概要
ドラえもんプラス7巻及び、藤子・F・不二雄大全集4巻に収録
この財布の中へ柿の葉っぱを入れると1枚につき1枚の千円札になる。ただし30分経つと効果が消え、元の葉っぱに戻る。
ストーリー
パパは自身の白髪を抜くアルバイトを寝ころんで本を読んでいるのび太に持ちかけ、1本につき10円、間違って黒い毛を抜いたら罰金10円ということだったが、みみっちいアルバイトは嫌だと断られてしまった。更にのび太は「お金は大きく稼がなきゃ、ガバチョとね」と言い、小遣いを大幅に値上げして欲しいと頼んできたが呆れられて叱られてしまい、結局白髪はママが抜くこととなった。
その後のび太は外出したが、そこでスネ夫に貯金で買った組み立て式のレーシングカーを自慢され、自身もそれを買うことを決心。これにドラえもんは貯金が1円もないことをつっこみ、白髪を抜きに行くことを勧めたが、のび太はもっと楽にお金を作る方法があるはずだと腕組みをしながら考えだし、ニヤリと笑いながら振り向いてドラえもんの顔を見つめて来た。
即座にドラえもんは「お金を作る道具はない」と否定したが、髭の先が震えていたため隠し事をしているのがバレてしまい、本当にそのような物は持っていないこと、持っているのは「タヌキさいふ」だけであることを主張した。この財布の説明を聞いたのび太は、すぐに貸してと頼み出し、貸すのを渋るドラえもんの説明を最後まで聞かないまま走去ってしまった。
さっそく木の葉を拾い集めて10枚中に入れ「僕は1,4000円の大金持ちだ！」と上機嫌になり、皆にレーシングカーを自慢するスネ夫にも「そんなの10個でも100個でも買えるんだだぞ、僕は」と自慢し、店を訪れた。店の男性に1,4000円払うと持ちかけ、男性から値段の1,200円でいいと言われたものの、遠慮しないでとお札を渡そうとしたが、財布の中から出て来たのはただの葉っぱだった。
慌てて帰宅しドラえもんに文句を言うも、いれるのは柿の葉じゃないといけないと聞くと、またも話を最後まで聞かず走去ってしまった。さっそく柿の木がある家を考え、通り過ぎたジャイアンが柿の実を持っているのを見かけると、その先にあった家の柿の木の葉を取ろうとしたが、家の男性に見つかり竹で叩かれ追い払われてしまった。
「困ったな」と頭を悩ませていると近くに柿の葉が風で飛んできたため、すぐにこれを財布に入れて辺りを見回しながら即座に茂みに移動し、ドキドキしながら財布を開けると今度はちゃんとした千円札になっていた。大喜びしているとスネ夫達がやってきたため、彼らに柿の葉を集めるアルバイトを持ちかけ、葉っぱ一枚につき100円払うと言うと皆は目の色を変えて一目散にこれを集めに行った。
だがジャイアンとスネ夫は柿の実を取りに来たと勘違いされて追い払われてしまい、掃き掃除で柿の葉を集めていたしずかだけが男性に感心されゲットすることができた。それでも6枚しかなかったが、のび太はとりあえずいいだろうと、しずかにお礼の千円札を渡し、彼女もまた持ってくると言いながら笑顔で帰って行った。
これを茂みの影から見ていたジャイアンとスネ夫は怪しいと思い、のび太を尾行していると、店の男性に6000円渡そうとしているのを目撃。驚きながらも柿の葉を集めに再び先ほどの家に向かい、男性に竹で叩かれながらも強引に木を揺らし続けたが、その後お札が葉っぱに戻ったためしずかと店の男性が知らせに来て、最初は信じられなかったのび太もやってきたドラえもんから訳を聞き、結局、苦労しないで金儲けしようとする考えが間違っていることに気付いた。
そこでドラえもんと共にパパの白髪を抜きに行ったが、既に白髪はママによって全て抜かれていて、きっとまだ生えてるからと迫ったが拒否されてしまったので、ドラえもんの提案で年寄の人に頼んで抜かせてもらうことにした。そして先ほどの家の男性の元を尋ねたが、男性はスキンヘッドだったため、「はげてるの知っててからかいにきたな！このいたずら者！」と追われながら竹で叩かれる始末となってしまった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版ではアニメ化されず、水田版にて、2024年11月16日に放送されたのが初のアニメ化となった。
2024年版
- 冒頭でパパは鏡で自身の白髪をチェックしていた。
- のび太は品物をレジに持って行った際、「2万円でも3万円でも払いますよ！」と胸を張っていて、品物の値段は1,2000円だった。またこの後ドラえもんには「大恥をかいたじゃないか！」と言っていた。
- スネ夫はジャイアンに肩車をしてもらって柿の葉を取ろうとしていた。またこの後のび太の様子は、土管の後ろから観察していた。
- 再び店を訪れた際のび太が渡した額は3万円だった。またジャイアンが売ろうとした葉っぱの額は500円だった。
- しずかが持っていた千円札が元の葉っぱに戻ったのは焼き芋を買おうとしていた時で、その頃先ほどの店でもレジの中で同様のことが起きたため店の男性は驚いていた。
- のび太は「生えてるかもしれないじゃない」とニヤニヤにながらパパに近寄ったが、ふすまを閉められてしまった。またラストでの男性の台詞のうち「はげてるの」の部分はカットされて、持っていたのは竹ほうきだった。
