概要
セーラームーンシリーズ最初の敵幹部で反セーラーチーム。
暗黒の王国「ダーク・キングダム」の司令官四人組。イメージカラーの宝石と線を飾った軍服を着る美青年チーム。作品のメディアごとに容姿や性格・設定が大きく異なる。
大いなる支配者復活のため、妖魔軍に人間の「エナジー」を集めさせながら「幻の銀水晶」を探している。
リーダーのクンツァイトのみマントと短靴を装備し、他の三人はブーツを装備。妖力で超能力を操る。
90年テレビアニメ版本編ではオミットされた設定だが、本来の姿は地球国「ゴールデン・キングダム」の王子プリンス・エンディミオン(現代の地場衛/タキシード仮面)を守る騎士で、月の王国「シルバー・ミレニアム」の王女プリンセス・セレニティ(現代の月野うさぎ/セーラームーン)を守る四守護神と対を成す存在。
騎士形態では金線を飾った白い軍服と茶色いマントを全員装備した。
しかし、クイン・ベリルの洗脳によってシルバー・ミレニアム侵略に加担して主人を死に追いやり、未来の世界でもその生まれ変わりと敵対することになる。
セーラームーンシリーズの敵キャラの中でも幹部がイケメン揃いであることや、上記の設定などもあり、ファンの中でも根気強い人気が高いキャラたちである(原作者の武内直子も、『なかよし』での人気投票結果の際に、その事実を旧単行本コメントにて公言している)。
構成員
CV:小野坂昌也(90年アニメ版)、岸尾だいすけ(Crystal)
1番目に出動。対応戦士はセーラーマーズ。
名の由来は翡翠の硬玉。金髪の天然パーマ。
2番目に出動。対応戦士はセーラージュピター。
名の由来は翡翠の軟玉。ウェーブのかかったダークブラウンの長髪。
3番目に出動。対応戦士はセーラーマーキュリー。
名の由来は鉱物の灰レン石。ウェーブのかかったライトブラウンの長い髪を束ねて結んでいる。
CV:曽我部和恭(テレビアニメ)、竹本英史(Crystal)
4番目に出動。四天王のリーダー各。対応戦士はセーラーヴィーナス。
名の由来はリチア輝石の一種「クンツァイト」。ストレートの長い白髪。
各作品設定
原作漫画版
肩の飾りを全員が装備し、ジェダイトとゾイサイトのみ手袋を着用。
原作者・武内直子によると、前世の内部太陽系戦士と恋に落ちていた裏設定があり、名前を引用した宝石の石言葉には対応する四守護神をサポートする意味がある。
この裏設定はCrystalやミュージカル、ゲーム版などで使用された。90年テレビアニメ版本編では内部戦士との恋愛関係は発生せず、別のカップリングが成立した。
前世では、地球国の預言者でエンディミオンに片恋していたクイン・ベリルに唆され、「月の王国の者が地球国を一方的に監視し、地球を侵略しようとしている」という言葉を鵜呑みにして不満を抱いていた所を、ベリルに洗脳される。
ベリルに洗脳された他の地球国民たちと共に、月の王国「シルバー・ミレニアム」を襲撃。結果、争いを止める為に、ベリルの攻撃からセレニティを庇ってエンディミオンは命を落とし、主人を死に追いやってしまった上に、セレニティはエンディミオンの死のショックから、自害をして心中。ベリルはセーラーヴィーナスの手によって葬られた。
その後クイーン・セレニティと「幻の銀水晶」の力で、それぞれ王子エンディミオンの生まれ変わりを探して現代の地球に転生していたが、前世の記憶を取り戻す前に、同じく現代の地球に転生し、覚醒していたクイン・ベリルによって洗脳され、肉体も宝石の石に作り替えられてしまう。
作中で「ダーク・キングダム」の司令官として内部戦士(セーラーヴィーナスを除いて前世の記憶はない)と戦い、クンツァイトを残して戦死。ガラスの棺に回収・復元された死体は干からびていくが、うさぎがプリンセス・セレニティとして覚醒した際に「幻の銀水晶」誕生の光を浴びて一時的に再生し、小さな石を残して塵に還ってしまう。
残るクンツァイトも前世の記憶を取り戻したが、再びベリルによって洗脳されてしまい、内部戦士の「セーラープラネットアタック」に敗れ、石に還った。
その後は4つの石は、王子プリンス・エンディミオンの生まれ変わりである地場衛(タキシード仮面)の手に渡り、彼を庇ってセーラームーンの剣を受けて割れた。
クイン・メタリアとの最終決戦では、思念体となって4人揃って現れ、衛にメタリアの急所を教えた後、プリンセスとの幸せを願って消えた。
その後は石は、衛の部屋に保管され、その後のシリーズにも幻影として登場している(第2部、第4部で衛が窮地に陥った時に幻影として助言を行なっている)。
90年テレビアニメ版
軍服は紫。手袋を全員が装備し、クンツァイトとネフライトのみ肩の飾りを着用。ギャグテイストが強い90年テレビアニメ版の作風から、全体的にコミカル度が高い。
アニメ本編(通称『無印』)では「前世は王子エンディミオンの騎士」「内部戦士と恋仲」という設定は描かれておらず、容姿は人間だが、正体は緑色の血を持つ妖魔である。ただし倒されると塵になる通常妖魔と異なり、光になる。
前世では、地球国の魔導士でエンディミオンに片恋していたベリルと共に、月の王国「シルバー・ミレニアム」侵略に加担。結果、王子エンディミオンとプリンセス・セレニティは命を落とす。
その後クイーン・セレニティによって、ベリルと共に結界に封印されていた。
手柄を巡って内部闘争があり、クンツァイトとゾイサイトがゲイカップル、ネフライトと大阪なるの悲恋など、原作漫画と別の恋愛模様が発生している。
ジェダイトは度重なる失態でベリルによって「永遠の眠りの刑」で氷に、ネフライトはゾイサイトの妖魔の攻撃から大阪なるを庇って消滅し、ゾイサイトも度重なる失態でベリルに致命傷を負わされクンツァイトに看取られ消滅、クンツァイトはセーラー戦士との戦いで戦死。
四天王それぞれの最期をとげ、以降のテレビシリーズでは回想シーンであっても登場しない。
後日譚にあたるPCエンジン版ゲームでは、前世の時代に洗脳を受けて妖魔に作り変えられ、記憶も封じられた設定が登場。
パスト・ワイズマンの魔石「ブラッディ・オパール」に再生されてセーラー戦士に復讐を誓ったが、大阪なるを愛していたネフライトだけはセーラー戦士を恨む気になれず、なるの親友でもある月野うさぎ=セーラームーンを頼って出奔。
残り三人の記憶の封印もセーラー戦士やタキシード仮面との戦いで解けていくが、ブラッディ・オパールの闇のエナジーの呪縛は止まらずネフライトはうさぎに永遠の眠りを望んだ。
最後は全ての闇を祓うために銀水晶を発動させたうさぎに力を貸し、衛に別れを告げて転生していった。無印最終回と同じような演出が取られ、うさぎ達の近くの人間に転生している可能性を示唆されている。
パラレル的作品にあたるスーパーファミコンRPG「Another Story」では、セーラー戦士の前に幻影が現れ、オポシティオ戦士の攻撃で意識を失った衛を助ける方法を教える。
Crystal版
軍服は白。「前世では四守護神と恋仲だった」という原作の裏設定が正式に使用され、Act12までは撤退などで全員生存した。
石言葉に由来する騎士の称号も追加設定された。
原作のクンツァイト同様、Act10で前世の記憶が戻りかけたが、全員クイン・ベリルに再洗脳される。
内部戦士の説得と「セーラープラネットアタック」で前世の記憶を取り戻すが、クイン・メタリアの粛清を受けて消滅。
消滅後、悲しみに暮れるセーラー戦士たちに「プリンセスが待っている」「お前たちにはまだやるべきことがある」など励ましの声をかけた。
実写ドラマ版
花をモチーフにした軍服を着る。ジェダイト以外、原作・アニメと大幅に異なる容姿をしている。
一度人間に転生したクンツァイトを除き、クイン・ベリルに忠実だが一枚岩とは決して言えない。次第に前世の記憶と衛への忠誠心に揺さぶられていく。
原作の裏設定である「内部戦士と恋仲」という設定は採用されなかったが、ネフライトとクンツァイトが水野亜美と個人的な因縁を持ったり、ゾイサイトとセーラーヴィーナスが利害一致で同盟を組んだりしている。
物語終盤では古幡元基のもとで人間として暮らしてたネフライトを除いて命を落とすが、絶命した衛に幻影が命を与えた。
その後の安否は不明だが、「Special act」では衛のもとに集結し、ラストでは衛とうさぎの結婚式を陰ながら見守り、祝福した。
各メディアの中で、唯一物語の最後まで生存している。
本編以前のセーラーVの活躍を描いた「Act Zero」には、四天王そっくりな警察官の花子(ジェダイト)、赤井(ネフライト)、白井(ゾイサイト)、黒井(クンツァイト)が登場した。
ミュージカル版
舞台によって扱われ方は様々。
『外伝・ダークキングダム復活編』では内部戦士に好意を持つ高校生に変身し、内部戦士を誘惑して騙した。
『永遠伝説』(1996年版のみ)ではクイン・ベリルの騎士としてゾイサイトとクンツァイトのみ復活。
『スターライツ・流星伝説』ではアイドルグループ「ジュエルメタリアーズ」に化けた敵として登場するが、最後は衛を庇って化身の石になった。リメイク版の『火球王妃降臨』では、何故かクンツァイトを除いてオリジナルキャラクターに入れ替わる。
『-La Reconquista-』ではアイドルグループ「パンデミック4」に化けた敵として登場し、内部戦士を誘惑する。
関連イラスト
関連タグ
ジェダイト(セーラームーン) ネフライト(セーラームーン) ゾイサイト(セーラームーン) クンツァイト(セーラームーン)