概要
マシンゴーレムとは、聖剣伝説シリーズに登場する敵モンスターの一種。ずんぐりした胴体に鍔なしの三角帽子を目深に被ったような頭部(FFの黒魔道士を思わせる)が乗った、レトロかつコミカルなデザインのロボット。アクションも全般にコミカルで、コメディリリーフないしマスコット的な雰囲気になっている。ファンタジー作品らしく動力は魔力らしい。
「マシンゴーレム」自体は聖剣伝説3が初出だが、同系統モンスターの「ガーディアン」が無印にて登場している。また聖剣伝説2にはスコーピオン団の兵器として「ガーディアン-いちろう君」と『スーパースペシャルデラックスゴージャスロボ2ダッシュターボプラス』として修復した「デスマシーン-じろー君」も登場する。
聖剣伝説3
魔法王国アルテナの魔導兵器として登場。アルテナのフォルセナ侵攻時、マナの聖域でのマナの剣入手前(リメイク版)、デュランもしくはアンジェラが主人公の場合のアルテナ城内にて出現する。
この他に強化版とみられる「マシンゴーレムR」と「マシンゴーレムS」がボスとして登場。ストーリー上はマシンゴーレムよりマシンゴーレムRと先に交戦する流れになっている。
原作
マシンゴーレムR
主人公達がフォルセナに向かう道中、大地の裂け目にてフォルセナ侵攻に向かうアルテナ兵団と遭遇、主人公達に言い掛かりをつけた挙句(アンジェラは理の女王から「まっ殺」命令が出ているが)「まっ殺」せんとゴーレムをけしかけて来る。シャルロットがアルテナ兵に暴言を吐くことでも有名なイベント。
戦闘は大地の裂け目の両側をアルテナ兵が道を塞ぎ(一応結界を張っている)、両サイドから挟み撃ちの形でマシンゴーレムR2体が出現して開始、横長のフィールドとなる。ストーリー上では2番目のボスにして、初の「雑魚敵と同じサイズのボス」である。
概ね開幕に距離無限かつ貫通性能のあるロケットパンチを挟み撃ちで発射、パーティ全員で被弾しがち。その後ロボットダンス的なダブルラリアットによる近接攻撃とロケットパンチを繰り返してくる。時折放つ「ロケットランチャー」はエフェクト付きで単体必中。混戦になるとロケットパンチとラリアットにパーティが纏めて被弾しがちだが、打撃で怯むため一体ずつ囲んでタイミングよく叩けば攻撃を封じやすい。
勝利すると「爆発して橋を落とす」というお約束な最期を迎える。そもそもマシンゴーレムRを木製吊り橋の上に放った時点で崩落のリスクは結構大きいように思うが、アルテナ兵はこれで良かったのだろうか?後々マナストーン争奪戦での脅威へと成長する聖剣の勇者達の足止めにはなったがそれは結果論であって、自然の要害に囲まれたフォルセナを攻める補給路も退路も失っているのだが…。
イベントとしてはデュランとアンジェラが居ると痴話喧嘩が始まり、シャルロットまで居ると2人を冷やかす台詞が出ることで有名。ホークアイも「お二人さん」呼ばわりで、リメイク版で表情豊かになったためリースも苦笑しつつ喧嘩を仲裁するような描写となり、この段階でデュラン・アンジェラのフラグは第三者視点でも立っていたらしい。
マシンゴーレム
フォルセナのイベントで初登場、以後も基本的にアルテナ絡みの戦場にしか出現しない。Rと挙動はほぼ一緒の量産型で、しばしばロケットパンチを放つ。
マシンゴーレムS
氷壁の迷宮の入り口で黒耀の騎士が3体召喚し襲いかかってくる。Rの際よりマップが狭く混戦になりがち。
基本的な挙動は無印やRと同じだが、ロケットランチャーが無くなってカボチャを投げるようになり、エクスプロード・メガスプラッシュ・サンダーストーム・アースクエイクなど中級攻撃魔法まで実装している。全体化することもあるので結構な脅威な上、実は聖剣3定番のカウンター行動持ちで、うっかり全体必殺技を使うと全体魔法が最大3連発で返って来る。同時期のボスのビルとベンや獣人ルガーの方が強敵と評されるが、こちらも中々の脅威である。時期的にブラックマーケットを利用できるため、ポトの油やドレイクの鱗、セイレーンの爪(風属性弱点のため)を用意すると楽になる。
リメイク版
マシンゴーレムR
アルテナ兵が目に見える形で結界を張るようになった。そしてマシンゴーレム自体は主人公達より二回りほど大きくなっており、いかにも重量級の鈍重な動きで登場する。作中初のアーマー持ちのボスでもある。
原作と比べても明らかに鈍足で主人公のフットワークに追いつける筈もなく、緊張感の無い見た目も相まって楽勝に思えるが意外な難敵である。というのも仲間AIの回避性能がポンコツと露見するボス戦となっているためである。
ラリアット以外の攻撃であるロケットパンチ・ドリルミサイル・ロケットランチャーはいずれも正面直線上の攻撃になっている。プレイヤーとしては警告の赤範囲を見て横に避けるかジャンプで回避しつつ、後ろからド突けば安定した立ち回りができる。ちなみに方向転換は素早いが(ロケットパンチetcは一応ターゲットを狙って放つため、方向転換くらいはする)移動は鈍足すぎるため2体同時に叩けるよう誘導するのは非常に難しい。
問題のAIはそもそもあまりちゃんと回避してくれない上に、2体のゴーレムが特に協調することなく火器を放つ上にドリルミサイルには貫通性能もあり、巻き込み事故的な被弾が増えてしまう。おまけに原作と違って攻撃を浴びせてもまず怯まないため攻撃を止めることもできない。結果、仲間が気付いたら倒れてるという事態になりがち。プレイヤー1人になって2体から同時に狙われると攻撃密度からかなり苦しい展開になる。
対策としては作戦で攻撃対象を「同じ敵」として、一体ずつ着実に撃破することである。それでも初周ではAIの被弾具合で勝敗が分かれる、多少なり運が絡む展開になりがち。初周では高価な天使の聖杯を使いたくないなら、諦めずに再挑戦するのが何より肝心かもしれない。
マシンゴーレム
挙動はやはりRと一緒で、アーマー持ちなのが鬱陶しい。フォルセナ城内には4体同時+マジシャンの組み合わせで登場する場所が複数あり、これまたAIが転がりがち。ドロップアイテムなどの旨味も少なくボス戦は無いので、さっさとフォルセナイベント自体クリアしても良い。マナの聖域以降はアビリティやアイテムが潤沢になることもありまず苦戦しない。
マシンゴーレムS
原作と同様の攻撃手段はロケットパンチとグレネードボムのみとなり、魔法はダークフォース+・ブレイズウォール・ストーンクラウドに変更された。魔法は発動場所が確定するまでプレイヤー達を赤範囲が追跡してくるため、直線攻撃ばかりだったRとはかなり性質が変わっている。
中でもダークフォース+は広範囲かつ当たり判定の持続が長い上、ストーンクラウドには石化の危険がある。これらが3体から波状攻撃のように飛んでくるため、回避しようにも「詰み形」になるリスクがある。鈍足は相変わらずで、纏めて叩くのは困難。
対策はまず「各個撃破」。パーティにリースが居るなら、先にオアシスの村ディーンに行き大地の腕輪を購入し石化を防ぐことが出来る。アンジェラは例外的にエアブラスト+の軌道なら纏めてゴーレムの攻撃が可能。原作に続きブラックマーケットの活用も有効である。
その他
終盤に同型モンスターでシリーズ既出のガーディアンとデスマシンも登場する。
聖剣伝説LOM
イベント『ボンボヤジの研究室』のイベントボスである他、煌めきの都市にて階段扉を開くキーアイテムの宝石を守るモンスターとして複数回登場する。
『ボンボヤジの研究室』では「パブロフ君」という名前で、ゴミ山のボンボヤジの元から逃げ出したパブロフ君の捜索を依頼されイベントが開始される。ドミナの町のフルーツ占い師メイメイのアドバイスでキルマ湖・南の森に行くと、ゴミを持ち込み「ゴーレム軍団を作って愚かな生き物共を抹殺してやる!」と息を巻くパブロフ君との戦闘に突入する。イベントクリアにてボンボヤジからゴーレムの作成技術を教わり、マイホームにゴーレム研究室が増設され、LOMのやり込み要素の一つゴーレム作成が解放される。
パブロフ君は過去の大戦で打ち捨てられたゴミ山のアイテム達の無念が宿ったとみられる伏線があり、煌めきの都市でも主の居なくなった街の門番を続けている。マスコット的な見た目からは想像がつかないが、本作では争いの虚しさを物語るちょっと切ない兵器だったりする。
戦闘面
アウラ(金)で強化、ドリアード(木)で弱体化する。素のマップのマナレベルがキルマ湖だと木Lv.1、煌めきの都市は金Lv.2なので、後者の方が一応強化されている。
移動速度は遅くも早くもなく、近接攻撃からミサイルまで駆使してくる。レーザーが横射程無限かつ多用してくるため、ゴーレムとは奥行きをずらしつつ隙を見て打撃を入れたい。
関連タグ
ゴンザレス(クロノトリガー):同じくスクエニのファンタジー作品に登場するロボット。コメディタッチなデザインとアクションの雰囲気が似ている。