概要
演:土屋アンナ(映画)
『どろろ』に登場する48の魔神(平成アニメ版では12の鬼神)が一角。
鯖目(メイン画像手前)の奥方であるが、その正体は巨大な毒蛾の化け物で、毒の鱗粉を撒き散らす。
鯖目を誑し込み、卵を大量に生んで子孫を増やそうと考えた。鯖目に嫁ぐ前に連れ子(後述)がおり、既にその男は精を使い切って死んでいる模様。
また、腰元の女たちも同族の蛾の妖怪である。
子供の抜け殻を埋めていた所を慈照尼に見られたため、口封じのためにその晩に寺に油を撒いて火を放ち、孤児たちごと皆殺しにした。そのため、死んだ孤児たちにとっては怨敵であり、霊がおんぶおばけとなってマイマイオンバ討伐に向かうどろろたちに協力した。
部下たちは子供たちの霊によって正体が暴かれ、村人と協力したどろろに沼に突き落とされて全員溺死する。更に百鬼丸により子供や卵まで皆殺しにされたことで激怒するが、もはやその姿は人間のそれではなく歌舞伎の鬼のような醜悪な化け物の姿であり、洗脳が解けたせいで鯖目からは「寄るな化け物」と言われてしまう。更に蛾であったがために正の走光性を有していたため、篝火に引き寄せられてしまい、ぶった切られて火をつけられ絶命した。
なお裏山のアジトに置かれた繭の形状や、「遠い世界から来た」との本人の発言から、正体は宇宙人である可能性もある。
奪っていた部位は右脚。
しかし、どろろが足を埋める場面を目撃したせいで、村人は百鬼丸を異形と迫害するようになってしまい、二人は村を追われた。
平成アニメ版
まず人間の頃から白髪である。
本作では「鬼神は土地の守護者(所謂ヤクザのようなもの)」という原作にはない独自要素があるが、マイマイオンバはその一面がことさらに強調されている。彼女たちの一族は自分達の根城を求めて鯖目の里を訪れ、護衛を行う事でその役目を果たすという、昆虫の共生のような立ち位置にいた。(それはすなわち、武士という職業がなぜ世に生まれたかという根本的な問いとも似ている)
また子供は大量に生まれており、里の外敵となる野武士や盗賊、害獣、そして尼寺の孤児などを食いまくってブクブクと肥え太り、羽化した成虫までいた。(腰元は登場しない)
村人は鯖目と完全にグルであり、化け物に村が護られていることを知った上で、訪れた旅人などを生贄に捧げていた。
しかしその目論見は百鬼丸らに露見する事となり、羽化したばかりの子供達は百鬼丸に斬られて村の物見やぐらと衝突し、それが原因で村は火に包まれる。怒りのままに本性を表して池から現れたが、ゼロ距離から百鬼丸の焼水を浴びせられ、一瞬のうちに焼き尽くされた。
また残った芋虫たちや鯖目も動乱に巻き込まれて落命している。
奪っていた部位は背骨。
実写映画
原作における慈照尼とは二役の同一人物であり、孤児を引き取り他国に斡旋するふりをして、自分の娘たちに食わせていた。
正体を見抜いた百鬼丸に鯖目をけしかけ、スキを突いて鯖目ごと日本刀で百鬼丸を貫くも、まだ魔物から取り返してない箇所だったため通じず鯖目を無駄死にさせてしまう。羽に無数の目玉が付いた醜悪な本性となって百鬼丸から逃れようとするも、おんぶおばけから抜け出た子供たちの霊に取りつかれて急降下し、すれ違いざまに百鬼丸に両断され爆死した。マイマイオンバが滅びた事で、子どもたちの霊は成仏することが出来た。
残された娘たちや孵化前の卵もどろろと村人により皆殺しにされた。
奪っていた部位は肝臓。