、正に「ザ・農民」と言った風貌をしているが、彼が蒔く種は全て地獄原産の妖植物ばかり。
具体的には生血を貪る地獄の妖花『アルラ・ウネ』の幼体『ウネ』と、引き抜いた者の生命を奪う伝説の絶叫植物『マンドラゴラ』の種であり、しかもこの種は地面に蒔かれてから直ぐに発芽するというトンデモナイ代物だったりする(ゲーム内では、一定時間後に自然消滅するけど)。
それ程までに地獄の妖植物とは成長が早いのか、それとも彼自身が品種改良をした賜物なのか…
何れにせよ、たとえ彼の種蒔き行為に悪意がなかったとしても、人間世界からすればそれは有難迷惑も良い所だろう。そんなに緑化事業がしたいのなら、さっさと倒して元居た地獄にお帰り願おう。
蒼月の十字架
「よ~ぐ育でぇ~(Grow well!)」
初登場した本作では、悪魔城の中央エリア『狂乱の花園』にのみ出現する。
攻撃方法は種を蒔く⇒蒔いた種が地面に接触する⇒そこからウネ4体とマンドラゴラ1体が出現する⇒ウネとマンドラゴラが完全に消滅したら、また種を蒔くの繰り返し。
近づかなければ種蒔き行動には移らない上に、蒔かれた種には攻撃判定がないため、スケルトン・ファーマーからダメージを受けるとすれば、彼に接触する事以外に有り得ない。
一応、スケルトン系の敵キャラクターに限定しても中盤から出現する関係上、(骨なのに)HPは高めなのでそこそこ打たれ強いのだが、ウネやマンドラゴラが完全に消えるまでは次の種蒔き行動には移らず、その間は耳を塞いだ状態で完全に無防備になってしまうため、基本的には出現したウネとマンドラゴラだけに注意して戦えば良い。特に弱点や耐性を意識する必要も無く、種を蒔いた直後にジャンプして背後に回り込んでしまえば簡単に倒す事ができるはずだ。
何気に共演しているサッカー小僧や給仕人よりも安全なスケルトンであり、やっぱり心根(生前?)は良い人なのかもしれない。…やっている事は完全に生態系破壊だけど。
またウネとマンドラゴラは一定時間後に消滅する仕様なのだが、その前に倒す事ができれば普通に経験値やアイテム・ソウルを入手可能。
尤も、ウネもマンドラゴラも効率良く狩れるフロアが他に幾らでもあるため、態々一緒に狙う必要は無い。あくまでついでに倒す程度の心持で良いだろう。
スケルトン・ファーマーのソウルはエンチャントタイプ「植物系の効果アップ」。
これだけでは何の効果なのかイマイチ分かり難いだろうが、具体的には『ウネ』『マンドラゴラ』『じんめんそう』『アルラ・ウネ』のソウルによる攻撃力が強化されるのだ。
植物系の敵キャラクターから入手したソウルを強化するという何とも彼らしい一風変わった能力な訳だが、非常に限定的すぎる効果なだけあってか、その分威力の上昇率はかなり高め。
ウネやじんめんそうの場合はそこまで実感が湧かないかもしれないが、高威力と使い易さに優れたマンドラゴラのソウルを愛用しているなら、是非一緒に装備しておきたい。
元々、強力だった絶叫攻撃が更に強化されるため、あの防御力に定評のある『ファイナルガード』でさえ、なかなか馬鹿にできないダメージを与える事ができるだろう。
ただしソウルのレア度は星3つと出ない時はとことん出ない。最大レベルが「1」のため、1つ入手すれば良いだけなのがせめてもの救いだが、スケルトン・ファーマーのソウルが欲しいのに、先にウネやマンドラゴラのソウルが揃ってしまう事も多々あるため、頑張って狩り続けよう。
ギャラリーオブラビリンス
「大きくなれよー(Grows my beauties!)」
次回作にも続投。しかし本作では、普通にストーリーを進めても、出会う事はできない。
では一体何処にいるのかと言うと、ウィンドのクエストをクリアする事で解放される隠しエリア『悪魔の巣窟』の1フロアにのみ出現する。つまり本作の彼は(ちょっぴり)レア敵なのだ。
クエストを完了するには、総エリアマップ達成率を888%以上(最大1000%)にする必要があるため、出会う時期は必然的にストーリーの後半以降になる…はず。
攻撃方法は前作と全く同じ。弱点や耐性も余り変化していないので、同じ感覚で戦えるだろう。
ただしスケルトン系の敵キャラクターに限定すれば、そのHP量は『こうきどうほねばしら』の500に次ぐ439(…与作?)とトップクラスの数値であるため、本作の彼は前作以上に打たれ強い。
また同じフロアには『レッサーデーモン』が3体に加え、スケルトン・ファーマー自身も2体同時に出現するため、単体でゆっくり戦う事はできない。
隠しエリア相応のステータスに強化された農家が、妖草だけでなく悪魔達も引き連れて数の暴力で攻めてくるため、決して油断しない様に。
ジャナサンの場合は攻撃力とリーチに優れた鞭が使用できるため、後半のエリア『冥界の学舎』で拾える『ほのおのムチ』がオススメ。
勿論、真の力を解放した『ヴァンパイアキラー』が用意できれば尚の事良し。
サブウェポンは弱点を突ける『クロス』や『せいすい』をマスターしておくと良いだろう。
シャーロットの場合は『主の居城』で拾える光魔法『ライトニングレイ』か、ヴィンセントの店で購入できる炎魔法『エクスプロージョン』で、遠距離から纏めて一掃してしまおう。
ドロップアイテムはHP回復アイテム『おにぎり』のみ。ちなみに中の具は鮭である。
回復量は僅か「+20」と高難度の隠しエリアを攻略するにしてはかなり心許無いため、有益な回復アイテムとは言い難いが、ここは無いよりはマシと考えて、有難く攻略の足しにさせてもらおう。
ただしフロア攻略は一方通行のため、アイテム狩りの効率は悪い。上記の通り、1フロアに2体しか出現しないため、怪物図鑑のドロップアイテムを埋めるには少々骨が折れるかもしれない。
尚、ウネのドロップアイテムは同じくHP回復アイテム『いちご』なのだが、その回復量は何と「+150」。…彼の大好物(推測)にケチを付ける訳ではないし、イメージ的にもピッタリなアイテムだと言えるのだが、甘くて美味しい大粒苺が相手では流石に分が悪かったと言えよう(?)。
余談
『暁月の円舞曲』に登場するマンドラゴラは蒼月以降の作品とは異なり、自力で地面から這い出て来るタイプではなく、お供のスケルトンに引っこ抜いてもらうタイプだった。
このスケルトン、引っこ抜いた後にはマンドラゴラ対策に耳を塞ぐ動作までバッチリ行っており、もしかしたらこのスケルトンがスケルトン・ファーマーの元ネタになったのかもしれない。
…ただし、当時の彼はマンドラゴラの敵データの一部であるため、耳を塞いだ所で(プレイヤー側が絶叫する前に倒さない限りは)絶対にバラバラになってしまう運命なのだが。
また設定上は暗黒の魔術で偽りの命を与えられているとは言え、何気にここまではっきりと言葉を発するスケルトンは、(デス様を除けば)悪魔城ドラキュラシリーズでも非常に珍しかったりする。
その何とも気が抜ける様な訛り声が妙に印象に残ったプレイヤーも多いのではないだろうか?
……骨だけで声帯とかがないのに、どうやって喋っているのかって?魔法だよ、魔法(多分)。