デルガドザウルス
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でるがどざうるす
デルガドザウルスまたはデルガドサウルスとは、1998年版『GODZILLA』に登場する予定だったキャラクターである。
(トップ画像は、用意されたデザインパターンの一つ)
1998年に公開されたハリウッド版『GODZILLA』の監督がローランド・エメリッヒに決まる前にはヤン・デ・ボンが監督する事が予定されており、その時にデザインされていたゴジラである。
制作者のリチャード・デルガドの名を取って「デルガドザウルス」または「デルガドサウルス」(Delgadosaurus)と名付けられた。
- オリジナルの『キングコング』に携わったマーセル・デルガドとは別人なので留意。
(あくまでもイメージ画像)
コンセプトも含めると、外見は少なくとも4~6つのバージョンがある。共通しているのは、東宝版のゴジラを既存の恐竜に近い前かがみにしたような姿で、中には四足歩行も行うバージョンも見当されていた。
ネット上で最もよく見られるバージョンは、例えばガビアルかアリゲーターを思わせるような口元や腹部の鱗が特徴である。もう一つの有名なバージョンは、獣脚類のようなスタイルとがっしりした頭部、また、とくにカルノタウルスのように腕を後ろ向きにしているというものである。
身長は、十数m程度のコンセプトアートがいくつか散見されるほかに、250フィート(76.2m)というデータもある。
放射火炎に関しては、東宝版を思わせるバージョンもある一方で、高熱の水蒸気を吐くとするバージョンもある(コンセプトアートの一つ)。
耐久力に関しては、散見される情報をもとにすると、人類の特殊ミサイルで倒される、人間の少女を庇って殺される、などのプロットも企画されていたとされる。
宇宙人が地球征服の為に送り込んだ宇宙怪獣グリフォン(東宝怪獣ではグリホンが該当する)と戦うために、超古代人が恐竜の遺伝子を改造して生み出した生体兵器であったらしい。
「羊水のような保存液」が、ゴジラの復活に関するキーアイテムだとされる。
- 高倉健が本作に登場する予定だった。
- 1983年版の北米版ゴジラの「恐竜よりも古い時代の生物」「子供のゴジラが人間の子供と交流する」「ロシアの特殊ミサイルで倒される」などの設定は、エメリッヒ版・ギャレス版・東宝版(1984年の『ゴジラ』や『ゴジラ vs メカゴジラ』)などと似ているが、影響を与えたのかは不明 (参照)。
- ヤン・デ・ボン時代の東宝との意見の相違(東宝怪獣の使用料が高すぎたり、ヤン・デ・ボンが大規模なミニチュア撮影などにこだわりがあったために予算がパンクした)がなければ、東宝が貸していたモスラ・ラドン・キングギドラと共演できた可能性が高い (モンスターバースシリーズのメンバーも同じ)。または、エメリッヒ版ゴジラや『ゴジラ・ザ・シリーズ』にも東宝怪獣の出演ができたかもしれない。実際に、ディーン・デヴリンはモスラとラドンを登場させたかったと発言している(参照)。
- 後年のエメリッヒ版ゴジラやギャレス版ゴジラも、デルガドザウルスの特徴や当時のプロットを受け継いでいると思われる部分もある。
- エメゴジの異名の一つである「トラゴジ (トライスター社のゴジラ)」も、デルガドザウルスにも当てはまる事になる。
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