ヒナゲシ(きららファンタジア)
ひなげし
「覚えてなさいなの……! わたしなんて真実の手の中では一番の小物なんだからー!」
「わたしには、お姉様しかいないんだから…… もう、絶対、失敗はできないの! 失敗したら、お姉様に見捨てられちゃうの……!」
自分に自信がないおどおどとした人物で、うつつに似たネガティブな性格をしている。
一人称は「わたし」で、語尾は「~の」「~なの」。
へっぽこな自分と同じ境遇でも幸せそうなクリエメイトを憎んでおり、自分同様に絶望させようとしている。
しかし、神殿に対する恨みや疑念を持っていたものの、この頑なになった性格はヒナゲシの中にあるナイトメアウツカイが影響を及ぼしている。
リコリスを「お姉様」と慕っているが、ココアとチノの関係を「わたしたちと同じ」の発言から、血縁関係ではない。
リコリスに対してはいつか見捨てられるのではないかと怯えているが、リコリス自身はヒナゲシに対しては苛立ちを感じているものの、一人になるのはイヤで手放せずにいる。
そのため、“本物の姉妹ではないが一緒に過ごした時間が本物の姉妹にも負けない最高の姉妹”のココアとチノとは真逆で、ヒナゲシとリコリスは“偽物でもいい歪んた姉妹”と言えるだろう。
また後述の外伝イベントから、かつては実姉がいたことを明らかになっている。
リコリス、スイセン以外の真実の手からは完全に嫌われてしまっているようで、「絶望のクリエの無駄遣いはやめてほしい」「ヒナゲシは……嫌いだけれど」「リコリスもさっさとあんな負け犬捨てればいいものを」「リコリス、ヒナゲシ、いらなくなる? ぽい、する?」……っと散々な評価をされてしまっている。
一方で、ハイプリスとサンストーンは彼女の事をしっかり評価している。
ただし、ヒナゲシを何度も打ち負かせたのは第1部で世界を救ったことがある伝説の召喚士・きららと今や主席の女神候補生・ランプである。
作中ではシャミ子を捕まえたり、スイセンの挑発にのったリコリスを制止したりなど、所々優秀なことがあることから、立場上は下と言っても彼女がリアリストの幹部「真実の手」に相応しい実力を有しているといえるだろう。
他の真実の手同様にハイプリスからお借りしたリアライフを使用できる。
明言こそはされてはいないが使用する際に光る場所から胸元の青いブローチだと思われる。
初戦闘は第2部1章31節。弓矢を使った戦闘スタイル。属性は風。攻撃はほとんどが物理だが、使用技には魔法の攻撃も含まれるので注意が必要。
使用した技
- スコールボルト
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用するチャージ技。敵全体に物理の大ダメージを与え、敵全体にATK を2ターンの間だけ大ダウン、MAT を2ターンの間だけ大ダウン、DEFを2ターンの間だけ大ダウン、MDF を2ターンの間だけ大ダウン、SPD を2ターンの間だけ中ダウン、LUK を2ターンの間だけ大ダウンのいずれかを付与した後、敵全体に3%の確率で金縛り、眠り、沈黙を付与する。
- ポピーアロー
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。敵単体に物理の小ダメージを与える。
- ポピーボルト
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。敵全体に物理の小ダメージを与える。
- ポピープロテクション
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。自身に3回だけ攻撃を完全カットするバリアを張り、自身に1ターンの間だけクイックドロウを付与する。自身のチャージカウントが0か2の時に使用する。
- オイリーアロー
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。敵単体に物理の小ダメージを与え、敵単体の炎耐性を2ターンの間だけ大ダウンし、敵単体のLUKを2ターンの間だけ中ダウンする。自身のチャージカウントが0か1の時かポピープロテクションを使用した後に使用し、風属性の対象を優先的に狙う。
- ブレイズアロー
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。敵単体に炎属性の物理の小ダメージを与える。オイリーアローを使用した後に使用し、LUKダウンのある対象を優先的に狙う。
- 痛い目を見るの…!
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。自身のクリティカル時ダメージが1ターンの間だけ大アップする。自身のチャージカウントが0か1の時かポピープロテクションを使用した後に使用する。
- ここが弱点なの!
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。自身の攻撃が一度だけクリティカルになった後、敵単体に物理の小ダメージを与える。痛い目を見るの…!を使用した後に使用する。
- マテリアルアロー
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。敵単体に物理の小ダメージを与える。スコールボルトを使用した後にクリエメイトにDEFダウンのある人数が一人以上いる場合に使用する。
- スピリットアロー
2部1章31節、2部2章30節、2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。敵単体に魔法の小ダメージを与える。スコールボルトを使用した後にクリエメイトにMDFダウンのある人数が一人以上いる場合に使用する。
- お姉さまのお役に立つの!
2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。自身のチャージカウントを2だけ減らし、味方単体のチャージカウントを2だけ増やし、味方単体のATKを1ターンの間だけ小アップする。エネミー数が二人以上いる時に自身のチャージカウントが2になると使用する。自身は優先度が低い。
- お姉さまに見捨てられちゃう…!
2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。味方全体のチャージカウントを2だけ増やし、味方全体のATKとSPDを1024ターンの間だけ小アップした後、味方全体のATKとLUKを1024ターンの間だけ小アップする。エネミー数が二人以上いる時にHPが50%以下になると一度だけ使用する。
- よくもお姉様を……!
2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。自身のATKを1024ターンの間だけ特大アップし、自身の DEFとMDFを1024ターンの間だけ大ダウンした後、自身のSPDを1024ターンの間だけ中アップする。エネミー数が一人になると一度だけ使用する。
- ラジアータ・アロー
2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。敵単体に物理の小ダメージを与え、自身のATKを1024ターンの間だけ小アップした後、自身のDEFとMDFを1024ターンの間だけ小ダウンする。よくもお姉様を……!を使用した後に使用するようになる。
- ラジアータ・ボルト
2部3章30節、2部3章【試練】支子のスクロールを求めて、2部7章4節、2部8章29節で使用する通常技。敵全体に物理の小ダメージを与え、自身のATKを1024ターンの間だけ小アップした後、自身のDEFとMDFを1024ターンの間だけ小ダウンする。よくもお姉様を……!を使用した後に使用するようになる。
- ポピー・レシーブ
2部3章【試練】支子のスクロールを求めてで使用する通常技。敵全体に最大HPの30%の割合ダメージを与える。戦闘開始直後に一度だけ使用する。
メインシナリオ第2部『断ち切られし絆』
1章『まちカドまおう』
敵ボスを務めており、シャミ子を捕まえることに成功する。
そして捕まえられてしまったシャミ子はサンストーンによってパスを切られ、そしてハイプリスのリアライフをかけられたことによってシャミ子が絶望のクリエを生み出す魔王シャドウミストレスへと変貌させた。その後はハイプリスが持つリアライフの力をお借りしている。
きらら達とシャミ子と戦いの際にきららが新たなる力「切られたパスを復活させる力」が目覚め、シャミ子の切れたパスを繋げ直したことでシャミ子と他の仲間が全てを思い出し、きらら達に追い込まれ、自ら絶望のクリエを絞り取る為にきらら達を襲うが敗北、撤退した。
2章『頼りはボディーガード?』
新たなる計画であるスクライブを捕まえる為に写本の街へ襲撃し、メディア以外のスクライブを捕まえる。
途中、サンストーンとスイセンと合流(ヒナゲシ自身はリコリスに来てほしかったが別の作戦を遂行中で来られなかった)し、足りなくなってきた絶望のクリエの溜め込んだ結晶を新たに手にする。
その後、メディアを捕まえる事に成功し、絶望のクリエを使ってメディアを汚染させようとするがきらら達に助けられてしまった。
その後ウツカイを率いてきらら達に挑むが敗北。スイセンがきらら達を足止めにして、自身はサンストーンと共に撤退し、メディアを諦める事にした。
3章『げいじゅつのみやこ』
ハイプリスの命令により芸術の都にいるリコリスと合流し、手伝いをしている。
リコリスからすでに捕まえているキサラギ以外の残りの4人を捕まえるよう命令され出かける。
芸術家に脅しでキョージュとトモカネの居場所を案内させ、その場所にキョージュやきらら達を発見し戦闘になるが敗北、撤退した。
その後はリコリスが出かけ、ヒナゲシ自身はしばらく留守番でキサラギから絶望のクリエを絞り取っている。その後、リコリスが帰ってきた際はキサラギからもっと絶望のクリエを絞り取り巨大ウツカイを作り、リコリスと一緒に出かけた。
しかし、出かけている最中にきらら達がキサラギの場所を発見し、パスを繋ぎ直されたことによってリアライフが破られてしまった。そのことを知ったヒナゲシとリコリスは秘密基地に急いで戻る。
巨大ウツカイは倒されたがなんとか間に合っており、リコリスと共にきらら達を襲うが敗北、撤退した。
5章『ご注文はゲリラですか?』
リコリスと共にスイセンの手伝いをしている。
この聖典に詳しく、サンストーンにココアのパスをじわじわと切るように指示をしている。
最終的にココアが一番大切なチノとのパスが切れた後はスイセンに任せ、リコリスと共にハイプリスの元へ戻った。
7章『連鎖する悪夢』
真実の手が揃い、写本の街を襲撃している。
スズランによる転移装置の細工によってバラバラにされたシュガーとソルトをリコリスと共にをダチュラの毒を仕込んだ武器で攻撃し、シュガーとソルトを毒を与えることに成功する。一気に決めようとしたがきらら達が助太刀されてしまい、後退する。
その後はリコリスとスイセンと共に本命として神殿の連中を倒しに行き、描写はされていないが、ソラの神殿でソラとアルシーヴをさらったと思われる。
8章『旅の終わりは近づいて』
それぞれのリアリスト達が各地の街に分かれ、ヒナゲシはシュガーと対峙していた。
ハイプリスが他の真実の手と共に辺境の大神殿に集合させて、きらら達を倒すよう命令される。
エニシダの敗北後にきらら達の前に立ち塞がり、リコリスと共にきらら達に挑むも、敗北。その場で倒れ込んだ。
「このバカ、最後まで足引っ張ってんじゃないわよ……」
「ごめんなさい、ごめんなさい、お姉様……」
「いいわよ、もう…… あんたがグズなことなんて百も承知だったんだから……」
「お姉様……」
その後、ハイプリスの計画はきらら達によって阻止されて失敗に終わり、リアリストは壊滅することになった。
壊滅後はシュガーによって監視されるようになった。
外伝イベント『リアリストたちの未来』
シュガーによって監視された後も、彼女からおやつを提供されるも全く見向きしなかった。
リコリスに会いたいと思った際にハイプリス達がやってくる。
お姉様に会わせてくれないなら自ら命を絶つと宣言するが、その前にハイプリスによってナイトメアウツカイを取り除かれ、頑なになった心から解放され、ヒナゲシの過去が明らかになる。
ヒナゲシの実家は貧乏で、生活に限界が迎えていた。
今後の生活に足手纏いになると考えた父親はヒナゲシを置いていこうと提案し、母親は「無駄飯ぐらいを養う余裕はない」とその提案には賛成する。
そして両親は娘については、優秀な長女がいればいいと考え、駄目な方の次女である自分は捨てられることになってしまった。
捨てられた経歴があるからこそリコリスを依存していた。酷い目にあっても必要とされていれば誰でもよかったのだ。
そのことにうつつはヒナゲシに対してリコリスの事は依存しているのではなく実際は好きなのでは?と言って、ちゃんと向き合って喧嘩すべきだと述べる。
ハイプリスはヒナゲシとリコリスを再開させるためにシュガーに許可を頂き、ソルトによって監視されたリコリスに会うことになった。
リコリスもガーディアンウツカイから解放された際に、ヒナゲシは彼女に想いをぶつけ、共にいるようになった。
きっとココアとチノ、シュガーとソルトみたいに強い絆を手に入れることになるだろう。
ハイプリス達が旅立つ2日前に、ヒナゲシとリコリスはハイプリス達とはついて行かず、シュガーとソルトの所で働くことにした。
ヒナゲシの背景から、魔王シャドウミストレスと化したシャミ子関連から彼女にほとんど当てはまることになり、まさにシャミ子のアンチテーゼ的存在と言えるだろう。
例を挙げるとしたら……
「貧乏で、へっぽこで、家族に捨てられて……絶望して、世界を憎むの……!」
ヒナゲシがシャミ子に対して発言した台詞で、再びリアライフをかけようとした(尤もこの時のシャミ子はパスが復活しているので通用しなかったが)。
シャミ子からしたら貧乏でへっぽこである一方、家族から愛され、町を救う立派なまぞくである。
しかし、ヒナゲシの場合は実際に全て当てはまっており、貧乏でへっぽこで、両親が長女と比較された挙句に捨てられ、世界に絶望し憎悪することになった。
「覚えてなさいなの……! わたしなんて真実の手の中では一番の小物なんだからー!」
ヒナゲシがきらら達に初めて敗北して逃げる際に言った捨て台詞。また、3章に「覚えてるの~! お姉様と一緒なら、絶対負けないんだから~!」と比較的に近い捨て台詞を言っている。
これもシャミ子の代表的な捨て台詞「これで勝ったと思うなよ!」と酷似している。
その時のシャミ子は「あっ、なんかシンパシーを感じます」とヒナゲシに親近感を抱いていた。
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