概要
第15話同様、タカシが昔話の世界でとんだ災難に遭うという内容。
話の流れ
学芸会に向けて
もうすぐ学芸会。5年3組では『シンデレラ』の劇をやることになり、5-3生徒は体育館で予行演習に励んでいた。しかし舞踏会のシーンでナレーターの太郎が王子役のタカシの背中のファスナーを下ろし、中から現れたひまわりの怪物が舞台をメチャクチャに荒らしてしまう。「緑色の怪物に変身して、地球を征服してしまいました。めでたしめでたし(ここでジェームズと抱き合い号泣)」
改めて舞踏会のシーンをやり直し、太郎はBGMをかけるが『タナカ de シュビドゥワ』が流れてしまいタカシ激怒(太郎は「名曲」と感涙していたが)。今度こそ優雅な曲がかかると、王子役のタカシはシンデレラ役のきょう子を前にして台詞を忘れてしまい、「もっと威厳がないと」と監督のマサミからツッコまれる。威厳あるポーズを取ろうとするタカシだがその時腹が膨張、それは舞台袖の太郎とジェームズが押すポンプと繋がっていた。果たして衣装は破裂、太郎は「特殊メイク大成功」と満更でもない様子。「いらん事すなーっ!」
どうにかこうにか12時のシーンになるが、ここで舞台袖の太郎が制御盤を操作。するとタカシの足元が開き、彼は穴へと落ちて行った…。
タカシンデレラ
- さて、タカシが落ちたのはどこかのボロい屋根裏部屋。その上自身もシンデレラのような服装になっており、舞踏会に出る継母(演:教頭)と姉2人(演:マサミ&リエ)からタカシンデレラと呼ばれドリルアタックを食らった挙句部屋の掃除を言い付けられるのであった。
- タカシンデレラは家を出ると、ようこそシンデレラワールドへと書かれたゲートを目の当たりにする。その時タカシンデレラの頭に何かが激突、見ると空飛ぶ自転車に乗った太郎とジェームズ…もとい、魔法使いと黒猫が。魔法使い曰くこの空間ではシンデレラの世界が体験できるとのことで、タカシンデレラは「この世界でならきょう子ちゃんと本当のラブシーンが?」と少し興奮する。
- ドレスと馬車を出してと頼むタカシンデレラに魔法使いは背中のハンドルを回してもらい、口から煙を吐いた次の瞬間魔法使い自身が綺麗なドレス姿に。
- 改めて綺麗なドレス姿になったタカシンデレラ、その横では魔法使いが馬車になるカボチャの種を蒔いていた。かくしてものの数秒で本葉が出ており、タカシンデレラが引っ張ると巨大な太郎の顔をしたカボチャが掘り起こされる。
- その太郎の顔カボチャの馬車に乗り、タカシンデレラは舞踏会へ。城の門に着いたところで兵士(演:5年3組の先生)に捕まり、「招待状を見せろ。持ってないなら、お前の頭をぶとうかい?」と親父ギャグを言われる。ここで元の姿に戻った太郎が腹を抱えて笑い、兵士は太郎の入城を許可する。どうやら親父ギャグに笑うことが招待状であったようで、タカシンデレラもぎこちなく笑い出し兵士を喜ばせるが、兵士は「次のシャレを聞きなしゃれ」と2本目を言って止める。
- 舞踏会が行われる広間に着くと、登壇した王子(演:ジェームズ)と踊りを組むことに。タカシンデレラは(なんでコイツが王子なんだよ…)と呆れながらも王子とのソシアルダンスに興じた。そのうちに時計が11時56分を差し、ガラスの靴を落として帰ろうとするタカシンデレラだったがすかさず王子が伸ばした舌に捕まり盛大にコケる(しかもコケた床にヒビまで入っていた)。タカシンデレラは足首から舌をほどき脱走、階段にガラスの靴を残し去って行く…が太郎が腕を伸ばして「忘れ物」とそれを差し出す。「それはわざと置いてあるんだよ、邪魔すんな!」と怒るタカシンデレラは太郎の手を振り払うが、後を追う王子がガラスの靴をキャッチ。「それを手掛かりに探してくれよ」というタカシンデレラの願いも空しく王子はそれを飲み込んでしまった。「食うな~!」
- そうこうしているうちに大時計が12時を差し、タカシンデレラは馬車まで疾走。魔法が解けるまであと1秒の所で無事到着するが、その時馬車の口が開きビームが放たれ、城を崩壊させる。「これじゃハッピーエンドにならないよ」と肩を落とすタカシンデレラに太郎は「だったらコース替える?」と白雪姫の衣装を差し出す。
白雪姫コース
- 「白雪姫かぁ…どんな話だっけ?でもシンデレラのお城はなくなっちゃったし…」と悩むタカシ、もう既に先の白雪姫の衣装になっていた。
- さて、白雪姫は早速城に向かって走るメイドに出くわす。「あんなの(原作に)出てきたっけ?」と白雪姫も後を追って城の窓を覗くと、継母(演:あいこ)が魔法の鏡(演:校長)に向かって「この世で一番美しいのは誰かしら?」と。鏡は「それは白雪姫です」と彼女(彼?)の写真まで出して答えるがそれが継母の癇癪を買い「そーゆーことになってるんで…」と引き気味に返す。窓から覗いていた白雪姫は思わず後ずさりし、その先の展開を思い出して怯える。ここでまた魔法使いの自転車が白雪姫の後頭部に激突、魔法使いは「仲間を探す」と助言。
- 7人の小人を思い出した白雪姫をよそに魔法使いと黒猫は太郎隊とジェームズ隊に変身、原作より多い10人の小人になった(うち3人は補欠らしい)。
- かくして小人の家も出来、白雪姫はそこでリンゴ売りを待つが、その時継母が率いた戦車が森にミサイルを放つ。鏡は出し抜けに原作の流れを教えるが、継母は「そんな地味なやり方は私の性に合いませんわ!」と逆ギレ。白雪姫側ではレンジャー部隊の格好をした太郎とジェームズが水鉄砲で遊んでいた。直後無線機で何かを呼ぶと、白馬の王子様…いやUFOラーメンのおじさんが通りかかり、「毒リンゴラーメン」を出す。白雪姫はゾッとするが、太郎とジェームズは平気ですすっていた…すると太郎は豆の木になり、残るジェームズがコース替えを提案する。結局戦車弾が炸裂する中、白雪姫改めジャックは慌ててコース替えを承諾。
ジャックと豆の木コース
- ジャックは天高くそびえる豆の木を登って行き、雲の上の大男の家を発見。中に入ると大男(演:太郎)がテーブルに着こうとしており、ジャックは踏まれそうになるのをひたすら避ける。その上落ちるナイフやフォークに怯え、命辛々テーブルの脚まで隠れるが大男に見つかってしまい、頭を大量に落とされる。
- 大男の頭をかき分け、「タカシ専用」と書かれた穴を見つけると、そこに入り安堵するが床がエレベーターのように上昇しだし、テーブル上にサラダとして出てきてしまう。大男はナイフとフォークをサラダに向け、ジャックも思わず目を瞑る。
- 次に目を開けるとそこにはピノキオ(演:太郎)が立っており、おじいさん(演:タカシ)は「何で食ったお前が体内にいるんじゃー!それより早く脱出しないと」と部屋を見渡す。一角ではピノキオとジェームズがテレビゲームをしていた。
- ともあれ3人は大男の体内から脱出を試み、ピノキオは背中のハンドルをおじいさんに回してもらう。するとピノキオの鼻が伸び、先端は曲がって後方に伸びて行きおじいさんの肛門に直撃。しかし今のがスイッチになっていたようで口が開き、3人は無事脱出。
- タカシもジャックに戻ると、金のがちょう(演:きょう子)が囚われているのを発見。ジャックは金のがちょうを助け思わず有頂天になるが、同時にがちょうは背中のファスナーを下ろしジェームズの正体を現す。
- 「これじゃいくらやってもハッピーエンドにならない」と落ち込むジャックにジェームズは魔法のランプを差し出す。ジャックはランプをこすり、現れた魔人(演:太郎)に「世界一の大金持ちにしてくれ」と願いを言う。すると魔人自身が大金持ちになり、大金持ちはジャックに札束を差し出すが「お前が金持ちになってどーする!?」とツッコまれる。
- しかしランプには時限爆弾が仕込まれており、大男の家は爆発。ジャックはそのまま落ちて行き、ここでまたもコース替えを勧められる。
ピーターパンコース
- ウェンディ(演:タカシ)を紐で括りつけたピーターパン(演:太郎)は背中のジェットエンジンで飛行、「ネバーランド」と書かれた島に下ろす(ピーターパンが急に止まったためか、ウェンディが崖に激突しめり込む)。
- その時海賊船が接近、フック船長(演:メチャワル星人)が大砲を放つが弾が届かなかったり、玉を入れ忘れたりと不発だったため、玉を充填し(何故かピーターパンがそれを手伝っていたが…)再び発砲。しかし島にピーターパンの姿はなく、フックは辺りを探し回るが自分が大砲に入っていることにも気づかず、ピーターパンの手により自身が弾丸として飛び、海に墜落してしまう。
- 怒ったフックは鉤爪を出しウェンディに迫るが、その時3月ウサギ(演:太郎)と不思議の国のアリス(演:ジェームズ)が横切り、アリスが自身の背中のファスナーを下ろすとワニが現れフックを丸呑みすると海に帰って行った。
- 「これでハッピーエンドか」と安堵するウェンディ。すると海の神(演:太郎)が金の斧、銀の斧、鉄の斧を放り投げ、船長を失った海賊船に無造作に落とす。船は切り刻まれ沈んで行った…。
- ウェンディが夕暮れの砂浜で目を覚ますと、今度はガリバーの格好になっており太郎隊とジェームズ隊に縛り付けられていた。
- 両隊はそのままガリバーを弾丸型ロケットに乗せ、砲台まで運ぶとピンク太郎が発射台に着火。ロケットは飛んで行き、やがて大気圏を突き抜け巨大彗星と衝突した。
「人生、悔いだらけ」
その後、タカシの姿を見た者はいない…。
タカシの災難は続く…
そして次話でタカシは更なる災難に見舞われることになる。