曖昧さ回避
- キク科の多年草「キクニガナ」の英語名に由来する名称。日本では主に野菜として知られるが、観賞用としても栽培される。本項で詳述。
- 『メダロット8』の登場人物→チコリ(メダロット)
- 『ネクストキング』のヒロインの一人 →チコリ・ワームウッド
- 『アトリエオンライン』の登場キャラクターの一人。
- DOLLCEのオリジナルドール「ミニスウィーツドール」のキャラクター
- 『フラワーナイトガール』の花騎士→チコリー(花騎士)
もしかして
概要
キク科タンポポ亜科キクニガナ属の多年草草本植物(学名Cichorium intybus)。初夏から秋にかけてネモフィラのような透明感のある色合いの青い花を咲かせる。稀にピンク色や白い花を咲かせる。
高さ60 - 150センチメートルとかなり背が高くなる多年草。原産のヨーロッパでは道端などに普通に自生する野生植物である。現在では北米、中国、オーストラリアなどでも広く野生化しており、日本でも散発的に野生化しているものがある。
チコリ(チコリー)の名は英語名のchicoryに由来し、和名はキクニガナ(菊苦菜)。フランス語名のアンディーブ(endive)の名でも知られる。ややこしいことに、エンダイブ(英語名endive)はフランス語ではシコレ/チコレ(Chicorée)と呼ぶため、混同されやすい。
食用としての利用
主に軟白栽培した若い芽(軟白チコリ)を食用にする。日本でよく出回っているものは小さい白菜のような形をしている。軽い苦味があり、サラダとして生食するほか、蒸し煮、グラタン、ソテーして料理の付け合せにする。店頭では、必ず芽の先が黄色いものを選ぶこと。緑がかっている場合は品質が劣化していることが多い。
また、イタリア料理ブームに伴い、軟白しない葉を食べるリーフチコリも出回るようになってきた。リーフチコリは丸い葉の品種もあれば、ギザギザの葉のものもあり、結球するものもしないものもある。熱を加えることで苦味が増すため、サラダなど生で食べられることが多く、苦味を和らげるクリームチーズやアボカド、生ハムとあわせたり、サンドイッチにすることもある。
赤紫色をした赤チコリ(レッドチコリ)もトレビスとかラディッキオ(伊:Radicchio)の名で出回っている。外見は紫キャベツに似ているが味わいは全く異なる。赤チコリには結球しないものもあるが、日本で出回っているもののほとんどは結球型である。
可憐な花もエディブルフラワーとして食することができ、サラダやデザートなどの飾り付けに用いられることがある。ヨーロッパでは、種を発芽させたスプラウト(もやし)としても食べられている。
また、チコリ芋と呼ばれる大きな根茎を煎じて代用コーヒーとする。キャラメルのような甘い風味が好まれて、フランスでは本物のコーヒーに不自由しなくなった今でもよく飲まれている。あまり知られていないが、家畜の飼料作物としても広く栽培されている。
チコリには、水溶性食物繊維のイヌリンが豊富に含まれている。便秘対策や血糖値引き下げに効くと謳った健康食品なども出回っている。
花卉としての利用
チコリの花は日が昇る早朝に咲きだし、昼までにはしぼんでしまうことからか、日本ではそれほど馴染み深いとはいえないが、ハーブガーデンなどで見かけることがある。花言葉は「待ちぼうけ」「節約」「乙女の涙」。
また、赤チコリの赤紫色の葉の色合いも面白く、斑入りのものもあり、ハボタンのように冬の花と寄せ植えすることもある。
関連タグ
チコリー…表記揺れ
ニガナ…本種の和名の元ネタとなった日本在来のキク科多年草。