概要
物語の舞台となるあすなろ市で活動する魔法少女たちのグループ。
主人公のかずみと、技の御崎海香、力の牧カオル、浅海サキ、若葉みらい、宇佐木里美、神那ニコの七人+ジュゥべえで構成される。
名前の由来はギリシャ神話に登場する七姉妹プレイアデスと彼女たちと結び付けられたプレアデス星団である。ちなみにファンの間ではサキがリーダーだと思われていたがシナリオ担当のひらまっち曰く聖団は円卓の騎士なのでリーダーはいないらしい。みんなで考え、みんなで戦う。それが彼女達の信念·········だった。
作家として成功している御崎海香の豪邸を拠点に活動。かずみ以外がチームワークであれこれ頑張って魔女や魔女モドキの動きを押さえ、かずみが必殺技でトドメを刺す、という戦い方をする。かずみはともかく、それ以外のメンバーは本編やスピンアウトの魔法少女たちほどには強くない、と思われていた。
と、思いきや————
物語が進むにつれて、彼女たちのそれぞれの能力が明らかになっていく。
まず8話にてニコの物質の構造の変化、再構成の能力、加えて簡単な催眠術を見せ(プロルン・ガーレ、プロドット・セコンダーリオ)、9話でカオルは単純な格闘戦だけでなく四肢を金属のように硬化させ(カピターノ・ポテンザ)、みらいは大量のテディベアを使役し数の暴力に晒したうえで杖から変化させた大剣で魔女を一撃で両断する(ラ・ベスティア・リファーレ)…などの無双ぶりを発揮。さらに12話で海香の記憶改竄、13話で里美の強制的な肉体支配(ファンタズマ・ビスビーリオ)、サキの超高速移動能力などが判明した。
さらに聖団の何名かは、「トッコ・デル・マーレ」という変身状態からソウルジェムを無理やり引き剥がす魔法少女にとっては即死級の魔法まで使える。これらによりかずみが不在でも十分に戦闘できる実力を有していること、そして集団による連携によって凶悪なまでに強力となることが判明した。
ただし、これらの能力は一部を除いて対魔女戦よりもむしろ対魔法少女戦に向いているものが多い。そのため魔女の強さによってはやはり苦戦する場合があるものの、『聖団の本当の目的』からすれば狙う標的は魔法少女達の為その際は存分に効果を発揮する。見滝原の魔法少女が個々の実力が強いのに対し、聖団は集団での連携、そして使い方次第でかなりえげつないやり方ができる能力によるトリッキーさに秀でていると言えるだろう。
劇中では「プレイアデス」の名前で呼ばれる事が多いが、ファンの間ではより短い「聖団」の方を使うのが一般的。
最初にこの呼称を世に出したのはキュゥべえ。この時は聖団ではなくジュゥべえのことを指している可能性もあったが、ジュゥべえの生い立ちやキュゥべえがジュゥべえのことを普通にジュゥべえと呼んだためにその聖団のことを指していると思われる(ジュゥべえもプレイアデスの一員、しかも重要な存在なので彼のことをプレイアデスと呼ぶことは間違ってはいない)。作中内の時間で最初に使ったのはカズミ以外の誰か(特定不能)。
目的
ここから重要なネタバレを含みます
魔法少女システムの否定
正確には『インキュベーターに頼らない魔法少女システムの完成』。
詳細は以下の通り
- ミチル復活
リーダーのいない聖団だが、中心となる人物がいた。
その名は和紗ミチル。魔女から救い、聖団メンバーをちゃんと前を向いて生きられるようにしてくれたミチル。だがある時彼女は魔法少女はやがて魔女となって死ぬ運命であることを知る。そんな魔法少女にみんながなる切っ掛けとなったことに責任を感じ、聖団メンバーにそれを知らせず1人で魔女と戦い、聖団のジェム浄化を優先させた。
だが、そんなことを続けて無事ですむはずがなく、その無理が原因で彼女は聖団の前で魔女となり、聖団は魔法少女システムの真実を知ることになる。
そんな彼女を海香は復活させることを提案する。方法はニコの魔法でミチルのクローンを作り、それに聖団の魔法で命を与え、その命を海香が「イクス・フィーレ」で集めた魔女の驚異的な生命力のデータをもとに作った魔女の心臓「コレ・マレフィクス」で制御する。
この方法で理論上は復活可能だが、死者蘇生は禁断の魔術。しかし聖団は初めて会った時、そしてミチルが魔女となる原因となった自分たちのジェム浄化を優先させたことにより2度も助けてくれた彼女を絶望のまま終わらせたくない一心で実行を決意する。
このミチルは魔女から魔法少女へは不可逆という魔法少女システム、そしてやつに対する聖団の戦いであり、破戒だった。
- ジュゥべえ
ニコ「incubator ver dependent
従属するインキュベーター 略してジュゥべえなんてネ」
魔法少女の真実を知った海香がこれ以上魔法少女を生ませないように魔法で洗脳し、服従するインキュベーター。
ではなく海香が怒りと怨み、そしてこれ以上魔法少女を生まれないように殺した(無論、すぐ別の個体が現れたが)体をベースにニコが作った従属するインキュベーター。
ニコに作られたため、聖団にはその名の通り絶対服従な彼にはキュゥべえ同様、グリーフシードの処理機能に加え、ソウルジェムの浄化機能が加えられている。キュゥべえのボディをベースにしたのはニコなりのキュゥべえに対する反撃のつもりだったのだろう。だがこれが原因でジュゥべえには誰も気づいていなかった致命的な欠点が発生し、そのことに最初に気づいたのは製作者のニコだったが、すでに時は遅かった。
なお、このジェム浄化機能を初めて見たキュゥべえは「そんな機能は必要ない、グリーフシードに吸い取らせればいいだけのことじゃないか」と安定の外道ぶりを見せていた。
サキ「魔女化した仲間たちのなきがらを使って生き延びようなんて人間は望まないんだ」
キュゥべえ「わけがわからないよ」
- レイトウコ
アンジェリカ・ベアーズの地下にある魔法少女から普通の人間に戻す方法が確立されるまで回収した魔女寸前まで穢れた魔法少女のソウルジェムを封印しておくための場所。
- 箱庭
いままで以上に重要なネタバレになります
この名称はあくまでキュゥべえが名づけたものであり、正式名称は不明。
実態は海香の記憶操作の魔法をベースにあすなろ市全体にかけたインキュベーターを認識しない魔法で、同時にキュゥべえに関する記憶をジュゥべえに置き換える。これによりあすなろ市においてキュゥべえは誰にも認識されないため、契約を行なうことはできなくなる。
また魔法をかける時の海香の説明にはなかったが、グリーフシードによってジェム浄化機能ができることも忘れてしまう。この魔法は聖団にも有効で、聖団もこの魔法を使ったことさえ忘れてしまう。キュゥべえ曰く「ボクの殺し方としてはパーフェクト」
聖団にも忘れてしまう効果が有効なのは致命的だがどうしようもなかったのだろう。上記の穢れが限界なソウルジェムを集めることになったグリーフシードによるジェム浄化機能があることを忘れるのは一見キュゥべえの存在を殺す上で必要ないように思えるが、ジュゥべえのいる聖団はともかく他の魔法少女は浄化に使った後という大変危険なグリーフシードが処理出来ないため、最初から使用させないように設定したのだろう。
ちなみに魔女になる直前のみこの魔法の影響はなくなる。
なお、痛みを忘れてしまったら本当に人間じゃなくなるという理由で、美樹さやかの痛覚遮断のような手段は使わない。これも魔法少女システムに対する「否定」なのだろう。
奇妙な魔女化
聖団メンバー(ニコ、里美、サキ)の魔女化の仕方が明らかに不自然である。通常の魔女化は「穢れが限界となったソウルジェムがグリーフシードに変異し、そこから魔女が生まれる」もの。だが、聖団の魔女化は「ソウルジェムの表面が剥がれ落ち、中からグリーフシードまたは魔女が出てくる」というものである。しかもニコはソウルジェムは全く穢れておらず、しかもグリーフシードに変化する前に魔女が生まれている。また里美・サキの場合は中のグリーフシードが見えるくらい壊れているにもかかわらず、意識があったなど、ソウルジェム・グリーフシードの設定からは少し考え難い(完全に砕けない限り大丈夫なのかもしれないが)事態が発生している。
演出の都合上という可能性や、なにかの伏線と考えてられていたが——第21話「ジュゥべえ」にてついに原因が判明した。
マギアレコード
The_Cuddly_Despairsにサキとニコが登場。
余談
まどマギ本編のアンソロジー本にて、ほむらがまだキュゥべえに出会う前のまどかたちに「キュゥべえと契約して魔法少女になると激太りし、生涯彼氏ができなくなる」等の嘘を吐きまくり、少女たちに危機感を持たせ、キュゥべえを徹底無視するように促した。
結果、十代女子が持つ強烈な無視力と情報拡散力によって、キュゥべえは全ての少女たちから無視され、存在意義を見失い途方にくれながら誰とも契約せずに物語は終わる。
無論全編ギャグだが、認識しない事によってその支配からのがれるという点で聖団が施したキュゥべえ殺しと同じ手法だった事に注目したい。もっとも、この方法ではグリーフシードも手に入らないので、魔法少女になっていなければの話だが。
関連タグ
マギアレコード
マギウスの翼⇒神浜マギアユニオン:魔法少女システムへの叛逆を狙う同族。ただしマギアユニオンは聖団と異なりキュゥべえとの共存も目指している
PROMISED_BLOOD:こちらはキュゥべえ狩りを行って駆逐した。