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「天帝はお怒りだ…」

「北斗南斗は今よりこの世から消滅する!!」

「ケンシロウ……オレもまた拳士… そして元斗皇拳の伝承者よ!!」


CV:田中秀幸(TVアニメ)

   小杉十郎太(パチスロ)

   江川央生真・北斗無双


公式サイトでの解説編集

【流派】元斗皇拳

【技】元斗白華弾、元斗猛天掌、滅凍黄凄陣など

元斗皇拳伝承者。己の右足を犠牲にして拳王軍の侵攻を食い止めた過去があり、帝都軍の中で最も人望が厚い。天帝ルイを人質に取った帝都軍提督のジャコウに命じられ、北斗の軍に参加したケンシロウと対決。ケンシロウを窮地に追い込むが、最後は一歩及ばず敗退する。ルイが救出されたのちは、さらわれたリンの跡を追って修羅の国に潜入。名もない修羅との激闘を制するものの、この戦いで瀕死の重傷を負って息を引き取った。


概要編集

世紀末覇者拳王ラオウの死から数年後の物語『天帝編』から登場。

天帝に仕える帝都の将軍で、金色の光輝を纏うことから「金色の狼ファルコ」「金色将軍」の異名を持つ。

二千年の歴史を持ち、かつては「北斗神拳」をも凌駕すると言われた「元斗皇拳」の伝承者にして最強の使い手。


天帝への忠義も厚ければ弱者に対する労りも忘れない漢らしい高潔な武人であり、無益な争いや不要な犠牲を避けるためならば自らの身体を傷つけることも厭わぬその姿勢から部下や人民からの支持は絶大なものとなっている。


拳王亡き後の乱世の掌握を目論む天帝軍総督・ジャコウの命に従い、「北斗の軍」を率いるバットリン、そして復活したケンシロウらと対峙するが…


容姿編集

髪は金髪で、GIカット風に両サイドを剃り込んだ角刈り。彫りの深い目元に角ばった顎、くっきりとしたリップラインが特徴。ラオウに匹敵する筋骨隆々とした長身で、異名の「金色」に合わせてか、金色の豪奢な鎧とマントを着用している。


モデルは映画『ロッキー4/炎の友情』に登場したドルフ・ラングレン演じるロシア人ボクサー、イワン・ドラゴとされる。

なおドルフ・ラングレン本人がfacebookの公式アカウントでファルコについて発言した事がある(ソース:https://www.facebook.com/DolphLundgrenOfficial/photos/a.255793684452021/1839827502715290/)。


作中での活躍編集

【過去】

かつて天帝の血を引く双子の姉妹が誕生した際にジャコウと共に立ち会った。

ジャコウはその双子の姉・ルイを天帝とした上で、妹は「天が二分され争いが起こる」とし、ファルコに彼女の殺害を命じる。

しかし、ファルコは年端もゆかぬ赤ん坊を手に掛けることは出来ず表向きは殺したことにして、密かに叔父夫婦に出生の秘密を隠して赤ん坊の保護を任せた。その赤ん坊こそ、ケンシロウたちの仲間で北斗の軍の主導者の一人・リンであった。


数年後、核戦争後の混迷に乗じて覇道を唱え勢力を拡大したラオウが軍を率いてファルコたち元斗の後継者たちが暮らす元斗の村へ侵攻。

ファルコは「戦えばラオウを倒すことは可能だが自分も死ぬ」と予見。ラオウが死ねば拳王軍は統制を失い、それに伴う最悪の事態を危惧しラオウに直接講和を呼びかけた。


言い分こそ認知するもただでは引き下がれないとするラオウに対し、ファルコは自ら右足を切断し土産として拳王軍に差し出し、その選択と覚悟にはラオウをして「その片足は一国に値する」と言わしめた。以来、切断した右足には義足が取り付けられている。


転進直前、ラオウは物陰に隠れていたジャコウを発見。その邪な眼から彼が後に最大の災厄を招くとして、直ちにジャコウを葬るように忠告する。最初はその言に従おうとしたファルコであったがジャコウとは乳兄弟であり、涙を流して祈る母の姿をみたファルコにはそれができなかった。


一方、ジャコウはラオウが警告した通り増長。ファルコの母が死ぬと自らを天帝軍総督として天帝を幽閉し、帝都の実権を握り圧政を敷く。ラオウ亡き後は更に勢力を高め、かつての拳王や南斗の傘下であった集落を次々に襲撃した。ファルコやソリアショウキといった天帝の守護者たちも天帝を人質に取るジャコウには逆らえず、命ぜられるまま帝都に反旗を翻す勢力と戦い続けることとなる。


こうした非情の戦いの末に彼の精神は多大な苦しみを負い、いかなる悲劇を目の当たりにしても涙を流せなくなってしまった。冷徹に任務をこなすファルコの姿を部下達は哀しみ、「将軍のためにこの命を使えるのなら本望」と絶対的な忠誠心で彼を守護。南斗双鷹拳バズ・ハーンによる決死の爆撃の際には、軍で一斉に身を挺してファルコを守り絶命。死の間際、駆け寄ったバットたちに「将軍は我々の為に涙を使い果たし、その涙は干れてしまった」とその哀しみを伝えた。

同じく彼の事情を知る帝都の奴隷達もまた、ファルコの義足が出す音を「ファルコ様の足が泣いている」として、心から慕っていた。


【ケンシロウとの決戦】

中央帝都に踏み込んだケンシロウとの決戦に際し、かつてのラオウのときと同じく自らの死を確信。自分が死ねばもはや天帝を保護する理由もなくなるため、ジャコウは天帝を殺害すると予見したファルコは恋人のミュウ(天帝の居場所を探るためジャコウの妾となっていた)や忠臣のサイヤに、自身が死んだ後天帝やジャコウもろとも帝都を爆破するようにと事前に帝都に仕掛けた爆薬の起爆装置を託し、二人に逃げるように促す。しかし、ファルコと運命を共にする覚悟でいる二人の言葉に励まされ、ファルコは元斗の伝承者としての本懐を得る。今まで纏っていたマントを脱ぎ棄てて元斗の先人達が代々纏っていたマントを身に纏い、帝都の将軍としてではなく一人の拳法家としてケンシロウに挑む。


北斗の奥義である経絡秘孔は、自らの高熱の拳で秘孔そのものを焼き潰して回避し、弱点とされた義足も超人的な筋力と体幹で克服し、逆に脚技で急襲するなどかつてラオウを倒したケンシロウを相手に接戦を繰り広げた。(ただし、ケンシロウの拳には引くに引けぬ事情を抱えるファルコに対する躊躇があり、先の秘孔への一撃はもう一寸深く突き入れていれば致命の一撃だった事がファルコ自身の口から語られている)


激戦の末に両者が疲弊したのを好機と見たジャコウが直轄軍に命じて二人もろともアンカーで始末しようとした矢先、バットらの活躍によって天帝が救出されると共に、アインの決死の一撃によって解放された水源により帝都に大量の水が溢れ、ジャコウと直轄軍は押し流され体勢を崩してしまった。


天帝が救出されたおかげでケンシロウと戦う理由がなくなったファルコはケンシロウに止めを任されたこともありジャコウに迫る。なお、この期に及んでジャコウは「ファルコを倒せたら見逃して欲しい」とケンシロウ懇願。ケンシロウから「倒せたらな」という言葉を受け、ケンシロウとの死闘で弱っている今ならファルコを倒せると勘違いし襲いかかってきた。


ジャコウから彼の弱点である義足を集中攻撃されるが、天帝をはじめすべての弱点を克服したファルコには一切効かず、見苦しく命乞いをするジャコウに対し「この世から消え失せろ」と罵倒。言葉通り、闘気によってジャコウの肉体を跡形も残さず滅殺し、ついにその忌まわしき因縁に決着をつけた。


ようやく救い出された天帝ルイに対しこれまでの彼女の辛い境遇を憐れみ深く謝罪したが、ルイから彼の負った心身の傷はすべて自分のために負ったものであると労りの言葉をかけられたため、これまで押し殺してきた感情を氷解させ両目から涸れていた涙を流した。


【修羅の国】

平和が訪れたのも束の間、倒壊した帝都で生存者を探していたリンがジャコウの息子ジャスク(アニメ版ではタイガ)によって連れ去られてしまう。直ぐ様リンを救出する為に、単身修羅の国へと渡る。


彼の地で早々にジャスクを発見するもそこにリンの姿はなく、ジャスク自身も既に瀕死となっていた。ジャスクから不気味な遺言を聞かされた後、修羅の花嫁として連れ去られたリンの救出に向かおうとするが突如地中より奇襲を受けた。手傷を負いながら襲撃者を返り討ちにしたが、ファルコに気配を悟られる事無く間合いに入るほどの腕を持ちながらその男は修羅ですらなく、ファルコの腕前では修羅に遠く及ばない事を宣言して消滅した。

修羅の国の底知れぬ脅威に戦慄する間もなく、名も無き修羅と対峙。しかし、ケンシロウとの戦いで負った傷がまだ癒えていなかった上に戦いの途中で義足が折れてしまい、その隙を突かれて致命傷を負ってしまった。


その後、リンやファルコを追って同じく修羅の国に上陸したケンシロウと再会。ケンシロウと名も無き修羅との戦いに割って入り、座して死を待つより戦って死なんとケンシロウに一瞬の生を得られる「刹活孔」を突いてほしいと懇願。それに応えたケンシロウに秘孔を突かれ、件の修羅と再戦に挑んだ。


様々な奇拳を繰り出す修羅に悪戦苦闘するも、強襲しようと土に潜った修羅の策を逆手に取り大地を凍らせることで彼の居場所を察知。最期は飛び出してきた修羅を黄光刹斬で両断し、勝利を収めた。


しかし、度重なる激闘での重傷と先の刹活孔の影響でファルコにも最期が近付いていた。ケンシロウに支えられながら渡ってきた海の先にある故郷を見据え、自らの死により元斗皇拳が絶える事を嘆いていたが、故郷の方角から一羽の伝書鳩が二人のもとに飛来する。手紙にはミュウがファルコの子を身ごもっていたことが記されており、元斗皇拳の後継者が生まれる事に安堵し、喜びの涙を流しながら息を引き取った。


彼のリン救出の意志はケンシロウとシャチ、ヒョウ、バットが受け継ぐことになる。


北斗の拳イチゴ味にて編集

原作同様、元斗皇拳伝承者としてソリアとともに天帝を守護する役目をもつ。

拳王・ラオウの来襲に際して村を見逃してもらう土産にラオウに自分の臀部を触らせようとするが、逆にラオウの逆鱗に触れるハメになった。

原作ではこのとき土産としてラオウに右足を差し出し、その後義足をつけるのだが、こちらではなぜ義足をつけているのかは不明。

ケンシロウより先に修羅の国に上陸したところ、無数の修羅(ターバンのガキ)に襲われ、瀕死の重症を負う。

原作に先駆けてサウザー率いる斗のに幼年の天帝を救出されたため、ファルコとソリアはケンシロウと戦うことなく天帝をどうやって守るかを語らい、一定の武力は持ってはいるが戦略的に無価値なシンに天帝を預けることを決定した。

が、天帝の愛らしさにほだされたシンから「死んでくれ」という手紙を受け取ってしまう。

その後、「南斗DE五MEN」の新メンバーとして修羅の国に赴くこととなる。

尚、原作通り名も無き修羅と闘うが戦闘前は車の中で眠っていただけという事もあり、原作とは違い万全の状態で名も無き修羅を瞬殺している。(原作でケンシロウ曰く、「自分との戦闘で負傷を負い、義足が折れていたから勝てた。」との事。)



『北斗の拳イチゴ味 ファルコ外道伝 GOLDEN GUY』編集

終末戦争の近い或る日、単身敗残兵の掃討を買って出たソリアの兄(元斗皇拳を習得していない)を追ってソリアも出陣しようとした際、来たるべき日に備えて天帝を護る元斗皇拳の戦士を失わせたくないファルコは彼を止め、その際彼の右目を奪った。しかし痛み分けの形で自身の縦に長い頭とポニーテールを失い、本編おなじみの髪型となった。



余談編集

ミュウとの間に授かった子供は原作では生まれていない為性別は不明だが、原作終了後の話を描いたセガサターン版「北斗の拳」やファミコン用ソフト「北斗の拳4」では男子でミッシュと名づけられている。


元競走馬である、現・東京競馬場の元誘導馬および馬の博物館の元展示馬のトウショウファルコはファルコにちなんで名づけられた。


偶然か否か演者の田中秀幸氏は後年に同名のキャラであるキャプテン・ファルコンを演じている。


関連イラスト編集

ファルコだが・・・トウショウファルコ擬人化

※ その他のイラスト→pixiv「ファルコ 北斗の拳」で検索


関連タグ編集

北斗の拳

元斗皇拳 天帝軍 将軍

トウショウファルコ:同馬のたてがみの色合いをファルコの金髪になぞらえたことが名前の由来となっている。

キャプテン・ファルコン:中の人繋がりで名前も同じ。

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